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1000~2000人に1人の存在
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しおりを挟むそんな恐怖のスピードでレストランを数箇所、大図書館、本屋、服屋、化粧品とかも売ってる雑貨屋、遠くまで見渡せる展望台、大きなグランドに体育館にジムにプールなどを案内された。
目が回りそうになりながらも、学園内は必要最小限のお店や娯楽までもあって、ここはまるで小さな町みたいだと思った。
制服なのか、みんな胸下までのローブで中は白シャツに女子はスカート、男子はズボンで同じような格好をしていた。
ステッキを持ってる人も何人か見かけた。
あの丸眼鏡の人が言ってた事、まだ完全に信じられないけど、多分本当なんだろうな。
ただの人さらいなら、騙す為だけに、こんな大がかりで手の込んだ事をしない気がする。なんのメリットもないし。
でも、認めたくない。
だって認めてしまうと、両親が私の出生届を出さなかった事や、町が吹き飛ぶ可能性があったのに検査を受けさせなかったという事実を――認めないといけなくなってしまうから。
俯く私の耳に、数人の笑い声が飛び込んで来た。
目をやると、『学生』と言うには年齢が行きすぎている人達が数人映った。
「オジサン。さっきから思っていたんですけど、学園の生徒って結構年齢が高くないですか?」
そう言って20代後半から30代前半くらいのグループを指さす。
「オジサンじゃないってさっき言っただろ?クリフ兄さんだよ、クリフ兄さん」
「クリフオジサン……」
「いやいや、こう見えてまだ20代だから!マジでそんな年に見えるかなぁ」
不貞腐れるクリフオジサンを見て、やっぱり悪い人には見えないと思った。
「疲れてるからもういいや。また明日説明されると思うけど、卒業までの最短は10年だ」
「えっ!?最短で10年!?な、長すぎないですか!?ってことは早くて15歳で卒業って事ですよね」
指折り数えて目を剥く。
「そうなるな。ってかお前賢いな。実は天才か?」
ただ前世の記憶があるだけなのに、天才と言われて頭を掻いた。
「そうだな。最短15歳って事になるな。まぁ、ごく稀に飛び級が出る事もあるけど、ここ何十年?も出した人はいないらしい。だから基本はそんなものは無いと思っていい。
進級に滑ったら、その分だけ卒業が遅くなる。だから上のクラスになればなるほど年齢はバラバラだし、あれくらいの年になっても卒業出来ない奴は結構いるな」
その話に大きく肩を落とすと入道雲がピタリと止まった。
「着いたぞ。ここがチビスケがこれから住む場所だ」
そう言われて、すぐ横の立派な建物を見た。
すると、建物の手前に少し年期の入った背の高い門があり、そこには『女子寮』と書いてあった。
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