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追憶
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「……えっ」
服の下から手が入って来た。
あっという間にブラのホックが外され、無防備になった胸の先端を摘まれる。
「……あっ!」
自分の視界に映るのは、ガラスに突いている自分の手と、こっちから中の様子まで見えてしまうそうな数々の建物の窓。
なのに、こねくり回したり弾いたりしてくる指に、体が勝手にビクビクと震えてしまう。
「待っ……。やっ……だ……。あっちから、見えちゃ……よ……」
こんな感覚、酷く久しぶりで、身を捩っても体が勝手に仰け反ってしまう程に快感を丁寧に拾っていく。
「……あっ……はぁ⋯⋯」
こんな、外から見えそうな所でこんなはしたない事、絶対に嫌なのに。
なのに……
「見られてるかもな。お前のいやらしい姿」
ガラス越しに見える彰は口元に狐を描き言った。
私達、両想いになったん……だよね?
なのに、こんなのおかしくない?
まさかあれは、夢か幻だったの?
彰の言動を考えると、そう思わずにはいられない。
「やだ……」
私の足に這い伝わせ、膝まで行くと上に上がってくる彰の手に慌てて掴んで止める。
「おい、いつ俺が手を離していいって言った?」
不機嫌な声が落ちてくる。
「だってここだと⋯⋯。あっち行きたい⋯⋯恥ずかしいよ……」
そう言ったのに、止めてくれない。
やっぱり夢だったんだ。
だって、前と全然変わって無い。
そんな事を考えながらガラスに手を戻すと、湿気を含んでいる布地に指先が当たる感覚がしてドキっとする。
ガラス越しに視線を落とすとスカートを捲し上げられ、ショーツにすっと縦に線を描くように指を這わせる様子が見えて、ビクっと震えた。
「あっ……だめ⋯⋯」
息が上がる。
何度もその長い指が前後する度に全身が震えて、息を吹きかけるようにして耳元で囁かれて全身がゾクゾクする。
「駄目?本当に?」
彰の手がピタリと止まる。
後ろから耳朶をはむっと甘噛みして再び囁かれる。
「本当に嫌なら、止めるけど」
驚いた。
だって、今までこんな選択肢を与えてくる事なんて無かった気がしたから。
こんな所でこんな事、恥ずかしくて嫌なのは確かなはずなのに⋯⋯
何故か私の中では迷いしかない。
「わ……分からない……」
これが正直な答え。
「分からないの?」
そう言うと再び動きだす手にビクっと震える。
「……んっ」
服の下から手が入って来た。
あっという間にブラのホックが外され、無防備になった胸の先端を摘まれる。
「……あっ!」
自分の視界に映るのは、ガラスに突いている自分の手と、こっちから中の様子まで見えてしまうそうな数々の建物の窓。
なのに、こねくり回したり弾いたりしてくる指に、体が勝手にビクビクと震えてしまう。
「待っ……。やっ……だ……。あっちから、見えちゃ……よ……」
こんな感覚、酷く久しぶりで、身を捩っても体が勝手に仰け反ってしまう程に快感を丁寧に拾っていく。
「……あっ……はぁ⋯⋯」
こんな、外から見えそうな所でこんなはしたない事、絶対に嫌なのに。
なのに……
「見られてるかもな。お前のいやらしい姿」
ガラス越しに見える彰は口元に狐を描き言った。
私達、両想いになったん……だよね?
なのに、こんなのおかしくない?
まさかあれは、夢か幻だったの?
彰の言動を考えると、そう思わずにはいられない。
「やだ……」
私の足に這い伝わせ、膝まで行くと上に上がってくる彰の手に慌てて掴んで止める。
「おい、いつ俺が手を離していいって言った?」
不機嫌な声が落ちてくる。
「だってここだと⋯⋯。あっち行きたい⋯⋯恥ずかしいよ……」
そう言ったのに、止めてくれない。
やっぱり夢だったんだ。
だって、前と全然変わって無い。
そんな事を考えながらガラスに手を戻すと、湿気を含んでいる布地に指先が当たる感覚がしてドキっとする。
ガラス越しに視線を落とすとスカートを捲し上げられ、ショーツにすっと縦に線を描くように指を這わせる様子が見えて、ビクっと震えた。
「あっ……だめ⋯⋯」
息が上がる。
何度もその長い指が前後する度に全身が震えて、息を吹きかけるようにして耳元で囁かれて全身がゾクゾクする。
「駄目?本当に?」
彰の手がピタリと止まる。
後ろから耳朶をはむっと甘噛みして再び囁かれる。
「本当に嫌なら、止めるけど」
驚いた。
だって、今までこんな選択肢を与えてくる事なんて無かった気がしたから。
こんな所でこんな事、恥ずかしくて嫌なのは確かなはずなのに⋯⋯
何故か私の中では迷いしかない。
「わ……分からない……」
これが正直な答え。
「分からないの?」
そう言うと再び動きだす手にビクっと震える。
「……んっ」
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