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11年越しの告白
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しおりを挟むそう聞くと、驚いた顔をした。
「あれ?そんなに楽しそうだった?ごめんごめん。
遥が真剣に悩んでいるところ、悪いなぁ~って思うんだけど……
正直、遥とこんな風にガールズトークできるなんて、嬉しくって。こんなの初だからさ」
「確かに……。1年半の付き合いなのに、初のガールズトークだね」
「そうよ。男なんてゴミ屑だって散々言ってたから、こんなの一生出来ないと思ってたよ」
「私も。こんな話、一生する事なんて無いと思ってた」
そう言って目を合わすと同時に二人して笑った。
「はぁー!話してちょっとスッキリした。ユイユイ、聞いてくれてありがとう」
「どういたしまして」
ユイユイと自分の空のカップを持って立ち上がろうとすると引き止められる。
「ねぇ、久しぶりなんだし、ちょっと早いけどこのまま夜ご飯でも食べに行こうよ」
「ごめん。今日仕事あるんだ。来週であの仕事を辞めるから、それまで凄く忙しくて」
「えぇ!?夜の仕事、辞めるの!?」
「うん」
「でも辞めて学費大丈夫なの?」
「うーん、それが……」
首を傾げるユイユイにボソッと呟く。
「私……大学退学になってると思う」
「ふーん…………
えっ?……ええーー!?退学!?
な、なんで!?遥一体何したの!?」
席を立ちあがって目をむいて叫ぶユイユイ。
「ちょっと。声大きいよ」
と小声で言うと、しまったという顔をして口に手を当てる。
「別に何もしてないよ。
ただ、授業料の納期期限日に熱出して倒れたから支払いが出来てなくって……だから自動的に退学になったと思う」
それを聞いてゆっくりと腰を下ろすユイユイは怪訝な顔をしてからゆっくり席に戻る。
「それ、ちゃんと学校から通達が来たの?」
「ううん。でも、普通退学なんじゃないの?」
「どうなんだろう?熱とかの理由があれば多少許してくれたりしないのかな?……それ事務局とか行って一回ちゃんと聞いた方……が……」
そう話すユイユイが、いきなり私の頭上辺りを見たと思うと、急に驚いた顔に変わった。
私はその顔に釣られてユイユイの視線を辿るように振り返る。
するとそこには――
アキラがいた。
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