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プロローグ
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しおりを挟む世界の人口、約80億人
そのうちの半分はゴミ屑
だから
右も左も
『男』だらけ
幼少期、私は男たちに散々な目に合わされ、人生が台無しになった。
その男たちも成長して、落ち着いて来たと思ったけど……
結果、それは勘違いでゴミ屑はゴミ屑でしかなかった。
いくら親切そうに見えても、蓋を開ければ下半身で物を考えるただのゴミ屑が顔を出す。
何歳になっても男と言うものは、種類が変わるだけで、『ゴミ屑』という事に変わりはなかった。
法が許すなら馬鹿なゴミ屑どもをどこかに監禁して、女だけの平和な世界を作りたい。
でも、そんな壮大な願いを一個人の希望だけで叶うはずもない。
だからせめて⋯⋯
私を散々な目に遭わせて来た馬鹿な男どもを『私の人生の駒』として利用してやるって決めたの。
勿論、私の人生をすこぶる台無しにしたあいつも例外じゃない。
これ以上私に近付くなら、絶対に容赦しないんだから。
「ねー、HARU聞いてる?」
「あ、ごめん。なんだっけ?」
いつの間にか思いにふけていた私は慌てて返事をする。
タバコの煙がまう深夜のカフェで、ぬるくなってしまったコーヒーに手を伸ばす。
「あの客がさぁ、まーた添い寝したら100万あげるとか言ってきたのよ。
でもさ、断っても断ってもしつこいから、試しに、『どこで添い寝するのよ』って聞いてみたらさ、ホテルだとか言ってさぁ」
「えー、それヤリモク以外にないじゃん」
「でもそいつ、何もしないから信用してくれ~の、一点張りでさ」
「何それ、そんなの誰が信じるの。馬鹿過ぎて笑える」
私は白藤遥、
大学2回生の20歳。
ワケあって週4日、夜の店で働いている。
時々こうして今みたいに夜の街のど真ん中にある、24時間営業のカフェで仕事終わりにくだらない話を楽しんでいる。
今日も話題はゴミ屑の話で持ち切りだ。
夜の世界は、私が心底軽蔑する、ゴミの吹き溜まりみたいな場所だから、こういったネタは途切れること無く湧いてくる。
この世界から足を洗えば多少は男がマシに見えるかもしれないけど、私にはそう簡単にこの仕事を辞めれない理由がある。
「やっぱりその客、マジで馬鹿だけどめちゃ太客なんでしょ?前にドンペリ何本も入れてたし⋯⋯あっ」
その時、灰皿の横に置いたギラギラと光るスマホが揺れているのが目に入った。
普通に手にしたスマホの画面。
そこには『究極のゴミ屑』と表示されていて、思わず「うわっ」と心の声が漏れた。
「どうしたの?ものっっっすごい酷い顔してるよ。誰からぁ?」
「⋯⋯究極のゴミ屑から」
仕事仲間は「何それー!酷い名前付けるね」と腹を抱えて爆笑する。
その様子を尻目にライターを取り出しカチカチッと煙草に火をつけ、深呼吸のようにいつもより大きく深く吸う。
見たくない。怖い。
絶対に関わりたくないのに。
そんな思いでメッセージを開封した瞬間ーー
頭を殴られたようなショックが全身を貫いた。
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