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1話 怒りと焦りと私のウンチ。逃げ込んだのは異世界!?

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「遅刻しちゃう・・遅刻しちゃう・・」

私、柊ヒナは今年大学を卒業して大手メーカー”YOYO”へ就職。
新人研修が終わって今日からいよいよ本格的なお仕事の始まり。
バリバリ頑張ってカッコイイOLさんになるんだから。
・・と思ってたのにぃ!!

初日から遅刻しそうになって全力疾走することになるなんて・・。


「私が悪いんじゃないもん!お腹とお尻が今朝もぐずるからぁ~」


そう、私の遅刻の理由は寝坊なんかじゃないの。
言うことを聞いてくれないお腹とお尻のせい。
昔からちょっぴり変わった体質で感情が昂ると直ぐウンチが出ちゃうんだ。

出始めるとなかなか止まらないし。
しかもなんていうか・・ちょっとスッキリとは違う気持ち良さも感じてしまう。

今朝も仕事頑張ろうって気合を入れた拍子に出始めちゃって長引いちゃった。


「はぁはぁ・・・す、すみません!遅刻しました!!」

「きょ、今日からお世話になります!柊ヒナです!!」


全力疾走での頑張りも虚しく配属部署に着いたのは始業時間の5分後だった。
初日から遅刻して謝罪と自己紹介に焦る新人に周囲の冷たい視線が刺さる。

「ちょっと。君こっちに来なさい。」

奥のデスクから声がかかった。
いかにもデキそう風なその人のデスクにある役職札は課長。
仕方ないと思いつつも私は重い足取りでその課長のデスクの前に立った。


「君ね。なんで呼ばれたか分かるよね?」

「はいっ!分かってます!」

「分かっているなら何故遅れた?いや、事故や体調で遅れることもあるだろうが連絡を何故入れない?」

「だ、だって・・その・・」

「だって??私は君の友達じゃないんだぞ。その言葉遣い・・」

「だって!!仕方ないんだもん!!」


私は叫んだ。
周囲の人たちの手が止まり私に視線が集まるのを感じる。


「仕方ない!?なんだ、その態度は!居直るのか!?」

「そんなんじゃないもん!そんな怒り方されたら私・・私っ・・!!」


感情が一気に高まっていく。
怒りや恥ずかしさで一杯。
同時に私の肛門も合わせてヒクヒクと疼き出しメリメリと隆起するのを感じる。
そんな私を追い詰めるように課長の叱責が飛ぶ。


「なんだというんだ!?恫喝でもしようって言うのか!!」

「違うっ・・違うんですっ・・あ、来る来る来る~~っ!!!!」

「なっ?ふ、ふざけるのもいい加減に・・」


『んあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!』
ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!


フロアの中に私の、いや私と私の肛門の雄たけびが響き渡る。
パンツの中はモリモリモリッという感触ともに膨らんでいく。
私の糞がそれだけの量でおさまる訳はない。

パンツから溢れた糞はボトッボトッと私の足元にもどんどん落ちて溜まっていく。
経験上、怒りの感情が込められた糞の匂いが凄まじいことを私は知っている。


「えっ?き、きみ、まさか・・・く、臭い!臭すぎる!!」

「ご、ごめんなさいっ、私、私、お尻洗ってきます!!」


恥ずかしさと情けなさで一杯になりながら、駆け出して私は給湯室へ逃げ込んだ。


「あ~ん、くさいよぅ~。っていうか、どうしよう・・やっちゃったよぉ~」


糞まみれのパンツを脱いでシンクにお尻を入れて洗いながら頭を抱える。
とんだ初日の挨拶になってしまった。
とりあえず早くお尻を綺麗にして課長に謝らないと。

と、その時給湯室の扉がガラガラッと開かれた。
入ってきたのはコーヒーカップを持った同期入社の浅田くんだった。
自分の顔が桃色に染まっていくのが分かる気がした。

新人研修の時もドジな私を優しくサポートしてくれていた浅田くん。
私の浅田くんへの好意が恋になるにはそれほど時間がかからなった。


「あー、柊さん。コーヒー飲もうかと思ってね。ん!?てか、な、なにやってんの??」

「ち、違うの!聞いて浅田くん!!」


やばい、今の私はノーパンでシンクにお尻を突っ込んでいる。
大好きな浅田くんにウンチのことバレちゃったら嫌われるに決まってる!
誤魔化さないと。


「あのね、浅田くん。これはね・・」

「ゲッ!?何、ここに落ちてる糞まみれのパンツ!!つーか、くせーーーー!!くそっ、何だよマジで!」


パンツの残り糞が放つ脅威的な異臭に顔をしかめた浅田くんはハッと気づいたように私に顔を向けた。


「あ、柊さんまさかこれって・・こんな臭え糞、本当に柊さんが・・」

やばいやばい、浅田くんだけにはバレたくない。
そんな私の”焦り”の感情を肛門は忠実にキャッチして次弾の装填準備に入っていた。
どうにかしないと!そうだ、焦っている時のウンチは・・。


「ん、ハアハア・・あ、浅田く・・んっ!こ、コーヒー淹れてあげるっ!!」

「えっ、あっ、っちょっと!」


私は浅田くんのカップを強引に奪い取り素早くお尻に当てる、同時に彼の目を片手で覆った。


「ひっ、秘密の豆で淹れるから!見ちゃ駄目だよっ・・あっあっ・・出・・」

『出るぁああ出たぁああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!』
ブピッ・・ブッ・・・・ブチュブチュ・・・ブー!!!ブビビビビビビビーーッ!!!!!


そう、焦りの時のウンチは下痢便が多いのだ。
九死に一生、私の起死回生の策というわけだ。

問題はカップ一杯分で糞が止まるはずはないことだけど、私は気合で一旦肛門をシャットアウトしてせき止めた。
そして彼の目に被せた手を離す。


「ハッ、ハアッ、ハアッ・・あ、浅田くん、これ特製の珈琲・・ちょっとビターかも知れないけどっ」

「いや・・・これ・・・」

「じゃあ、私仕事あるからっ!!」


カップに並々と注がれ湯気を立てるコーヒーもとい私の下痢糞を浅田くんに手渡して給湯室を飛び出す。
気合いで一旦は止めたものの、このまま抑えられるほど私の糞は甘くない。


ブリッブー!!!ビビビブビビビビーーッ!!!!!

その心配どおり給湯室を出て一歩踏み出しただけで肛門から一気に下痢便が噴き出す。
ビチャッ!ビタビタビチャッ!
パンツを履いていないから床に糞はまき散らされる。大変っ!


「ト、トイレ!とりあえずトイレ行かないと!」

私は脱兎の如く全力で駆け出した。
ビビビーーッ!!!!!
走っている最中も糞は垂れ流されて、私の駆ける軌跡を描くように床を汚していく。


「トイレが見えた~、早くしないと!!あっっ!!!!」

一瞬の油断。
たっぷりと水気を含んだ下痢糞が駆ける私の足元を滑らせた。

「あっ!!!あっ!痛っ!!!!グエッ!ガアッ~ッ!!!!!」


足を滑らせた私はトイレを目の前にして近くの階段から転げ落ちた。
ゴンゴンゴンッ!!身体や頭を打つ衝撃音。
グキッという何かが折れる音。
そして中央の踊り場で転げ落ちるのが止まった。

「ウーッ・・・ヒュー・・ヒュー・・」

喋れない。
首の骨が折れているのかも知れない。
最低だ、最低な一日・・・せっかく浅田くんには誤魔化せたのに・・
このままウンチで死んじゃうのかな・・・

プウッ!

中身を出し切った私の肛門が排便が出きったことを屁で知らせてくる。
まるで私の人生の幕切れを告げる音のように。

そして、そのまま私の意識は暗闇へと落ちていった。
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