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ギターを買いました!
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「君、良いセンスしてるね」
10分ぐらいうんちくが語られた結果、何故だかわからないけれど褒められました。
どんなところが良いセンスなのか想像すら出来ないから、何故褒められたのかはわからないけれども嬉しい。何故なのかは全然わからないんだけどね。
「見た目はこれが良いんですけど予算オーバーですね。私はギター初心者なので、どれが良いのかわからなくて」
予算が潤沢だったら即決してたかもしれないけれど、今の私のお財布には20000円と少ししか入ってない。
御園先輩曰く、プロでも使ってる人がいるギターらしいからモノは間違いないんだろうけど買えないんだよ。
「だったらあたしのおすすめを紹介しようか?」
ぎゃぁぁぁああ!御園先輩、一人称あたしか!強そうな女の人の“あたし”ってワイルドな感じがして最高だよね!ここに来て新たなる属性が付与されたんだけれど!?
イケメン美女で一人称あたし…めっちゃ大好きです。はい。
「お…お願い…します…」
御園先輩の破壊力が凄過ぎて息絶え絶えで返事をした。
もう私の足下はフラフラ。いつセコンドからタオルが投げ込まれてもおかしくない状態です。
「20000円の予算内ならあたしのおすすめはこれかな。フェルナンデスっていう日本の楽器メーカーのストラトキャスターモデルで、FERNANDESってメーカーロゴのFが漢字の石みたいに見えることから石ナンデスなんて呼ばれ方もしてるギターだよ」
石ナンデス?ヒル〇ンデス的な何かですかね?
「1970年代後期から80年代の初め頃まで使われてたロゴだから、ジャパビンって呼ばれる国産オールドギターなのは間違いない。
分解してみないとわからないけど、さっき見てたギターを作ってる東海楽器が製造してた個体に当たることもあるんだ。
最近は値上がりしてて結構良い値がついてることもあるんだけど、これなら安いし、この値段で買えるギターの中では良いギターだと思うよ。
この店は普通の中古楽器屋と違ってチェックが甘いから買うならあたしが試し弾きして、明日にでも学校で調整してあげるけど」
すっごい真顔で説明されてるけど、イマイチよくわかってない。
けれど、これを買えば明日も御園先輩と接する機会が生まれることだけは把握した。
ならどうするか。買うしかないでしょ!
値段は15800円で、当初想定してた予算よりは高いけれど許容範囲。
見た目は本体?がクリーム色っぽい色で、幾つも傷があるのが歴戦の勇者って感じで格好良い。
1970年代?っていうと、私からしたら骨董品レベルなんだけれど、これだけ詳しそうな御園先輩が勧めてくれるんだから問題ないんでしょう。
買うよ。買う買う。買います!
「これにします!」
そんな訳で購入を決定。…する前に御園先輩が店員さんに話をして試し弾きをしてくれた。
スピーカー?みたいなのとギターを太いコードで繋げてジャカジャカ、キュイーンと音を鳴らしてて、凛々しいお顔で格好良い。
あとやっぱり指使いがセクシーで最高ですな!
これもう15800円払う価値ありましたわ!って勝利の雄叫びを上げたい気分だよ!
まだお金は払ってないけどね。払うのはこれからだけれどね。
「少し調整は必要だけど問題はなさそうだね。どうする?」
「買います!」
こうして私は、御園先輩が私の為に選んでくれたギターを購入した。
ケースがワンショルダーのやつで御園先輩のと違ったからついでに買って、細々した備品?も一緒に買ったら結局20000円近く掛かったよ!
御園先輩曰く、3000円とか5000円で買えるギターは初心者用でセット売りしてるよくわからないメーカーの物だったりするんだって。
だからあんまり安過ぎるギターを買うよりは、予算内である程度は使えるギターを買う方が良いんだそうだ。
私の買った石ナンデスってやつは、当時一流メーカーを真似て日本のメーカーが作ったやつらしくて、値段よりは良い物で普通に使える。けれど本物には及ばない、らしいよ。
そりゃコピー品が本物を超えちゃったら、それは最早コピー品とは言えないもんね。
まだよくわかってないけれど、私はきっと良い買い物をした。
あと憧れの先輩と一緒に買い物が出来て幸せでした。
ご馳走様でした!
10分ぐらいうんちくが語られた結果、何故だかわからないけれど褒められました。
どんなところが良いセンスなのか想像すら出来ないから、何故褒められたのかはわからないけれども嬉しい。何故なのかは全然わからないんだけどね。
「見た目はこれが良いんですけど予算オーバーですね。私はギター初心者なので、どれが良いのかわからなくて」
予算が潤沢だったら即決してたかもしれないけれど、今の私のお財布には20000円と少ししか入ってない。
御園先輩曰く、プロでも使ってる人がいるギターらしいからモノは間違いないんだろうけど買えないんだよ。
「だったらあたしのおすすめを紹介しようか?」
ぎゃぁぁぁああ!御園先輩、一人称あたしか!強そうな女の人の“あたし”ってワイルドな感じがして最高だよね!ここに来て新たなる属性が付与されたんだけれど!?
イケメン美女で一人称あたし…めっちゃ大好きです。はい。
「お…お願い…します…」
御園先輩の破壊力が凄過ぎて息絶え絶えで返事をした。
もう私の足下はフラフラ。いつセコンドからタオルが投げ込まれてもおかしくない状態です。
「20000円の予算内ならあたしのおすすめはこれかな。フェルナンデスっていう日本の楽器メーカーのストラトキャスターモデルで、FERNANDESってメーカーロゴのFが漢字の石みたいに見えることから石ナンデスなんて呼ばれ方もしてるギターだよ」
石ナンデス?ヒル〇ンデス的な何かですかね?
「1970年代後期から80年代の初め頃まで使われてたロゴだから、ジャパビンって呼ばれる国産オールドギターなのは間違いない。
分解してみないとわからないけど、さっき見てたギターを作ってる東海楽器が製造してた個体に当たることもあるんだ。
最近は値上がりしてて結構良い値がついてることもあるんだけど、これなら安いし、この値段で買えるギターの中では良いギターだと思うよ。
この店は普通の中古楽器屋と違ってチェックが甘いから買うならあたしが試し弾きして、明日にでも学校で調整してあげるけど」
すっごい真顔で説明されてるけど、イマイチよくわかってない。
けれど、これを買えば明日も御園先輩と接する機会が生まれることだけは把握した。
ならどうするか。買うしかないでしょ!
値段は15800円で、当初想定してた予算よりは高いけれど許容範囲。
見た目は本体?がクリーム色っぽい色で、幾つも傷があるのが歴戦の勇者って感じで格好良い。
1970年代?っていうと、私からしたら骨董品レベルなんだけれど、これだけ詳しそうな御園先輩が勧めてくれるんだから問題ないんでしょう。
買うよ。買う買う。買います!
「これにします!」
そんな訳で購入を決定。…する前に御園先輩が店員さんに話をして試し弾きをしてくれた。
スピーカー?みたいなのとギターを太いコードで繋げてジャカジャカ、キュイーンと音を鳴らしてて、凛々しいお顔で格好良い。
あとやっぱり指使いがセクシーで最高ですな!
これもう15800円払う価値ありましたわ!って勝利の雄叫びを上げたい気分だよ!
まだお金は払ってないけどね。払うのはこれからだけれどね。
「少し調整は必要だけど問題はなさそうだね。どうする?」
「買います!」
こうして私は、御園先輩が私の為に選んでくれたギターを購入した。
ケースがワンショルダーのやつで御園先輩のと違ったからついでに買って、細々した備品?も一緒に買ったら結局20000円近く掛かったよ!
御園先輩曰く、3000円とか5000円で買えるギターは初心者用でセット売りしてるよくわからないメーカーの物だったりするんだって。
だからあんまり安過ぎるギターを買うよりは、予算内である程度は使えるギターを買う方が良いんだそうだ。
私の買った石ナンデスってやつは、当時一流メーカーを真似て日本のメーカーが作ったやつらしくて、値段よりは良い物で普通に使える。けれど本物には及ばない、らしいよ。
そりゃコピー品が本物を超えちゃったら、それは最早コピー品とは言えないもんね。
まだよくわかってないけれど、私はきっと良い買い物をした。
あと憧れの先輩と一緒に買い物が出来て幸せでした。
ご馳走様でした!
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