異世界ダンジョン【ラブホテル】~ダンジョンマスターに転生したので異世界でラブホテル経営してみる。破茶滅茶転生者のちょっとエッチなスローライフ

張形珍宝

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ラブホテル in エライマン

立派なワンドの持ち主は清楚な修道女に告白したい②

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 ディックは自分よりも立派なワンドの持ち主のまぐわいを見てエリノアへの告白を決めた。
 一体どんなトンデモロジックによってその結論に達したのか。
 それはディックにとって涙無しでは語れない海よりも深い理由があるのだ。

 ディックはワンドがデカいのを気にしていたのだ。

 エリノアは小柄だ。
 年齢的には20代前半だが、見ようによっては成人前の少女にすら見える。
 それぐらい小柄で可愛らしい修道女だ。

 対してディックは大柄、という訳でもなく。
 同年代の男の中では平均的な並の身長をしている。

 しかしながらディックが持ちしワンドはデカい。
 ハッキリ言って巨大と言っても良い代物だ。
 そんな凶器を小柄なエリノアに。
 考えただけでも恐ろしくって、ディックは自分の気持ちに蓋をしていたのだ。

 皮を被せていたと言ったって良いかもしれない。

 それがどうだ。
 テレビモニターで見た女はエリノアよりも更に小柄で。
 男の方はディックのワンドよりもご立派ぁ!なワンドを持っていた。
 女は極太の特大ワンドにも臆せず立ち向かい。
 あろうことか極太の特大ワンドを捻じ伏せて見せた。

 極太の。

 特大ワンドをである。

「これはイケる!俺はヤレるぞ!」

 ディックが自らのワンドを強く握ってそんな言葉を吐いたのは想像に難くないだろう。
 強く握り過ぎて白魔法を放ってしまったのも想像に難くないだろう。

 ディックはスッキリした表情をしてルンルン気分でエライマンの街へと帰って行ったのであった。


「一人遊びに来た男がスキップしながら帰って行った件」

 ここはラブホテルがあるダンジョンの最上階層マスタールーム。
 ダンジョンマスターのアイトはラブホテルを利用して評価サイトにでも辛口評価を書き込んでやろうかとでも考えていそうな客が来たので、その動向を最後まで見守っていた。

 何か面白い事が起きそうだと直感しての行動だったのだが、残念ながらアイトの思う様な結果は生まれなかった。
 女物の修道服を着てワンドを立てて直ぐに脱いだ時がハイライトだった。
 その後は何も面白い事が起こらなかった。
 アイトは首を傾げて。

「11月7日をいいオ〇ニーの日にするのは無理筋か?」

 既に全然どうでも良い事に頭を悩ませているのであった。
 オナ〇ーで言うならば最低限21まで表現して欲しいものである。


「俺はエリノアさんに告白するぞ!」

 夜になり。
 スキップしながら街まで戻ったディックは友人を飲みに誘って熱い決意を口にしていた。

 余談だがディックは行商に出る事が多いので剣の心得がある。
 なので街からラブホテルの間に出没する程度の魔物であれば自分の身を守るのは問題ない。

 昨晩までは「俺にはエリノアさんを幸せになって出来ないんだよ」なんて情けない事を言っていたディックの突然の豹変に友人は驚き。

 何とも言えない非常に微妙な表情を浮かべた。

「うん、そうか。俺はやめておいた方が良いと思うけどな」

 そして頬を掻きながら軽めにディックを止めにかかる。
 しかし。

「俺は絶対にエリノアさんに告白するんだ!」

 ディックの決意は固く。
 友人が何度も止めたにも関わらず何度も何度も、酒場中に響き渡る声で強い決意を口にして。

 その場に居合わせた全員から微妙な表情を向けられたのであった。

 翌朝。

「それじゃあ、俺は出掛けて来るよ。もしかしたら帰って来る時には婚約者を連れて来ちゃったりなんかするかもしれないな!はっはっは!」

 そんな宣言をして両親と妹に何とも言えない微妙な表情を向けられて。
 ディックは意気揚々と近所の教会へと向かったのであった。

 そして教会へと入り、礼拝堂で掃除をしているエリノアを見付けてすぐ傍まで近付き。

「エリノアさん!ずっと前から好きでした!俺とっ」

 そこまで言った所でエリノアの人差し指がディックの唇に触れた。
 にこやかに微笑む碧色の瞳がディックを見つめる。
 心臓が爆発しそうな程に騒ぎ出し。
 ディックはこの指をしゃぶるべきかしゃぶらないべきかで心底悩んだ。
 結果しゃぶる事はしなかったが、それが正解なのかはわからない。

「嬉しいです。今晩、わたくしと一緒にラブホテルへ行って下さいませんか?」

 エリノアの言葉にディックの心臓の鼓動は更に早まった。

 エリノアが俺とラブホテルへ行きたいと言っている。
 それはつまり、俺と二人きりになりたいって意味だろう。
 となれば俺とエリノアは昨日見たあの男女の様にまぐわって子供が出来て。

 あまりの衝撃に言葉が出て来なかったが。
 ディックが何度も頷くとエリノアは「夕方の5時になったら迎えに来て下さい」と言って礼拝堂の掃除に戻った。

 ディックはスキップしながら家に帰ると即寝た。
 3秒で寝た。
 夜には物凄く忙しくなるので。
 特に腰とワンドが物凄く忙しくなるので。
 出来る限り沢山溜めておかなければならないので。
 さっさと寝て、約束の時間の直前に気合いで起きて愛しいエリノアを迎えに教会へと向かったのであった。


「よし!それじゃあスキップ最速オーガ決定戦を始めるぞ!」

「「「「「ウオォォォォォオオオ!」」」」」

「レディ、、、ふぁぁぁい!?」

 ダンジョン農園で何やら新しい大会が開催されている模様だ。
 アイトのちょっとふざけたスタートの合図で横一列に並んだオーガズが陽気にスキップしながら速さを競って小競り合いを繰り返し。
 スタートの合図で満足したアイトは何度か頷いてマスタールームへと戻った。

 スキップしているオーガズは放置である。

「ただいまただいま」

「おかえりなさいませ、ご主人様」

 この台詞が言いたいが為だけに一瞬だけアイトと離れてメイド服に着替えて酒を煽っていたヒショの太腿に頭を乗せてソファーに寝転がったアイトがテレビモニターに目をやると。

「あらぁ。この組み合わせか。へぇ。ほぉ。ふぅん」

 ちょうどラブホテルへ入って来た客を興味深げに見て。

「この子の私生活って滅茶苦茶面白そうだけど、うちで見られるタイプの面白じゃないんだよな」

 直ぐに興味を失うと珍しいスカート姿のヒショにヘッドインザスカートしたのであった。


「こちらです」

「あ、ああ。うん」

 ラブホテルに到着して。
 本物と見紛う写真の前に立ち。
 物凄く手慣れた様子で客室を選んだエリノアは、ディックの手を掴んで客室へと移動した。

 憧れのエリノアと手を繋げている。
 その体験はディックにとって長い間待ち望んでいたものだったのだが。
 あまりにも自然に、あまりにも簡単に実現してしまってディックは面食らっていた。

 清楚で無垢で、色恋の事など何も知らないエリノアをリードして、上手くいったら既成事実を作ってやろうと目論んでいたディックの計画は既に破綻しかけている。
 しかし広々としているとは言え部屋に二人きりでいる状況にディックはその全てが些事に思えて頭から消し去った。
 何故だか手慣れてはいるものの、きっとエリノアも好きな男と一緒にいて気が動転してしまっているのだと。
 だから普段のエリノアからは想像も出来ない大胆な行動に出ているんだと考えて。

 ああ、そうか。
 エリノアは俺とこうなる事を妄想し過ぎたが故にこんなにも手慣れてしまったのだ。
 何度の何度も、寝ても覚めても俺とこうして二人きりになる事を考えていたから。
 教会を訪れる者からラブホテルの話を聞いて。
 頭の中で俺とラブホテルに来る事を妄想し過ぎて、結果俺がリードされてしまうぐらいに仕上がってしまったのだ。
 そう思えば、なんて可愛い人なのだろう。

 ディックは考えを大幅に修正して、全てをエリノアに委ねることにした。
 エリノアが何度も何度も妄想した理想の展開に付き合ってあげようと考えた。

 例えそれが部屋に入って即座にズボンとパンツに手をかける、あまりにも経験値の高い娼婦の様な行動だったとしても。

 ディックはエリノアに全てを委ねる。

 例えエリノアがご立派に膨らんだディックのメイスを見て「まあ!わたくしこんなに大きなメイスを見たのは3度目です!」なんて事を言って楽し気に先っちょをツンツンしたとしても。

 ディックはエリノアに全てを委ねる。

 例え「これがお好きなのでしょう?」とか言ってディックのメイスを修道服で包んでゴシゴシし始めたとしても。

 ディックはエリノアに全てを委ねると。

 そう心に決めたのだ。

 翌朝。
 ラブホテルから出て来たディックは昨日の面影が無いぐらいにゲッソリと痩せていた。
 目が窪んでいて、傍から見れば死相すら見える程に弱り切っている様子である。
 一緒に出て来たエリノアは逆に髪も肌も艶々としていて、ディックとはまるで対照的だ。

 数m先を歩くエリノアにトボトボとついて行く形でエライマンの街まで到着したディック。
 道中でエリノアは襲い掛かって来た魔物を素手でぶん殴って追い払っていた様な気がしたが、きっと見間違えだろう。

 ディックは街に入ってからも肩を落としてトボトボと。
 フラフラとエリノアの後をついて行く。
 そして漸くエリノアが働く教会の前まで辿り着くと。

「それでは、次回はまた行商からお帰りになった時によろしくお願い致します」

「は、はい。また」

 エリノアは振り返ってディックに優しい笑顔を向けて、楽し気にスキップしながら教会へと入って行った。

 エライマンの小さな教会にいるエリノアという修道女は。
 毎晩男をとっかえひっかえしては死ぬ寸前までナニかを搾り取るその素行から。

 吸精の性女様と呼ばれている。
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