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ラブホテル in エライマン
獣人の事を知りたいわん
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「私にも撫でさせて欲しいわん!何でもするわん!」
何故かモカが異様なハイテンションで防弾ガラスとカウンターに涎をダラダラ垂らしながら発情し始めた。
ヒショとスミスと一緒にかまくらでその様子を見ていたアイトは死ぬほど爆笑してモカをかまくらに呼び出した。
ワンポは一足先にかまくらに到着してヒショの膝の上に寝転がって腹を撫でられている。
モルト?名前は曖昧だが蒼剣の誓いの地味担当も一緒である。
そしてアイトはどうしてそんなに発情しているのかとモカに問う。
すると。
「そんなに雄大で勇ましいイヌ科は見た事ないわん。全イヌ科の希望だわん」
外の世界にイヌ科って概念存在したのか。
モカはワンポが如何にイヌ科の希望であるかを熱く語り。
「正にイヌ科の頂点、キング・オブ・イヌ科だわん」
そう言って話を締めくくった。
外の世界にキング・オブ・○○って言葉あるんかい。
アイトはモカの熱い思いを受け取り。
「面白そうだからうちで働くなら撫でる事を許可する!」
交換条件があまりにもストロング・グラビティなのだが。
全然割に合っていないのだが。
「絶対働くわん!何でもするわん!」
え?その程度の条件で良いの?ぐらいに軽く、しかし重厚な熱意を見せたモカは無事?ラブホテルの仲間に加わったのであった。
その男に何でもするとか言っちゃうのは危険だぞ。
「わっはっは!犬獣人の体毛ってマジで犬じゃん!リアルわんちゃんじゃん!」
何でもするとか言っちゃったので自己紹介だけ済ませて早速アイトに犬耳を撫でられているモカ。
ヒショには犬尻尾を撫でられている。
本来獣人は他人に耳や尻尾を触られるのを嫌がる。
これが全身もふもふ系の殆んど獣系獣人であればまた話は違うのだが、人族に近い姿をしている獣人にとって耳や尻尾は家族や大切な者にだけ触るのを許す部位である。
例えば親友やいかがわしい関係の親友や恋人の事だ。
それだけ近しい相手にしか触れる事を許さない部位なのだが。
「凄い毛並みだわん。この艶のある毛で生肉3個食べられるわん」
熱心にワンポをもふるモカには耳や尻尾を触られる程度、全く気にならなかった。
先っちょをヒショに握られている状態で尻尾を振るので、尻尾が大縄跳びみたいになっている。
小人達の運動会でも開催されているのだろうか?
と言うか生肉3個だとサイズ感が伝わらないので別の例えにして欲しかった。
耳と尻尾を触っているアイトとヒショを羨ましそうな目で見ているのはモルトである。
平静を装ってはいるが口の両端から涎を垂らしているので全然装えていない。
かなり気色悪い状態である。
そしてモルトは少しずつ少しずつにじり寄り。
「俺にもー!撫でさせて下さーい!」
自分にも撫でさせて欲しいと成人男性の主張をした。
平時ならば難しいかもしれないが、今のワンポに夢中な状況ならば誰が撫でていようがバレる事はないだろう。
だってあんなにもワンポを撫でるのに夢中なのだから。
全神経を手に集中しているのだから、どんな言葉も耳には通らないし犬耳や尻尾の感覚など無いに等しいに決まっている。
目を見開いて、はぁはぁと息を切らして。
犯罪臭しかしない見た目で黙って成り行きを見守っているスミスから盛大に引かれているのに気付いていながら。
モルトは剥き出しの欲望を晒して大縄跳び的な動きをしているモカの尻尾に手を伸ばし。
「お前はキモいから駄目だわん」
温度が5度下がったと錯覚する程の冷たい声で断られた衝撃でかまくらの外まで体がふっ飛び。
ボフッっとうつ伏せで雪面に沈んだのであった。
ここが真なる雪原であったならば凍死確定演出である。
そんなモルトは放っておいて。
「獣人について詳しく話して貰おうか」
アイトは今、転生してから初めて出会った獣人という種族に対して興味ちんちん、、、興味津々だった。
ハーフエルフのエマは最早日常に溶け込み過ぎているし、ドワーフの血が入っているラブリスはあんまりドワーフ感が無い。
だって髭とか生えてない。
だからこそ純然たる異世界ビックリ人種である犬獣人のモカには是非とも洗いざらい喋って貰って獣人に対する理解を深めたい。
その為ならば多少の犠牲もやむを得ないので。
「モルト君は今後1ヶ月モカの半径10m以内に入る事を禁ずる」
「えぇぇぇぇぇえええ!?」
ガバっと起き上がって大袈裟なリアクション芸を披露したモルト。
アイトは多少の犠牲であっても自分で被るくらいなら他人に被せるタイプのダンジョンマスターである。
ダンジョンマスターとは理不尽の権化なのだ。
「ふむ。つまり獣人はこのサカリーバって国で種族ごとの部族が集落を形成してるのか」
「そうだわん。年に1回各集落の族長が集まってガチバトルしてその年の王が決まるわん。今の王は犬人族の族長で18年連続24回目の王座に座っているわん。犬人族はあまり決まり事を作らないからゆるゆるのガバガバで暮らしやすい国になってるわん。けど最近は族長の力が衰えて来てて今年は誰が王座に就くか読めないわん。もしもオカピ人族の族長が覇権を握ったら肉だけじゃなくて草も食べろって決まりが出来るかもしれないわん」
「オカピ獣人は草なんだが!わっはっは!」
「笑い事じゃないわん。あいつら自分達が草ばっかり食ってるからって他人にまで強要するのは許せないわん。草を食うなんて肉食系獣人には耐えられないわん」
オカピ獣人とかいうパワーワードに爆笑するアイトに対し。
切実な様子で訴えるモカ。
肉食系獣人にとって草を食べるのは弱者の証。
腹を満たせるだけの肉が獲れない者が草を食べて飢えを凌ぐと言って馬鹿にされるのだ。
だから王の命令とは言え草を食べる事を強要されたならサカリーバを出て行く部族も現れるだろう。
そうなればサカリーバは草食系獣人達の国になってしまう。
そんな事は肉食系獣人の一人として許せる筈が無いのだ。
だからモカは考えた。
サカリーバの覇権をオカピ人族に渡さない最善の策を。
「ワンポ様に王としてサカリーバに君臨して頂ければ万事解決だわん」
その切実なる願いに対してアイトの返事は。
「却下」
そもそもワンポはダンジョンモンスターなのでラブホテルから出られないのである。
「それじゃあモカのシフトは昼の3時から夜の11時までな。昼3時以降は客数も落ち着くから、主な仕事は日暮れ頃からの宿泊客の対応と電話対応になる。寝泊りする部屋はワンポの犬小屋の横にログハウス立てとくから。食事はラブホテルの料理メニューを注文するかマシマシオーク亭の肉塊な。酒は1日3本まで。以上の条件で問題がなければ明日から働いて貰うから」
「わかったわん。お世話になるわん」
こうしてモカが受付スタッフとして加わり。
遂に休息宿ラブホテルがオープンしてから続いていたエマの無休12時間労働に終止符が打たれた。
今まで超ブラックラブホテルとして就労時間をガン無視してきた休息宿ラブホテルは新たなるフェーズを迎える。
筈である。
何故かモカが異様なハイテンションで防弾ガラスとカウンターに涎をダラダラ垂らしながら発情し始めた。
ヒショとスミスと一緒にかまくらでその様子を見ていたアイトは死ぬほど爆笑してモカをかまくらに呼び出した。
ワンポは一足先にかまくらに到着してヒショの膝の上に寝転がって腹を撫でられている。
モルト?名前は曖昧だが蒼剣の誓いの地味担当も一緒である。
そしてアイトはどうしてそんなに発情しているのかとモカに問う。
すると。
「そんなに雄大で勇ましいイヌ科は見た事ないわん。全イヌ科の希望だわん」
外の世界にイヌ科って概念存在したのか。
モカはワンポが如何にイヌ科の希望であるかを熱く語り。
「正にイヌ科の頂点、キング・オブ・イヌ科だわん」
そう言って話を締めくくった。
外の世界にキング・オブ・○○って言葉あるんかい。
アイトはモカの熱い思いを受け取り。
「面白そうだからうちで働くなら撫でる事を許可する!」
交換条件があまりにもストロング・グラビティなのだが。
全然割に合っていないのだが。
「絶対働くわん!何でもするわん!」
え?その程度の条件で良いの?ぐらいに軽く、しかし重厚な熱意を見せたモカは無事?ラブホテルの仲間に加わったのであった。
その男に何でもするとか言っちゃうのは危険だぞ。
「わっはっは!犬獣人の体毛ってマジで犬じゃん!リアルわんちゃんじゃん!」
何でもするとか言っちゃったので自己紹介だけ済ませて早速アイトに犬耳を撫でられているモカ。
ヒショには犬尻尾を撫でられている。
本来獣人は他人に耳や尻尾を触られるのを嫌がる。
これが全身もふもふ系の殆んど獣系獣人であればまた話は違うのだが、人族に近い姿をしている獣人にとって耳や尻尾は家族や大切な者にだけ触るのを許す部位である。
例えば親友やいかがわしい関係の親友や恋人の事だ。
それだけ近しい相手にしか触れる事を許さない部位なのだが。
「凄い毛並みだわん。この艶のある毛で生肉3個食べられるわん」
熱心にワンポをもふるモカには耳や尻尾を触られる程度、全く気にならなかった。
先っちょをヒショに握られている状態で尻尾を振るので、尻尾が大縄跳びみたいになっている。
小人達の運動会でも開催されているのだろうか?
と言うか生肉3個だとサイズ感が伝わらないので別の例えにして欲しかった。
耳と尻尾を触っているアイトとヒショを羨ましそうな目で見ているのはモルトである。
平静を装ってはいるが口の両端から涎を垂らしているので全然装えていない。
かなり気色悪い状態である。
そしてモルトは少しずつ少しずつにじり寄り。
「俺にもー!撫でさせて下さーい!」
自分にも撫でさせて欲しいと成人男性の主張をした。
平時ならば難しいかもしれないが、今のワンポに夢中な状況ならば誰が撫でていようがバレる事はないだろう。
だってあんなにもワンポを撫でるのに夢中なのだから。
全神経を手に集中しているのだから、どんな言葉も耳には通らないし犬耳や尻尾の感覚など無いに等しいに決まっている。
目を見開いて、はぁはぁと息を切らして。
犯罪臭しかしない見た目で黙って成り行きを見守っているスミスから盛大に引かれているのに気付いていながら。
モルトは剥き出しの欲望を晒して大縄跳び的な動きをしているモカの尻尾に手を伸ばし。
「お前はキモいから駄目だわん」
温度が5度下がったと錯覚する程の冷たい声で断られた衝撃でかまくらの外まで体がふっ飛び。
ボフッっとうつ伏せで雪面に沈んだのであった。
ここが真なる雪原であったならば凍死確定演出である。
そんなモルトは放っておいて。
「獣人について詳しく話して貰おうか」
アイトは今、転生してから初めて出会った獣人という種族に対して興味ちんちん、、、興味津々だった。
ハーフエルフのエマは最早日常に溶け込み過ぎているし、ドワーフの血が入っているラブリスはあんまりドワーフ感が無い。
だって髭とか生えてない。
だからこそ純然たる異世界ビックリ人種である犬獣人のモカには是非とも洗いざらい喋って貰って獣人に対する理解を深めたい。
その為ならば多少の犠牲もやむを得ないので。
「モルト君は今後1ヶ月モカの半径10m以内に入る事を禁ずる」
「えぇぇぇぇぇえええ!?」
ガバっと起き上がって大袈裟なリアクション芸を披露したモルト。
アイトは多少の犠牲であっても自分で被るくらいなら他人に被せるタイプのダンジョンマスターである。
ダンジョンマスターとは理不尽の権化なのだ。
「ふむ。つまり獣人はこのサカリーバって国で種族ごとの部族が集落を形成してるのか」
「そうだわん。年に1回各集落の族長が集まってガチバトルしてその年の王が決まるわん。今の王は犬人族の族長で18年連続24回目の王座に座っているわん。犬人族はあまり決まり事を作らないからゆるゆるのガバガバで暮らしやすい国になってるわん。けど最近は族長の力が衰えて来てて今年は誰が王座に就くか読めないわん。もしもオカピ人族の族長が覇権を握ったら肉だけじゃなくて草も食べろって決まりが出来るかもしれないわん」
「オカピ獣人は草なんだが!わっはっは!」
「笑い事じゃないわん。あいつら自分達が草ばっかり食ってるからって他人にまで強要するのは許せないわん。草を食うなんて肉食系獣人には耐えられないわん」
オカピ獣人とかいうパワーワードに爆笑するアイトに対し。
切実な様子で訴えるモカ。
肉食系獣人にとって草を食べるのは弱者の証。
腹を満たせるだけの肉が獲れない者が草を食べて飢えを凌ぐと言って馬鹿にされるのだ。
だから王の命令とは言え草を食べる事を強要されたならサカリーバを出て行く部族も現れるだろう。
そうなればサカリーバは草食系獣人達の国になってしまう。
そんな事は肉食系獣人の一人として許せる筈が無いのだ。
だからモカは考えた。
サカリーバの覇権をオカピ人族に渡さない最善の策を。
「ワンポ様に王としてサカリーバに君臨して頂ければ万事解決だわん」
その切実なる願いに対してアイトの返事は。
「却下」
そもそもワンポはダンジョンモンスターなのでラブホテルから出られないのである。
「それじゃあモカのシフトは昼の3時から夜の11時までな。昼3時以降は客数も落ち着くから、主な仕事は日暮れ頃からの宿泊客の対応と電話対応になる。寝泊りする部屋はワンポの犬小屋の横にログハウス立てとくから。食事はラブホテルの料理メニューを注文するかマシマシオーク亭の肉塊な。酒は1日3本まで。以上の条件で問題がなければ明日から働いて貰うから」
「わかったわん。お世話になるわん」
こうしてモカが受付スタッフとして加わり。
遂に休息宿ラブホテルがオープンしてから続いていたエマの無休12時間労働に終止符が打たれた。
今まで超ブラックラブホテルとして就労時間をガン無視してきた休息宿ラブホテルは新たなるフェーズを迎える。
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