7 / 7
7 老夫婦と新生活
しおりを挟む
「そう言えば同級生のケンちゃんが、休み時間に時々叫んでたわ……
『ステータスオープン!』……って!?」
ペッカァァァァァッ!
【名前】ヤスコ
【LV】49
【HP】HP490/490
【MP】8450/8450
【年齢】16歳
【職業】学生
【魔法】
火属性LV1
水属性LV1
風属性LV1
土属性LV1
生活魔法LV1
【ギフト】
【体躯調整】
【自動翻訳】
【装着品自動修正】
【範囲内自動修復】
「で、出ましたぁ! 魔法もあるし【ギフト】もありますぅ!
こ、この【ギフト】ってどんな物なのでしょう?」
ヤスコはステータスボード上の【体躯調整】という文字を
ポチッ! とタップしてみました。
【体躯調整】
身体の大きさを任意に変更できる「大きく成れ」「小さく成れ」「細く成れ」「太く成れ」と言えばその通りに体躯を変更できる。その地域の者達の平均的な体躯に成る事を目的としているが、一々情報収集する事が大変だから本人が任意で変更できる能力を与えた。
「ふ~ん……」
続いてポチッとな!
【装着品自動修正】
身体に合わせて装着品の大きさが自動調整される。手を広げて届く範囲内の物は体躯に合わせて瞬時にサイズ変更される。
「は~ん……」
更にポチッ!
【範囲内自動修復】
手を広げて届く範囲内の物は自動修復される。サイズ変更に伴って身体に怪我をしたり、服が破損等をした時に、最善の状態に自動修復する事を目的としているが、パッシブスキルで常時発動している。
「ってことは~、体の大きさを自由に変えられて~、着ている服も一緒にフィットして~、怪我や破れ何かも勝手に治っちゃうって事だよねぇ!?
無敵じゃんっ!!
世界征服でもしてみる?
異世界魔王ってか?
……はぁ虚しいっしょ、
……普通でいいよね、
……今のままで十分幸せですから」
ヤスコは自分の体をマジマジと見直してみます。
「なんかぁ、顔とか体型とか良くなってますよねぇ!?
社会人に成ってお金を貯めたら、『美顔』とか『エステ』とか『ヨガ』とか通ってぇ、
『こんな感じに綺麗に成らないかなぁ』
って、ぼんやり妄想していた顔と体に近づいてる気がするんだけどぅ?
これも貰った能力のお陰なのかしら?
わたしの本当の姿はもっと『う~ん!?』って感じだったよねぇ?
ヤスコは【体躯調整】のスキルを使うたびに身体変更能力のお陰で、身長だけでは無く容姿も徐々に妄想していた理想の姿に変わっていってるのですが。1人ボッチだったし、鏡の無い状況に置かれていたので、自分自身の姿を確認する事が出来ていませんでした。
そして今、おじいさんとおばあさん家で久しぶりに鏡で自分を眺めて、そこに元のヤスコの面影を残しつつも、妄想していた理想像に近づいている己の姿を認めていたのです。
「ふ~ん、サバイバル生活でぜい肉が落ちたのかもぅ?……でも、ここにはおじいさんとおばあさんと私しかいないから……綺麗に成っても恋とか恋愛とかも、やっぱり妄想するしかないですねぇ。……まぁいいや、妄想は裏切らないですから!」
家のリビングには、おじいさんとおばあさんの若き日の絵姿が額縁で飾ってあります。
おじいさんとおばあさんは元上級貴族だったらしく、老紳士と老婦人に成っていても美男美女でした。今のヤスコの身長は【体躯調整】でおじいさんとおばあさんのちょうど中間の高さなのですが、【体躯調整】のスキルを使うたびに、容姿に於いても徐々に若き日のおじいさんとおばあさんに寄せて行っていたのです。
ヤスコは取り敢えず目標などは立てずに、
「ここでおじいさんとおばあさんと自然の流れに任せて暮らそうかなぁ。聖女とか悪役令嬢とか勇者とかは、ちょっと違うみたいだしねぇ」
とボンヤリ思うのでした。
〇 ▼ 〇
ヤスコは家畜にコケタ・コケミ・ヤギオ・モウスケなどと名付けて仲良しに成りました。
秋になると森に入って果物狩りをしたり、落ちた木の実を拾って灯り用の油を作ります。ドングリを蒸してから圧搾すると油を抽出する事ができるのでした。
ヤスコはお婆さんから魔法を、お爺さんから護身術を教えて貰います。
既にドラゴンを倒してレベルが異常に高いので、初級スキルをスグに覚えられました。
「魔法が得意なおばあさんはもしかして『魔女』さんなんですか?」
「あら、しいて言えば『魔法使い』っていうのかしら。『魔導士』とか『賢者』とか言われた事もありましたけどね。……『魔女』は『悪魔』の女なので、人では無くて、地獄の住人で悪魔女ってことでしょうね」
「そうなんですか……じゃあ『魔女っ子』と『魔法使い』は違うのですね?」
「そうよ、魔女は生まれながらの悪魔か、悪魔に魅入られてしまった元人族でしょうね」
「ふ~ん、はいぃ」
おじいさんの武術もかなりのレベルでしたが、ヤスコには日本での武道知識が無いのでマイペースで習得していきました。
魔法も武術も日常の空き時間の余暇的なものなのです。
だってテレビもゲームも無いのですから、自然の中で楽しみを見つけるしかない生活が続くのでした。
もちろん炊事・洗濯などの家事全般も教えて貰います。
生活魔法を教えて貰いながらなので日本とは事情が違うのですが、日本の実家では何もして無かったので比較できませんが、
「家事って面白いですぅ!それに結構簡単ですぅ!」
「それはよかったわねぇ」
『ステータスオープン!』……って!?」
ペッカァァァァァッ!
【名前】ヤスコ
【LV】49
【HP】HP490/490
【MP】8450/8450
【年齢】16歳
【職業】学生
【魔法】
火属性LV1
水属性LV1
風属性LV1
土属性LV1
生活魔法LV1
【ギフト】
【体躯調整】
【自動翻訳】
【装着品自動修正】
【範囲内自動修復】
「で、出ましたぁ! 魔法もあるし【ギフト】もありますぅ!
こ、この【ギフト】ってどんな物なのでしょう?」
ヤスコはステータスボード上の【体躯調整】という文字を
ポチッ! とタップしてみました。
【体躯調整】
身体の大きさを任意に変更できる「大きく成れ」「小さく成れ」「細く成れ」「太く成れ」と言えばその通りに体躯を変更できる。その地域の者達の平均的な体躯に成る事を目的としているが、一々情報収集する事が大変だから本人が任意で変更できる能力を与えた。
「ふ~ん……」
続いてポチッとな!
【装着品自動修正】
身体に合わせて装着品の大きさが自動調整される。手を広げて届く範囲内の物は体躯に合わせて瞬時にサイズ変更される。
「は~ん……」
更にポチッ!
【範囲内自動修復】
手を広げて届く範囲内の物は自動修復される。サイズ変更に伴って身体に怪我をしたり、服が破損等をした時に、最善の状態に自動修復する事を目的としているが、パッシブスキルで常時発動している。
「ってことは~、体の大きさを自由に変えられて~、着ている服も一緒にフィットして~、怪我や破れ何かも勝手に治っちゃうって事だよねぇ!?
無敵じゃんっ!!
世界征服でもしてみる?
異世界魔王ってか?
……はぁ虚しいっしょ、
……普通でいいよね、
……今のままで十分幸せですから」
ヤスコは自分の体をマジマジと見直してみます。
「なんかぁ、顔とか体型とか良くなってますよねぇ!?
社会人に成ってお金を貯めたら、『美顔』とか『エステ』とか『ヨガ』とか通ってぇ、
『こんな感じに綺麗に成らないかなぁ』
って、ぼんやり妄想していた顔と体に近づいてる気がするんだけどぅ?
これも貰った能力のお陰なのかしら?
わたしの本当の姿はもっと『う~ん!?』って感じだったよねぇ?
ヤスコは【体躯調整】のスキルを使うたびに身体変更能力のお陰で、身長だけでは無く容姿も徐々に妄想していた理想の姿に変わっていってるのですが。1人ボッチだったし、鏡の無い状況に置かれていたので、自分自身の姿を確認する事が出来ていませんでした。
そして今、おじいさんとおばあさん家で久しぶりに鏡で自分を眺めて、そこに元のヤスコの面影を残しつつも、妄想していた理想像に近づいている己の姿を認めていたのです。
「ふ~ん、サバイバル生活でぜい肉が落ちたのかもぅ?……でも、ここにはおじいさんとおばあさんと私しかいないから……綺麗に成っても恋とか恋愛とかも、やっぱり妄想するしかないですねぇ。……まぁいいや、妄想は裏切らないですから!」
家のリビングには、おじいさんとおばあさんの若き日の絵姿が額縁で飾ってあります。
おじいさんとおばあさんは元上級貴族だったらしく、老紳士と老婦人に成っていても美男美女でした。今のヤスコの身長は【体躯調整】でおじいさんとおばあさんのちょうど中間の高さなのですが、【体躯調整】のスキルを使うたびに、容姿に於いても徐々に若き日のおじいさんとおばあさんに寄せて行っていたのです。
ヤスコは取り敢えず目標などは立てずに、
「ここでおじいさんとおばあさんと自然の流れに任せて暮らそうかなぁ。聖女とか悪役令嬢とか勇者とかは、ちょっと違うみたいだしねぇ」
とボンヤリ思うのでした。
〇 ▼ 〇
ヤスコは家畜にコケタ・コケミ・ヤギオ・モウスケなどと名付けて仲良しに成りました。
秋になると森に入って果物狩りをしたり、落ちた木の実を拾って灯り用の油を作ります。ドングリを蒸してから圧搾すると油を抽出する事ができるのでした。
ヤスコはお婆さんから魔法を、お爺さんから護身術を教えて貰います。
既にドラゴンを倒してレベルが異常に高いので、初級スキルをスグに覚えられました。
「魔法が得意なおばあさんはもしかして『魔女』さんなんですか?」
「あら、しいて言えば『魔法使い』っていうのかしら。『魔導士』とか『賢者』とか言われた事もありましたけどね。……『魔女』は『悪魔』の女なので、人では無くて、地獄の住人で悪魔女ってことでしょうね」
「そうなんですか……じゃあ『魔女っ子』と『魔法使い』は違うのですね?」
「そうよ、魔女は生まれながらの悪魔か、悪魔に魅入られてしまった元人族でしょうね」
「ふ~ん、はいぃ」
おじいさんの武術もかなりのレベルでしたが、ヤスコには日本での武道知識が無いのでマイペースで習得していきました。
魔法も武術も日常の空き時間の余暇的なものなのです。
だってテレビもゲームも無いのですから、自然の中で楽しみを見つけるしかない生活が続くのでした。
もちろん炊事・洗濯などの家事全般も教えて貰います。
生活魔法を教えて貰いながらなので日本とは事情が違うのですが、日本の実家では何もして無かったので比較できませんが、
「家事って面白いですぅ!それに結構簡単ですぅ!」
「それはよかったわねぇ」
0
お気に入りに追加
10
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

強奪系触手おじさん
兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる