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暑い日差し燦燦と輝く中、高校球児の一大イベントが始まっている。
3年間という高校生からすれば大事な青春の時間を削って戦友と言ってもいい仲間達と全国の頂点を目指す戦いが始まっている。
そこはまるで戦場と言ってもいい程の大勢の声が空気を揺らし、音楽が流れ始めれば選手達の士気が上がる。
そこはもう戦場と言っていい程の熱気と相手に勝つと言う熱意がひしひしと伝わる。
そんな大勢の歓声が飛び交う中で夕はベンチに座って不機嫌そうに眺めている。
「何時まで不機嫌な顔をしているの? きちんと応援しないと」
「無理……。 そんな気分じゃない。だよな? そう思うよな?」
「えっ、僕ですか?」
夕の隣にいる上級生か同級生か知らない男子生徒に話を振ると、どう答えれば良いのか分からなく言葉を濁す。
「迷惑かけちゃダメでしょ! 此処にいる人は試合の応援にきているのだから」
隣の男子生徒も必死にメガホンを叩き応援をしているので、野球は嫌いでは無いのだと思う。
スポーツがもともと好きな夕は野球が嫌いと言う訳では無い。ただ格好の問題である。
黄色と青が混ざったチアガール服を着せられた事に問題があっただけである。
ノースリーブの様な服に膝上のミニスカートを履かされたせいである。学校の指定のスカートを履くだけでも嫌いであった。
なぜ、なのかと聞かれればもともと男だったからだろう。むしろ履きなれてしまっている晶が夕から見れば変である。
何時の間に覚えたのか知らないけど、チアガール部隊と混ざって晶も必死に応援をしていた。
試合は中盤0-1で勝越しでありこのまま行けば勝てるが、3年間と言う時間を費やした猛者達の集まりだ。
この先何が起こるか試合が終わるまで分からない。少しの油断ですべてが終わってしまう。
最前列で騒いでいると、グランドで軽くバットを振るう隆二の姿が映る。一年だと言うのにすでにレギュラーとして勝ち上がっている。
晶達の高校は別に強豪と言う訳では無い。
だが、今回は晶や夕といった存在が大きいのかもしれない。
今年の野球部だけでは無い。サッカー部などグランドで二人を見る事のある部活は士気が無駄に高いのだ。
夕は隆二をじっと見ていると、二人は目が合う。
すると隆二は咄嗟に口元に手をあてがい口元を隠した。
「隆二! さっさとアウトになっちまえ!!」
皆が応援している中で夕だけはフェンスに掴み掛かり叫ぶ。
夕が叫んだ内容は聞こえていないだろうが、隆二は応援してくれているのかと勘違いして手を振りだす。その光景に夕はこの服を着る事になったのは隆二が提案したのでは無いかと思うと急にムカムカとしはじめて、フェンスを乗り越える勢いで足を掛ける。
「夕! それ以上はダメだよ!」
「放せ! あいつだ! 隆二が俺達にこの服を着せる事を提案した犯人だ!」
「それは良いから! グランドの方に夕のパンツ丸見えだから!!」
ある意味大惨事である。
甲子園球場に来て急に衣装を着せられると思ってもいなかった夕は見られても良いようなパンツなど持ってきていない。
真っ黒な大人の女性が履く下着を直視した隆二を含め、数名の味方チームが鼻を抑えて俯き始める。
記録的な猛暑の中ハードな運動で体は熱くなっていると言うのに、学園で一位を争う女子生徒の下着を見た事で思春期の男子は違い暑さが追加され鼻血が止まらなくなってしまったのだ。
甲子園で初めての事件であろう。
「貴方達は応援をしに来ているのではないのですか!?」
二人が通う音楽教師の女性に夕と晶が怒られる。
なぜ、私までと思うが、夕を止める為に腰に抱きついている姿を見れば二人ともふざけているのでは無いかと思ったのだろう。
ちなみに晶と夕の事情を知っているチアガールは複雑な気持ちである。
遊びもあったが、純粋に二人がチアの格好をすれば士気が上がると思っていた。実際に士気はこれまでない以上に上がっているのだけど、夕の機嫌が悪くなった事が予想外の出来事である。
日頃からレディースファッションよりメンズファッションが多い夕の可愛らしい服を見て見たかったと言う女性陣の欲求であった。
実際に似合っているが、思った以上に不機嫌に夕は野球部の誰かが提案した事だと勘違いをしている事を良い事に女性陣は黙り込んだ。
その結果、何も知らない隆二が夕の姿を見た時にニヤニヤとする表情を隠すために口元を抑えた事が原因でこれほどの騒ぎになった。
チアガール全員は目で合図を送り、この事は黙って置こうと決めたのである。
最前列で怒られている二人は少し頭を冷やせと言われ観客席から離れる。
「夕のせいで怒られちゃったじゃないか!」
「何で俺のせいなんだよ? あいつがこんな服を着せなければ問題なかっただろ?」
「と言うか、隆二君なの?」
「俺を見て笑いそうな口元を手で隠したぜ?」
「ん~ それだけで犯人にするのはかわいそうじゃない?」
「しらね? それより飲み物を買いに行こうぜ」
観戦席が賑やかになる。
試合が動いたのだろう。だけど、二人はそんな観戦を気にする事なく、球場の外に足を向ける。
試合中のせいもあり球場の外を歩いている人は少なく、居るとすれば次の試合が控えている選手がウォーミングアップしている姿があるぐらいである。
そんな中、最後の調整をしている見慣れた選手を見つける。
それは伊勢野 春樹である。
「おっ、久しぶりだな。次の試合は春樹達なのか?」
急に声を掛けられ春樹は振り向くと、学校の練習試合で告白をした夕の姿であった。
あの時のメンズよりの格好をしていて男らしい姿と違い、ミニスカの腕だしの衣装に刺激が強く目をつい背けてしまう。
「その、似合っているな」
「どうも、試合前にそんなに練習していて大丈夫なのか?」
「あぁ、問題ない。そんな軟な鍛え方してないからな。それよりもお前達の学校の応援は良いのか?」
確かに前に会った時よりもさらに肌は焼けており、どれだけ外で練習していたのか分かる程である。
「さっき追い出された所だから問題ないぞ」
「追い出されるってお前達なにをやらかした?」
「別にこの服を着せる事を提案した野球部にヤジを飛ばしただけだし」
「ヤジって……」
必死で応援している中で、そんな事をすれば放り出されても仕方が無いだろうと思う春樹であった。
そこが夕の周りに流されない性格に魅かれる所もあるだろう。
「まぁ、俺達はこれで失礼するよ。晶、飲み物買いに行こうぜ?」
「買いに行く途中だったけどね」
春樹の横を通りに抜けようとすると呼び止められる。
「おっおい、少し待ってくれ」
「なんだよ?」
「もし、甲子園で優勝したら俺と遊び行ってくれないか?」
春樹からのデートの誘いに周囲の仲間達も驚きの声を上げる。
「優勝したら?」
「あっあぁ……」
「ふざけるなよ!」
夕は春樹の胸ぐらを掴む。
「夕!? いきなりどうしたの?」
胸ぐらを掴み睨む夕に晶はおろおろとする。
「優勝したらだ!? ふざけるのも大概にしろよ? 仲間と勝ち上がった勝負を自分一人のモノだと思うなよ。仲間が居てこそお前はこの舞台に居るという事を忘れるな」
グイッと後ろに押して手をはなす。
夕の言った事は間違いでは無い。
野球は一人でするスポーツでは無い。仲間が居てこそ成立するスポーツである。それを優勝したらなどと言う言葉に夕の癇(かん)に障ったのだ。
「すまない……」
夕に言われた事が胸に刺さったのだろう。春樹は既に有名な選手であり、プロ間違いなしと言われる程の実力を持っているが故に心のどこかで、思う事もあったのだろう。
これから試合が始まると言うのに春樹は俯き、先ほどまでの試合に臨む姿勢が欠け始めていた。
「気にするな。まぁ、どうしてもというなら完全試合を出す事が出来ればデートをしてやるから、そこまで気を落とすなよ」
肩を二度ほど叩き、二人はその場を後にする。
二人の後姿を見る春樹の目には炎が宿っているのでは無いかと思うほど熱い眼差しで大きく見える夕の後姿を見送る。
3年間という高校生からすれば大事な青春の時間を削って戦友と言ってもいい仲間達と全国の頂点を目指す戦いが始まっている。
そこはまるで戦場と言ってもいい程の大勢の声が空気を揺らし、音楽が流れ始めれば選手達の士気が上がる。
そこはもう戦場と言っていい程の熱気と相手に勝つと言う熱意がひしひしと伝わる。
そんな大勢の歓声が飛び交う中で夕はベンチに座って不機嫌そうに眺めている。
「何時まで不機嫌な顔をしているの? きちんと応援しないと」
「無理……。 そんな気分じゃない。だよな? そう思うよな?」
「えっ、僕ですか?」
夕の隣にいる上級生か同級生か知らない男子生徒に話を振ると、どう答えれば良いのか分からなく言葉を濁す。
「迷惑かけちゃダメでしょ! 此処にいる人は試合の応援にきているのだから」
隣の男子生徒も必死にメガホンを叩き応援をしているので、野球は嫌いでは無いのだと思う。
スポーツがもともと好きな夕は野球が嫌いと言う訳では無い。ただ格好の問題である。
黄色と青が混ざったチアガール服を着せられた事に問題があっただけである。
ノースリーブの様な服に膝上のミニスカートを履かされたせいである。学校の指定のスカートを履くだけでも嫌いであった。
なぜ、なのかと聞かれればもともと男だったからだろう。むしろ履きなれてしまっている晶が夕から見れば変である。
何時の間に覚えたのか知らないけど、チアガール部隊と混ざって晶も必死に応援をしていた。
試合は中盤0-1で勝越しでありこのまま行けば勝てるが、3年間と言う時間を費やした猛者達の集まりだ。
この先何が起こるか試合が終わるまで分からない。少しの油断ですべてが終わってしまう。
最前列で騒いでいると、グランドで軽くバットを振るう隆二の姿が映る。一年だと言うのにすでにレギュラーとして勝ち上がっている。
晶達の高校は別に強豪と言う訳では無い。
だが、今回は晶や夕といった存在が大きいのかもしれない。
今年の野球部だけでは無い。サッカー部などグランドで二人を見る事のある部活は士気が無駄に高いのだ。
夕は隆二をじっと見ていると、二人は目が合う。
すると隆二は咄嗟に口元に手をあてがい口元を隠した。
「隆二! さっさとアウトになっちまえ!!」
皆が応援している中で夕だけはフェンスに掴み掛かり叫ぶ。
夕が叫んだ内容は聞こえていないだろうが、隆二は応援してくれているのかと勘違いして手を振りだす。その光景に夕はこの服を着る事になったのは隆二が提案したのでは無いかと思うと急にムカムカとしはじめて、フェンスを乗り越える勢いで足を掛ける。
「夕! それ以上はダメだよ!」
「放せ! あいつだ! 隆二が俺達にこの服を着せる事を提案した犯人だ!」
「それは良いから! グランドの方に夕のパンツ丸見えだから!!」
ある意味大惨事である。
甲子園球場に来て急に衣装を着せられると思ってもいなかった夕は見られても良いようなパンツなど持ってきていない。
真っ黒な大人の女性が履く下着を直視した隆二を含め、数名の味方チームが鼻を抑えて俯き始める。
記録的な猛暑の中ハードな運動で体は熱くなっていると言うのに、学園で一位を争う女子生徒の下着を見た事で思春期の男子は違い暑さが追加され鼻血が止まらなくなってしまったのだ。
甲子園で初めての事件であろう。
「貴方達は応援をしに来ているのではないのですか!?」
二人が通う音楽教師の女性に夕と晶が怒られる。
なぜ、私までと思うが、夕を止める為に腰に抱きついている姿を見れば二人ともふざけているのでは無いかと思ったのだろう。
ちなみに晶と夕の事情を知っているチアガールは複雑な気持ちである。
遊びもあったが、純粋に二人がチアの格好をすれば士気が上がると思っていた。実際に士気はこれまでない以上に上がっているのだけど、夕の機嫌が悪くなった事が予想外の出来事である。
日頃からレディースファッションよりメンズファッションが多い夕の可愛らしい服を見て見たかったと言う女性陣の欲求であった。
実際に似合っているが、思った以上に不機嫌に夕は野球部の誰かが提案した事だと勘違いをしている事を良い事に女性陣は黙り込んだ。
その結果、何も知らない隆二が夕の姿を見た時にニヤニヤとする表情を隠すために口元を抑えた事が原因でこれほどの騒ぎになった。
チアガール全員は目で合図を送り、この事は黙って置こうと決めたのである。
最前列で怒られている二人は少し頭を冷やせと言われ観客席から離れる。
「夕のせいで怒られちゃったじゃないか!」
「何で俺のせいなんだよ? あいつがこんな服を着せなければ問題なかっただろ?」
「と言うか、隆二君なの?」
「俺を見て笑いそうな口元を手で隠したぜ?」
「ん~ それだけで犯人にするのはかわいそうじゃない?」
「しらね? それより飲み物を買いに行こうぜ」
観戦席が賑やかになる。
試合が動いたのだろう。だけど、二人はそんな観戦を気にする事なく、球場の外に足を向ける。
試合中のせいもあり球場の外を歩いている人は少なく、居るとすれば次の試合が控えている選手がウォーミングアップしている姿があるぐらいである。
そんな中、最後の調整をしている見慣れた選手を見つける。
それは伊勢野 春樹である。
「おっ、久しぶりだな。次の試合は春樹達なのか?」
急に声を掛けられ春樹は振り向くと、学校の練習試合で告白をした夕の姿であった。
あの時のメンズよりの格好をしていて男らしい姿と違い、ミニスカの腕だしの衣装に刺激が強く目をつい背けてしまう。
「その、似合っているな」
「どうも、試合前にそんなに練習していて大丈夫なのか?」
「あぁ、問題ない。そんな軟な鍛え方してないからな。それよりもお前達の学校の応援は良いのか?」
確かに前に会った時よりもさらに肌は焼けており、どれだけ外で練習していたのか分かる程である。
「さっき追い出された所だから問題ないぞ」
「追い出されるってお前達なにをやらかした?」
「別にこの服を着せる事を提案した野球部にヤジを飛ばしただけだし」
「ヤジって……」
必死で応援している中で、そんな事をすれば放り出されても仕方が無いだろうと思う春樹であった。
そこが夕の周りに流されない性格に魅かれる所もあるだろう。
「まぁ、俺達はこれで失礼するよ。晶、飲み物買いに行こうぜ?」
「買いに行く途中だったけどね」
春樹の横を通りに抜けようとすると呼び止められる。
「おっおい、少し待ってくれ」
「なんだよ?」
「もし、甲子園で優勝したら俺と遊び行ってくれないか?」
春樹からのデートの誘いに周囲の仲間達も驚きの声を上げる。
「優勝したら?」
「あっあぁ……」
「ふざけるなよ!」
夕は春樹の胸ぐらを掴む。
「夕!? いきなりどうしたの?」
胸ぐらを掴み睨む夕に晶はおろおろとする。
「優勝したらだ!? ふざけるのも大概にしろよ? 仲間と勝ち上がった勝負を自分一人のモノだと思うなよ。仲間が居てこそお前はこの舞台に居るという事を忘れるな」
グイッと後ろに押して手をはなす。
夕の言った事は間違いでは無い。
野球は一人でするスポーツでは無い。仲間が居てこそ成立するスポーツである。それを優勝したらなどと言う言葉に夕の癇(かん)に障ったのだ。
「すまない……」
夕に言われた事が胸に刺さったのだろう。春樹は既に有名な選手であり、プロ間違いなしと言われる程の実力を持っているが故に心のどこかで、思う事もあったのだろう。
これから試合が始まると言うのに春樹は俯き、先ほどまでの試合に臨む姿勢が欠け始めていた。
「気にするな。まぁ、どうしてもというなら完全試合を出す事が出来ればデートをしてやるから、そこまで気を落とすなよ」
肩を二度ほど叩き、二人はその場を後にする。
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