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「あら? ユーリお帰りなさい」
「ただいま~ あっ父さんもただいま~」
「あぁ、お帰り」
「あんまり驚かないね?」
「そうか? まぁママから聞いていたからな」
そっけなくする親父、前より少し白髪が目立つようになった印象を受ける。
目線を戻して料理を食べ始める。
「ユーリ~? お風呂入ったから入ってらっしゃい?」
「は~い」
鼻歌交じりに風呂に入る。
「ふんふふ~ん」
いい湯だったのか、ホクホクした表情で風呂場から出る。
「お母さん、服何処?」
と勢いよく襖を開けると、親父はユーリの姿を見た直後の飲みかけのお茶を拭いた。
「ブゥゥ!? ゲホゲホ! なんだその恰好は!」
「服は棚の上に置いていたでしょ?」
ユーリのパンツしか履いていない姿にむせかえる親父。
「あ~ あった」
Tシャツとジャージを着て両親の元に行く。
久しぶりの両親と楽しく話をして、就寝に着く。
自分の布団でグッスリと寝ていたので、部屋に誰かが来た事も分からなかった。
誰かに体を揺らされる。
「ユーリ起きろ」
「ん~~」
目を覚ましたユーリは頭を搔きながら起きる。
「やっと目を覚ましたか」
「ん? 大地どうしているの?」
「いや、昨日いうたやん。お前船欲しいやろ? 今日俺の親父に相談をする話をしたやん」
そういやそんな話をしていたなって言う事を思い出した。
大地は車で待っていると言い部屋を出て行った。
準備を整え大地の車に行く。
「待たせた!」
いそいそと車に乗り込み目的地に向かう。
朝の通勤ラッシュに驚きながら、車は進む。途中で買ってくれた缶コーヒーを飲みながら着いた場所は、ある造船所だった。
初めての場所に驚くユーリは興奮を隠せないでいた。
ユーリもゲーム等で船が好きだった。だからこの様な場所でも楽しかった。
「ねぇねぇ! ここで船を作っているの?」
「そうだよ? 気になるなら後で見学でもする?」
「いいの!?」
そんな話をしながら事務所的な場所に案内をされる。
玄関口を過ぎると若い事務員が走ってくる。
「社長! おはようございます」
大地は何と造船所の社長になっていたみたいだ。
その言葉にユーリ驚き声をかける。
「え!? 大地社長なの?」
「昨日言っていなかったかな? 名前だけみたいなものだよユーリ」
ユーリの声に事務員がユーリの存在に気が付く。
「え!? 外国人? 綺麗……」
うっとりと見られているユーリは反応に困る。
「あかりちゃん? この女性を社長室まで案内をよろしくね?」
そういうとあかりと言われる人物は頬を染めながら元気よく返事をする。
大地は、ガタイも良く顔つきも整っていて爽やかなイケメンだと感じる。
案内をされて社長室をノックする事務員、中から渋めな声で返事をする。
「どうぞ」
そう言われると扉を開け中に通される。
強面な人物が一人。
大地の親父さんだ。懐かしい顔を見たユーリは挨拶を交わす。
「おじ様、お久しぶりですね」
「久しぶりだねユーリさん」
二人分のお茶を出した事務員はお辞儀をして部屋を出る。
「ただいま~ あっ父さんもただいま~」
「あぁ、お帰り」
「あんまり驚かないね?」
「そうか? まぁママから聞いていたからな」
そっけなくする親父、前より少し白髪が目立つようになった印象を受ける。
目線を戻して料理を食べ始める。
「ユーリ~? お風呂入ったから入ってらっしゃい?」
「は~い」
鼻歌交じりに風呂に入る。
「ふんふふ~ん」
いい湯だったのか、ホクホクした表情で風呂場から出る。
「お母さん、服何処?」
と勢いよく襖を開けると、親父はユーリの姿を見た直後の飲みかけのお茶を拭いた。
「ブゥゥ!? ゲホゲホ! なんだその恰好は!」
「服は棚の上に置いていたでしょ?」
ユーリのパンツしか履いていない姿にむせかえる親父。
「あ~ あった」
Tシャツとジャージを着て両親の元に行く。
久しぶりの両親と楽しく話をして、就寝に着く。
自分の布団でグッスリと寝ていたので、部屋に誰かが来た事も分からなかった。
誰かに体を揺らされる。
「ユーリ起きろ」
「ん~~」
目を覚ましたユーリは頭を搔きながら起きる。
「やっと目を覚ましたか」
「ん? 大地どうしているの?」
「いや、昨日いうたやん。お前船欲しいやろ? 今日俺の親父に相談をする話をしたやん」
そういやそんな話をしていたなって言う事を思い出した。
大地は車で待っていると言い部屋を出て行った。
準備を整え大地の車に行く。
「待たせた!」
いそいそと車に乗り込み目的地に向かう。
朝の通勤ラッシュに驚きながら、車は進む。途中で買ってくれた缶コーヒーを飲みながら着いた場所は、ある造船所だった。
初めての場所に驚くユーリは興奮を隠せないでいた。
ユーリもゲーム等で船が好きだった。だからこの様な場所でも楽しかった。
「ねぇねぇ! ここで船を作っているの?」
「そうだよ? 気になるなら後で見学でもする?」
「いいの!?」
そんな話をしながら事務所的な場所に案内をされる。
玄関口を過ぎると若い事務員が走ってくる。
「社長! おはようございます」
大地は何と造船所の社長になっていたみたいだ。
その言葉にユーリ驚き声をかける。
「え!? 大地社長なの?」
「昨日言っていなかったかな? 名前だけみたいなものだよユーリ」
ユーリの声に事務員がユーリの存在に気が付く。
「え!? 外国人? 綺麗……」
うっとりと見られているユーリは反応に困る。
「あかりちゃん? この女性を社長室まで案内をよろしくね?」
そういうとあかりと言われる人物は頬を染めながら元気よく返事をする。
大地は、ガタイも良く顔つきも整っていて爽やかなイケメンだと感じる。
案内をされて社長室をノックする事務員、中から渋めな声で返事をする。
「どうぞ」
そう言われると扉を開け中に通される。
強面な人物が一人。
大地の親父さんだ。懐かしい顔を見たユーリは挨拶を交わす。
「おじ様、お久しぶりですね」
「久しぶりだねユーリさん」
二人分のお茶を出した事務員はお辞儀をして部屋を出る。
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