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「ん~ 美味しい」
飲み終えた後、水分を拭き取るかのように上唇を下でなぞる。
冷えたお酒は、口当たりが良く、あっさりとして飲みやすいようだ。
風呂で温くなった体に冷えたお酒がいい具合に浸透していく。
持っていたお猪口を盆に置いて、もう一つのお猪口を信長に渡して酌んでいく。
信長も一口でお酒を飲みほした。
「か~~! 美味い!! 美女と酒の組み合わせは絶品だな」
豪快に笑う。
「確かに美女とお酒の組み合わせは最高かもね。茶々は数年後には市に負けない美女になりそうね」
茶々の頭を撫でる。
「ユーリさん、兄様が言っている美女はユーリさんのことですぞ!」
「ないない。こんなにだらしない女性を美女とはいいませんよ」
「確かに今のユーリさんはおじさん臭いですが、見た目は凄く美女になりますぞ!」
身振り手振りでユーリの事をアピールする茶々は可愛らしい。
「クックック、確かに、入ってきた時のユーリはおっさんが風呂に入っているみたいだったぞ。見た目は、俺の好みだがユーリは決して首を縦には振ってくれまい」
「あら? もしかしたら少しの可能性だってあるかもよ?」
「おぉ~ だったら兄様諦めずに、頑張るといいですぞ!」
勢いよく立ちあがった茶々のせいで、波がたち盆からお酒が撒ける。
「「「あっ」」」
「兄様、ユーリさん。申し訳ないですぞ……」
生まれたままの姿を晒しながら、項垂れる。
「えい!」
「ひゃぁ!?」
しょんぼりしている茶々のおへそにユーリは人差し指で突いた。
敏感だったのか驚いた茶々足を滑らして湯船の中でこける。
「なにをするのですか!? びっくりしましたぞ!」
「お酒の席で暗くなる茶々がいけないのですよ? ですよね?」
「あぁそうだな。酒の席は楽しいのが一番だ。それに時間もいいころだろう」
三人は一緒に湯船から出る。
脱衣所に入ると茶々は、侍女に体を拭かれ始める。
ユーリは拭き物を貰って体を拭いていく。
「ユーリさんは、兄様とお風呂に入っていましたが、恥ずかしくはないのですか? 今裸を見られていますが」
「ん~ 恥ずかしくないと言えば嘘になるかもね。一割くらいは恥ずかしいかな?」
「それって恥ずかしくないって事なのでは? 一割と言う表現がむずかしいですぞ!」
ユーリの答えに必死に悩む茶々。
「私の場合は特別でね。冒険とかしていると裸の時に襲われて恥ずかしがっていたら負けるでしょ? だから裸を見られる程度で恥ずかしがるような事は無いってことかな?」
「だったら恥ずかしい時の一割を教えて欲しいですぞ!」
ユーリは何かを考えているのか、顎を触りながら軽く目線を上に上げる。
「そうねよと…… いたっ!?」
話の途中で信長に頭を小突かれる。
「何をするの信長様!?」
「茶々に、いらぬ知識を植え付けるな!? それにいつまで様を付けている」
「今後は必要な知識になるかと思うよ? それに様を付けるなとか今いわれましたよ……」
ん?そうだったか?というように首を傾げる信長。
「まぁいい茶々にはそんな機会はない。茶々この城でずっと暮らすのだ!」
そう言い残し信長は脱衣所から出て行った。
「何だったのだろうね茶々?」
「兄様も色々あるのですぞ」
「そっか~」
着替えが終わったユーリ達は侍女に連れられて宴会場に連れてこられた。
飲み終えた後、水分を拭き取るかのように上唇を下でなぞる。
冷えたお酒は、口当たりが良く、あっさりとして飲みやすいようだ。
風呂で温くなった体に冷えたお酒がいい具合に浸透していく。
持っていたお猪口を盆に置いて、もう一つのお猪口を信長に渡して酌んでいく。
信長も一口でお酒を飲みほした。
「か~~! 美味い!! 美女と酒の組み合わせは絶品だな」
豪快に笑う。
「確かに美女とお酒の組み合わせは最高かもね。茶々は数年後には市に負けない美女になりそうね」
茶々の頭を撫でる。
「ユーリさん、兄様が言っている美女はユーリさんのことですぞ!」
「ないない。こんなにだらしない女性を美女とはいいませんよ」
「確かに今のユーリさんはおじさん臭いですが、見た目は凄く美女になりますぞ!」
身振り手振りでユーリの事をアピールする茶々は可愛らしい。
「クックック、確かに、入ってきた時のユーリはおっさんが風呂に入っているみたいだったぞ。見た目は、俺の好みだがユーリは決して首を縦には振ってくれまい」
「あら? もしかしたら少しの可能性だってあるかもよ?」
「おぉ~ だったら兄様諦めずに、頑張るといいですぞ!」
勢いよく立ちあがった茶々のせいで、波がたち盆からお酒が撒ける。
「「「あっ」」」
「兄様、ユーリさん。申し訳ないですぞ……」
生まれたままの姿を晒しながら、項垂れる。
「えい!」
「ひゃぁ!?」
しょんぼりしている茶々のおへそにユーリは人差し指で突いた。
敏感だったのか驚いた茶々足を滑らして湯船の中でこける。
「なにをするのですか!? びっくりしましたぞ!」
「お酒の席で暗くなる茶々がいけないのですよ? ですよね?」
「あぁそうだな。酒の席は楽しいのが一番だ。それに時間もいいころだろう」
三人は一緒に湯船から出る。
脱衣所に入ると茶々は、侍女に体を拭かれ始める。
ユーリは拭き物を貰って体を拭いていく。
「ユーリさんは、兄様とお風呂に入っていましたが、恥ずかしくはないのですか? 今裸を見られていますが」
「ん~ 恥ずかしくないと言えば嘘になるかもね。一割くらいは恥ずかしいかな?」
「それって恥ずかしくないって事なのでは? 一割と言う表現がむずかしいですぞ!」
ユーリの答えに必死に悩む茶々。
「私の場合は特別でね。冒険とかしていると裸の時に襲われて恥ずかしがっていたら負けるでしょ? だから裸を見られる程度で恥ずかしがるような事は無いってことかな?」
「だったら恥ずかしい時の一割を教えて欲しいですぞ!」
ユーリは何かを考えているのか、顎を触りながら軽く目線を上に上げる。
「そうねよと…… いたっ!?」
話の途中で信長に頭を小突かれる。
「何をするの信長様!?」
「茶々に、いらぬ知識を植え付けるな!? それにいつまで様を付けている」
「今後は必要な知識になるかと思うよ? それに様を付けるなとか今いわれましたよ……」
ん?そうだったか?というように首を傾げる信長。
「まぁいい茶々にはそんな機会はない。茶々この城でずっと暮らすのだ!」
そう言い残し信長は脱衣所から出て行った。
「何だったのだろうね茶々?」
「兄様も色々あるのですぞ」
「そっか~」
着替えが終わったユーリ達は侍女に連れられて宴会場に連れてこられた。
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