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本当の気持ち
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レティシアが展開した防御魔法はアンリの前面に広がる。
引き出しの隙間から次々と生まれる魔法の風の刃をはじき返す。
はじかれた刃は周囲をずたずたに切り裂いた。
だが、防御魔法だけでは相殺し切れなかった風の刃が、レティシアの肌をも引き裂く。
レティシアは足に熱を感じた。
次にそれは鋭い痛みへと変じる。
「……っく!」
レティシアは痛みにうずくまり、両手で傷口をローブの上から押さえた。
彼女の集中が途切れたことで展開していた防御魔法が消滅する。
両足から血が流れ、周囲を汚していく。レティシアの瑠璃色のローブは血を吸って黒く変色していた。
「おい、おまえ! 大丈夫か! ああ、血が!」
アンリはうろたえるばかりだった。
「アンリっ、治癒、魔法をっ!」
魔法使いが魔法を使うには精神集中が必要となる。
痛みで思考がまとまらないレティシアには、とても治癒魔法を使えそうになかった。
「ああっ! すまないっ、すぐに!」
アンリはレティシアを座らせると、彼女の手をどけ、慎重にローブの裾をめくった。
彼女の膝から足首にかけて、いくつもの傷が走っている。
アンリはすぐさま治癒魔法の魔法陣を展開し、発動させる。
「俺はあまり治癒魔法が得意じゃない。治しきれないかもしれないぞ?」
「血が止まれば十分だからっ、お願いっ」
「わかった」
アンリの癒しの魔力がレティシアの足に注がれる。
流れ出す血の勢いはゆっくりと衰え、どうにか新たな出血はなくなったが、やはり傷口がふさがらない。
「ぐっ……」
アンリの魔力ではここまでが限界のようだった。アンリはがくりと膝をつき、展開していた魔法陣も消滅する。
魔力切れらしくアンリの顔色はひどく悪かった。
「すまん、俺の力ではこれが限界だっ。すぐに助けを呼ぶ!」
「アロイスを……呼んで」
アンリは王の寝室に備え付けられた呼び鈴に飛びつくと、激しく振って鳴らす。
すぐに現れたメイドが、室内の惨状に悲鳴を上げた。
「きゃやあああああ!」
「治癒士を呼べ! 早く! ヴィラール卿も!」
アンリはよろけながらもメイドと一緒に部屋を飛び出していく。
レティシアは頭がくらくらとして、座っていられず、ずるずると力なく床に倒れこんだ。
ふかふかとした絨毯の上に横たわりながら、レティシアは血で汚してしまったことを申し訳なく思った。
けれどこんな状況でもアンリに怪我を負わせなかったことだけが救いだった。
自分が手伝いをお願いしなければ、こんな目にはあわなかったはずだ。
意識がふわふわとしてきた。
痛いはずの傷も、感覚がよくわからなくなってくる。
「レティ!」
いつもはほとんど足音をさせないアロイスが、バタバタと足音を立てて駆け寄ってくるのが視界の端に映る。
彼の表情は心配そうに歪んでいた。
――アロイス、ごめんなさい……。でもきっとあなたなら、なんとかしてくれるでしょう?
レティシアはゆっくりと目を閉じた。
◇◇◇◇
レティシアが目覚めたときには、すでに彼女の身柄は侯爵邸に戻っていた。
見慣れた自室の天井が目に入り、脇に視線を向けるとアロイスの姿が目に入る。
アロイスはベッドの脇に置かれた椅子の上で眠っていた。
「アロ……イス」
レティシアは自分の口から出た声が、かなりかすれていることに驚く。
小さな声しか出なかったけれど、アロイスはすぐに目を覚まし、ベッドに横たわる彼女に駆け寄った。
「レティ!」
アロイスは心配そうな、それでいて喜んでいるような複雑な表情をしていた。
「ああ……、よかった」
わずかにやつれたような彼の様子から、かなり心配をかけてしまったことに気づく。
申し訳ないと思う反面、彼が心配するほどには自分を好きでいてくれるのだと思うと、少し嬉しい。
アロイスの手がレティシアの頬に伸びた。
親指の腹で頬をそっと撫でられる。
レティシアは彼の優しい指の感触に、うっとりと目をつぶった。
頬を這う彼の指は壊れものに触れるようで、いつまでもこの時が続いてほしいと願ってしまう。
けれど、確かめなければならないことが山ほど待っている。
「身体を……起こしても?」
「ああ」
アロイスに手伝ってもらい、レティシアはどうにか上半身を起こした。ベッドのヘッドボードにクッションを並べて寄りかかる。
アロイスがサイドワゴンに用意された水差しからグラスに水を注いで渡してくれた。
レティシアはグラスを受け取ろうとして、手が震えていることに気づく。
「少し待ってくれ」
アロイスは彼女の手に自分の手を添えて、水を飲ませてくれた。
彼が甲斐甲斐しく世話を焼いてくれることに、レティシアの胸が高鳴る。
あれほどの失態を犯した自分を、彼はいまだに見捨てずにいてくれるらしい。
「ありがとう。もう、大丈夫」
違和感のあった喉もほとんど気にならないくらいになった。
アロイスはベッドに椅子を引き寄せ、身体を投げ出すように乱暴に腰を下ろす。
レティシアはあまり彼らしくない仕草に首を傾げた。
よく見ると、彼のサファイア色の目にはわずかに涙が滲んでいるように見えた。
「もしかして、泣いているの?」
泣きだしそうな彼の表情にレティシアの胸が締めつけられる。
「いや……、ああ、そうだな」
アロイスは予想外に素直にそれを認めた。
「あなたを……失うかと思った。私の気持ちをきちんと伝えないままで……」
「あなたの、……気持ち?」
レティシアは目を大きく見開く。
彼が何か大切なことを伝えようとしている。
レティシアの心臓はどくどくとうるさいほどに脈打つ。
彼の気持ちとはいったいなんだろう。
もしも彼の想い人について聞かされるのだとしたら、耐えられない。
けれどその一方で、彼の本当の気持ちを知りたいと願う心もあった。
いずれにしても、身体は重石でもつけられたように力が入らず、逃げられそうもない。
レティシアは諦めて身体から力を抜いた。
「ずっと……、もう長い間、私はあなたにもう一度会いたくて、その一心で努力を重ねた」
「え?」
レティシアは思いもかけない言葉に、驚きの声を上げる。
「努力が認められて、父から爵位を継いで……、ようやく君を探し出せるだけの力を手に入れたと思ったとき、やっとレティに再会できた」
「私、もしかしてアロイスに会ったことが……ある?」
彼ほど美しい人に出会っていたら、きっと忘れるはずがない。
けれどどれだけ記憶を探ってみても、レティシアには彼と出会った記憶が見つからなかった。
「あるさ。……それも含めて話がしたい。あなたの体調がよくなったら、きちんと話をしよう。だから……、いまは私の気持ちだけ知っていてほしい」
レティシアの鼓動はうるさいほどに鳴っている。
レティシアは息を呑んで彼の言葉を待った。
「レティ、あなたを愛している」
引き出しの隙間から次々と生まれる魔法の風の刃をはじき返す。
はじかれた刃は周囲をずたずたに切り裂いた。
だが、防御魔法だけでは相殺し切れなかった風の刃が、レティシアの肌をも引き裂く。
レティシアは足に熱を感じた。
次にそれは鋭い痛みへと変じる。
「……っく!」
レティシアは痛みにうずくまり、両手で傷口をローブの上から押さえた。
彼女の集中が途切れたことで展開していた防御魔法が消滅する。
両足から血が流れ、周囲を汚していく。レティシアの瑠璃色のローブは血を吸って黒く変色していた。
「おい、おまえ! 大丈夫か! ああ、血が!」
アンリはうろたえるばかりだった。
「アンリっ、治癒、魔法をっ!」
魔法使いが魔法を使うには精神集中が必要となる。
痛みで思考がまとまらないレティシアには、とても治癒魔法を使えそうになかった。
「ああっ! すまないっ、すぐに!」
アンリはレティシアを座らせると、彼女の手をどけ、慎重にローブの裾をめくった。
彼女の膝から足首にかけて、いくつもの傷が走っている。
アンリはすぐさま治癒魔法の魔法陣を展開し、発動させる。
「俺はあまり治癒魔法が得意じゃない。治しきれないかもしれないぞ?」
「血が止まれば十分だからっ、お願いっ」
「わかった」
アンリの癒しの魔力がレティシアの足に注がれる。
流れ出す血の勢いはゆっくりと衰え、どうにか新たな出血はなくなったが、やはり傷口がふさがらない。
「ぐっ……」
アンリの魔力ではここまでが限界のようだった。アンリはがくりと膝をつき、展開していた魔法陣も消滅する。
魔力切れらしくアンリの顔色はひどく悪かった。
「すまん、俺の力ではこれが限界だっ。すぐに助けを呼ぶ!」
「アロイスを……呼んで」
アンリは王の寝室に備え付けられた呼び鈴に飛びつくと、激しく振って鳴らす。
すぐに現れたメイドが、室内の惨状に悲鳴を上げた。
「きゃやあああああ!」
「治癒士を呼べ! 早く! ヴィラール卿も!」
アンリはよろけながらもメイドと一緒に部屋を飛び出していく。
レティシアは頭がくらくらとして、座っていられず、ずるずると力なく床に倒れこんだ。
ふかふかとした絨毯の上に横たわりながら、レティシアは血で汚してしまったことを申し訳なく思った。
けれどこんな状況でもアンリに怪我を負わせなかったことだけが救いだった。
自分が手伝いをお願いしなければ、こんな目にはあわなかったはずだ。
意識がふわふわとしてきた。
痛いはずの傷も、感覚がよくわからなくなってくる。
「レティ!」
いつもはほとんど足音をさせないアロイスが、バタバタと足音を立てて駆け寄ってくるのが視界の端に映る。
彼の表情は心配そうに歪んでいた。
――アロイス、ごめんなさい……。でもきっとあなたなら、なんとかしてくれるでしょう?
レティシアはゆっくりと目を閉じた。
◇◇◇◇
レティシアが目覚めたときには、すでに彼女の身柄は侯爵邸に戻っていた。
見慣れた自室の天井が目に入り、脇に視線を向けるとアロイスの姿が目に入る。
アロイスはベッドの脇に置かれた椅子の上で眠っていた。
「アロ……イス」
レティシアは自分の口から出た声が、かなりかすれていることに驚く。
小さな声しか出なかったけれど、アロイスはすぐに目を覚まし、ベッドに横たわる彼女に駆け寄った。
「レティ!」
アロイスは心配そうな、それでいて喜んでいるような複雑な表情をしていた。
「ああ……、よかった」
わずかにやつれたような彼の様子から、かなり心配をかけてしまったことに気づく。
申し訳ないと思う反面、彼が心配するほどには自分を好きでいてくれるのだと思うと、少し嬉しい。
アロイスの手がレティシアの頬に伸びた。
親指の腹で頬をそっと撫でられる。
レティシアは彼の優しい指の感触に、うっとりと目をつぶった。
頬を這う彼の指は壊れものに触れるようで、いつまでもこの時が続いてほしいと願ってしまう。
けれど、確かめなければならないことが山ほど待っている。
「身体を……起こしても?」
「ああ」
アロイスに手伝ってもらい、レティシアはどうにか上半身を起こした。ベッドのヘッドボードにクッションを並べて寄りかかる。
アロイスがサイドワゴンに用意された水差しからグラスに水を注いで渡してくれた。
レティシアはグラスを受け取ろうとして、手が震えていることに気づく。
「少し待ってくれ」
アロイスは彼女の手に自分の手を添えて、水を飲ませてくれた。
彼が甲斐甲斐しく世話を焼いてくれることに、レティシアの胸が高鳴る。
あれほどの失態を犯した自分を、彼はいまだに見捨てずにいてくれるらしい。
「ありがとう。もう、大丈夫」
違和感のあった喉もほとんど気にならないくらいになった。
アロイスはベッドに椅子を引き寄せ、身体を投げ出すように乱暴に腰を下ろす。
レティシアはあまり彼らしくない仕草に首を傾げた。
よく見ると、彼のサファイア色の目にはわずかに涙が滲んでいるように見えた。
「もしかして、泣いているの?」
泣きだしそうな彼の表情にレティシアの胸が締めつけられる。
「いや……、ああ、そうだな」
アロイスは予想外に素直にそれを認めた。
「あなたを……失うかと思った。私の気持ちをきちんと伝えないままで……」
「あなたの、……気持ち?」
レティシアは目を大きく見開く。
彼が何か大切なことを伝えようとしている。
レティシアの心臓はどくどくとうるさいほどに脈打つ。
彼の気持ちとはいったいなんだろう。
もしも彼の想い人について聞かされるのだとしたら、耐えられない。
けれどその一方で、彼の本当の気持ちを知りたいと願う心もあった。
いずれにしても、身体は重石でもつけられたように力が入らず、逃げられそうもない。
レティシアは諦めて身体から力を抜いた。
「ずっと……、もう長い間、私はあなたにもう一度会いたくて、その一心で努力を重ねた」
「え?」
レティシアは思いもかけない言葉に、驚きの声を上げる。
「努力が認められて、父から爵位を継いで……、ようやく君を探し出せるだけの力を手に入れたと思ったとき、やっとレティに再会できた」
「私、もしかしてアロイスに会ったことが……ある?」
彼ほど美しい人に出会っていたら、きっと忘れるはずがない。
けれどどれだけ記憶を探ってみても、レティシアには彼と出会った記憶が見つからなかった。
「あるさ。……それも含めて話がしたい。あなたの体調がよくなったら、きちんと話をしよう。だから……、いまは私の気持ちだけ知っていてほしい」
レティシアの鼓動はうるさいほどに鳴っている。
レティシアは息を呑んで彼の言葉を待った。
「レティ、あなたを愛している」
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