【本編完結】イクと激弱になる喧嘩番長は皆に狙われる

miian

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第四章 決着

また置いてけぼり※

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 瞼を開けると雄二の部屋のベッドで寝転がっていた。最後盛大にイッたので全然力が出ない。途中メスイキとやらしてたのに、あいつ、この前ん時もそうだったけど、何か抉る場所を的確に変えて来るんだよな。ほんでそこを刺激されるとオレは精子を出しちまう。部屋ん中をぐるっと見渡す。

「あれ、あいつ、またどこ行った?」

 あいつ、またオレを置いていきやがった!瞼を開いた時にも薄々勘付いていたけど!もしかして、オレの力を出させないようにして前でわざとイカせやがったのか?!ってことはこの前のも……?

(あいつー!許さねぇ!てかセックスってこんな風にするもんじゃねぇだろ!)

 もっとほらセックスってこう好きなヤツとするもんだろ!……オレは何言ってんだ?少し冷静になって、オレは今度こそ雄二を一発殴ってやろうと思った。元々雄二がいなくなって右腕とはなんたるものかを教えてやるはずだったのに、どうしてかセックスしかしてねぇ。

 それにオレだってさすがに学習すんだ。さんざん躾けられてぷっくりと膨らみ少し赤くなっている乳首。雄二の指もちんこも何度も受け入れたケツの穴。その両方にそろそろと手を伸ばす。

 雄二が処理したのだろう、ケツん中に雄二の精子はないがその穴はまだ柔らかい。今まで決して性感帯じゃなかったはずの乳首は弄られ過ぎて少し触れただけでも一瞬でイヤらしい気分になる。すぐに乳首が尖る。続けてケツん中に指を突っ込むもあの気持ちの良い場所まで届かず、乳首に集中することにした。

 乳首をまずは優しくコリコリと擦り上げる。でも、何かが違う。どんな風に雄二が触っていたのかを思い出す。雄二は少し強めに弄るのが好きだ。ちょっとだけ強く摘まみ、雄二が甘噛みしていたのを思い出し、自分の指を舐めて乳首を先ほどよりも強く摘まんだ。

「ーーはっ、あっ……!」

 指に沢山唾液を纏わりつかせて乳首を弄るとまるで雄二に咥えられているかのような感覚になる。雄二のあの奥まで届く肉棒を思い出しながらケツの中をコリコリと刺激した。ビクビクと小さな快感で背中を震わせる。

「う、く、、ゆぅじっ、ウンンッ、アッ……!」

 最後、雄二の名前を呼びながら強く乳首を弄ると中をビクつかせ、身体を痙攣させた。はぁはぁと荒い息が落ち着くまで、瞼を閉じた。最後に雄二に抱かれた時、雄二がオレの中で脈打ちながらぎゅっと抱きしめたのを思い出した。あの温もりが気持ち良かった。

「ふぁ、はぁはぁ……オレだってやればできんだよ……」
 
 最後の余韻を味わった後、瞼を開いた。乳首だけでこんな風になることは今までなかったのにな……。腰を起こし、手をぐっぱとして力の戻り具合をみる。雄二にされた時よりかはどうしても劣るが、この前自分でした時より大分戻ってる。上出来だ。満足そうに頷き、たたまれて置かれている自分の服を手に取った。雄二がたたんだのか?なんかこういうとこマメなんだよな。まぁ、起きたらいねぇクズ野郎だけど。服を着て、オレは雄二を追いかけるべく、雄二の家を出た。
 
「あいつ、どこ行ったんだよ」

 昼は過ぎたもののまだ夕方にもなっていない時間だ。また学校だろうか?でも、雄二の方から帰るぞって言ってたしな……。オレの家をチラッと覗くも人の気配はない。しょうがなしにまたオレは学校へと向かうことにした。

 きょろきょろしながらもやっぱり雄二はどこにもいなくて、どうしようかと悩んだ時だった。

「や、山神番長っ!ゆ、雄二先輩が……!」

 慌てた声がオレを呼び止めた。振り返るとあの中学生ヤンキーだった。そいつが泣きそうな表情で雄二の名前を呼んでいる。どうしてかイヤな予感がして冷たい汗が背中に流れた。

「あの、僕、またカツアゲされそうになって……そしたら、通りかかった雄二さんが助けてくれたんです。でも、その後、文山高校の門倉番長とその取り巻きが雄二先輩を取り囲んで……」

 中学生ヤンキーが泣きながら話し続ける。まだ途中までしか雄二の状況を聞いていないのに不安に駆られ、足が震えた。

(嘘だ……雄二が負けるはずねぇ……)

「途中まで雄二さんが優勢だったんですが……あの小汚い人がナイフで雄二さんを切りつけようとして……そっちに気を取られている間に門倉番長が雄二先輩を鉄パイプで殴って……うぅ……」

 そこまで言うと中学生ヤンキーはぽろぽろと大粒の涙を零し始めた。ぎゅっと拳を握り、わなわなと怒りで身を震わせた。

「雄二先輩を返して欲しければ山神番長に伝えろって……廃ビルで待ってるって……」

 この近くにある廃ビルは1つしかない。文山高校の近くにあるその廃ビルは不良の溜まり場だけでなく、良からぬ人間も稀に利用していてまともな人間はそこには行かない。

「僕のせいで、ごめんなさい……」
「雄二が負けるわけねぇだろ……」

 中学生ヤンキーがぐずぐずと涙を流して謝るので、頭をポンポンと撫でて慰めた。例え窮地に陥っていたとしても雄二なら何とか抜け出すはずだ。

「……だから、大丈夫だ」

 鉄パイプで殴られて大丈夫なはずがない。それでも、自分に言い聞かせるようにそう呟いて冷静さを保つしかなかった。焦る気持ちを抑えて、全速力で呼び出された廃ビルまで走る。

 廃ビルに近づくにつれてまだ乾ききっていない血がポツリポツリと地面に落ちている。こんな風に地面を汚すくらいに雄二は殴られたのか……?……嘘だ……やめてくれ。雄二は血が嫌いなんだ。いつもオレが血を流すと辛そうな表情で心配するんだ、あいつは。そんなあいつがこんなに血を流したら……。

(……雄二……雄二、どうか無事でいてくれ……)
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