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第二章 皆に狙われる!
もう帰る
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化学室を出て少しするとどこからともなく誰かが走ってくる足音が聞こえた。
「おい!いたぞ!あそこだ!」
後ろから誰かの声がして振り返ると掃きだめクラスのヤツらが何人かいた。
あぁ、そう言えば元々校舎裏で喧嘩していてこいつらから逃げてたんだっけ……。森川とのことが強烈すぎて忘れてた……。
「ちっ、しつけーな……」
近づいてきた1人にオレはパンチをし、後ろにいるもう1人に蹴りを入れてその場から逃げた。逃げるのは性分じゃないが、残りのヤツらが近づく前にその場を走り出していた。
力が戻っているとは言え、オレはもう変に関わりたくなかったのだ。それに人数が多すぎる。
でも、どこに逃げればいいんだ……?
古い校舎。さっきのヤツらは最初オレが上って来た階段の方からやって来た。とりあえず行き止まりに追い詰められないように、オレはどこかへと彷徨い続けた。
上に行っては行き止まりになる可能性もある。高くなれば窓から飛び降りるって言うのも無理だ。走っていると先ほどとは違う階段が出てきた。
オレは下へと降りることにした。
1階に舞い戻り左右を確認する。あたりはガランとしていて掃きだめクラスのヤツらもいなさそうだ。でも、じっとしている余裕はない。
右に行けば恐らく使われていない教室が、左に行けば外へと繋がる渡り廊下がある。
オレは悩んで左の渡り廊下の方へと駆け出していた。
(こんなとこにこんな道あったんだな……。これはどこに繋がってんだ?)
彷徨い続け行きついた先は体育館の裏だった。体育館の窓から中をチラッと覗くと授業はしておらず誰もいない。
(こんなかに入るか……?)
その窓からオレは体育館の中へと入り込んだ。適当に時間を潰して戻るか?いや、でも結局戸塚は追いかけて来るだろうし、それならやっぱ戸塚をぶちのめした方が早いかもしれない。
掃きだめクラスの連中の前で戸塚をボコボコにすればオレに手を出そうとしないかもしれない。そう考えてオレは戸塚を探そうと考えたその時だった。
「くっそぉ、いってぇ……弱くなったとかっていう噂ウソじゃねぇか……」
戸塚が手を腹と手を抑えながら体育館の廊下をさ迷い歩いている。どうも今、戸塚は1人のようだ。オレが校舎裏で殴った後、あいつはずっとあそこにいたんかな……。
(おっ、ちょうどいい……ここで戸塚をボコボコにして校舎前に捨てておけばいいじゃねぇか……)
「あっ!山神見つけたぞ!」
戸塚もオレが体育館の中にいることに気付いたようだ。
よし山神をボコボコにしてもう立ち向かえねぇようにしてやる!
そう思ったその時、先ほど巻いた連中も体育館へとやって来てしまった。取り囲まれるオレ。
いやでも、力は戻ってるし全員ぶちのめした方が早いのかもしれない。
戸塚が一番オレに近いくせに後からきた掃きだめクラスのヤツらが先に攻撃してきた。順番に1人ずつ殴り蹴り倒していく。最初の校舎裏で囲まれた時よりも人数は少ない。
そして戸塚以外の全員はその場に倒れた。戸塚がようやくオレに立ち向かってくる。
いつものように戸塚がオレの方に向かってくる。いつもは何回かパンチを受けてやるけどめんどくさくなって、飛び掛かってくる戸塚に蹴りをいれた。
「がっ……!く、くそ……体力を減らしてから……立ち向かったはず……なのに……」
(……こいつ、もしかしてオレが体力使うの待ってたのかよ……)
くっそ卑怯なヤツだ。こいつが元番長ってほんと……。
戸塚が倒れた後、倒したはずの掃きだめクラスの何人かがゾンビかのようにオレの足元へと近づいてきた。まぁ、蹴ればうめき声を上げて突っ伏するんだけど。
「がはっ……!」
よみがえった何人か目を踏みつけた。
……もう帰る。もう何なんだよ。こいつらゾンビかよ。
もうめんどくさくなってきた。もう帰る!
オレはゾンビを倒すためにここにいるんじゃない!
オレは掃きだめクラスの倒したヤツらを順番に踏みつけて行き、最後に戸塚を3回踏んづけてその場を去った。
「お、俺は諦めないぞ……」
金髪のオールバックを崩れさせた戸塚がオレにそう言った。なんかその戸塚を見てポメラニアンが吠えてる感じを思い出した。
イケメンというよりかは可愛い感じの見た目で何回も喧嘩吹っ掛けてきて鬱陶しいけど、憎めないんだよなー。
なんか犬って感じなんだよなー。
あ、でも卑怯な手を使うしやっぱ憎たらしいか……。
そして、オレは体育館を後にした。
「おい!いたぞ!あそこだ!」
後ろから誰かの声がして振り返ると掃きだめクラスのヤツらが何人かいた。
あぁ、そう言えば元々校舎裏で喧嘩していてこいつらから逃げてたんだっけ……。森川とのことが強烈すぎて忘れてた……。
「ちっ、しつけーな……」
近づいてきた1人にオレはパンチをし、後ろにいるもう1人に蹴りを入れてその場から逃げた。逃げるのは性分じゃないが、残りのヤツらが近づく前にその場を走り出していた。
力が戻っているとは言え、オレはもう変に関わりたくなかったのだ。それに人数が多すぎる。
でも、どこに逃げればいいんだ……?
古い校舎。さっきのヤツらは最初オレが上って来た階段の方からやって来た。とりあえず行き止まりに追い詰められないように、オレはどこかへと彷徨い続けた。
上に行っては行き止まりになる可能性もある。高くなれば窓から飛び降りるって言うのも無理だ。走っていると先ほどとは違う階段が出てきた。
オレは下へと降りることにした。
1階に舞い戻り左右を確認する。あたりはガランとしていて掃きだめクラスのヤツらもいなさそうだ。でも、じっとしている余裕はない。
右に行けば恐らく使われていない教室が、左に行けば外へと繋がる渡り廊下がある。
オレは悩んで左の渡り廊下の方へと駆け出していた。
(こんなとこにこんな道あったんだな……。これはどこに繋がってんだ?)
彷徨い続け行きついた先は体育館の裏だった。体育館の窓から中をチラッと覗くと授業はしておらず誰もいない。
(こんなかに入るか……?)
その窓からオレは体育館の中へと入り込んだ。適当に時間を潰して戻るか?いや、でも結局戸塚は追いかけて来るだろうし、それならやっぱ戸塚をぶちのめした方が早いかもしれない。
掃きだめクラスの連中の前で戸塚をボコボコにすればオレに手を出そうとしないかもしれない。そう考えてオレは戸塚を探そうと考えたその時だった。
「くっそぉ、いってぇ……弱くなったとかっていう噂ウソじゃねぇか……」
戸塚が手を腹と手を抑えながら体育館の廊下をさ迷い歩いている。どうも今、戸塚は1人のようだ。オレが校舎裏で殴った後、あいつはずっとあそこにいたんかな……。
(おっ、ちょうどいい……ここで戸塚をボコボコにして校舎前に捨てておけばいいじゃねぇか……)
「あっ!山神見つけたぞ!」
戸塚もオレが体育館の中にいることに気付いたようだ。
よし山神をボコボコにしてもう立ち向かえねぇようにしてやる!
そう思ったその時、先ほど巻いた連中も体育館へとやって来てしまった。取り囲まれるオレ。
いやでも、力は戻ってるし全員ぶちのめした方が早いのかもしれない。
戸塚が一番オレに近いくせに後からきた掃きだめクラスのヤツらが先に攻撃してきた。順番に1人ずつ殴り蹴り倒していく。最初の校舎裏で囲まれた時よりも人数は少ない。
そして戸塚以外の全員はその場に倒れた。戸塚がようやくオレに立ち向かってくる。
いつものように戸塚がオレの方に向かってくる。いつもは何回かパンチを受けてやるけどめんどくさくなって、飛び掛かってくる戸塚に蹴りをいれた。
「がっ……!く、くそ……体力を減らしてから……立ち向かったはず……なのに……」
(……こいつ、もしかしてオレが体力使うの待ってたのかよ……)
くっそ卑怯なヤツだ。こいつが元番長ってほんと……。
戸塚が倒れた後、倒したはずの掃きだめクラスの何人かがゾンビかのようにオレの足元へと近づいてきた。まぁ、蹴ればうめき声を上げて突っ伏するんだけど。
「がはっ……!」
よみがえった何人か目を踏みつけた。
……もう帰る。もう何なんだよ。こいつらゾンビかよ。
もうめんどくさくなってきた。もう帰る!
オレはゾンビを倒すためにここにいるんじゃない!
オレは掃きだめクラスの倒したヤツらを順番に踏みつけて行き、最後に戸塚を3回踏んづけてその場を去った。
「お、俺は諦めないぞ……」
金髪のオールバックを崩れさせた戸塚がオレにそう言った。なんかその戸塚を見てポメラニアンが吠えてる感じを思い出した。
イケメンというよりかは可愛い感じの見た目で何回も喧嘩吹っ掛けてきて鬱陶しいけど、憎めないんだよなー。
なんか犬って感じなんだよなー。
あ、でも卑怯な手を使うしやっぱ憎たらしいか……。
そして、オレは体育館を後にした。
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