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番外編 宿屋の娘と王女
冷静なる覚悟 アビーside
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(しんどい……悲しい……辛い……)
こんな風につらいのはいつ以来だろう?小さな頃はこうやってずっと部屋にこもりっきりだった。あの時は窓の向こうから聴こえてくる歌声だけが唯一の楽しみだった。あれから随分と大人になり、こんな風に伏せることはなかったのに。
涙が止まらず、床に臥せっていると精霊たちがざわつき始めた。精霊は周りの感情に影響を受け、その精霊の加護がある者は精霊の影響を受ける。そして、少し前まで精霊は悲しみで心苦しそうにしていたのに、それを上回る動きで、緊急事態を現わしているかのようだった。アビーがゆっくりと瞼を開くと、精霊たちが口々に状況を説明する。
精霊たちに「落ち着いて、ゆっくりと話して」と言うよりも先に「スキル」「行った」という言葉だけで飛び起きるのに十分だった。慌てて執事のオフカの元へと向かう。
「どうして!どうしてスキルを行かせたの?!」
「アビー様、ルゥ国とルクア国がこちらへ助けに向かってます。それにグルファン王国の騎士も何名かで押さえてくれていると聞きます。それとは別にグルファン王国も救援に向かってくれるはずです」
「だからって!どうしてスキルを……」
アビーは涙を流して訴えた。自分が意識を失っている間にスキルがマルア国へと行ってしまった。自分の代わりに……。どうすればいいのか分からず、アビーは唇を噛みしめた。精霊たちもアビーの初めての感情に戸惑っている。悲しみや悔しさといった感情は今までにもあった。でも、このアビーの怒りの感情は初めて見せる激しい怒りだった。
その時、アビーは1人の精霊がいないことに気付いた。いたずら好きの精霊・モルがいない。モルはスキルのことが好きだったので、一緒について行ったのだと分かった。アビーは目を閉じ、呼びかけた。精霊王は気まぐれだ。向こうから出てくることもあれば、姿を現さない日もある。ただ呼びかけることや彼の力を使うことに恐怖を感じていて、この力を使おうと思ったことはなかった。目を閉じ、精霊王の気配を探る。威厳のある精霊王も今回の戦争のせいで人々と精霊たちの感情に乱されているようだった。
「精霊王、私をモルのところへ連れて行って……お願い。どうか私にスキルを助けさせて……」
精霊王は嫌がった。マルア国の禍々しい空気に人々の悲鳴、血と涙が流れている国に行きたがらなかった。
「お願い……」
アビーはもう一度、助けを求めた。でも、精霊王は首を横にしか振らない。無理に行くと精霊王もその周りの精霊たちも死に至ると言われてしまえば仕方がなかった。恐らく、私が無理やり命じれば精霊王は言うことを聞いてくれるのかもしれない。でも、そんなことはしたくなかった。
「分かった。別の方法を探す。だから、その時は協力してくれる?」
精霊王は頷き、私を導いた。流行る気持ちを押さえてどうすればいいかを考えた。その時、ふとモルのことが気になった。
(……モルは昔から怖いもの知らずで無頓着だったけど大丈夫なのかしら……)
マルア国の王は迷信じみたことを信じており、満月の日に閨を迎えると言われている。スキルのことを思い出すと、いつの間にか拳に力が入っていて、白い肌は赤くなっていた。
(まだあと1日ある……。どうかそれまでに……)
でも、どれだけ自分で何かしようと考えても何も思いつかない。他国からの救援、特に望みの綱であるグルファン王国の救援は中々来る気配がない。何度も何度も考える。自分が今から行こうか?いや、それでスキルを返してくれるとは思わない。でも、もう満月の夜は目前だ。どうすればいい?どうすれば私は、スキルを助け出すことができる?
その時だった。精霊王がピョンと跳ね上がり、慌てている。スキルの気配が忽然と消えたと言うのだ。どこに行ったの……?精霊王はスキルが安全なところへ移ったと言った。スキルの傍にいる精霊のモルの所へと連れて行くと言った。私が頷くと光りに包まれて、スキルの元へと移動した。スキルの泣き叫ぶような声が聞こえる。その姿を見た瞬間、何かが弾けた。
最初は怒りの感情がアビーを支配した。スキルがこれほどまでに傷つき、泣いているのは、自分が彼女を護れなかったからだ。しかし、その怒りの波が一瞬にして冷静さに変わった。アビーは深く息を吸い込み、心を落ち着かせた。感情に任せるのではなく、冷静に対処することが今の自分に求められていると感じたのだ。
その瞬間、彼女の周囲に漂っていた精霊王・ファルが静かに姿を現した。精霊王の視線がアビーに向けられ、そのまま何も言わずに彼女の指示を待つように見つめていた。これまでの彼とは違う、従順で穏やかな表情。
「ファル、今度は私がスキルを守るわ」
アビーの声は静かだが力強かった。その言葉と共に、精霊王は頷き、彼の強大な力がアビーの指示に従うように感じられた。
「トモヤを!トモヤを助けて!」
スキルが涙を流して1人の青年に叫んでいる。その青年は初めて見る顔だが、すぐに誰だかわかった。
「落ち着いて、トモヤは今どこに?」
「どうかっ、どうか彼を助けてっ!私のせいで……」
「私が必ず助ける。だからどうか落ち着いて」
「待って。私が……私がその人をトモヤという人の所へ連れて行くわ」
「……アビー?どうしてここに?」
いつも笑顔で優しいスキルを安心させるように微笑むと、その青年の方を向いた。ルゥ国の血を色濃く引き継いだ青年。
「あなたがトルデン王子ね……私はアオフモア国の王女・アビーです」
名乗ると、精霊王が懐かしむようにトルデン王子の元へ行くと、彼を加護していた精霊が弱々しく現れた。随分と弱り、輝きは失っている。精霊王が生気を分け与えると少しの光が戻った。
精霊王がアビーに振り向き、アビーも同じことを考えていた。トルデンに魔力が備わっていることを。その魔力の1つに結界が使えることを。精霊王に結界を張り、すぐに戻れば……。そのことを伝えると精霊王・ファルはトルデンを光り輝く力でトモヤのいる場所へと連れて行った。
「……アビー」
「スキル!スキル、本当に無事でよかった。どうして、どうしてこんな危険なことをしたの?」
「アビー、もう身体は大丈夫なの?まだしんどくない?」
どこまでも私を心配するスキルに腹が立ち、そして、私に心配をさせてくれないことが悲しかった。スキルはいつもお姉さんなのだ。今回も私がスキルを追い込んでしまった。それが悔しくて、涙をポロポロと零した。
「アビー、大丈夫?何か辛いことがあるの?」
「違うの、スキル……。もう、私を護るだなんて言わないで……」
涙を拭いながら、私は決意を込めてスキルを見上げた。
「今度は私があなたを護る。私はもうこの力を恐れない。精霊王の力を受け入れて、次は私があなたを守るの」
その時、精霊王・ファルが、精霊・トッチと舞い戻ってきた。彼らがそっと私たちを見守っているような気がした。
「ありがとう、アビー」
私はスキルの手をしっかりと握り、泣き腫らした目で彼女を見上げる。スキルの瞳に浮かぶ穏やかな光を見た瞬間、彼女もまた私の成長を感じているのだと分かった。スキルも静かに微笑み、そっと私の手を握り返してくれた。出会った頃の小さな私を思い出しているような表情だったけれど、今、彼女の前にいる私はあの頃とは違う。精霊の力を恐れることなく受け入れた、強い存在へと変わったのだ。
「もし、また疲れた時や困った時があれば、私の歌声であなたを癒してあげる。ずっと傍にいるからね」
スキルの言葉は温かく、私の胸の奥まで響いた。精霊たちが優しく見守る中、私たちは互いに手を握り合い、決意と安心を胸に抱きしめた。
こんな風につらいのはいつ以来だろう?小さな頃はこうやってずっと部屋にこもりっきりだった。あの時は窓の向こうから聴こえてくる歌声だけが唯一の楽しみだった。あれから随分と大人になり、こんな風に伏せることはなかったのに。
涙が止まらず、床に臥せっていると精霊たちがざわつき始めた。精霊は周りの感情に影響を受け、その精霊の加護がある者は精霊の影響を受ける。そして、少し前まで精霊は悲しみで心苦しそうにしていたのに、それを上回る動きで、緊急事態を現わしているかのようだった。アビーがゆっくりと瞼を開くと、精霊たちが口々に状況を説明する。
精霊たちに「落ち着いて、ゆっくりと話して」と言うよりも先に「スキル」「行った」という言葉だけで飛び起きるのに十分だった。慌てて執事のオフカの元へと向かう。
「どうして!どうしてスキルを行かせたの?!」
「アビー様、ルゥ国とルクア国がこちらへ助けに向かってます。それにグルファン王国の騎士も何名かで押さえてくれていると聞きます。それとは別にグルファン王国も救援に向かってくれるはずです」
「だからって!どうしてスキルを……」
アビーは涙を流して訴えた。自分が意識を失っている間にスキルがマルア国へと行ってしまった。自分の代わりに……。どうすればいいのか分からず、アビーは唇を噛みしめた。精霊たちもアビーの初めての感情に戸惑っている。悲しみや悔しさといった感情は今までにもあった。でも、このアビーの怒りの感情は初めて見せる激しい怒りだった。
その時、アビーは1人の精霊がいないことに気付いた。いたずら好きの精霊・モルがいない。モルはスキルのことが好きだったので、一緒について行ったのだと分かった。アビーは目を閉じ、呼びかけた。精霊王は気まぐれだ。向こうから出てくることもあれば、姿を現さない日もある。ただ呼びかけることや彼の力を使うことに恐怖を感じていて、この力を使おうと思ったことはなかった。目を閉じ、精霊王の気配を探る。威厳のある精霊王も今回の戦争のせいで人々と精霊たちの感情に乱されているようだった。
「精霊王、私をモルのところへ連れて行って……お願い。どうか私にスキルを助けさせて……」
精霊王は嫌がった。マルア国の禍々しい空気に人々の悲鳴、血と涙が流れている国に行きたがらなかった。
「お願い……」
アビーはもう一度、助けを求めた。でも、精霊王は首を横にしか振らない。無理に行くと精霊王もその周りの精霊たちも死に至ると言われてしまえば仕方がなかった。恐らく、私が無理やり命じれば精霊王は言うことを聞いてくれるのかもしれない。でも、そんなことはしたくなかった。
「分かった。別の方法を探す。だから、その時は協力してくれる?」
精霊王は頷き、私を導いた。流行る気持ちを押さえてどうすればいいかを考えた。その時、ふとモルのことが気になった。
(……モルは昔から怖いもの知らずで無頓着だったけど大丈夫なのかしら……)
マルア国の王は迷信じみたことを信じており、満月の日に閨を迎えると言われている。スキルのことを思い出すと、いつの間にか拳に力が入っていて、白い肌は赤くなっていた。
(まだあと1日ある……。どうかそれまでに……)
でも、どれだけ自分で何かしようと考えても何も思いつかない。他国からの救援、特に望みの綱であるグルファン王国の救援は中々来る気配がない。何度も何度も考える。自分が今から行こうか?いや、それでスキルを返してくれるとは思わない。でも、もう満月の夜は目前だ。どうすればいい?どうすれば私は、スキルを助け出すことができる?
その時だった。精霊王がピョンと跳ね上がり、慌てている。スキルの気配が忽然と消えたと言うのだ。どこに行ったの……?精霊王はスキルが安全なところへ移ったと言った。スキルの傍にいる精霊のモルの所へと連れて行くと言った。私が頷くと光りに包まれて、スキルの元へと移動した。スキルの泣き叫ぶような声が聞こえる。その姿を見た瞬間、何かが弾けた。
最初は怒りの感情がアビーを支配した。スキルがこれほどまでに傷つき、泣いているのは、自分が彼女を護れなかったからだ。しかし、その怒りの波が一瞬にして冷静さに変わった。アビーは深く息を吸い込み、心を落ち着かせた。感情に任せるのではなく、冷静に対処することが今の自分に求められていると感じたのだ。
その瞬間、彼女の周囲に漂っていた精霊王・ファルが静かに姿を現した。精霊王の視線がアビーに向けられ、そのまま何も言わずに彼女の指示を待つように見つめていた。これまでの彼とは違う、従順で穏やかな表情。
「ファル、今度は私がスキルを守るわ」
アビーの声は静かだが力強かった。その言葉と共に、精霊王は頷き、彼の強大な力がアビーの指示に従うように感じられた。
「トモヤを!トモヤを助けて!」
スキルが涙を流して1人の青年に叫んでいる。その青年は初めて見る顔だが、すぐに誰だかわかった。
「落ち着いて、トモヤは今どこに?」
「どうかっ、どうか彼を助けてっ!私のせいで……」
「私が必ず助ける。だからどうか落ち着いて」
「待って。私が……私がその人をトモヤという人の所へ連れて行くわ」
「……アビー?どうしてここに?」
いつも笑顔で優しいスキルを安心させるように微笑むと、その青年の方を向いた。ルゥ国の血を色濃く引き継いだ青年。
「あなたがトルデン王子ね……私はアオフモア国の王女・アビーです」
名乗ると、精霊王が懐かしむようにトルデン王子の元へ行くと、彼を加護していた精霊が弱々しく現れた。随分と弱り、輝きは失っている。精霊王が生気を分け与えると少しの光が戻った。
精霊王がアビーに振り向き、アビーも同じことを考えていた。トルデンに魔力が備わっていることを。その魔力の1つに結界が使えることを。精霊王に結界を張り、すぐに戻れば……。そのことを伝えると精霊王・ファルはトルデンを光り輝く力でトモヤのいる場所へと連れて行った。
「……アビー」
「スキル!スキル、本当に無事でよかった。どうして、どうしてこんな危険なことをしたの?」
「アビー、もう身体は大丈夫なの?まだしんどくない?」
どこまでも私を心配するスキルに腹が立ち、そして、私に心配をさせてくれないことが悲しかった。スキルはいつもお姉さんなのだ。今回も私がスキルを追い込んでしまった。それが悔しくて、涙をポロポロと零した。
「アビー、大丈夫?何か辛いことがあるの?」
「違うの、スキル……。もう、私を護るだなんて言わないで……」
涙を拭いながら、私は決意を込めてスキルを見上げた。
「今度は私があなたを護る。私はもうこの力を恐れない。精霊王の力を受け入れて、次は私があなたを守るの」
その時、精霊王・ファルが、精霊・トッチと舞い戻ってきた。彼らがそっと私たちを見守っているような気がした。
「ありがとう、アビー」
私はスキルの手をしっかりと握り、泣き腫らした目で彼女を見上げる。スキルの瞳に浮かぶ穏やかな光を見た瞬間、彼女もまた私の成長を感じているのだと分かった。スキルも静かに微笑み、そっと私の手を握り返してくれた。出会った頃の小さな私を思い出しているような表情だったけれど、今、彼女の前にいる私はあの頃とは違う。精霊の力を恐れることなく受け入れた、強い存在へと変わったのだ。
「もし、また疲れた時や困った時があれば、私の歌声であなたを癒してあげる。ずっと傍にいるからね」
スキルの言葉は温かく、私の胸の奥まで響いた。精霊たちが優しく見守る中、私たちは互いに手を握り合い、決意と安心を胸に抱きしめた。
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