愛犬との想い出

ムーワ

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第2章

武蔵が成犬になってからの想い出

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武蔵が来てから10か月程たった翌年の春ごろにはほぼ成長も止まって立派な成犬へと成長しました。

成犬になって大きく変わったのは吠え方です。人がくると「ワンワン」と吠えることが多くなり、僕が「ムサシおはよう」って声をかけると僕の顔を見ながら「ワンワン」って吠えます。

散歩に連れて行く際、子犬の頃より力は数段強くなって僕が武蔵に引っ張られるような感じで散歩に連れて行くような感じです。走るのも速くて武蔵と一緒に散歩するといい運動にもなり、武蔵のおかげで走力もアップしたかなって思います。僕が住んでいる地域は田舎だったので、よく公園に武蔵を連れていっては一緒に走り回っていたのが懐かしいです。

また、ご飯を食べる際には「よし」と声がかかると同時にものすごい速さで食べるので武蔵も成犬になりたての頃は最も食欲旺盛な時期でした。僕が武蔵が可愛いなって思ったのは、おやつの時間に餌をあげると時々、ハトがやってきて武蔵とハトが一緒になって餌を食べているんです。もし、今のようにSNSが盛んな時代だったら写真や動画を撮って掲載したいぐらいです。犬とハトが一緒に仲良く餌を食べる光景ってあんまり見ないですよね。普通は犬が吠えて追い払いそうなのですが、武蔵は吠えなかったのです。

武蔵はハト以外にも僕のお友達など子どもがくると吠えなかったので、ハトや子どもには優しかったのかもしれませんね。

武蔵の嫌いなものは雷です。雨の日に雷が鳴るとまるでおびえているような表情をして小屋の中に入って震えているんです。時には「クンクン」とまるで子犬の頃に戻ったかのような吠え方をするのです。

普段は犬小屋に入っていることは少ないのですが、雷が鳴るといつも犬小屋に入って怖いんだなっていうのがすごく伝わってきて可哀想になります。あんまり酷い時には家の玄関に入れてあげたこともあります。それでも雷が聞こえると、武蔵は怖がり悲しそうな表情をします。

犬は人間に比べると嗅覚や聴覚が優れています。調べてみると人間の可聴範囲の上限は20キロヘルツ前後ですが、犬は65キロヘルツまで聞こえるそうです。また、正確な理由はわかりませんが、犬の祖先はこの聴力を生かし、げっしるいの超音波によるコミュニケーションを聞き取っていたのではないかと言われています。

これだけ聴力が優れていれば雷は怖いはずですよね。ちなみに犬も人間と一緒で加齢になると耳が遠くなるようです。

他にも武蔵が優れていると感じていたことは、家族で日帰り旅行に行って夜自宅へ帰ってくる際、約200~300m
離れた地点でも必ず「ワンワン」と武蔵が吠えるのです。だから足音やにおいで家族が帰ってくるのがわかるんだろうなって母親がいっていました。

僕が小中学校の頃は武蔵とこんな感じで過ごしました。僕が高校生の頃、武蔵についての可哀想な事件が起こったのでそのことについて次回書きます。



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