もしも自分の人生が逆戻りしたら・・・

ムーワ

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第66章

ソウハルついにプロ編入試験受験資格を得る!

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美晴は高校3年生、美妃は中学3年生になった。

ソウハルはいよいよ後1勝すればプロ編入試験の受験資格を得られるチャンスがきた。

ソウハル「明日、勝てばプロ編入試験に挑戦できるから頑張るよ」

ミキ「そうね。明日はお父さんに勝ってもらわなくっちゃね!」

美晴「お父さんなら大丈夫だよ」

美妃「明日はお母さんと私の作った特製弁当食べて頑張ってね」

ソウハル「うん。ミキと美妃の作ってくれた特製弁当を食べて必ず勝つよ」

ソウハルの直近のプロ棋士との対戦成績は9勝5敗であと1勝するか1敗するかで状況が大きく変わってくる。次の対戦相手は若手で活躍中の本藤四段だった。本藤四段は現在、最年少のプロ棋士でもあり、最近元名人の辺渡九段やA級棋士に勝利しているソウハルにとってハードルの高い相手だった。

ソウハルはミキと美妃が作ってくれた特製弁当を持って会場へ向かった。会場へ到着すると本日対局をする本藤四段が姿を現した。ソウハルは一言、「本日はよろしくお願いいたします」と声をかけると本藤四段も「よろしくお願いいたします」と挨拶をした。ソウハルは心の中で美晴と同年代の子と対局をするのかって思った。

二人は対局室へ姿を現すと一礼をして対局が始まった。振り駒の結果、ソウハルの先手番に決まった。ソウハルは初手2六歩と指した。対する本藤四段は3四歩と指した。その後、本藤四段は角道を止めて居玉のまま雁木模様に囲い、ソウハルは4七銀型の角を転換する将棋で対抗した。本藤四段が5五歩と早めに五筋の位を取ったのですかさずソウハルは5六歩と反撃して始めて駒がぶつかり合った。

その後、本藤四段は飛車を中央にもってきたが、ソウハルも7八金を6七金と力強く上がって中央を厚くして対応した。この辺りまでのAIの形勢判断はほぼ互角だった。

本藤四段は5五歩と位を取り、ソウハルは2六角と転換した。

中盤、銀交換となって5六歩と取り込み、ソウハルが4五歩と仕掛けたあたりでは若干、本藤四段が有利に思われた。しかし、本藤四段が5七銀打と指さなかったのでソウハルにチャンスが訪れた。ソウハルは角を切って4四銀打と飛車取りに打った。

本藤四段の飛車を取ってソウハルが8二飛打と飛車を打ち込んだあたりでは、本藤四段の居玉の位置が悪く、ソウハルがやや有利だった。

終盤、ソウハルが5三銀打と指せばハッキリ優勢を維持できたものの5三歩打と指したために再び形勢が混沌としてきた。難しい形勢だったが、本藤四段の3六馬が大悪手で4三歩打でソウハルは始めて勝ちを意識した。

本藤四段の王は詰めろ、ソウハルの玉はまだ詰みがなく、数手進んだところで本藤四段が投了の意志表示をした。

難敵を倒したソウハルは心の中で「やった」と叫んだ。その後、感想戦が行われて終了したが、本藤四段は本来の力を十分に発揮できなかったのかもしれない。

プロ試験の受験資格を得たソウハルは感想戦が終わると、ミキに連絡を入れて自宅へ帰ると、家族全員で「おめでとう」といって出迎えてくれた(続)

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