もしも自分の人生が逆戻りしたら・・・

第12章

ソウハルは収入源を増やす

ソウハルの収入はといえば相変わらず週3日の雑用と真剣師が中心だった。収入源を拡げようと始めた競輪はギャンブルというだけあってなかなか稼ぐことは難しかったが、パソコンが得意のアツオからどうにかパソコンも仕事の一部として加えられないかと思った。

そこでアツオと二人で会館で将棋をしながら、パソコンについて仕事ができないかアプローチしてみた。

ソウハル｢あっちゃん、今、雑用と真剣師の仕事がメインなんだけど収入が少ないし、結婚もしたくても難しいそうだからどうにかパソコンの仕事でも紹介してくれないかな？」

アツオ｢う～ん、仕事を紹介するのは難しいけどパソコンやスマートフォンを使って仕事を受注して仕事ができる公式サイトは知っているよ。どのくらい仕事の受注ができるかはわからないけど、無料で登録できるし、仕事を依頼しなければ金銭的な面は一切かからないよ｣

ソウハル｢パソコンの仕事がしたいのにじつはパソコンも持っていないんだよ｣

アツオ｢えっ？｣

ソウハル｢ただ、どうにか仕事の幅を広げたいと思ってパソコンに詳しいあっちゃんに相談したんだ」

アツオ｢もしよかったらかなり古いんだけど使わなくなったパソコンがあるからそれでよかったらあげるよ｣

ソウハル｢本当？」

アツオ「うん、もう10年ほど昔のだから使えるかどうかわからないけどちょっとここで立ちあげてみようか？」

ソウハル｢お願いします」

アツオは古いパソコンをセットして立ちあげてみた。

アツオ｢大丈夫そうだね。バージョンが古いけどワードやエクセルなど基本的なものは使えるよ。聡ちゃんスマホはまだ新しいし、パソコンとスマホを併用して使うといいよ」

ソウハル｢うん、僕はパソコンを使うのは本当に久しぶりだよ。高齢者として生まれてからは1回も使っていないもん。もし、わからないことがあればいろいろ聞くかも知れないよ」

アツオ｢うん、いつでも質問してきて｣

ソウハルはアツオから中古のパソコンをもらって家に帰ってセットをしてみた。そしてアツオから紹介してもらったサイトに登録をして簡単なアンケートやライティングがテーマの案件などを時間のあるときにこなすようになった。すぐに収入の効果が出たわけではなかったが、ソウハルは新たな収入源を確保した(続）