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其の十六 華麗なる噓八百(3)
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上等な粉が叩かれているのであろう白い頬が見る間に紅潮していく。まるで生き生きとした喜びに浮き足立つようなその様子が、窓辺から射し込む秋の陽射しに照り映えていた。
澪子さんは興奮を隠しきれない口調で、
「私、お二人が連れ立って此方にいらっしゃるお姿が見えた瞬間、きっとそうではないかと直感致しましたのよ。嗚呼……何て素敵なのかしら……! そうと知っては私、とても平静では居られませんわ。まぁ、まぁ、まぁ……! 嗚呼、どう致しましょう……!」
宛ら夢見がちな女学生のように上気した頬を両手で挟んで言う澪子さんを見詰めながら、僕は自分の神経が、今また何処か遠くへ飛び去ろうとするのを感じずにはいられなかった。
しかしそんな僕の精神は、澪子さんの聲を聞きつけた客たちが向ける怪訝な視線を感知した途端、直ちに現実へと引き戻された。
背中を屈め、ずり落ちた眼鏡を押さえるフリで視線から逃れようとする僕とは反対に、澪子さんはますます椅子の上に浮き上がるように腰を伸ばしながら、
「私、殿方の友情というものには前々から憧れていましたの。世の女性たちの中には御自分の配偶者の御交友について容喙する方もいらっしゃるみたいですけれど、私は莫逆の友たる存在をお持ちの殿方には尊敬を抱きこそすれ、その御関係に口を差し挟もうなんて露とも思いませんわ。そんな御友情が築けるなんてとても素晴らしいじゃございませんか。どのような御友人をお持ちかでその人がわかるとは言いますけれど、小鳥遊先生のように御実直でお優しい方が蘇芳様にとってそれ程までに強い絆で結ばれた御友人であるとわかった今、私は以前にも増して蘇芳様を御信頼申し上げられる喜びでいっぱいですわ。殿方だけに限った事ではございませんけれど、この人こそはと思える相手に巡り逢う事は、儚い生を生きる人間にとっては千載一遇とも言うべき奇跡。どうかお二人には末永く御交際を深めて行かれるよう、切に願って已みませんわ。それに私、小鳥遊先生の事をそれはもう大変に好きになっておりますから、そんなお話を聞かせて戴けた事が嬉しくて堪りませんの」
煌めく瞳を瞬かせ、早口に捲し立てるように言う澪子さんの偽りのない笑顔を凝視しながら、これは大変な事態になったという不安が身顫いと共に俄かに巻き起こるのを感じた。
僕は急ぎ慌てて澪子さんの前に顔を出し、
「み、澪子さん……! あ、あの……っ、い、今のお話ですが……っ」
大輪の微笑を咲かせた澪子さんが僕の言葉を待っていた。
「あ、あの……その…………」
冬月が並べ立てた事が全くの出鱈目だと告げる事は澪子さんを何重にも傷つける事になるかもしれないという思いが頭の片隅を過り、しどろもどろに目線を落とした僕に、
「人生に於いて良き友に恵まれる事が良き伴侶を得る事と同等の、或いはそれ以上の意義を持つという事については、私、よくよく承知しておりますわ。先生、私に気兼ねなどなさらずに、どうか存分に蘇芳様と御交遊なさって下さいましね」
華やかに小首を傾げた澪子さんに罪悪感やら申し訳なさやらが込み上げた。言い様のない感情に翻弄され、僕は無暗に眼鏡を押し上げながら、
「い、いえその……っ、ぼ、僕と冬月では、生まれも育ちも違って居れば、頭の出来から見た目に至るまで、何から何まで全くの正反対としか言いようがなく……」
「あら、先生。またそんな御謙遜を仰って。けれど仮に生まれた環境が違っていたとしても、友情というものに垣根は存在しませんわ。お二人の御関係がはまさにその事を明言していらっしゃるじゃありませんか」
「い、いやっ、あの……っ。何と申し上げれば良いか……。そ、そう……っ、こう言っては何ですが、ふ、冬月は奇骨と言いますか、独特と言いますか、と……兎に角一風変わった性状の持ち主である事には違いなく、と……とても常人では相手が務まるような人物ではありません。ま……ましてや僕のような凡庸な……」
「さすがですわ、小鳥遊先生……! 蘇芳様と固く結びつかれた先生には蘇芳様の事が本当によくおわかりになるのですね……! えぇ、仰る通りですわ。蘇芳様のような不羈の才をお持ちの方には並の人間など、お相手どころかその御御足の下にだって近づけませんわ。やはり蘇芳様には小鳥遊先生のように優れた資質をお持ちのお方でなければ釣り合いが取れませんわ」
澪子さんの言葉に恐れ入り、周章狼狽を極めた僕はこめかみに滲む汗で滑り落ちそうになる眼鏡を何度も押し上げ、
「い、いえあの、ぼ、僕はそんな風に仰って戴けるような人間ではない上、そ……そもそも先生などという……」
言いながら、こんな事態を引き起こすに至った張本人が、さっきから一言も発する事なくだんまりを決め込んでいるのはあまりに無責任だと非難するつもりで傍らを振り向いた。が、目に飛び込んで来たのは、終ぞ見た事のないぼんやりとした表情であらぬ方向に目を向けている冬月の横顔だった。その横顔に思わず虚を突かれて言葉を飲み込んでいると、前方からうっとりと夢見るような聲が、突然喫茶室に鳴り響き出した西洋音楽のファンファーレに乗って耳に飛び込んで来た。
「嗚呼……! 今日は本当に何て素敵な日なのかしら。私、今朝は蘇芳様にお目にかかる嬉しさで早くに目が覚めてしまいましたけど、目蓋を開くと同時に今日は最良の一日になるという予感がしましたのよ。身の程知らずを承知で申し上げますとね、私、蘇芳様には本当にお心の通い合う御友人が必要なのではないかしらと思っておりましたの。けれど先ほども申し上げました通り、常並みの方では却って蘇芳様の御不満が増すばかりでしょう。かと申し上げて、女の──それも幸いにも、……うふふ……、妻になろうかという私が蘇芳様の友に──という訳にも参りませんでしょう? ですがこうして小鳥遊先生という御友人に巡り会われたと仰るからには、もう何の心配も要りませんわ。今後蘇芳様の日常がますます有意義で充実したものとなる事は勿論、冬月の一族がこの上ない繁栄を遂げられる事は瞭然ですわ。そうなると幸運にも冬月家と縁を結ばせて戴く私どもも共栄の栄誉に与れるというもの。小鳥遊先生、この場をお借りして、私、当家の代表として感謝を申し上げさせて戴きたく存じます」
もう何が何だかわからなくなっていた僕は、宝石の如く煌めく瞳を瞬かせ、優雅に頸を傾けてお辞儀をした澪子さんに釣り込まれるように思わず礼を返しながら、
「き、恐縮です……」
言ってしてしまってから、大慌てに慌てて顔を上げ、
「──い、いやっ、そうではなくて、あの……!」
俄かに動顛したその勢いに乗り、真実を明かそうと口を開きかけた僕の傍らで僅かに身じろぐ気配をさせた冬月が、
「──小鳥遊、もう口を閉じ給え」
抑揚を欠いた低い聲に覚えず振り向くと、冬月は組んだ脚の膝頭からだらりと腕を取り落とし、光の消えた瞳を澪子さんの上気して耀く顔に当てた。だがすっかり感情の消失したような様子を見る限り、冬月の磨かれた琥珀玉のようなその瞳が何も映し出していない事は明らかだった。
「……──では、澪子さんは我々の友情に亀裂を生じさせるようなつもりはない、という事なのですね……?」
全くいつものきびきびとした口調を放棄し、平坦な道をのろのろと歩くように言う冬月に仰天し、
「ふ、冬月、此処はきちんと御説明をするべきだと……っ」
詰め寄らんばかりに言い掛けた僕を、冬月は徐に挙げた片手で制し、
「場所柄を弁え給え。そんな大きな聲を出しては僕や澪子さんの恥になるだろ」
……は、恥だって……!? こんな道義に悖る行為をした冬月こそ恥を知るべきだろう……!
「──冬月……っ、君は……!」
憤然と口を開こうとした僕を横目でジロリと睨み、冬月は僅かに上げた顎先だけで「周囲を見ろ」と示した。
喫茶室中の客たちが顰蹙の白い眼を一斉に向けている事に気がつき、僕は青くなったり赤くなったりしながら椅子の上に身を縮める羽目に陥った。
俯いて小さくなり、眼鏡の位置を直していると、冬月がまるで絞り出すような具合で言うのが聞こえた。
「……──でしたら、澪子さんとしては、この縁談については……」
「勿論、何の問題もございませんわ」
明るく弾んだ聲で言いながら、こっくりと大きく頷き、澪子さんは夏の夜空に高く打ち上がる花火のような笑顔を開かせた。
澪子さんは興奮を隠しきれない口調で、
「私、お二人が連れ立って此方にいらっしゃるお姿が見えた瞬間、きっとそうではないかと直感致しましたのよ。嗚呼……何て素敵なのかしら……! そうと知っては私、とても平静では居られませんわ。まぁ、まぁ、まぁ……! 嗚呼、どう致しましょう……!」
宛ら夢見がちな女学生のように上気した頬を両手で挟んで言う澪子さんを見詰めながら、僕は自分の神経が、今また何処か遠くへ飛び去ろうとするのを感じずにはいられなかった。
しかしそんな僕の精神は、澪子さんの聲を聞きつけた客たちが向ける怪訝な視線を感知した途端、直ちに現実へと引き戻された。
背中を屈め、ずり落ちた眼鏡を押さえるフリで視線から逃れようとする僕とは反対に、澪子さんはますます椅子の上に浮き上がるように腰を伸ばしながら、
「私、殿方の友情というものには前々から憧れていましたの。世の女性たちの中には御自分の配偶者の御交友について容喙する方もいらっしゃるみたいですけれど、私は莫逆の友たる存在をお持ちの殿方には尊敬を抱きこそすれ、その御関係に口を差し挟もうなんて露とも思いませんわ。そんな御友情が築けるなんてとても素晴らしいじゃございませんか。どのような御友人をお持ちかでその人がわかるとは言いますけれど、小鳥遊先生のように御実直でお優しい方が蘇芳様にとってそれ程までに強い絆で結ばれた御友人であるとわかった今、私は以前にも増して蘇芳様を御信頼申し上げられる喜びでいっぱいですわ。殿方だけに限った事ではございませんけれど、この人こそはと思える相手に巡り逢う事は、儚い生を生きる人間にとっては千載一遇とも言うべき奇跡。どうかお二人には末永く御交際を深めて行かれるよう、切に願って已みませんわ。それに私、小鳥遊先生の事をそれはもう大変に好きになっておりますから、そんなお話を聞かせて戴けた事が嬉しくて堪りませんの」
煌めく瞳を瞬かせ、早口に捲し立てるように言う澪子さんの偽りのない笑顔を凝視しながら、これは大変な事態になったという不安が身顫いと共に俄かに巻き起こるのを感じた。
僕は急ぎ慌てて澪子さんの前に顔を出し、
「み、澪子さん……! あ、あの……っ、い、今のお話ですが……っ」
大輪の微笑を咲かせた澪子さんが僕の言葉を待っていた。
「あ、あの……その…………」
冬月が並べ立てた事が全くの出鱈目だと告げる事は澪子さんを何重にも傷つける事になるかもしれないという思いが頭の片隅を過り、しどろもどろに目線を落とした僕に、
「人生に於いて良き友に恵まれる事が良き伴侶を得る事と同等の、或いはそれ以上の意義を持つという事については、私、よくよく承知しておりますわ。先生、私に気兼ねなどなさらずに、どうか存分に蘇芳様と御交遊なさって下さいましね」
華やかに小首を傾げた澪子さんに罪悪感やら申し訳なさやらが込み上げた。言い様のない感情に翻弄され、僕は無暗に眼鏡を押し上げながら、
「い、いえその……っ、ぼ、僕と冬月では、生まれも育ちも違って居れば、頭の出来から見た目に至るまで、何から何まで全くの正反対としか言いようがなく……」
「あら、先生。またそんな御謙遜を仰って。けれど仮に生まれた環境が違っていたとしても、友情というものに垣根は存在しませんわ。お二人の御関係がはまさにその事を明言していらっしゃるじゃありませんか」
「い、いやっ、あの……っ。何と申し上げれば良いか……。そ、そう……っ、こう言っては何ですが、ふ、冬月は奇骨と言いますか、独特と言いますか、と……兎に角一風変わった性状の持ち主である事には違いなく、と……とても常人では相手が務まるような人物ではありません。ま……ましてや僕のような凡庸な……」
「さすがですわ、小鳥遊先生……! 蘇芳様と固く結びつかれた先生には蘇芳様の事が本当によくおわかりになるのですね……! えぇ、仰る通りですわ。蘇芳様のような不羈の才をお持ちの方には並の人間など、お相手どころかその御御足の下にだって近づけませんわ。やはり蘇芳様には小鳥遊先生のように優れた資質をお持ちのお方でなければ釣り合いが取れませんわ」
澪子さんの言葉に恐れ入り、周章狼狽を極めた僕はこめかみに滲む汗で滑り落ちそうになる眼鏡を何度も押し上げ、
「い、いえあの、ぼ、僕はそんな風に仰って戴けるような人間ではない上、そ……そもそも先生などという……」
言いながら、こんな事態を引き起こすに至った張本人が、さっきから一言も発する事なくだんまりを決め込んでいるのはあまりに無責任だと非難するつもりで傍らを振り向いた。が、目に飛び込んで来たのは、終ぞ見た事のないぼんやりとした表情であらぬ方向に目を向けている冬月の横顔だった。その横顔に思わず虚を突かれて言葉を飲み込んでいると、前方からうっとりと夢見るような聲が、突然喫茶室に鳴り響き出した西洋音楽のファンファーレに乗って耳に飛び込んで来た。
「嗚呼……! 今日は本当に何て素敵な日なのかしら。私、今朝は蘇芳様にお目にかかる嬉しさで早くに目が覚めてしまいましたけど、目蓋を開くと同時に今日は最良の一日になるという予感がしましたのよ。身の程知らずを承知で申し上げますとね、私、蘇芳様には本当にお心の通い合う御友人が必要なのではないかしらと思っておりましたの。けれど先ほども申し上げました通り、常並みの方では却って蘇芳様の御不満が増すばかりでしょう。かと申し上げて、女の──それも幸いにも、……うふふ……、妻になろうかという私が蘇芳様の友に──という訳にも参りませんでしょう? ですがこうして小鳥遊先生という御友人に巡り会われたと仰るからには、もう何の心配も要りませんわ。今後蘇芳様の日常がますます有意義で充実したものとなる事は勿論、冬月の一族がこの上ない繁栄を遂げられる事は瞭然ですわ。そうなると幸運にも冬月家と縁を結ばせて戴く私どもも共栄の栄誉に与れるというもの。小鳥遊先生、この場をお借りして、私、当家の代表として感謝を申し上げさせて戴きたく存じます」
もう何が何だかわからなくなっていた僕は、宝石の如く煌めく瞳を瞬かせ、優雅に頸を傾けてお辞儀をした澪子さんに釣り込まれるように思わず礼を返しながら、
「き、恐縮です……」
言ってしてしまってから、大慌てに慌てて顔を上げ、
「──い、いやっ、そうではなくて、あの……!」
俄かに動顛したその勢いに乗り、真実を明かそうと口を開きかけた僕の傍らで僅かに身じろぐ気配をさせた冬月が、
「──小鳥遊、もう口を閉じ給え」
抑揚を欠いた低い聲に覚えず振り向くと、冬月は組んだ脚の膝頭からだらりと腕を取り落とし、光の消えた瞳を澪子さんの上気して耀く顔に当てた。だがすっかり感情の消失したような様子を見る限り、冬月の磨かれた琥珀玉のようなその瞳が何も映し出していない事は明らかだった。
「……──では、澪子さんは我々の友情に亀裂を生じさせるようなつもりはない、という事なのですね……?」
全くいつものきびきびとした口調を放棄し、平坦な道をのろのろと歩くように言う冬月に仰天し、
「ふ、冬月、此処はきちんと御説明をするべきだと……っ」
詰め寄らんばかりに言い掛けた僕を、冬月は徐に挙げた片手で制し、
「場所柄を弁え給え。そんな大きな聲を出しては僕や澪子さんの恥になるだろ」
……は、恥だって……!? こんな道義に悖る行為をした冬月こそ恥を知るべきだろう……!
「──冬月……っ、君は……!」
憤然と口を開こうとした僕を横目でジロリと睨み、冬月は僅かに上げた顎先だけで「周囲を見ろ」と示した。
喫茶室中の客たちが顰蹙の白い眼を一斉に向けている事に気がつき、僕は青くなったり赤くなったりしながら椅子の上に身を縮める羽目に陥った。
俯いて小さくなり、眼鏡の位置を直していると、冬月がまるで絞り出すような具合で言うのが聞こえた。
「……──でしたら、澪子さんとしては、この縁談については……」
「勿論、何の問題もございませんわ」
明るく弾んだ聲で言いながら、こっくりと大きく頷き、澪子さんは夏の夜空に高く打ち上がる花火のような笑顔を開かせた。
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