20 / 57
其の十六 華麗なる噓八百(1)
しおりを挟む
如何にも不遜な表情と態度であるにもかかわらず、神々しさすら醸し出しているようなその姿に、僕はまるでこの類い稀なる冬月蘇芳という齢二十歳にしてこの世の栄華を悉く極めたかに見える青年と今はじめて邂逅したかのような新鮮な驚きを覚え、目を瞠らずには居られなかった。
我知らず茫然として冬月を眺めていると、微笑を含んだ美しい聲が向かいの席から聞こえて来た。
「まぁ、そうですの? こんなにお可愛らしい方を放っておくなんて世の女性は随分と呑気ですのね」
にこにこと華やかに微笑む澪子さんの眼差しとその言葉に面喰らった。
……お、お可愛らしい……! またしても言われてしまった……。僕はそんなに片生い臭く見えるのだろうか……。
澪子さんの先程の言動からも、このまるで夢の中の令嬢の如き女性が初見で僕を書生か何かのように思ったらしい事は容易に察せられたが、冬月との遣り取りを見る限り、それが書生になれるような才覚の持ち主然としているという意味での発言ではなかったらしい事は疑いようがない。
冬月に童顔を指摘されるのは諦めの境地で受け入れようとは思って居るが、しかしこうなると何か危機感でも持った方が良いのだろうかという気持ちがして来るのも事実だった。
悶々と思いを巡らせる僕の傍らで、突然冬月が獲物を捕らえた獣のようにキラリと琥珀色の瞳を光らせた。
冬月は円卓に片肘をつくようにしながらその身を僅かに前に乗り出すと、
「ちょうどいい頃合いでそんな話題が出た。実は少し貴女に聞いて戴きたい話があるのですよ、澪子さん」
「まあ、どんなお話でしょうか」
猫のような美しい瞳を好奇心の光で満たし、澪子さんは冬月を真正面に見詰めながら嫣然と微笑んだ。
僕は冬月の方頬にニヤニヤとちらついている皮肉っぽい嗤いを見ると、冬月が愈々核心を切り出そうとしている事を直感し、無意識に緊張の走る體を強張らせた。
背中に流れる厭な汗の感覚を辿りつつ、やはり部外者である僕が此処に居ては徒に澪子さんを傷つけるだけだと覚り、わざとらしい咳払いをすると、
「あの……、僕はちょっと外の空気を吸いに……」
そろそろと腰を浮かし掛けたが、皆まで言い終わらぬうちに冬月は口火を切ってしまった。
「澪子さん、はっきり申し上げますが、この度の縁談話は利害の一致した両家の当主による画策、謂わば政略結婚です」
中途半端な姿勢のまま硬直してしまった僕は、冬月の硬質に煌めく聲を、早鐘のように鳴り始めた心臓の音と共に成す術なく聞いているより他なかった。
「勿論、承知していますわ」
鷹揚な微笑で頷いた澪子さんに冬月の方でも悠然と頷き返し、上流社会に吹く美俗な風に磨かれた顎を僅かに引き上げ、
「結構、それなら話は早い。では澪子さん、もし僕と本当に夫婦になる気でいらっしゃるなら、是非ともこの小鳥遊を受け入れて戴かねばなりません。と言うのも僕たちは互いの友情に女性を立ち入らせないという誓いを立て合っていましてね」
さらりと言ってのけた冬月の言葉に目が点になった。
…………は? ……今、何と……?
頭が真っ白になり、中腰のままゆっくりと視線だけ向けた僕は無視し、冬月は更に言葉を重ねた。
「僕とは違い、小鳥遊は御覧の通り愚直で融通が利かない男です。女性と交際してしまうと其方に気を取られ、僕との友情が疎かになってしまう事を懼れ、彼は自らの意思で女性との交遊の一切を避けて来たような次第なのですが、僕としてもそういう心意気を見せられては絆されない訳にはいきません。それで小鳥遊と二人、そぼ降る雨の夕暮れに、大日本帝国大学近くの狭苦しい喫茶店で無愛想な店主を証人に我々の固い友情が何者によっても破られない事を誓い合ったという経緯があるのです。しかし僕の場合冬月家の嗣子としてそうも言っていられないという事情があるのも事実です。現にこうして貴女との縁談話が持ち上がっている訳ですが、けれど男が一度立てた誓いをそう簡単に破るというのも世の道理に外れるもので僕の信念からも程遠い。其処でこの際、率直に貴女に御相談申し上げようという事になったのです」
……待ってくれ……。僕と冬月が……何だって……?
唖然と見詰めた視線の先で、冬月は背凭れに深く體を預けて高価な三つ揃いの長い脚を組み合わせると、ぞっとするような嗤いの刻まれた唇を動かし、言葉を続けた。
「僕と小鳥遊は初対面から妙に馬が合い、今では肝胆相照らす間柄でしてね。常に行動を共にしているのです。食事なども殆どの場合、三食とも小鳥遊と外で済ませますから、もし僕と結婚するのでしたら、貴女には一人で食べて戴く事になるでしょう。日中はそのまま仕事に向かい、空き時間は小鳥遊と過ごします。日によって帰宅時間はまちまちなので、たとえ結婚が現実のものになったとしても、僕の帰りを待って戴く必要はありません。あぁ、別に帰宅しないという訳ではありませんよ。勿論、都合で何日か家を空ける事はしょっちゅうですが、帰宅出来る時には当然屋敷に戻ります。しかしその際にも大抵小鳥遊が一緒です」
次から次へと全くの出鱈目を並べ立てる冬月に開いた口が塞がらなかった。けれど当の冬月はと言えば、すっかり言葉を失い瞬きも忘れて凝視する僕には一向構わない風のしたり顔で、ますます勢いに乗って嘘八百を繰り出した。
「小鳥遊はこう見えてなかなかに有用なところがありましてね。仕事の上で役に立つ面があるのですよ。それで僕たちは屋敷でも殆ど一晩中様々な事柄について話し合い、検証や実験を重ねる事を常としています。これはもう習慣のような物で、僕はこの貴重な思索と試行の時間を邪魔される事を特に好みません。ですから約まるところ貴女とはほぼ顔を合わせる機会がないという事になるでしょう。しかし物は考え様です。僕は貴女が天華宗の宗主の座を継ぐ事に関して寧ろ積極的に支持しており、貴女が御実家の方できちんと充分に修業を積まれる事を切に望んで居ます。ですから、そういう諸々の事を考え併せれば、仮に結婚をしたとしても、やはり貴女にはこれまで通り御実家で御尊父たる宗主の下、御立派な教団の方々と共に研鑽を積む日々を送って戴いた方が貴女にとっても僕にとっても何かと都合が良いと思えるのです。いずれにしてもこの縁談が単なる政略結婚でしかないという事は貴女自身は勿論、貴女の御宅でも重重承知して余りある事は明明白白なのですから、万が一結婚をしたとして、僕と貴女がそういう結婚生活を送る事を選択したところで結局は暗黙の裡に了承されるものと考えます。同時に、そういう結婚生活を送る事は却って両家にとっては望ましい結果を導き出す事に繋がるとも考えています。貴女としても世の女性たちのように婚家との軋轢に悩まされる事などもなく、伸び伸びと貴女自身の人生を歩んでいく事が出来るのですから、これは寧ろ前向きに検討して戴くに損はないと思うのですが、そこのところ貴女のお考えは如何でしょう。いや、勿論賛成して下さるでしょうね。そうでなければこの先うまくやっていく事など絶対に不可能なのですから」
宛ら神のお告げが轟くような口ぶりで言い終え、冬月は端正な横顔にくっきりと浮かぶ微笑を鮮やかさに際立たせた。
最早冷酷無慙と言っても良いその凄絶な嗤い顔を見ても、完全に思考の停止した僕は一語だに発する事も出来ず、半端に腰を曲げたままの體を固まらせているより他になかった。
我知らず茫然として冬月を眺めていると、微笑を含んだ美しい聲が向かいの席から聞こえて来た。
「まぁ、そうですの? こんなにお可愛らしい方を放っておくなんて世の女性は随分と呑気ですのね」
にこにこと華やかに微笑む澪子さんの眼差しとその言葉に面喰らった。
……お、お可愛らしい……! またしても言われてしまった……。僕はそんなに片生い臭く見えるのだろうか……。
澪子さんの先程の言動からも、このまるで夢の中の令嬢の如き女性が初見で僕を書生か何かのように思ったらしい事は容易に察せられたが、冬月との遣り取りを見る限り、それが書生になれるような才覚の持ち主然としているという意味での発言ではなかったらしい事は疑いようがない。
冬月に童顔を指摘されるのは諦めの境地で受け入れようとは思って居るが、しかしこうなると何か危機感でも持った方が良いのだろうかという気持ちがして来るのも事実だった。
悶々と思いを巡らせる僕の傍らで、突然冬月が獲物を捕らえた獣のようにキラリと琥珀色の瞳を光らせた。
冬月は円卓に片肘をつくようにしながらその身を僅かに前に乗り出すと、
「ちょうどいい頃合いでそんな話題が出た。実は少し貴女に聞いて戴きたい話があるのですよ、澪子さん」
「まあ、どんなお話でしょうか」
猫のような美しい瞳を好奇心の光で満たし、澪子さんは冬月を真正面に見詰めながら嫣然と微笑んだ。
僕は冬月の方頬にニヤニヤとちらついている皮肉っぽい嗤いを見ると、冬月が愈々核心を切り出そうとしている事を直感し、無意識に緊張の走る體を強張らせた。
背中に流れる厭な汗の感覚を辿りつつ、やはり部外者である僕が此処に居ては徒に澪子さんを傷つけるだけだと覚り、わざとらしい咳払いをすると、
「あの……、僕はちょっと外の空気を吸いに……」
そろそろと腰を浮かし掛けたが、皆まで言い終わらぬうちに冬月は口火を切ってしまった。
「澪子さん、はっきり申し上げますが、この度の縁談話は利害の一致した両家の当主による画策、謂わば政略結婚です」
中途半端な姿勢のまま硬直してしまった僕は、冬月の硬質に煌めく聲を、早鐘のように鳴り始めた心臓の音と共に成す術なく聞いているより他なかった。
「勿論、承知していますわ」
鷹揚な微笑で頷いた澪子さんに冬月の方でも悠然と頷き返し、上流社会に吹く美俗な風に磨かれた顎を僅かに引き上げ、
「結構、それなら話は早い。では澪子さん、もし僕と本当に夫婦になる気でいらっしゃるなら、是非ともこの小鳥遊を受け入れて戴かねばなりません。と言うのも僕たちは互いの友情に女性を立ち入らせないという誓いを立て合っていましてね」
さらりと言ってのけた冬月の言葉に目が点になった。
…………は? ……今、何と……?
頭が真っ白になり、中腰のままゆっくりと視線だけ向けた僕は無視し、冬月は更に言葉を重ねた。
「僕とは違い、小鳥遊は御覧の通り愚直で融通が利かない男です。女性と交際してしまうと其方に気を取られ、僕との友情が疎かになってしまう事を懼れ、彼は自らの意思で女性との交遊の一切を避けて来たような次第なのですが、僕としてもそういう心意気を見せられては絆されない訳にはいきません。それで小鳥遊と二人、そぼ降る雨の夕暮れに、大日本帝国大学近くの狭苦しい喫茶店で無愛想な店主を証人に我々の固い友情が何者によっても破られない事を誓い合ったという経緯があるのです。しかし僕の場合冬月家の嗣子としてそうも言っていられないという事情があるのも事実です。現にこうして貴女との縁談話が持ち上がっている訳ですが、けれど男が一度立てた誓いをそう簡単に破るというのも世の道理に外れるもので僕の信念からも程遠い。其処でこの際、率直に貴女に御相談申し上げようという事になったのです」
……待ってくれ……。僕と冬月が……何だって……?
唖然と見詰めた視線の先で、冬月は背凭れに深く體を預けて高価な三つ揃いの長い脚を組み合わせると、ぞっとするような嗤いの刻まれた唇を動かし、言葉を続けた。
「僕と小鳥遊は初対面から妙に馬が合い、今では肝胆相照らす間柄でしてね。常に行動を共にしているのです。食事なども殆どの場合、三食とも小鳥遊と外で済ませますから、もし僕と結婚するのでしたら、貴女には一人で食べて戴く事になるでしょう。日中はそのまま仕事に向かい、空き時間は小鳥遊と過ごします。日によって帰宅時間はまちまちなので、たとえ結婚が現実のものになったとしても、僕の帰りを待って戴く必要はありません。あぁ、別に帰宅しないという訳ではありませんよ。勿論、都合で何日か家を空ける事はしょっちゅうですが、帰宅出来る時には当然屋敷に戻ります。しかしその際にも大抵小鳥遊が一緒です」
次から次へと全くの出鱈目を並べ立てる冬月に開いた口が塞がらなかった。けれど当の冬月はと言えば、すっかり言葉を失い瞬きも忘れて凝視する僕には一向構わない風のしたり顔で、ますます勢いに乗って嘘八百を繰り出した。
「小鳥遊はこう見えてなかなかに有用なところがありましてね。仕事の上で役に立つ面があるのですよ。それで僕たちは屋敷でも殆ど一晩中様々な事柄について話し合い、検証や実験を重ねる事を常としています。これはもう習慣のような物で、僕はこの貴重な思索と試行の時間を邪魔される事を特に好みません。ですから約まるところ貴女とはほぼ顔を合わせる機会がないという事になるでしょう。しかし物は考え様です。僕は貴女が天華宗の宗主の座を継ぐ事に関して寧ろ積極的に支持しており、貴女が御実家の方できちんと充分に修業を積まれる事を切に望んで居ます。ですから、そういう諸々の事を考え併せれば、仮に結婚をしたとしても、やはり貴女にはこれまで通り御実家で御尊父たる宗主の下、御立派な教団の方々と共に研鑽を積む日々を送って戴いた方が貴女にとっても僕にとっても何かと都合が良いと思えるのです。いずれにしてもこの縁談が単なる政略結婚でしかないという事は貴女自身は勿論、貴女の御宅でも重重承知して余りある事は明明白白なのですから、万が一結婚をしたとして、僕と貴女がそういう結婚生活を送る事を選択したところで結局は暗黙の裡に了承されるものと考えます。同時に、そういう結婚生活を送る事は却って両家にとっては望ましい結果を導き出す事に繋がるとも考えています。貴女としても世の女性たちのように婚家との軋轢に悩まされる事などもなく、伸び伸びと貴女自身の人生を歩んでいく事が出来るのですから、これは寧ろ前向きに検討して戴くに損はないと思うのですが、そこのところ貴女のお考えは如何でしょう。いや、勿論賛成して下さるでしょうね。そうでなければこの先うまくやっていく事など絶対に不可能なのですから」
宛ら神のお告げが轟くような口ぶりで言い終え、冬月は端正な横顔にくっきりと浮かぶ微笑を鮮やかさに際立たせた。
最早冷酷無慙と言っても良いその凄絶な嗤い顔を見ても、完全に思考の停止した僕は一語だに発する事も出来ず、半端に腰を曲げたままの體を固まらせているより他になかった。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
百合系サキュバス達に一目惚れされた
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
生贄の花嫁~鬼の総領様と身代わり婚~
硝子町玻璃
キャラ文芸
旧題:化け猫姉妹の身代わり婚
多くの人々があやかしの血を引く現代。
猫又族の東條家の長女である霞は、妹の雅とともに平穏な日々を送っていた。
けれどある日、雅に縁談が舞い込む。
お相手は鬼族を統べる鬼灯家の次期当主である鬼灯蓮。
絶対的権力を持つ鬼灯家に逆らうことが出来ず、両親は了承。雅も縁談を受け入れることにしたが……
「私が雅の代わりに鬼灯家に行く。私がお嫁に行くよ!」
妹を守るために自分が鬼灯家に嫁ぐと決心した霞。
しかしそんな彼女を待っていたのは、絶世の美青年だった。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
MASK 〜黒衣の薬売り〜
天瀬純
キャラ文芸
【薬売り“黒衣 漆黒”による現代ファンタジー】
黒い布マスクに黒いスーツ姿の彼“薬売り”が紹介する奇妙な薬たち…。
いくつもの短編を通して、薬売りとの交流を“あらゆる人物視点”で綴られる現代ファンタジー。
ぜひ、お立ち寄りください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる