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ルクスペイ帝国編(シャラン視点)
初夜~ひとつになって R18
しおりを挟むミカエルが指を後孔から引き抜くと、ねっとりと深く口付けをしてくる。首に腕を巻きつけて、僕も一生懸命口付けに応えた。
唇が離れて銀の糸が二人を繋いで、やがてプツリと途切れた。月明かりの下で、二人は瞳の奥に隠しきれない情欲の炎を覗き込み見つめ合う。
「シャラン、私を受け入れて。」
「ひとつになりたいよ、ミカエル。」
頷いたミカエルは下着を脱ぐと、ブルンと臍につく程雄々しくそそり勃つ雄芯からダラダラと涎を垂らしながら、僕の両脚を大きく広げ双球と後孔の間を何度か往復する。
二人の蜜と香油のクチュクチュという音に混ざり、興奮に荒くなったお互いの呼吸音も聞こえる。
焼けるほどの熱杭が、とうとう僕の後孔に押し当てられた。
「ああっ!」
「クッ!」
ほぐされたとはいえ、ミカエルの雄茎は指三本より遥かに太く長い。
先端が後孔の輪を通り過ぎた時、僕の全身に大きな歓びが走り抜けた。
ポタリとミカエルの汗が僕に落ちてくると、それさえも快感として拾ってしまう。キュウンと締め付けてしまうと、ミカエルが艶っぽいため息を漏らす。
「まだ、これからだよシャラン。」
「うん、きて。」
ミカエルが体重をかけて僕のナカへと侵入してきた。
「────ッ!」
僕は貪欲にミカエルを飲み込もうと、ひくひくと花筒を無意識に動かしている。
ズ……ズズと、少し引いては徐々に奥を目指してくるミカエルが、ある一点を刺激した。
「ああああっ!」
ただでさえ、ミカエルの魔力に反応して再び勃ち上がっていた花芯から、白い蜜がトロトロとこぼれ落ちる
それに気づいたミカエルは、指ですくいあげてペロリと舐めると、ナカの雄芯がさらに大きくなった。
「本当に、魔力の相性まで最高なんて……。ごめんね? シャラン。一気にいくよ。」
言うか言わないかの時点で、ズンッ! とお腹の奥まで侵入してきた。
「あ────っ!!」
弱い部分を一気に擦りあげられて、僕は声にならない悲鳴をあげた。
衝撃に震える僕に、労わるように顔中に口付けを降らせるミカエルはジッとそのまま待ってくれている。
お腹の奥までドクドクと僕以外の脈動を感じて、思わず目からツーッと涙がこぼれ落ちた。
「ミカエルが、僕の中にいる。」
「ああ、シャランの中にいるよ。ハァッ。私達はひとつになってる。」
嬉しくて流れ落ちる涙をミカエルが吸い取ってくれる。
僕の花筒が、ミカエルの雄芯を確認するみたいに蠢きはじめると、それに合わせてピクリと反応した。
「シャラン、そろそろ動くよ。」
ミカエルはそう言うと僕の様子を見つつ、花筒の中をゆっくり穿ちはじめる。
「あ、ん、ん、ミカ…エル、ミカ……ミカッ!」
「ああ、それ、いいな……シャラン、二人きりの時は、ミカって呼んで……っ」
徐々に激しくなってくる突き上げに、僕は溢れ出る想いが口からこぼれ落ちた。
「うんっ! あっ、はぁ、ん、ミカ、すきっ、すきっ!」
「はぁっ、私も、愛してる、シャラン!」
グンッ! と更に大きくなった雄茎が、最奥を叩くように何度も押し入ってくる。
肌と肌のぶつかる音が部屋を満たす。
僕の中で、ミカエルの魔力がパチパチと弾けて全身を快感が駆け巡る。
グリッ、と僕の快楽の凝りを抉られた。
「アア────ッ!!」
僕の頭の中は真っ白になり、花芯から白濁の蜜を零して、花筒でミカエルを引き絞る。
「グ─────ッ!!」
最奥に熱い飛沫が撒き散らされると、かつてない快感に僕の意識は飛んだ。
「───?」
「──ラン?」
ペチペチと軽く頬を叩かれ、意識が浮上する。
「みかえるさま?」
「ああ、良かった。意識が戻ったんだね。」
僕は、ほっとしたミカエルの顔を見て、一瞬にして記憶がよみがえる。
「あ……、僕どれくらい寝てました?」
頬が染まるのを止められなかったが、心配かけたのが申し訳なくて尋ねてみた。
「一瞬だよ。ごめんね、シャランが愛おし過ぎて最後は加減が出来なかった。」
ミカエルは額に口付けをしたあと付け加えた。
「シャラン、言葉遣いが前に戻ってる。敬語抜きと……二人きりの時はミカって呼んで?」
行為の最中に思わず口走った呼び方に、僕は首筋まで赤くなってしまう。
「……ミカ、愛してる。」
「うん。愛してるよ、シャラン。」
本当に愛おしげに言われて、キュウンとあらぬところが反応してしまうと、まだナカにいたミカエルの雄茎もピクリと跳ねた。
「「あ」」
思わず、声が揃った僕たちは、目を合わせるとクスクスと笑ってしまう。
「───ねえ、シャラン。もう一度いいかな?」
申し訳なさそうに尋ねるミカエルに、照れながら僕は頷いた。慈しむような深い口付けをした後、ミカエルは僕をうつ伏せにして腰を上げさせた。
背中に口付けを落とし、時には強く吸い付くと同時に胸の飾りを弄って、僕の鳴く声を可愛いと耳元で囁いた。
再び僕の中に侵入してきたミカエルは、先程とは違う場所を擦りあげてくる。
「あ、あ、あん! まって! 深い、ぁあ! やぁん!」
腰をガッチリ捕まれて逃げられない僕は、花芯からダラダラと透明な蜜を垂らしてシーツを汚してしまう。
後孔がミカエルをキュウッ、と締め上げるのを繰り返し始めると、息を荒らげながらミカエルは色を濃くして勃ちあがる僕の胸の蕾を、強く摘み上げた。
たまらず仰け反り嬌声をあげながら、花芯から白い蜜を零して、ミカエルの雄茎を搾りあげた。
「ウッ────!」
ミカエルが僕のナカで達したのを感じ歓びに震えていると、二度三度花筒の中を往復したミカエルは、ゆっくりと僕の中から抜け出す。
そっと双丘をわり開きトロリと溢れ出てくる己の白濁を見つめると満足そうにしていた。
僕が息を整え終えると、ミカエルは再び僕を見つめて、もう一度と言った。
チラリとミカエルのソコを見るとまだ硬さを保っていて、戸惑いながらも僕は頷いた。
嬉しそうに口付けしてきたミカエルに、まぁいいか……なんて思った僕は、この後も「もう一度」が何度もあるなんて思ってもみなかった。
横向きに寝かされ、肩に一方の脚を担ぎ上げられながら、揺さぶられていたのは明け方だった。
───そこで僕は意識が飛んだのだと思う。
目が覚めた時、さっぱりした素肌に背後からガッチリ抱き込まれた状態だった。
もぞもぞしているとミカエルが気付いた。
「おはよう、私のシャラン。」
首筋に口付けされて擽ったさから首をすくめると、怠い身体をミカエルの方に向けて声を出そうとした。
「─────」
あれ? 声が出ない。
喉に手を当てて驚いていると、ミカエルがガウンを羽織り、水差しから果実水をコップに汲むと自ら口に含み 、僕に口移しで飲ませた。
何度か繰り返し飲ませてもらうと、ようやく声が出るようになった。
「ミカ、ありがとう。」
「ごめんね、無理をさせたね。でも止まれなかった。」
「大丈夫……ではないけど、嫌じゃなかった。ようやくミカと繋がって嬉しい。」
照れながら答えると、窓からの陽の光を浴びたミカエルの慈愛の微笑みに胸がキュンとした。
既に伴侶となったミカエルに、また心を奪われた。
「ミカ、愛してる。」
何も考えずポロッと出た言葉は、僕の本音。
「私も愛してるよ。」
ミカエルは嬉しそうに口付けをくれた。
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