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第一章 王国編第二部(中等部)
エピソード178 力量不足の十二歳
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(ここは?)
周りを見てみると城壁に囲まれた広い庭のような場所にオレはポツンと一人で立っていた。
庭の中央には申し訳ない程度のリングが存在しており、少し離れた所には木々が立ち並んでいて木陰で身体を休む事ができそうな場所がある……
(なんか既視感あるんだよなぁ…………あっ! アレクサンダー帝国のお城?)
この場所はいつもイーサン兄さんに剣の指導を受けていた訓練場に似ていた。
オレは自分の住んでいた城のような所にいる事を自覚すると目紛しく景色が変化し、何故か王城の玉座の前に場面が切り替わった。
そしてその玉座には黒茶色のロングヘアーに黒目のつり目の細マッチョ……オレの腹違いの兄でもあり、皇太子でもあるマキシムが踏ん反り返り、顔の表情をかすかに動かして薄ら笑いを浮かべていた。
マキシムは扉の方を見つめながら親指と中指を弾いて小気味よく音を鳴らすと、扉からボス猿が現れてオレに向かって突進してきた。
(えぇぇぇ! 何でこんな所に突然現れるんだ! やばい!)
衝突すると身構えたが、衝撃は身体に感じる事なく、頭を揺さぶられるような感覚を持続的に感じていた…………
そしてオレは誰かに呼ばれているような声が遠くで聞こえ、突然真っ白な光に包まれた。
「お、おい! 止めないか君! 彼が目を覚ますまで待たないか!」
「アンタ早く起きなさいよ! バカなの! ねぇ! ねぇってば! 起きてよぉぉ……」
まだ目がチカチカとするが、羽毛布団のような柔らかい所で頭を縦横無尽に回されている気がした……まるで洗濯機の中に入った気分だ…………
(うん! 酔う! ジェットコースターよりもキツイかな……こんなに頭を回されたら吐くぞぉ)
どうやら意識を失い夢を見ていたようだ……
意識が戻ってきたオレは現在、フィーネの膝枕で頭が取れるぐらい力強く頭を掴まれてグルングルンと動かされていた…………
(羽毛布団みたいなのはフィーネの膝枕か…………なんだろう本来なら得した気分だと思うが、こんだけフィーネに頭を回されたらプラマイゼロだよ……)
「フィーネ……気持ち悪いよ…………」
オレはフィーネに優しく声をかけると、フィーネは涙目になりながら手を振り上げていた。
「ア、アタシのどこが気持ち悪いのよ! このバカクライヴ!」
パチン!
頬への重厚なインパクトとともに乾いた音が響き渡り、その音に反応するかのように鳥達が羽を広げて飛び立っていった……
(なんでなの? 気持ち悪いのは頭を回されての事だよ…………)
理不尽な暴力を受けたオレだが、言葉足らずな事も原因の一つだと自分に言い聞かせて思考を切り替える。
「ボス猿は! リアナは無事か!」
「大丈夫だよクライヴ。リアナはクライヴが守ったから気を失っただけで怪我一つないよ。ボク達もデシャンさん達に助けられて何とかボス猿を討伐する事が出来たよ」
モーガンがそう言うと、褐色肌をした額に横一文字の傷痕のある坊主頭の男性がオレの顔を覗き込み爽やかな笑顔でオレに話しかける。
「おう! 目が覚めたか坊主。 オレの名はデシャンだ。一応中級冒険者だぜ。さっきはそこの嬢ちゃんが暴走したから驚いたぜ」
「助かりました。ありがとうございます」
「何言ってんだよ。お前達が親玉相手に時間稼ぎしてくれたからオレ達もセンチミニッツブルーコンゴをやつける事が出来たし、こうして駆けつける事が出来たんだよ」
そう言ってデシャンさんはオレに手を差し伸べてくれて、オレはその手を掴み身体を起こした。
しかしその時、右肩に痛みが走る。
「痛ぁ!」
鎧ごしで分からないが、その痛みは動かずじっとしていても右肩に鈍痛が走っているのでリアナを守った時に負傷したのだろう……
(肩を痛めたが折れてはなさそうだな。しかしハードレザーアーマーの打撃吸収性は中々なものだなぁ)
オレは鎧の性能に感心しているとショーンが話しかけてきた。
「クライヴ大丈夫か。おめぇの肩が外れとったけぇデシャンさんが肩をはめてくれたんじゃ。そ、それにリアナを守ってくれてありがとな……」
そう言って照れ臭そうにショーンは顔を背けた。
(えー脱臼してたの肩? それでこの痛みかぁ。ってかそれよりも! ショーン何故照れるんだ。リアナの事が好きなのバレバレだから愛い奴め!)
その後オレはモーガン達からデシャンさん達は青ワニ猿と戦っていた三人組で、その仲間の一人がオレの脱臼していた肩に回復魔法をかけてくれてお世話になったと説明してくれて、再度デシャンさん達に感謝を伝えた。
「まぁお前らリトルホープが無事で良かったよ。これからは身の丈に合った依頼を受けるんだぞ。焦りと慢心は命取りになるぜ」
「「「「はい」」」」
オレはデシャンさん達の忠告を胸に刻み、リアナが目を覚ますのを待ってから王都に帰る事となった。
「ぼくが気絶している間にそんな事があったのか……クッ! なんて無力なんだぼくは本当に騎士を目指す資格はあるのか!」
リアナが目を覚ましてからオレ達は事の詳細を伝えたが、リアナを庇ってオレが怪我した事にとても負い目を感じていて、いつもの凜としている表情とは打って変わってリアナの表情は曇っていた。
そしてその帰り道の足取りは重く、無言の時間だけが過ぎていった……
冒険者協会に戻ってきたオレ達は討伐依頼のカウンターへ足を進めると、こちらが話す前に受付の姉さんの方から声をかけられた。
「リトルホープの皆様大丈夫ですか? 皆様顔色が優れないようですけど……」
するとモーガンが振り返ってオレの顔を見て一度頷き、受付のお姉さんに話しかけた。
「えぇ……実は討伐依頼を失敗してしまいまして、その報告に来ました」
「良かった…………皆様無事に帰る事ができて……皆様はとてもお若いのでこれからの未来があります。決して命を無駄にしないで下さいね」
受付のお姉さんの言葉が胸に刺さりつつもオレ達は討伐依頼失敗の手続きを終えた。その後に今後の話し合いをする為に一旦打ち合わせスペースのソファーに腰掛けたその時、隣の机で話し合いをしていた冒険者グループの一人がオレ達に声をかけてきた。
「なに辛気臭い顔してんだよお前達」
モヒカンに顎髭を蓄えた中年男性冒険者が神妙な顔をきてオレ達を見ていた。
「実は――――」
モーガンが事の経緯を伝えると、中年冒険者は顎髭を触りながら難しい顔をして考え込んでいた。
「んー……まぁアレだ。冒険者ってのは今の能力で受けれる依頼だからといっても準備を怠ったり、慢心していると依頼を失敗することもあるからな。オレ達でも何度も失敗した事あるし、他の奴らもそうだぜ。依頼を一度も失敗しない冒険者なんていないさ。これからは慢心せず依頼を受けるんだな。なんだかんだ言っても、死と隣り合わせになる事があるからなこの仕事は。まぁ余計なお世話をするオッサンの忠告だ。じゃあなリトルホープ、オレ達は今からちょいと離れた村で大量発生したホームランラビットの討伐だ」
そう言い残して中年冒険者は仲間達とともに席を離れて外に出ていった。
オレ達はその後ろ姿にお辞儀をして、またソファーに腰掛けた。
「なぁモーガン、みんなオレ達の事を心配してくれるけど、どうしてなんだろうな?」
オレの問いかけにモーガンは苦笑しながら答えてくれた。
「リトルホープだからかな。最年少での初級冒険者は有名だからね。それだけ認められている事なんだろうね」
「へっ! ワシらは冒険者の先輩達の期待に応えないけんのぉ! クライヴ! 早く師匠に報告して訓練せまぁいけまぁが」
どうやらショーンのやる気スイッチが入ったらしい……
「なるほど……今回限りは悔しいけどショーンの意見に賛成だね。ぼく達は更なる高みを目指さなければ騎士道精神に反する事になる」
爽やかな表情なのだがリアナのやる気スイッチが入ったらしい…………
(いやいやリアナさん! 結構ショーンと意見合ってる事多いからね! 似たもの同士だよ! それに騎士道精神って何だよ! 分からんよ! ブレブレだよその騎士道精神!)
そんなこんなでヒューゴの元に向かう事になったのだが、相変わらずのフィーネが何故か家に飾る花を買っていくと言い出してヒューゴのポイント稼ぎを狙ってきた。
そして三十分後ヒューゴの家に辿り着き、今回の依頼失敗の件を話したところ…………
「な、な、なんじゃとぉぉぉ! 全員鍛え直してやるわぁぁぁああ!」
そこからは鬼のヒューゴズブートキャンプが始まり、ガチの帝国軍隊式の訓練を連日みっちり行う事となった………………
(クソォォ! 春休み、マクウィリアズ王生誕祭までにはこの地獄を終わらせるぞ…………)
そして何とか訓練の日々を終えて明日からはマクウィリアズ王生誕祭が始まる春休みを迎える事となった。
周りを見てみると城壁に囲まれた広い庭のような場所にオレはポツンと一人で立っていた。
庭の中央には申し訳ない程度のリングが存在しており、少し離れた所には木々が立ち並んでいて木陰で身体を休む事ができそうな場所がある……
(なんか既視感あるんだよなぁ…………あっ! アレクサンダー帝国のお城?)
この場所はいつもイーサン兄さんに剣の指導を受けていた訓練場に似ていた。
オレは自分の住んでいた城のような所にいる事を自覚すると目紛しく景色が変化し、何故か王城の玉座の前に場面が切り替わった。
そしてその玉座には黒茶色のロングヘアーに黒目のつり目の細マッチョ……オレの腹違いの兄でもあり、皇太子でもあるマキシムが踏ん反り返り、顔の表情をかすかに動かして薄ら笑いを浮かべていた。
マキシムは扉の方を見つめながら親指と中指を弾いて小気味よく音を鳴らすと、扉からボス猿が現れてオレに向かって突進してきた。
(えぇぇぇ! 何でこんな所に突然現れるんだ! やばい!)
衝突すると身構えたが、衝撃は身体に感じる事なく、頭を揺さぶられるような感覚を持続的に感じていた…………
そしてオレは誰かに呼ばれているような声が遠くで聞こえ、突然真っ白な光に包まれた。
「お、おい! 止めないか君! 彼が目を覚ますまで待たないか!」
「アンタ早く起きなさいよ! バカなの! ねぇ! ねぇってば! 起きてよぉぉ……」
まだ目がチカチカとするが、羽毛布団のような柔らかい所で頭を縦横無尽に回されている気がした……まるで洗濯機の中に入った気分だ…………
(うん! 酔う! ジェットコースターよりもキツイかな……こんなに頭を回されたら吐くぞぉ)
どうやら意識を失い夢を見ていたようだ……
意識が戻ってきたオレは現在、フィーネの膝枕で頭が取れるぐらい力強く頭を掴まれてグルングルンと動かされていた…………
(羽毛布団みたいなのはフィーネの膝枕か…………なんだろう本来なら得した気分だと思うが、こんだけフィーネに頭を回されたらプラマイゼロだよ……)
「フィーネ……気持ち悪いよ…………」
オレはフィーネに優しく声をかけると、フィーネは涙目になりながら手を振り上げていた。
「ア、アタシのどこが気持ち悪いのよ! このバカクライヴ!」
パチン!
頬への重厚なインパクトとともに乾いた音が響き渡り、その音に反応するかのように鳥達が羽を広げて飛び立っていった……
(なんでなの? 気持ち悪いのは頭を回されての事だよ…………)
理不尽な暴力を受けたオレだが、言葉足らずな事も原因の一つだと自分に言い聞かせて思考を切り替える。
「ボス猿は! リアナは無事か!」
「大丈夫だよクライヴ。リアナはクライヴが守ったから気を失っただけで怪我一つないよ。ボク達もデシャンさん達に助けられて何とかボス猿を討伐する事が出来たよ」
モーガンがそう言うと、褐色肌をした額に横一文字の傷痕のある坊主頭の男性がオレの顔を覗き込み爽やかな笑顔でオレに話しかける。
「おう! 目が覚めたか坊主。 オレの名はデシャンだ。一応中級冒険者だぜ。さっきはそこの嬢ちゃんが暴走したから驚いたぜ」
「助かりました。ありがとうございます」
「何言ってんだよ。お前達が親玉相手に時間稼ぎしてくれたからオレ達もセンチミニッツブルーコンゴをやつける事が出来たし、こうして駆けつける事が出来たんだよ」
そう言ってデシャンさんはオレに手を差し伸べてくれて、オレはその手を掴み身体を起こした。
しかしその時、右肩に痛みが走る。
「痛ぁ!」
鎧ごしで分からないが、その痛みは動かずじっとしていても右肩に鈍痛が走っているのでリアナを守った時に負傷したのだろう……
(肩を痛めたが折れてはなさそうだな。しかしハードレザーアーマーの打撃吸収性は中々なものだなぁ)
オレは鎧の性能に感心しているとショーンが話しかけてきた。
「クライヴ大丈夫か。おめぇの肩が外れとったけぇデシャンさんが肩をはめてくれたんじゃ。そ、それにリアナを守ってくれてありがとな……」
そう言って照れ臭そうにショーンは顔を背けた。
(えー脱臼してたの肩? それでこの痛みかぁ。ってかそれよりも! ショーン何故照れるんだ。リアナの事が好きなのバレバレだから愛い奴め!)
その後オレはモーガン達からデシャンさん達は青ワニ猿と戦っていた三人組で、その仲間の一人がオレの脱臼していた肩に回復魔法をかけてくれてお世話になったと説明してくれて、再度デシャンさん達に感謝を伝えた。
「まぁお前らリトルホープが無事で良かったよ。これからは身の丈に合った依頼を受けるんだぞ。焦りと慢心は命取りになるぜ」
「「「「はい」」」」
オレはデシャンさん達の忠告を胸に刻み、リアナが目を覚ますのを待ってから王都に帰る事となった。
「ぼくが気絶している間にそんな事があったのか……クッ! なんて無力なんだぼくは本当に騎士を目指す資格はあるのか!」
リアナが目を覚ましてからオレ達は事の詳細を伝えたが、リアナを庇ってオレが怪我した事にとても負い目を感じていて、いつもの凜としている表情とは打って変わってリアナの表情は曇っていた。
そしてその帰り道の足取りは重く、無言の時間だけが過ぎていった……
冒険者協会に戻ってきたオレ達は討伐依頼のカウンターへ足を進めると、こちらが話す前に受付の姉さんの方から声をかけられた。
「リトルホープの皆様大丈夫ですか? 皆様顔色が優れないようですけど……」
するとモーガンが振り返ってオレの顔を見て一度頷き、受付のお姉さんに話しかけた。
「えぇ……実は討伐依頼を失敗してしまいまして、その報告に来ました」
「良かった…………皆様無事に帰る事ができて……皆様はとてもお若いのでこれからの未来があります。決して命を無駄にしないで下さいね」
受付のお姉さんの言葉が胸に刺さりつつもオレ達は討伐依頼失敗の手続きを終えた。その後に今後の話し合いをする為に一旦打ち合わせスペースのソファーに腰掛けたその時、隣の机で話し合いをしていた冒険者グループの一人がオレ達に声をかけてきた。
「なに辛気臭い顔してんだよお前達」
モヒカンに顎髭を蓄えた中年男性冒険者が神妙な顔をきてオレ達を見ていた。
「実は――――」
モーガンが事の経緯を伝えると、中年冒険者は顎髭を触りながら難しい顔をして考え込んでいた。
「んー……まぁアレだ。冒険者ってのは今の能力で受けれる依頼だからといっても準備を怠ったり、慢心していると依頼を失敗することもあるからな。オレ達でも何度も失敗した事あるし、他の奴らもそうだぜ。依頼を一度も失敗しない冒険者なんていないさ。これからは慢心せず依頼を受けるんだな。なんだかんだ言っても、死と隣り合わせになる事があるからなこの仕事は。まぁ余計なお世話をするオッサンの忠告だ。じゃあなリトルホープ、オレ達は今からちょいと離れた村で大量発生したホームランラビットの討伐だ」
そう言い残して中年冒険者は仲間達とともに席を離れて外に出ていった。
オレ達はその後ろ姿にお辞儀をして、またソファーに腰掛けた。
「なぁモーガン、みんなオレ達の事を心配してくれるけど、どうしてなんだろうな?」
オレの問いかけにモーガンは苦笑しながら答えてくれた。
「リトルホープだからかな。最年少での初級冒険者は有名だからね。それだけ認められている事なんだろうね」
「へっ! ワシらは冒険者の先輩達の期待に応えないけんのぉ! クライヴ! 早く師匠に報告して訓練せまぁいけまぁが」
どうやらショーンのやる気スイッチが入ったらしい……
「なるほど……今回限りは悔しいけどショーンの意見に賛成だね。ぼく達は更なる高みを目指さなければ騎士道精神に反する事になる」
爽やかな表情なのだがリアナのやる気スイッチが入ったらしい…………
(いやいやリアナさん! 結構ショーンと意見合ってる事多いからね! 似たもの同士だよ! それに騎士道精神って何だよ! 分からんよ! ブレブレだよその騎士道精神!)
そんなこんなでヒューゴの元に向かう事になったのだが、相変わらずのフィーネが何故か家に飾る花を買っていくと言い出してヒューゴのポイント稼ぎを狙ってきた。
そして三十分後ヒューゴの家に辿り着き、今回の依頼失敗の件を話したところ…………
「な、な、なんじゃとぉぉぉ! 全員鍛え直してやるわぁぁぁああ!」
そこからは鬼のヒューゴズブートキャンプが始まり、ガチの帝国軍隊式の訓練を連日みっちり行う事となった………………
(クソォォ! 春休み、マクウィリアズ王生誕祭までにはこの地獄を終わらせるぞ…………)
そして何とか訓練の日々を終えて明日からはマクウィリアズ王生誕祭が始まる春休みを迎える事となった。
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