上 下
211 / 228
第一章 王国編第二部(中等部)

エピソード173 出店人気バトルの始まり?

しおりを挟む
 激闘を繰り広げたウルトラ頭脳クイズ。
 出場した生徒達は肩を落とす者もいれば、喜びを噛み締める者もいた。
 そしてオレ達の目の前には呪文のように許しを乞うクラリネさんが無表情で立っていた……

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」

「だ、大丈夫よクラリネ。あんなのアタシでも無理だわ」

「くっ! 相手を妨害する魔法に早押しだと! ぼくの騎士道精神を辱めるような戦い方に歯痒さを感じたよ……」

 そんなクラリナさんを抱きしめて励ますフィーネとリアナだったが、その様子を近くで眺めていたクラスメイト達、みんなの表情はクラリネさんにつられてか暗く沈みこんでいた。

(リアナ、それが早押しクイズだから……魔法で妨害するのもルールで認められているから……とりあえず騎士道精神とはなんぞや?)

「なんか、オレ達邪魔みたいだし、ちょっとクラスに戻ります……」

 とりあえずこの場をフィーネやリアナを含めた女子達に任せて、オレとモーガンとショーンはブラブラしながら其々のクラスに向かった。

 オレ達は早々と一階に降り、二年生の教室があるエリアではなく、反対方向の一年生の教室が並ぶエリアにやってきたのだが……

「一年四組は貴族ジャンケン大会をやっています!」

(ん? なんだそのパワーワードは?)

「貴族ジャンケンのルールは、初心者向けの男爵リアルタイムルールもあります! 勿論上級者向けの伯爵マインドもやってます! 一度ノブレス・オブリージュの心でお立ち寄り下さい」

(はい? 何を言っているのか全く分からないんですが……こんな時はお助けモーガンに聞いてみよう)

「なぁモーガン……貴族ジャンケンとは一体なに?」

 オレの問いかけにモーガンは苦笑しながら答えた。

「小さな子どもから大人まで遊べる遊びだよ。王都のみで流行ったからクライヴが住んでいた所では聞かない遊びだったのかもしれないね。ボク達が出会った時も仕事ばかりで子どもらしい遊びとかしなかったよね」

「おう! ワシは男爵リアルタイムしか知らんがのぉ」

「そうなんだね、ボクはどちらもあまりした事ないよ」

 その後もモーガンの説明は続き、どうやら男爵リアルタイムルールは普通のジャンケンだった。意外にも前世の日本でしていたジャンケンとほぼ一緒だった。グーチョキパーのポーズだけ少し違う程度だ。
 しかし次の伯爵マインドというルールはまさに別物だ!
 ただグーチョキパーのように単純に勝負が決まるわけではない。ポーズの優雅さも必要との事で…………
 そもそもグーチョキパーではなく、お辞儀が二種類とダンスのポーズが六種類の合計八種類のポーズで勝敗をつけるらしい。
 お辞儀には、右手を体に添えながら左手を横方向へ水平にするボウアンドスクレイプと、淑女のお辞儀カーテシーがある。
 ダンスは英国式の社交ダンスで一人でのエアーダンスを行うらしい……
 その動作はワルツのスピンターン、シャッセ。スローフォックストロットのリバースターン、フェザーステップ。クイックステップのステップホップ、ウッドペッカータップスの三つのジャンルの計六種類の動作がある。
 それぞれの関係性はお辞儀はワルツに強く、ワルツはスローフォックストロットに強く、スローフォックストロットはクイックステップに強く、クイックステップはお辞儀に強いとなっている。
 また同ジャンル内のポーズや優劣の無いポーズの場合はあいこではなく、技の優雅さで勝敗を決めるとの事だった。優雅さの基準はどれだけ相手のポーズに心打たれたかが判断基準らしい……
 よって伯爵マインドというルールは貴族にしか出来ないジャンケンだ…………
 なので男爵リアルタイムルールという平民でも楽しめるルールがあった事で老若男女問わず王都で流行した遊びになったとの事だった。

(うんツッコミどころ満載! 何が面白いのか全くわからないけど…………この世界には娯楽が少ないからこんな遊びでも流行ったのかなぁ)

 そんなモーガンの説明を聞きながら其々のクラスに帰った。


 帰ったのだが!
 オレ達の一年二組の教室前では数名が入口前でザワザワと話をしており、なんとも言えぬ異様な雰囲気を感じた。

「なぁモーガン、何でかわからないけどあの人達やたら顔色が悪いよな……」

「あぁ、ボク達のクラスのお化け屋敷がよほど迫力があったのかな?」

 モーガンは顎を触りながら何かを考えているようだ。

「クライヴ、ボク達も覗いてみないかい?」

「ちょっとアンタ! アタシを待ちなさいよ! クライヴのくせに!」

 何故か激おこフィーネさんの登場である。

「ごめんごめんクライヴと先に入ろうとして。クラリネさんはどうしたの?」

「あぁ、クラリネならクラスの子達と一緒に出店巡りをしているわよ。校舎の外で二年生達が模擬店しているみたいで、クレープとかサンドイッチとか売ってるらしいわよ」

「へぇ~後で行ってみるかフィーネ」

 オレは少しお腹も空いてきたので、クラスのお化け屋敷を見学した後でショーンやリアナ達も誘いみんなで模擬店巡りをしようと考えたが、フィーネには上手く伝わらなかった…………

「なっ! ふっ二人でなんか、デ、デートしたいからってモーガンの前でや、やめないと恥ずかしいんだから……ばか…………」

 恥ずかしさからか真っ赤な顔のフィーネはオレに背中を向けた。

(勘違いが過ぎるぞフィーネさん。確かにオレも言葉足らずだったけど、なんでオレがモーガンの前でフィーネに二人でデートしようって誘うと思っているんだよ! モーガンも一緒に行動して学祭を楽しむだろ普通は)

 その後フィーネに説明して誤解を解いてもらったが、ふーん死ねば良いのにとポツリと呟かれたのはガクブルでした……

 

 そんな事もあったが、オレ達はショーンとリアナと合流してまずは二組のお化け屋敷から見学する事にした。

「おぉぉ! 入口からくれぇのぉ」

 ショーンの言う通り、入口から入るとすぐ暗闇の世界が広がり、その通路は一方通行で幅は両手を広げる程度しかなく、二人寄り添って歩くように設計されているのだろう。
 また道順の看板付近が光の魔道具でぼんやりと照らされていて雰囲気が増し増しだ。

「へぇ~雰囲気あるね」

 声のトーンからモーガンはワクワクしているようだが、オレと女性陣はテンションがだだ下がりだ。

「モーガン…………もう入口から外に出ようか。薄気味悪いぞ……ここ」

「そ、そそそそうだ! クライヴの言う通りにしよう。こんな暗さの中で、もし襲われでもしたらそれはフェアーな闘いじゃない! 学生だからこそ騎士道精神の志しが必要だと思うんだ」

「ク、クライヴ、ア、アアアアンタ怖いんでしょ! なな情けないわよ ア、アタシは怖くないんだからね」

 ガラガラ

「「ウッ!」」

「ヒャーー!」

 オレとリアナは物音に耐える事ができたが、先程まで強気発言のフィーネは情けない声をあげていた…………

「すまん。入口のドアを開けっぱなしにしとったけぇ、閉めてきたんじゃ」

「「「ショーン!」」」

 まだ何も起きてない入口付近で恐怖に怯えるオレとフィーネとリアナの声がハモった…………

(もう無理だって、怖いって、何でこの世にお化け屋敷という物が存在しているんだ? しかも前世のみならずこの世界でも!)

 モーガンを先頭にオレがそのすぐ後ろ、フィーネとリアナは二人で寄り添って歩き、最後列はショーンが歩くフォーメーションでこのお化け屋敷に立ち向かった。

 我先にと歩くモーガンについて行くオレ達に、早速お化け屋敷の洗礼を受ける事となった。

 ヌメッ!

 冷んやりとした何かがオレの頬を撫でる。

「ヒッ!」

 その感覚に叫び声をあげずに耐える事ができたが、なにやら生臭い……

(こんにゃく? いや違う、こうなんか脂っぽいヌメリとした感触…………)

「キャー! 何よコレ!」

「クッ! こんな醜態を晒すとは……」

「あぁ、これはアレじゃのぉ! 偽ブタのブロック肉じゃ。脂身の多い部位を使っとるのぉ」

(えっ? 何で生肉なの? しかも脂凄いし、コレ絶対臭うやつだよ…………)

 だがこのお化け屋敷はそれだけでは終わらなかった……


 オレ達は警戒しながら進んで行くと、スポットライトの下に何故か直径三メートルのボールプールがポツンと佇んでいた。

(絶対驚かす系の何かが潜んでいるだろ。そこ)

「ちょ、ちょっとアンタ早く行きなさいよ!」

「ク、クライヴ、君の後にぼく達も続こう」

 モーガンも足を止めていて、何故かみんながオレが先に行けと促してくる……
 そして心を整える事三分、オレは恐る恐る一歩を踏み出した。

「ふん!」

 野生味溢れる声とともにボールプールの中から敵ながらアッパレとしか言えない大胸筋の厚さを誇るサイドチェストのポージングでブーメランパンツを履いた男が飛び出した。

(怖い! 怖いけど思っていた怖さと違うジャンルの怖さ!)

「ぬぉう!」

 荒々しい声とともに、またしてもボールプールの中から見事な広背筋を披露して背中で語ろうとダブルバイセップスバックのポージングでブーメランパンツを履いた男が時間差で飛び出してきた。

「「「「「……………………」」」」」

 お化け屋敷ではまず無い、間違った怖さを披露されてオレ達は絶句した…………

(なんで? お化け屋敷でコレじゃ無い感が凄いぞ! どうして脅かす役の二人はやりきった顔をしてるんだ。違う違う、ここは幽霊の格好とかで脅かすところだろ!)

 オレ達はツッコミたい気持ちを抑え込んでもう少し先に見える蝋燭で照らされた場所まで歩き出した。

「なんだか次は寒気を感じるなぁ」

 オレはこの教室内での温度の変化に戸惑いを感じた。

「あの蝋燭の辺りにカラクリがありそうだね」

 そう言ってモーガンはオレ達を先導する。
 蝋燭で照らされた場所に着くと、壁に何かのボタンがあった。
 そのボタンの上近くの看板には【絶対に押すなよ! 押すなって言ったからな! 押したら危険だからな! 本当だぞ!】と書かれていて興味をくすぐる内容だった。

「アンタ押しなさいよ!」

「おう! ここはクライヴじゃな」

「フッここはクライヴに任せようじゃないか」

「頑張って」

 またしてもみんなからプレッシャーをかけられてオレが挑戦する事になった…… 

(くそー! もう押してやる!)

 ポチッ………………

(ん? 故障か? 何も起きないじゃないか)

 ドドドドドドドド

 そんなオレの思いを裏切るように轟音とともに大量の水が上から降り注ぐ…………
 その水量と水圧は消防車の放水を超えていた…………

「うぇっぷ! おい! おかしいだろコレ! 息できなくて危うく殺人事件になるところだったぞ!」

「「「「………………」」」」

 オレの怒りの声と仲間達の静寂が広がったが、仕掛け人は誰も反応しなかった……

(普通ここはミスト的な霧で雰囲気を作るとか、押したら後ろから脅かしにくるとか、色々あったじゃん絶対に…………確かに怖いよ、一瞬息できなかったし、首も痛いし……背筋が凍るような怖さじゃなく、物理的な恐怖じゃんコレ)

 その後もテーブルの上にクラスメイトのメガネとその所有者の名前が書かれたプレートが置かれている謎のエリアや、女子生徒が通る時だけハァハァ聞こえる穴の空いた壁エリア等、多様な攻め方のお化け屋敷を堪能? したオレ達だった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。

▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ...... どうしようΣ( ̄□ ̄;) とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!! R指定は念のためです。 マイペースに更新していきます。

異世界漂流者ハーレム奇譚 ─望んでるわけでもなく目指してるわけでもないのに増えていくのは仕様です─

虹音 雪娜
ファンタジー
 単身赴任中の派遣SE、遊佐尚斗は、ある日目が覚めると森の中に。  直感と感覚で現実世界での人生が終わり異世界に転生したことを知ると、元々異世界ものと呼ばれるジャンルが好きだった尚斗は、それで知り得たことを元に異世界もの定番のチートがあること、若返りしていることが分かり、今度こそ悔いの無いようこの異世界で第二の人生を歩むことを決意。  転生した世界には、尚斗の他にも既に転生、転移、召喚されている人がおり、この世界では総じて『漂流者』と呼ばれていた。  流れ着いたばかりの尚斗は運良くこの世界の人達に受け入れられて、異世界もので憧れていた冒険者としてやっていくことを決める。  そこで3人の獣人の姫達─シータ、マール、アーネと出会い、冒険者パーティーを組む事になったが、何故か事を起こす度周りに異性が増えていき…。  本人の意志とは無関係で勝手にハーレムメンバーとして増えていく異性達(現在31.5人)とあれやこれやありながら冒険者として異世界を過ごしていく日常(稀にエッチとシリアス含む)を綴るお話です。 ※横書きベースで書いているので、縦読みにするとおかしな部分もあるかと思いますがご容赦を。 ※纏めて書いたものを話数分割しているので、違和感を覚える部分もあるかと思いますがご容赦を(一話4000〜6000文字程度)。 ※基本的にのんびりまったり進行です(会話率6割程度)。 ※小説家になろう様に同タイトルで投稿しています。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

処理中です...