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第二十二話 心の底は知られたくない。
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「そういうことではなくて、この顔を見られるのは……」
エドガルトには顔を見られてしまったが、彼の護衛たちにはまだ顔を見られていない。
見せて気味悪がられるのは嫌だし、できることならこのままで知られないでいたい。
しかし、食事となるとフードやベールでは隠すのが難しいのだ。
「ああ、そういうことか」
難色を示せば、エドガルトはなるほどと頷いたあと、形のよい顎に手を当てて、むぅと考え込んだ。
「んー……幻影の魔法をかければ他の人から見えないようにするのは可能なんだけど、ファーナはもう魔法にかかっている状態と言えるから、重ねがけはちょっと怖いかなぁ」
呪いは魔法の一つである。誰がどういう方法でかけたかわからないその魔法のうえに重ねて魔法をかければなにが引き起こされるか予測がつかないのだ。
かけ方がわからない以上、どんな些細な魔法も重ねたくない。もし、呪いを解く方法がわかったときに、重ねた魔法が絡んで解除できないとなったら目も当てられない。
「私はこちらで……」
「じゃあ、僕もここで食べる。君をひとりにするわけにはいかない。トーニ、シュタール、二人分の食事を運んでくれ」
シュタールと聞き覚えのない名前を聞き、ファーナは小さく目を見開いた。
視線をさまよわせると開け放ったドアの向こう、大柄な男がひとり部屋に背を向けて立っていた。
気配には敏い性質のファーナにも気づかれないほど、その男は気配をきれいに消していた。
「承知いたしました、エドガルト様」
低く落ち着いた声がその男性から発せられた。
シュタールは室内に背を向け、廊下に異常がないか見張っている。
だが、もしかしたらトーニが飛び込んできたときのどさくさで、ファーナの姿を目にしたかもしれない。
そう思い至って、ファーナは腹が冷えるような感覚を味わった。緊張のせいで冷たくなった指先をぎゅっと握り混む。
「頼んだよ。今夜の警備については食事のあとで話し合おう。頃合いを見計らって食堂に顔を出す。それまではゆっくりしていてくれと皆にも伝えてくれ」
「はっ」
「かしこまりました」
エドガルトの指示にシュタールとトーニは銘々に応え、即座に部屋をあとにした。
「大丈夫。彼も僕と同じで、君を嫌ったりはしない」
彼女の考えていることを敏感に察知したエドガルトが小声でささやいた。
「僕の護衛はみんな気にしないよ」
「そんなことがどうして言えるのです? 好悪の感情は理性で抑えられるものではありません」
「言えるよ。だって、彼らは僕という化け物の相手を平気でしているんだから。危なっかしい化け物より、君のほうが遥かに可愛い」
「ばけ……もの……?」
一体なにを言っているのか? はじかれたような勢いでエドガルトを見やれば、寂しげな笑みを浮かべている。
いつも楽しげにしている彼からは想像もつかない、見ているファーナの胸が痛くなるような微笑みだった。
「エドガルト様が化け物? そんな馬鹿なこと!」
「本当にそうかな? 本当の僕は残酷で冷たい化け物かもしれないよ? ファーナには隠しているだけかもしれない」
いつもは快活にきらめいている翡翠色の光彩が、ぐっと色を増したように見えた。
絶句するファーナの肩を男の長い指がトンと押せば、彼女の体はあっけなくベッドへと倒れ込んだ。
「君の見ている僕は本当の僕じゃなくて、ただ君に気に入られたいがために取り繕った仮面かもしれない」
彼はなにが言いたいのか。したいのか。
両手をファーナの顔の横につき覆い被さってくるエドガルトを、瞬きもせずに見つめながら思う。
ろうそくのおぼつかない炎は、彼の体に遮られてファーナまで届かない。
闇に誓い逆行の中で、なぜか翡翠の目だけが爛々と光っている。
人離れした光を放つ目は恐ろしくもあったが、それよりも悲しみに揺れているように見えた。
だから――
彼女はそっと手を伸ばし、エドガルトの頬に触れた。形のよい頬に指を滑らせ、そして包み込むように両手で彼の頬を包み込んだ。
「エドガルト様はエドガルト様です。先ほど、私がどんなに変わっても私だとおっしゃってくださったように、どんなエドガルト様もエドガルト様です。私がお慕い申し上げているエドガルト様なのです」
緑の目が驚きに揺れる。
「私にだけ違うお顔を見せてくださるというのなら、私はそれを嬉しいと思います。私だけしか知らないエドガルト様のお顔……独占できるんですもの」
絶句するエドガルトと対照的で、ファーナは饒舌だ。
ふふふ、と小さく笑ってまた口を開く。
「たとえエドガルト様が化け物だとしても、それがなんでしょう? エドガルト様になら八つ裂きにされようと食い殺されようと別に構いませんわ」
「君は……なんてことを!」
ようやくエドガルトの口から出たのは、うめくような一言だ。
「僕は、自分の持つ強い魔力のせいで周囲から恐れられてきた。魔術学院に入学するまでは制御装置で、入学してからは装置と訓練で完璧に制御してきたつもりだ。それでも周りはいつ暴走するかと腫れ物に触るような目で僕を見る。表だって態度に出す者はいなかったけれど、僕だって鈍くはないからね」
闇の中で光る目が悲しげに瞬いた。まるで悲しみを振り切って強がるための瞬きに思えて、ファーナは思わず彼の言葉を遮ろうとした。
が、それより先に、エドガルトが話し始めた。
「僕につけられた護衛の五人は、僕を守ると同時に監視する役目を負っている。そう、僕が暴走しないように、暴走したら即座に止められるように。そんなときが来たら、君が言うとおり君を八つ裂きにするかもしれないし、食い殺すかもしれない」
彼の背後で、ろうそくがジジッと小さな音をたてて揺らめいた。
「ごめん。それでも君が手放せない。化け物なのに、君を傷つけるかもしれないとわかっているのに、なのに君がいないと生きられない」
涙などひとつもこぼれていないのに、ファーナにはエドガルトが泣いているように見えた。帰る場所を見失った小さな子どもが立ち尽くして泣いている。そんな幻を見た気がした。
「僕と君の婚約は、君が生まれる前から決まっていた。それを盾に僕はずっと君を縛り付けている。ごめんね、ファーナ。悪いと思っているのに、それでも婚約は解消できない」
「エドガルト様、私でよかったらいつまでもおそばにおります。――私はいままでとても大きな思い違いをしていたのですね」
ファーナの人ならざる大きな目が、優しい色を浮かべてエドガルトを見つめ返す。
痛そうな、つらそうな顔で自分を見下ろす彼が、悲しくて愛しくて、彼女は頬に添えた手をほどき、その代わりに彼の金の髪を梳るように撫でた。
何度も、何度も。
エドガルトには顔を見られてしまったが、彼の護衛たちにはまだ顔を見られていない。
見せて気味悪がられるのは嫌だし、できることならこのままで知られないでいたい。
しかし、食事となるとフードやベールでは隠すのが難しいのだ。
「ああ、そういうことか」
難色を示せば、エドガルトはなるほどと頷いたあと、形のよい顎に手を当てて、むぅと考え込んだ。
「んー……幻影の魔法をかければ他の人から見えないようにするのは可能なんだけど、ファーナはもう魔法にかかっている状態と言えるから、重ねがけはちょっと怖いかなぁ」
呪いは魔法の一つである。誰がどういう方法でかけたかわからないその魔法のうえに重ねて魔法をかければなにが引き起こされるか予測がつかないのだ。
かけ方がわからない以上、どんな些細な魔法も重ねたくない。もし、呪いを解く方法がわかったときに、重ねた魔法が絡んで解除できないとなったら目も当てられない。
「私はこちらで……」
「じゃあ、僕もここで食べる。君をひとりにするわけにはいかない。トーニ、シュタール、二人分の食事を運んでくれ」
シュタールと聞き覚えのない名前を聞き、ファーナは小さく目を見開いた。
視線をさまよわせると開け放ったドアの向こう、大柄な男がひとり部屋に背を向けて立っていた。
気配には敏い性質のファーナにも気づかれないほど、その男は気配をきれいに消していた。
「承知いたしました、エドガルト様」
低く落ち着いた声がその男性から発せられた。
シュタールは室内に背を向け、廊下に異常がないか見張っている。
だが、もしかしたらトーニが飛び込んできたときのどさくさで、ファーナの姿を目にしたかもしれない。
そう思い至って、ファーナは腹が冷えるような感覚を味わった。緊張のせいで冷たくなった指先をぎゅっと握り混む。
「頼んだよ。今夜の警備については食事のあとで話し合おう。頃合いを見計らって食堂に顔を出す。それまではゆっくりしていてくれと皆にも伝えてくれ」
「はっ」
「かしこまりました」
エドガルトの指示にシュタールとトーニは銘々に応え、即座に部屋をあとにした。
「大丈夫。彼も僕と同じで、君を嫌ったりはしない」
彼女の考えていることを敏感に察知したエドガルトが小声でささやいた。
「僕の護衛はみんな気にしないよ」
「そんなことがどうして言えるのです? 好悪の感情は理性で抑えられるものではありません」
「言えるよ。だって、彼らは僕という化け物の相手を平気でしているんだから。危なっかしい化け物より、君のほうが遥かに可愛い」
「ばけ……もの……?」
一体なにを言っているのか? はじかれたような勢いでエドガルトを見やれば、寂しげな笑みを浮かべている。
いつも楽しげにしている彼からは想像もつかない、見ているファーナの胸が痛くなるような微笑みだった。
「エドガルト様が化け物? そんな馬鹿なこと!」
「本当にそうかな? 本当の僕は残酷で冷たい化け物かもしれないよ? ファーナには隠しているだけかもしれない」
いつもは快活にきらめいている翡翠色の光彩が、ぐっと色を増したように見えた。
絶句するファーナの肩を男の長い指がトンと押せば、彼女の体はあっけなくベッドへと倒れ込んだ。
「君の見ている僕は本当の僕じゃなくて、ただ君に気に入られたいがために取り繕った仮面かもしれない」
彼はなにが言いたいのか。したいのか。
両手をファーナの顔の横につき覆い被さってくるエドガルトを、瞬きもせずに見つめながら思う。
ろうそくのおぼつかない炎は、彼の体に遮られてファーナまで届かない。
闇に誓い逆行の中で、なぜか翡翠の目だけが爛々と光っている。
人離れした光を放つ目は恐ろしくもあったが、それよりも悲しみに揺れているように見えた。
だから――
彼女はそっと手を伸ばし、エドガルトの頬に触れた。形のよい頬に指を滑らせ、そして包み込むように両手で彼の頬を包み込んだ。
「エドガルト様はエドガルト様です。先ほど、私がどんなに変わっても私だとおっしゃってくださったように、どんなエドガルト様もエドガルト様です。私がお慕い申し上げているエドガルト様なのです」
緑の目が驚きに揺れる。
「私にだけ違うお顔を見せてくださるというのなら、私はそれを嬉しいと思います。私だけしか知らないエドガルト様のお顔……独占できるんですもの」
絶句するエドガルトと対照的で、ファーナは饒舌だ。
ふふふ、と小さく笑ってまた口を開く。
「たとえエドガルト様が化け物だとしても、それがなんでしょう? エドガルト様になら八つ裂きにされようと食い殺されようと別に構いませんわ」
「君は……なんてことを!」
ようやくエドガルトの口から出たのは、うめくような一言だ。
「僕は、自分の持つ強い魔力のせいで周囲から恐れられてきた。魔術学院に入学するまでは制御装置で、入学してからは装置と訓練で完璧に制御してきたつもりだ。それでも周りはいつ暴走するかと腫れ物に触るような目で僕を見る。表だって態度に出す者はいなかったけれど、僕だって鈍くはないからね」
闇の中で光る目が悲しげに瞬いた。まるで悲しみを振り切って強がるための瞬きに思えて、ファーナは思わず彼の言葉を遮ろうとした。
が、それより先に、エドガルトが話し始めた。
「僕につけられた護衛の五人は、僕を守ると同時に監視する役目を負っている。そう、僕が暴走しないように、暴走したら即座に止められるように。そんなときが来たら、君が言うとおり君を八つ裂きにするかもしれないし、食い殺すかもしれない」
彼の背後で、ろうそくがジジッと小さな音をたてて揺らめいた。
「ごめん。それでも君が手放せない。化け物なのに、君を傷つけるかもしれないとわかっているのに、なのに君がいないと生きられない」
涙などひとつもこぼれていないのに、ファーナにはエドガルトが泣いているように見えた。帰る場所を見失った小さな子どもが立ち尽くして泣いている。そんな幻を見た気がした。
「僕と君の婚約は、君が生まれる前から決まっていた。それを盾に僕はずっと君を縛り付けている。ごめんね、ファーナ。悪いと思っているのに、それでも婚約は解消できない」
「エドガルト様、私でよかったらいつまでもおそばにおります。――私はいままでとても大きな思い違いをしていたのですね」
ファーナの人ならざる大きな目が、優しい色を浮かべてエドガルトを見つめ返す。
痛そうな、つらそうな顔で自分を見下ろす彼が、悲しくて愛しくて、彼女は頬に添えた手をほどき、その代わりに彼の金の髪を梳るように撫でた。
何度も、何度も。
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