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みさきと。
続きと確信、夏休み②(エロ無し)
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みさきの身体に夢中になってる間に、夕陽はいつの間にか隣家の向こうに消えていた。
オレの部屋は寝るのに差し支えないほど暗くなりつつある。
みさきは素肌にタオルケットを絡めたしどけない姿のまま鞄をまさぐり、携帯電話をカチリと開けた。
みさきの髪が暗がりの中、光沢を放つ。
オレはそれをベッドの上からぼんやり眺めていた。
…懐かしいな。ケータイだ。
社用の携帯電話ですらスマホに変わってから随分と経つ。
スマホに持ち替えたのはいつ頃の事だったか、と記憶を辿る。
それにしても今回の夢は奇妙だ。
何故かオレは三十路の記憶を持ったまま、昔の夢に居られる。
いつもは何も言えずに、何も出来ずに、ドアを放って行くみさきの背中を見送るのだ。
妄想とはいえ、みさきと肌を合わせる事が叶ったのは初めてだった。
この夢はどこまでオレに都合の良いように出来ているのだろうか…。
「あっちゃん…わたし、今日はもう帰るね」
勝手知ったるオレの部屋だ。
迷う事なく部屋の明かりをつけ、タオルケットの中でゴソゴソ動いて何をしているのかと思っていたら着替えていたようだった。
少しの眩しさに目を凝らすと、しっかりとセーラー服に身を包んだみさきが見えた。
オレはさっきの余韻のまま肌着しか穿いていないというのに。
オレはベッドに腰掛け、みさきをじとっと見上げた。
「…行くなよ」
「えっ……で、でも、お風呂に入りたいの……汗かいちゃったし……それに……」
「それに?」
「…あっちゃんの、匂いが凄いの……」
そう言いながらみさきは自分の胸元から腹部をゆっくりと撫でた。
そうだった。
さっきもみさきに怒られたばかりだが、ゴムをしないで致してしまったせいで、みさきは全身オレの液体に塗れたのだった。
それは本当に申し訳ない。
「………………ほんとに、ごめん。」
「それに、……それにね」
そっと、手をさらに下にやり、みさきは制服越しに自身の股に触れる。
その手の動きは艶かしく、先ほどまでの秘め事を容易に想像させた。
思わず、生唾を飲み込む。
「早く、休みたくて…。ここに、まだ…あっちゃんのが、入ってるみたいに疼いて……少し、痛むの…」
「……そ、……そうか…」
まだまだ、実際に入れてもいいんだが。
オレは下心たっぷりに、みさきの手を掴んだ。
このまま抱き寄せ、また後ろから乳房を揉み込んで…と。
「また、明日も来るから……」
それに気付いていないのか、もじもじと可愛らしくみさきは言った。
急に、夢が現実を突きつけてきた。
ひたり、とオレの背後に冷たい何かが寄り添う。
…果たして明日はくるのだろうか?
この都合の良い妄想は、寝て起きたら消えてしまうに決まってる。
こんなに可愛いみさきはもう、帰してしまったら二度と会えない。
……そりゃそうか。当たり前だ。これは、全部妄想なのだから。
「………どうせ、これも夢なんだろう…?」
「…………………あっちゃん…?」
はっとした。
独り言が、思わず口から突いて出ていた。
悪い。
そう言おうとしたオレを、みさきが、頭を抱えるように胸に寄せていた。
「…夢じゃないよ。わたし、今日からあっちゃんの…彼女、…でしょう?夢にしないでよ。………やだよ。」
柔らかいみさきに包まれて、オレは目頭が熱くなった。
…これが現実ならどれだけ良かっただろう。
こうなるはずだった未来を見せ付けられて、三十路のオレは余計に孤独感でいっぱいだ。
自転車で来てるから、送らなくても大丈夫。
そう言い残してみさきは部屋を出て行った。
オレはベッドで1人、いつもの天井を見上げていた。
この身体では初体験だったのはオレも一緒だったな、と思う。
放出した後の気怠い疲れが波のようにやってきて、意識が持っていかれる。
…目覚めたら、三十路に戻っているだろう。
妄想でも、楽しかった。
目を瞑り、オレはみさきに別れを告げた。
オレの部屋は寝るのに差し支えないほど暗くなりつつある。
みさきは素肌にタオルケットを絡めたしどけない姿のまま鞄をまさぐり、携帯電話をカチリと開けた。
みさきの髪が暗がりの中、光沢を放つ。
オレはそれをベッドの上からぼんやり眺めていた。
…懐かしいな。ケータイだ。
社用の携帯電話ですらスマホに変わってから随分と経つ。
スマホに持ち替えたのはいつ頃の事だったか、と記憶を辿る。
それにしても今回の夢は奇妙だ。
何故かオレは三十路の記憶を持ったまま、昔の夢に居られる。
いつもは何も言えずに、何も出来ずに、ドアを放って行くみさきの背中を見送るのだ。
妄想とはいえ、みさきと肌を合わせる事が叶ったのは初めてだった。
この夢はどこまでオレに都合の良いように出来ているのだろうか…。
「あっちゃん…わたし、今日はもう帰るね」
勝手知ったるオレの部屋だ。
迷う事なく部屋の明かりをつけ、タオルケットの中でゴソゴソ動いて何をしているのかと思っていたら着替えていたようだった。
少しの眩しさに目を凝らすと、しっかりとセーラー服に身を包んだみさきが見えた。
オレはさっきの余韻のまま肌着しか穿いていないというのに。
オレはベッドに腰掛け、みさきをじとっと見上げた。
「…行くなよ」
「えっ……で、でも、お風呂に入りたいの……汗かいちゃったし……それに……」
「それに?」
「…あっちゃんの、匂いが凄いの……」
そう言いながらみさきは自分の胸元から腹部をゆっくりと撫でた。
そうだった。
さっきもみさきに怒られたばかりだが、ゴムをしないで致してしまったせいで、みさきは全身オレの液体に塗れたのだった。
それは本当に申し訳ない。
「………………ほんとに、ごめん。」
「それに、……それにね」
そっと、手をさらに下にやり、みさきは制服越しに自身の股に触れる。
その手の動きは艶かしく、先ほどまでの秘め事を容易に想像させた。
思わず、生唾を飲み込む。
「早く、休みたくて…。ここに、まだ…あっちゃんのが、入ってるみたいに疼いて……少し、痛むの…」
「……そ、……そうか…」
まだまだ、実際に入れてもいいんだが。
オレは下心たっぷりに、みさきの手を掴んだ。
このまま抱き寄せ、また後ろから乳房を揉み込んで…と。
「また、明日も来るから……」
それに気付いていないのか、もじもじと可愛らしくみさきは言った。
急に、夢が現実を突きつけてきた。
ひたり、とオレの背後に冷たい何かが寄り添う。
…果たして明日はくるのだろうか?
この都合の良い妄想は、寝て起きたら消えてしまうに決まってる。
こんなに可愛いみさきはもう、帰してしまったら二度と会えない。
……そりゃそうか。当たり前だ。これは、全部妄想なのだから。
「………どうせ、これも夢なんだろう…?」
「…………………あっちゃん…?」
はっとした。
独り言が、思わず口から突いて出ていた。
悪い。
そう言おうとしたオレを、みさきが、頭を抱えるように胸に寄せていた。
「…夢じゃないよ。わたし、今日からあっちゃんの…彼女、…でしょう?夢にしないでよ。………やだよ。」
柔らかいみさきに包まれて、オレは目頭が熱くなった。
…これが現実ならどれだけ良かっただろう。
こうなるはずだった未来を見せ付けられて、三十路のオレは余計に孤独感でいっぱいだ。
自転車で来てるから、送らなくても大丈夫。
そう言い残してみさきは部屋を出て行った。
オレはベッドで1人、いつもの天井を見上げていた。
この身体では初体験だったのはオレも一緒だったな、と思う。
放出した後の気怠い疲れが波のようにやってきて、意識が持っていかれる。
…目覚めたら、三十路に戻っているだろう。
妄想でも、楽しかった。
目を瞑り、オレはみさきに別れを告げた。
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