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我慢できない
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小さくパシュッと音がして封印が溶ける。
跳ねて転がり落ちたチョーカーはもうどこに行ってしまったか分からない。
さらけ出された首筋に久しぶりにスウッと風を感じて、その無防備さに心臓がどくどくと早鐘を打った。
「ああ……ビスチェの、うなじが」
うなじに触れるラルフの指が熱い。
そんなことにさえ心拍数が上がってしまう。
オレのうなじを何度も何度もなで上げながら、ラルフがオレの唇にむしゃぶりついた。誓いの口付けよりもずっと熱烈なキスに、もう何も考えられなくなってしまう。
息が上がりそうなくらいにキスをして、やっと唇が離れたかと思うと、ラルフが上気した頬のまま囁いた。
「さぁビスチェ……僕の結界を解いてくれ。君の香りを感じたい」
いつもはおだやかな海を思わせる青の瞳が、夏の日差しを浴びているみたいにギラギラと輝いている。
そう言えば、さっきアリアナ嬢のヒートから守るためにラルフに結界を施したままだったんだ。言われるままに結界を解くと、ブワッ!!! と一瞬でラルフの香りが充満した。
「!!!???」
甘いはずのホワイトムスクのような香りが、極限まで濃縮されて暴力的に鼻腔を支配する。クラクラするような酩酊感に、根こそぎ理性が剥ぎ取られて行くみたいだ。
涼しい顔して、こんなにもラルフが興奮してたなんて。
「ああ……ビスチェ。なんていい香りだ……」
うっとりしたように呟いて、ラルフがオレの首筋に鼻を寄せ、クンクンと匂いを嗅ぎ出した。首筋にかかる息が熱くてなまめかしくて、背中をゾクゾクとした快感が駆け抜けていく。
「ラルフも凄いよ……頭が、溶けちゃいそう……」
「僕もだ。匂いがどんどん濃くなっていくね……ああ、もう我慢できない」
スッと身を起こしオレに馬乗りになったラルフは、自身の首元を性急に緩めタイを乱暴に抜き取るとバッとシャツを脱ぎ捨てた。
天井を背景に晒された引き締まった裸体につい熱いため息が出る。
いつもはこっちの方が先に脱がされてぐずぐずにされるから、こんなにしっかりとラルフの裸体を見る事なんて滅多に無い。盛り上がった胸筋も割れた腹筋もすごく綺麗だ。
文官なのに、ホントに綺麗に鍛えてるんだよな……。
つい手が伸びて、割れた腹筋をツゥ……と撫でたら、ラルフが小さく息をついた。
途端、ラルフの匂いが急激に強くなる。あんなに濃厚だと思った香りが、さらに強く感じられるなんて、ラットなんじゃないかと思うくらいだ。
「あ……すごい……ラルフの匂いが……」
跳ねて転がり落ちたチョーカーはもうどこに行ってしまったか分からない。
さらけ出された首筋に久しぶりにスウッと風を感じて、その無防備さに心臓がどくどくと早鐘を打った。
「ああ……ビスチェの、うなじが」
うなじに触れるラルフの指が熱い。
そんなことにさえ心拍数が上がってしまう。
オレのうなじを何度も何度もなで上げながら、ラルフがオレの唇にむしゃぶりついた。誓いの口付けよりもずっと熱烈なキスに、もう何も考えられなくなってしまう。
息が上がりそうなくらいにキスをして、やっと唇が離れたかと思うと、ラルフが上気した頬のまま囁いた。
「さぁビスチェ……僕の結界を解いてくれ。君の香りを感じたい」
いつもはおだやかな海を思わせる青の瞳が、夏の日差しを浴びているみたいにギラギラと輝いている。
そう言えば、さっきアリアナ嬢のヒートから守るためにラルフに結界を施したままだったんだ。言われるままに結界を解くと、ブワッ!!! と一瞬でラルフの香りが充満した。
「!!!???」
甘いはずのホワイトムスクのような香りが、極限まで濃縮されて暴力的に鼻腔を支配する。クラクラするような酩酊感に、根こそぎ理性が剥ぎ取られて行くみたいだ。
涼しい顔して、こんなにもラルフが興奮してたなんて。
「ああ……ビスチェ。なんていい香りだ……」
うっとりしたように呟いて、ラルフがオレの首筋に鼻を寄せ、クンクンと匂いを嗅ぎ出した。首筋にかかる息が熱くてなまめかしくて、背中をゾクゾクとした快感が駆け抜けていく。
「ラルフも凄いよ……頭が、溶けちゃいそう……」
「僕もだ。匂いがどんどん濃くなっていくね……ああ、もう我慢できない」
スッと身を起こしオレに馬乗りになったラルフは、自身の首元を性急に緩めタイを乱暴に抜き取るとバッとシャツを脱ぎ捨てた。
天井を背景に晒された引き締まった裸体につい熱いため息が出る。
いつもはこっちの方が先に脱がされてぐずぐずにされるから、こんなにしっかりとラルフの裸体を見る事なんて滅多に無い。盛り上がった胸筋も割れた腹筋もすごく綺麗だ。
文官なのに、ホントに綺麗に鍛えてるんだよな……。
つい手が伸びて、割れた腹筋をツゥ……と撫でたら、ラルフが小さく息をついた。
途端、ラルフの匂いが急激に強くなる。あんなに濃厚だと思った香りが、さらに強く感じられるなんて、ラットなんじゃないかと思うくらいだ。
「あ……すごい……ラルフの匂いが……」
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