最愛の夫に、運命の番が現れた!

竜也りく

文字の大きさ
上 下
24 / 73

幸せな快楽

しおりを挟む
気持ち良すぎて考えることを放棄してしまいたくなった。

ラルフに愛撫されると、いつもどうしようもなく気持ちよくなってしまう。

だって、ラルフが触ってくれてると思うだけで、幸せでこの時間が大切過ぎて……ほかの事なんてどうでもよくなってしまうんだ。

オレが射精したのを見て満足そうに微笑んだラルフが、オレに覆いかぶさってきて、ぎゅう、と強く抱きしめてくれた。肌と肌がぴったりと寄り添って密着していると、ラルフの温かさを感じられてすごく幸せだ。

ラルフの『運命の番』が現れて、もう二度とこんな風にラルフと肌を合わせる事なんてできないと思ってた。

またこんな風に目を合わせて、身体をぴったりくっつけて、大切に抱いて貰えるだなんて。

「気持ち良かった……?」

「うん……」

いつもみたいに、優しく聞いてくれるのが嬉しい。

ラルフの海みたいに深い色の瞳がオレを穏やかに見つめてきて、さっきはちょっと怖かったけど、やっぱり優しいラルフだって安心した。

「こうやってビスチェを抱きしめているとやっぱり最高に幸せだな」

「オレも、幸せ……」

「愛してる、ビスチェ」

チュ、チュ、と頬に瞼に鼻先に、可愛らしいバードキスが降ってくる。

くすぐったくて気持ちよくてクスクスと笑っていたら、ラルフのいたずらな指先が、またオレの肌の上を蠢き始めた。

羽先で触られるようなソフトタッチなのに、さっきイったばかりの体は貪欲に快感を拾っていく。

「……っ」

見上げたら、ラルフの熱をはらんだ青い目がオレをまっすぐに見つめていた。

「僕が世界で一番愛してるのはビスチェだって信じられるまで、大切に大切に抱くからね」

「ラルフ……」

乱れた金の短髪を掻き上げる仕草が、信じられないくらい色っぽかった。

オレが好きな青い瞳が近づいてきて、そのまま唇を奪われる。何度も犯された口内はすぐに快感を拾ってしまって、ラルフの熱い舌に嬲られるだけで下半身が疼いてしまう。

ちゅくちゅくと舌を吸われ、その絶え間ない刺激に翻弄されているうちに、いつの間にかラルフはオレの腰を持ち上げてクッションを押し込んでいた。

「……は、ぁ……」

ようやく唇を開放されて新鮮な空気を取り込むことができたけれど、オレはすぐに息を詰める羽目になった。

「あっ、ん……!」

さっき散々擦られて、射精まで容赦なく高められたというのに、ラルフがまたオレの愚息を愛撫する。オレの弱いところを完璧に理解している手淫は執拗で、簡単に追い上げられてしまうのが怖い。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

もう人気者とは付き合っていられません

花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。 モテるのは当然だ。でも――。 『たまには二人だけで過ごしたい』 そう願うのは、贅沢なのだろうか。 いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。 「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。 ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。 生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。 ※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

僕の番

結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが―― ※他サイトにも掲載

僕の幸せは

春夏
BL
【完結しました】 恋人に捨てられた悠の心情。 話は別れから始まります。全編が悠の視点です。 1日2話ずつ投稿します。

【完結】愛してるから。今日も俺は、お前を忘れたふりをする

葵井瑞貴
BL
『好きだからこそ、いつか手放さなきゃいけない日が来るーー今がその時だ』 騎士団でバディを組むリオンとユーリは、恋人同士。しかし、付き合っていることは周囲に隠している。 平民のリオンは、貴族であるユーリの幸せな結婚と未来を願い、記憶喪失を装って身を引くことを決意する。 しかし、リオンを深く愛するユーリは「何度君に忘れられても、また好きになってもらえるように頑張る」と一途に言いーー。 ほんわか包容力溺愛攻め×トラウマ持ち強気受け

【完結】何一つ僕のお願いを聞いてくれない彼に、別れてほしいとお願いした結果。

N2O
BL
好きすぎて一部倫理観に反することをしたα × 好きすぎて馬鹿なことしちゃったΩ ※オメガバース設定をお借りしています。 ※素人作品です。温かな目でご覧ください。

【完結】選ばれない僕の生きる道

谷絵 ちぐり
BL
三度、婚約解消された僕。 選ばれない僕が幸せを選ぶ話。 ※地名などは架空(と作者が思ってる)のものです ※設定は独自のものです

【完結】乙女ゲーの悪役モブに転生しました〜処刑は嫌なので真面目に生きてたら何故か公爵令息様に溺愛されてます〜

百日紅
BL
目が覚めたら、そこは乙女ゲームの世界でしたーー。 最後は処刑される運命の悪役モブ“サミール”に転生した主人公。 死亡ルートを回避するため学園の隅で日陰者ライフを送っていたのに、何故か攻略キャラの一人“ギルバート”に好意を寄せられる。 ※毎日18:30投稿予定

祝福という名の厄介なモノがあるんですけど

野犬 猫兄
BL
魔導研究員のディルカには悩みがあった。 愛し愛される二人の証しとして、同じ場所に同じアザが発現するという『花祝紋』が独り身のディルカの身体にいつの間にか現れていたのだ。 それは女神の祝福とまでいわれるアザで、そんな大層なもの誰にも見せられるわけがない。  ディルカは、そんなアザがあるものだから、誰とも恋愛できずにいた。 イチャイチャ……イチャイチャしたいんですけど?! □■ 少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです! 完結しました。 応援していただきありがとうございます! □■ 第11回BL大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、またお読みくださった皆様、どうもありがとうございましたm(__)m

処理中です...