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2日目
2日目(6)
しおりを挟む余計なことを考えている間に、あっという間に昼休みになった。
きりがいいところで仕事の手を止めた俺は、ぐっと伸びをして、食堂に向かった。
「志村さん。」
突然話しかけられたので驚いた。
ぼうっと、食堂の席に座り“本日の日替わり定食”を食べていたところだった。
「あっ、白井さん。お疲れ様です。」
白井さんは俺にお疲れ様です、と挨拶を返すと
「お隣いいですか?」
と聞いてきた。
「もちろん。ごめん、物、よけるね。」
ペットボトルのお茶や、定食についていた味のりのごみを広げていた場所を急いで片付ける。
「ふふ、ありがとうございます。」
白井さんはくすりと笑うと、俺の隣に座った。
白井さんは、俺たちの部署に去年入社したばかりの新人だ。
梅村が教育担当を受け持っているため、仲がよく、三人で話すことはよくあった。
しかしこうして二人きりで話すのは、おそらく、はじめてだった。
「私、梅村さんに聞いちゃいました。」
味噌汁をすする俺を見ながら、白井さんは言った。
「聞いたって、何を?」
俺が聞くと、白井さんは水筒のお茶を一口飲み、再び口を開いた。
「志村さんが、彼女さんと別れたって。すみません、こんな話。」
梅村の野郎、いい奴だが、まさか白井さんにまでこの話をしているとは思わなかった。
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