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本編3 残念な男
33・ロイズは時々近くで叱ってくれ @泉州
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「初日にあんなザマになっちまってよ。それから今日まで、それなりに鍛錬してはみたが……正直言ってオレには何の成長も感じられねぇんだ。無駄飯を食わせて貰うのは性に合わねぇ。なんかオレに、やれそうな事……何でもいいから、やらせて貰えねぇか?」
ロイズに良い所を見せる為にも、オレはシッカリ働かねぇとダメなんだ。
だから概ね、こんな感じの内容を話した。
実際は台詞にだいぶ咳が混じってたが、そこは気にすンな。
「まずは実戦で、か……。確かにナシじゃねぇが……あまり焦るなよ? まぁ一応、上には伝えておいてやる。」
「あ゛ぁ、頼む……ゴホっ。」
とりあえず用件は伝えた。
後は恐らく、上層部の判断待ち、ってヤツだろう。
「今日はこのまま、大人しくしてるんだぞ?」
「お水も飲んでくださいよ? 後でご飯、持って来ますね。」
オレの頭をポフポフと撫でてからイーシャが立ち上がる。
一緒に立ち上がったカカシャは、ちょっと怒り顔だった。
なんだか弟に叱られてるみてぇだな。
だが風邪をひいてるオレの部屋に、カカシャに食事を運ばせるのは申し訳ねぇ。
「メシは後で、食堂に行く。大人しく寝てりゃ夕方には治るだろ。」
「だ、め、で、すっ。無理しないでください。ボク、持って来ますから、ね?」
「……悪い。」
そこまで言われちゃ、厚意に甘えるしかねぇな。
オレが頷くとカカシャは満足そうに笑った。
年下の従兄弟の面倒を見て、お兄ちゃんぶってる一人っ子みてぇな顔になってた。
苦笑いを浮かべたイーシャがカカシャに声を掛けて、出入口のドアを開ける。
開けた瞬間、イーシャは驚いたような顔で立ち止まった。
オレも驚いた。
そしてソワソワと落ち着かねぇ気分になった。
ドアの向こう側にロイズが立ってたからだ。
「あぁ……ロイズ、お前も来たのか。」
「カカシャが勇者の看病してるって聞いて……。神官長も、いたんっすね。」
イーシャに答えるロイズは不機嫌そうだった。
恐らくだがロイズは、教会の上層部の連中に言われて来たんだろう。
役に立たなくてもオレは異世界人だから。
オレがロイズに惚れてるってのは、誰が見ても明らかだ。機嫌を取りつつ、様子を探るにはちょうど良い、ってか。
だから、ロイズに嫌な事をさせンな、って……言っといたんだがなぁ。
まぁ……オレの言う事なんざ聞かねぇか。あのザマ、だったもんな。
「ロイズさん。勇者さまは風邪のひき始めみたいです。」
「勇者のクセして風邪かよ……。」
いや、ホント。マジで面目ねぇわ。
こんなんでオレ、よくも「勇者をやりに来た」なんて言えたモンだ。
いやぁ~……なんつ~か、『知らねぇ』ってのはある意味、最強だな。怖いもの知らずだ。そんでもって恥知らずでもある。
「勇者さまだって風邪ぐらいひきますよ。」
こんなオレが『勇者』って呼ばれてる。
カカシャだけじゃねぇ。あんまり言わねぇがイーシャも、愛しのロイズも、司教だの司祭だのまでがオレを勇者って呼ぶ。
本来なら遠慮するべきなんだろうが、それをオレは受け入れてた。
自分への戒めとして、だ。呼ばれるたびに気持ちが引き締まるからな。
イーシャとカカシャの横をすり抜けたロイズがコッチにやって来る。
オレは慌てて起き上がった。
ロイズの前でダラダラ寝てられねぇだろ。
「起きなくていいって……。」
「わざわざ来てくれたのか、ロイズ。大丈夫だ、別に大した事じゃ…」
「具合が悪いのに無理して起き上がるなって言ってるんだっ。」
ちょっと上体を起こしただけだってのに、ロイズにまで寝かし付けられる。
起き上がってた方がロイズの顔が見やすくて良いんだが、ロイズが寝てろって言うなら大人しく寝ておく。
久し振りに正面から見るロイズはやっぱり可愛かった。
機嫌が悪そうに眉間が皺寄ってるが、その表情がオレを心配してそうに見える。
あぁやっぱり……コソコソ見るより顔を合わせる方がずっといいな。
もっと実力を付けて、立派に働けるようになってから。とか思ってたが……。
「ロイズ……やっぱり好きだ。」
「おれは嫌いだ。」
「お、おぅ……。」
キッパリと言い放つロイズの清々しさも、随分と久し振りだがイイモンだな。
その気も無ぇ奴に紛らわしい態度を取らねぇ、容赦の無さもロイズの良い所だぜ。
「お前、……無理しないって、おれと約束しただろっ。それなのに、倒れるまで無理して……。しかもその後だって、無茶な鍛錬とかして。」
ロイズはオレの様子を知ってたらしい。
意外だった。
周囲の連中はともかくロイズは、オレに何の興味も無ぇだろうって思ってたから、単純に嬉しい。
「約束を破る奴と、そうやって…………そうやって、平気そうなフリして無理する奴。おれは大嫌いだっ。」
「ロイズ……。わ……分かった、無理はしねぇ。」
「鍛錬するなとは言わないけど無茶もするな、ちゃんと休みも取れっ。……嘘つきも嫌いだからな。」
「分かった約束する。」
きっと自分じゃ気付かねぇ内に、ハタから見りゃ無理してたんだろな。
わざわざ部屋に来てくれたロイズに叱られちゃあ、約束するしかねぇだろ。
「それと、もう一つ…」
「何だ? 何でも言ってくれ、ロイズ。」
「おれの部屋の前に佇むのを止めろ。流石に本気で気持ち悪い。」
「あぁ………、……わ、かった………。」
バレてたらしい。
嫌がられちゃ、頷くしかねぇ。
さらば……オレの、憩いのひと時よ……。
ロイズに良い所を見せる為にも、オレはシッカリ働かねぇとダメなんだ。
だから概ね、こんな感じの内容を話した。
実際は台詞にだいぶ咳が混じってたが、そこは気にすンな。
「まずは実戦で、か……。確かにナシじゃねぇが……あまり焦るなよ? まぁ一応、上には伝えておいてやる。」
「あ゛ぁ、頼む……ゴホっ。」
とりあえず用件は伝えた。
後は恐らく、上層部の判断待ち、ってヤツだろう。
「今日はこのまま、大人しくしてるんだぞ?」
「お水も飲んでくださいよ? 後でご飯、持って来ますね。」
オレの頭をポフポフと撫でてからイーシャが立ち上がる。
一緒に立ち上がったカカシャは、ちょっと怒り顔だった。
なんだか弟に叱られてるみてぇだな。
だが風邪をひいてるオレの部屋に、カカシャに食事を運ばせるのは申し訳ねぇ。
「メシは後で、食堂に行く。大人しく寝てりゃ夕方には治るだろ。」
「だ、め、で、すっ。無理しないでください。ボク、持って来ますから、ね?」
「……悪い。」
そこまで言われちゃ、厚意に甘えるしかねぇな。
オレが頷くとカカシャは満足そうに笑った。
年下の従兄弟の面倒を見て、お兄ちゃんぶってる一人っ子みてぇな顔になってた。
苦笑いを浮かべたイーシャがカカシャに声を掛けて、出入口のドアを開ける。
開けた瞬間、イーシャは驚いたような顔で立ち止まった。
オレも驚いた。
そしてソワソワと落ち着かねぇ気分になった。
ドアの向こう側にロイズが立ってたからだ。
「あぁ……ロイズ、お前も来たのか。」
「カカシャが勇者の看病してるって聞いて……。神官長も、いたんっすね。」
イーシャに答えるロイズは不機嫌そうだった。
恐らくだがロイズは、教会の上層部の連中に言われて来たんだろう。
役に立たなくてもオレは異世界人だから。
オレがロイズに惚れてるってのは、誰が見ても明らかだ。機嫌を取りつつ、様子を探るにはちょうど良い、ってか。
だから、ロイズに嫌な事をさせンな、って……言っといたんだがなぁ。
まぁ……オレの言う事なんざ聞かねぇか。あのザマ、だったもんな。
「ロイズさん。勇者さまは風邪のひき始めみたいです。」
「勇者のクセして風邪かよ……。」
いや、ホント。マジで面目ねぇわ。
こんなんでオレ、よくも「勇者をやりに来た」なんて言えたモンだ。
いやぁ~……なんつ~か、『知らねぇ』ってのはある意味、最強だな。怖いもの知らずだ。そんでもって恥知らずでもある。
「勇者さまだって風邪ぐらいひきますよ。」
こんなオレが『勇者』って呼ばれてる。
カカシャだけじゃねぇ。あんまり言わねぇがイーシャも、愛しのロイズも、司教だの司祭だのまでがオレを勇者って呼ぶ。
本来なら遠慮するべきなんだろうが、それをオレは受け入れてた。
自分への戒めとして、だ。呼ばれるたびに気持ちが引き締まるからな。
イーシャとカカシャの横をすり抜けたロイズがコッチにやって来る。
オレは慌てて起き上がった。
ロイズの前でダラダラ寝てられねぇだろ。
「起きなくていいって……。」
「わざわざ来てくれたのか、ロイズ。大丈夫だ、別に大した事じゃ…」
「具合が悪いのに無理して起き上がるなって言ってるんだっ。」
ちょっと上体を起こしただけだってのに、ロイズにまで寝かし付けられる。
起き上がってた方がロイズの顔が見やすくて良いんだが、ロイズが寝てろって言うなら大人しく寝ておく。
久し振りに正面から見るロイズはやっぱり可愛かった。
機嫌が悪そうに眉間が皺寄ってるが、その表情がオレを心配してそうに見える。
あぁやっぱり……コソコソ見るより顔を合わせる方がずっといいな。
もっと実力を付けて、立派に働けるようになってから。とか思ってたが……。
「ロイズ……やっぱり好きだ。」
「おれは嫌いだ。」
「お、おぅ……。」
キッパリと言い放つロイズの清々しさも、随分と久し振りだがイイモンだな。
その気も無ぇ奴に紛らわしい態度を取らねぇ、容赦の無さもロイズの良い所だぜ。
「お前、……無理しないって、おれと約束しただろっ。それなのに、倒れるまで無理して……。しかもその後だって、無茶な鍛錬とかして。」
ロイズはオレの様子を知ってたらしい。
意外だった。
周囲の連中はともかくロイズは、オレに何の興味も無ぇだろうって思ってたから、単純に嬉しい。
「約束を破る奴と、そうやって…………そうやって、平気そうなフリして無理する奴。おれは大嫌いだっ。」
「ロイズ……。わ……分かった、無理はしねぇ。」
「鍛錬するなとは言わないけど無茶もするな、ちゃんと休みも取れっ。……嘘つきも嫌いだからな。」
「分かった約束する。」
きっと自分じゃ気付かねぇ内に、ハタから見りゃ無理してたんだろな。
わざわざ部屋に来てくれたロイズに叱られちゃあ、約束するしかねぇだろ。
「それと、もう一つ…」
「何だ? 何でも言ってくれ、ロイズ。」
「おれの部屋の前に佇むのを止めろ。流石に本気で気持ち悪い。」
「あぁ………、……わ、かった………。」
バレてたらしい。
嫌がられちゃ、頷くしかねぇ。
さらば……オレの、憩いのひと時よ……。
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