94 / 101
本編●主人公、外の世界に出て色々衝撃を受けたりしながら遊ぶ
ぼくは真面目に身体を洗う気でいたはずだが
しおりを挟む
身に纏っていた衣服の全てを取り去ったアルフォンソの身体は、正に芸術家が手掛けた彫刻のように均整の取れた美しさだった。
細身だがしっかりと胸筋や腹筋が分割しており、肌もきめ細かくて綺麗だ。
胸部の隆起具合、首筋から鎖骨への流れ、腕や足の長さ、全てが素晴らしい。
腰の両側から下腹部、もっと下へと繋がる筋肉のラインが色っぽくて堪らない。
何ならもう、乳首の位置や色合い、ペニスの大きさや形に至るまで、全てが計算され尽くしているかのようだ。
下生えも蜂蜜みたいな金髪だという所がお洒落だよね。
ぼくより一歳年上だから、アルフォンソはまだ十六歳。
つまり、大人になりきる前の、少年をこれから卒業しようという身体。
今後の成長が楽しみで仕方ないよね。
……感想がオヤジ臭いのは自分でも理解しているから指摘は不要だよ。
「あんまり、見ないでくれ……。」
余りにもじっくりと見過ぎたようだね。
アルフォンソが手で隠してしまった。
「アルフォンソ、隠しちゃ駄目だよ?」
「あっ、アドル……っ、……意地悪、しないでくれ。」
手を退かせたぼくを、アルフォンソは恨めしそうに睨む。
そんな表情を作った所で可愛らしいだけだから、ぼくはつい楽しくなってしまう。
可愛がってたっぷり甘やかしたいのに、それと同じぐらい、意地悪して困らせたくなっちゃうんだよね。
色んな顔を見たくなるんだから、仕方ない仕方ない。
「俺だけ……裸なんて、恥ずかしい……。」
「クスっ、それもそうだね。じゃあ……アルフォンソが、脱がせてくれる?」
「えっ……。」
思いもよらぬ事を言われた、という反応のアルフォンソ。
薄ら笑いを浮かべて両腕を広げるぼく。
動揺した様子のアルフォンソは、ぼくの顔とシャツのボタンを交互に見比べて。
やがて、おずおずと手を伸ばして、ボタンへと指を絡めた。
クイっ……。クイっ……。
まるで従順な妻のように、まずはジャケットを脱がしてくれる。
それから恐る恐る、一つずつ外されて行くシャツのボタン。
完全に前が開くとぼくの肌が外気に晒された。
ぼくは長い息を吐いて、アルフォンソに微笑みを向けた。
だが順調だったのはここまで。
上半身が脱がせた所で、アルフォンソの手は止まってしまう。
「アドル……。…ん、うぅ~……。」
「御免、御免ね。ここから先は自分で脱ぐから……ね?」
「……ん。」
何かを言おうとしてアルフォンソは口を開いたが、結局は言えず、もごもごさせただけに終わる。
下衣を脱ぐために少し距離を空けるぼくを、上目遣いでアルフォンソが見詰めていた。
「全部脱がせて貰うのは、また今度のお楽しみに取っておくよ。」
「……っ!」
任務を遂行出来なかったアルフォンソが気に病まないよう、ぼくは少々巫山戯て言ってみた。
息を呑むアルフォンソは、恐らく揶揄われたと感じただろうが、この程度は許して欲しい。
勿論、言った内容に嘘は無いからね。
「お待たせ。行こうか。」
「あ、あぁ……。」
全裸になったぼくは片手を差し出して、アルフォンソを誘った。
ぎこちなく重ねられたのを、逃がさないように握る。
「ぼくが綺麗に洗ってあげる。自分でするよりも、ずっと……ね。」
「んっ……んぅ~。」
スネたような声で唸るアルフォンソだが、決して嫌がってはいない。
少しだけ期待するような視線で、ぎゅっと握り返して来たから。
* * *
「あ、ドル……、っそこ、駄目……!」
浴室内ではキスしない。舐めない。
ぼくは密かにそう決めている。
そうしておかないと、ベッドに行かずに終わってしまいそうだから。
「あっ、やぁ……っ、そっちも……、駄目っ。」
アレックとの時は湯船の中で弄り合ったが、アルフォンソとはそれをしない。
身体を綺麗にしてから、という希望を聞いたからね。
例えどんなに色っぽくても、途中で手を出しちゃ駄目だろう。
出来ればぼくも、今度こそはベッドに行きたいと思っているんだ。
「駄目、じゃないよ? ここは特に綺麗にしておかないと、でしょ?」
「ほ……っ、本当にそこ、は……! 自分で……! んぁ…、はッ……んん!」
「ぼくが洗ってあげる、と言っただろう? ……ほら、凄く綺麗になったよ? 汚いから駄目、とは言わせないからね?」
「っはぁ、……んっ、や……汚れるっ、……汚れぅ、からぁ……!」
アナルの襞を一つ一つ指先でなぞる。
陰茎も陰嚢も会陰部分も、程好い強さで指の腹や掌で擦る。
纏わらせた泡が潰れるのがなかなか気持ち良いが、アルフォンソはもっと気持ち良いようだ。
声を上擦らせて、ぼくに縋り付いている。
「綺麗だよ、アルフォンソ。」
「……っ! み、見ないで…」
「どうして?」
「は……恥ずかしい、からぁ……っ。」
「アルフォンソだって、ぼくを見たじゃないか。脱いでいる時……全部、見たでしょ? ドキドキした?」
「~~~~~っ!」
絶句したアルフォンソは両手で顔を隠してしまった。
上気した肌が震えて、石鹸の香と淫靡な香が混じり合った匂いに、ぼくもかなり興奮してしまっている。
アルフォンソの身体を『洗う』手が休まりそうにもない。
これはもう前戯と呼んでも良いんじゃないだろうか。
細身だがしっかりと胸筋や腹筋が分割しており、肌もきめ細かくて綺麗だ。
胸部の隆起具合、首筋から鎖骨への流れ、腕や足の長さ、全てが素晴らしい。
腰の両側から下腹部、もっと下へと繋がる筋肉のラインが色っぽくて堪らない。
何ならもう、乳首の位置や色合い、ペニスの大きさや形に至るまで、全てが計算され尽くしているかのようだ。
下生えも蜂蜜みたいな金髪だという所がお洒落だよね。
ぼくより一歳年上だから、アルフォンソはまだ十六歳。
つまり、大人になりきる前の、少年をこれから卒業しようという身体。
今後の成長が楽しみで仕方ないよね。
……感想がオヤジ臭いのは自分でも理解しているから指摘は不要だよ。
「あんまり、見ないでくれ……。」
余りにもじっくりと見過ぎたようだね。
アルフォンソが手で隠してしまった。
「アルフォンソ、隠しちゃ駄目だよ?」
「あっ、アドル……っ、……意地悪、しないでくれ。」
手を退かせたぼくを、アルフォンソは恨めしそうに睨む。
そんな表情を作った所で可愛らしいだけだから、ぼくはつい楽しくなってしまう。
可愛がってたっぷり甘やかしたいのに、それと同じぐらい、意地悪して困らせたくなっちゃうんだよね。
色んな顔を見たくなるんだから、仕方ない仕方ない。
「俺だけ……裸なんて、恥ずかしい……。」
「クスっ、それもそうだね。じゃあ……アルフォンソが、脱がせてくれる?」
「えっ……。」
思いもよらぬ事を言われた、という反応のアルフォンソ。
薄ら笑いを浮かべて両腕を広げるぼく。
動揺した様子のアルフォンソは、ぼくの顔とシャツのボタンを交互に見比べて。
やがて、おずおずと手を伸ばして、ボタンへと指を絡めた。
クイっ……。クイっ……。
まるで従順な妻のように、まずはジャケットを脱がしてくれる。
それから恐る恐る、一つずつ外されて行くシャツのボタン。
完全に前が開くとぼくの肌が外気に晒された。
ぼくは長い息を吐いて、アルフォンソに微笑みを向けた。
だが順調だったのはここまで。
上半身が脱がせた所で、アルフォンソの手は止まってしまう。
「アドル……。…ん、うぅ~……。」
「御免、御免ね。ここから先は自分で脱ぐから……ね?」
「……ん。」
何かを言おうとしてアルフォンソは口を開いたが、結局は言えず、もごもごさせただけに終わる。
下衣を脱ぐために少し距離を空けるぼくを、上目遣いでアルフォンソが見詰めていた。
「全部脱がせて貰うのは、また今度のお楽しみに取っておくよ。」
「……っ!」
任務を遂行出来なかったアルフォンソが気に病まないよう、ぼくは少々巫山戯て言ってみた。
息を呑むアルフォンソは、恐らく揶揄われたと感じただろうが、この程度は許して欲しい。
勿論、言った内容に嘘は無いからね。
「お待たせ。行こうか。」
「あ、あぁ……。」
全裸になったぼくは片手を差し出して、アルフォンソを誘った。
ぎこちなく重ねられたのを、逃がさないように握る。
「ぼくが綺麗に洗ってあげる。自分でするよりも、ずっと……ね。」
「んっ……んぅ~。」
スネたような声で唸るアルフォンソだが、決して嫌がってはいない。
少しだけ期待するような視線で、ぎゅっと握り返して来たから。
* * *
「あ、ドル……、っそこ、駄目……!」
浴室内ではキスしない。舐めない。
ぼくは密かにそう決めている。
そうしておかないと、ベッドに行かずに終わってしまいそうだから。
「あっ、やぁ……っ、そっちも……、駄目っ。」
アレックとの時は湯船の中で弄り合ったが、アルフォンソとはそれをしない。
身体を綺麗にしてから、という希望を聞いたからね。
例えどんなに色っぽくても、途中で手を出しちゃ駄目だろう。
出来ればぼくも、今度こそはベッドに行きたいと思っているんだ。
「駄目、じゃないよ? ここは特に綺麗にしておかないと、でしょ?」
「ほ……っ、本当にそこ、は……! 自分で……! んぁ…、はッ……んん!」
「ぼくが洗ってあげる、と言っただろう? ……ほら、凄く綺麗になったよ? 汚いから駄目、とは言わせないからね?」
「っはぁ、……んっ、や……汚れるっ、……汚れぅ、からぁ……!」
アナルの襞を一つ一つ指先でなぞる。
陰茎も陰嚢も会陰部分も、程好い強さで指の腹や掌で擦る。
纏わらせた泡が潰れるのがなかなか気持ち良いが、アルフォンソはもっと気持ち良いようだ。
声を上擦らせて、ぼくに縋り付いている。
「綺麗だよ、アルフォンソ。」
「……っ! み、見ないで…」
「どうして?」
「は……恥ずかしい、からぁ……っ。」
「アルフォンソだって、ぼくを見たじゃないか。脱いでいる時……全部、見たでしょ? ドキドキした?」
「~~~~~っ!」
絶句したアルフォンソは両手で顔を隠してしまった。
上気した肌が震えて、石鹸の香と淫靡な香が混じり合った匂いに、ぼくもかなり興奮してしまっている。
アルフォンソの身体を『洗う』手が休まりそうにもない。
これはもう前戯と呼んでも良いんじゃないだろうか。
0
お気に入りに追加
143
あなたにおすすめの小説

就職するところがない俺は男用のアダルトグッズの会社に就職しました
柊香
BL
倒産で職を失った俺はアダルトグッズ開発会社に就職!?
しかも男用!?
好条件だから仕方なく入った会社だが慣れるとだんだん良くなってきて…
二作目です!
もしかしてこの世界美醜逆転?………はっ、勝った!妹よ、そのブサメン第2王子は喜んで差し上げますわ!
結ノ葉
ファンタジー
目が冷めたらめ~っちゃくちゃ美少女!って言うわけではないけど色々ケアしまくってそこそこの美少女になった昨日と同じ顔の私が!(それどころか若返ってる分ほっぺ何て、ぷにっぷにだよぷにっぷに…)
でもちょっと小さい?ってことは…私の唯一自慢のわがままぼでぃーがない!
何てこと‼まぁ…成長を願いましょう…きっときっと大丈夫よ…………
……で何コレ……もしや転生?よっしゃこれテンプレで何回も見た、人生勝ち組!って思ってたら…何で周りの人たち布被ってんの!?宗教?宗教なの?え…親もお兄ちゃまも?この家で布被ってないのが私と妹だけ?
え?イケメンは?新聞見ても外に出てもブサメンばっか……イヤ無理無理無理外出たく無い…
え?何で俺イケメンだろみたいな顔して外歩いてんの?絶対にケア何もしてない…まじで無理清潔感皆無じゃん…清潔感…com…back…
ってん?あれは………うちのバカ(妹)と第2王子?
無理…清潔感皆無×清潔感皆無…うぇ…せめて布してよ、布!
って、こっち来ないでよ!マジで来ないで!恥ずかしいとかじゃないから!やだ!匂い移るじゃない!
イヤー!!!!!助けてお兄ー様!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる