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42:ツッコミどころが満載ですか
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とりあえず美青年に付けてやる名前を、オレは全裸で考え中。
さっきフェラしてもらうタイミングで脱いでから、ずっとヌードのままだ。
そろそろ身体がちょっと冷えてきたぞ。
せめて上のシャツだけでも羽織ろうかな。
いや待てよ。
そんなことしたら、今日はもうセックスしないんだって誤解されないか?
仕方ない、ちょっとくらい涼しくても我慢すっか。
「♪~~~♪~~」
オレが一生懸命考えてやってるっつ~のに、当の本人は興味ナッシングだ。
今も自分の触手の先っぽをクルンってまとめて詰まんで、枝毛を探してる。
つ~か、また何やってんだよ。
お前の名前だぞ、もっと真剣になれよ。
モンスターが枝毛チェックなんかして何になるんだよ。
そもそもツタだろ、全部が枝毛だろよ。
「お~い? ……ったく、もぉ~。適当に決めちゃうぞ?」
美青年に声を掛けたオレは、振り向いた表情を見て悟った。
あ~、あれはダメだ。何にも考えちゃいない。
一緒に考えようぜって、誘っても無駄だろな。
ってなわけで、改めて名前を考えるんだけど。
これがなかなか、良さそうなのが浮かばない。
外国人の名前で今、パッと思い付くのなんか、マイケルとトムとジョンくらいだ。
どれも……ちょっと、違うなぁ……。
よし、早々に諦めよう。
別な観点から考えるとすっか。
美青年はドライドって種族の植物系モンスターだから、そこから取って……。
ライド。……ダメだな。元のモンスター名とあんまり変わらん。
ドライ。……ダメだな。以下同文。それに、考えようによっては下ネタだ。
ライ。……ダメだな。可愛いけど、なんか嘘つきみたいな感じで萎える。
……もういっそ、違うモンスター名から考えてみるか。
マンドラゴラ……う~ん……、アルラウネ……う~ん、なんか違うな~。
ドライドってつまり、ゲームに出るドライアードだろ?
ドライアード……むぅ、……ドリアード……ふむぅ、ドリア……リア……リーア。
おっ、なんかいい感じじゃね?
「おい……お~い。お前の名前、決めたぞ。」
「ふ~ん?」
「めっちゃ興味ないな、まぁいいや。お前の名前は、アーリだ。」
「うん、分かった。」
全然興味なさそうだった割にはすんなり受け入れたな。
どうでもいいから反対しないだけか。
この調子でオレのチンコも受け入れてもらおう。
リーアをうっかり言い間違えたけど、アーリでも別にいいや。
ちゃっちゃと子供の名前も決めるとすっか。
難題を解決すべく、オレは再び思案を始める。
そんな矢先に、のほほんとした調子で美青年、改めリーア……じゃなくて、アーリが口を開いた。
「あっ、忘れてた。今日ね、トモダチ連れて来たんだよ。」
「友だち、だと……?」
おいおい、連れがいたのかよ。
そりゃセックスしづらいわな。
そういうことはもっと早く言ってくれよ。
知ってたらオレだってあんまりしつこくしなかったさ。たぶんな。
つ~か、何処に友だちいるんだよ。
影も形もカケラも見当たらないぞ。
もう帰っちゃったんじゃないのか?
だってお前、オレと会ってから、赤ちゃん見せたり出産したり生フェラしたり……どう考えても待たせ過ぎだろ。
っつ~かよ……モンスターでも友だちっているんだな。
名前を付ける慣習が無いのに、友だちを紹介するって発想はあるんだな。
友だちってのも、やっぱりモンスターなんだろな。
できればヤりたいから人型モンスターだといいな。
「お前、友だちいたのか。」
気になるところは色々あったものの、とりあえずそれだけ言った。
いきなり激しくツッコまない、オレの優しさだ。
アーリはオレの優しい言葉に頷いてから、おもむろにその場でしゃがみ込む。
下半身が生い茂ったツタだから、しゃがむってよりは縮んだって言うべきか。
今、気付いたんだけど、アーリの足元に1つだけ水溜まりがある。
アーリは何故か、にっこり笑顔で水溜まりを覗き込んだ。
「アーリダね、名前決まったよ。アーリダだよ。」
「………!」
ツッコミどころがまた増えた。
なんで水溜まりに話し掛けてんだよ。
連れて来た友だちはどうしたんだよ。
自分のこと名前で呼ぶとか、女子中学生かよ。
お前の名前、アーリダじゃなくてアーリだよ。
アーリダの名前が決まった、って言い方に疑問は無いのかよ。
「お前……誰と話してるんだ?」
ツッコミどころ満載だ。
しかしオレは無闇にツッコまない。
ツッコむところはヒトツだけ。
それが今のオレのポリシー。
「トモダチだよ?」
水溜まりに人差し指を向けてアーリが答える。
念のためアーリの隣に立って、オレも水溜まりを見下ろしてみた。
ギラギラ光る水面にオレとアーリの姿がくっきり映ってる。
これが友だち、か?
どう見ても、単なる水溜まり……いや待て。
「なんで光ってんだ……?」
しっかり見たら水面はかなりギラ付いてる。
透明感が中途半端だ。
綺麗な水じゃないし、地面の土砂で汚れてるんでもない。
何だ、これ? 見たこと無いけど水銀とかか? 分からん。
もっと良く見ようと、オレもしゃがんだ。
その途端に。
「ぅおっ、動いた!」
うっすらピンク色に変わった水溜まりが、アーリの背後に回り込んだ。
地べたを這いずってる割には動きが速い。
アーリは水溜まりの移動を顔だけで追ってから、オレに振り返る。
気の所為か、ちょっぴり怒ってるような……違うな、あれは。
あのワザとらしく口唇をキュッてする表情は、あんまり怒ってないのに怒ってるポーズを作ってるヤツだ。
「黙ってフェラチオさせようとしちゃダメだよ?」
「……ぁん?」
「ちゃんと言わないと。いきなり顔にちんちん近付けるから、トモダチがビックリしちゃったでしょ。」
「ぉ、おぅ……。」
なんでオレ、叱られてるんだよ。
オレはただしゃがんだだけだぞ。
全裸だからチンコ近付いても仕方ないだろ。
つか、何処が顔なのかも分からんっつ~の。
そもそも剥き身チンコくらいで逃げんなよ。
さっきフェラしてもらうタイミングで脱いでから、ずっとヌードのままだ。
そろそろ身体がちょっと冷えてきたぞ。
せめて上のシャツだけでも羽織ろうかな。
いや待てよ。
そんなことしたら、今日はもうセックスしないんだって誤解されないか?
仕方ない、ちょっとくらい涼しくても我慢すっか。
「♪~~~♪~~」
オレが一生懸命考えてやってるっつ~のに、当の本人は興味ナッシングだ。
今も自分の触手の先っぽをクルンってまとめて詰まんで、枝毛を探してる。
つ~か、また何やってんだよ。
お前の名前だぞ、もっと真剣になれよ。
モンスターが枝毛チェックなんかして何になるんだよ。
そもそもツタだろ、全部が枝毛だろよ。
「お~い? ……ったく、もぉ~。適当に決めちゃうぞ?」
美青年に声を掛けたオレは、振り向いた表情を見て悟った。
あ~、あれはダメだ。何にも考えちゃいない。
一緒に考えようぜって、誘っても無駄だろな。
ってなわけで、改めて名前を考えるんだけど。
これがなかなか、良さそうなのが浮かばない。
外国人の名前で今、パッと思い付くのなんか、マイケルとトムとジョンくらいだ。
どれも……ちょっと、違うなぁ……。
よし、早々に諦めよう。
別な観点から考えるとすっか。
美青年はドライドって種族の植物系モンスターだから、そこから取って……。
ライド。……ダメだな。元のモンスター名とあんまり変わらん。
ドライ。……ダメだな。以下同文。それに、考えようによっては下ネタだ。
ライ。……ダメだな。可愛いけど、なんか嘘つきみたいな感じで萎える。
……もういっそ、違うモンスター名から考えてみるか。
マンドラゴラ……う~ん……、アルラウネ……う~ん、なんか違うな~。
ドライドってつまり、ゲームに出るドライアードだろ?
ドライアード……むぅ、……ドリアード……ふむぅ、ドリア……リア……リーア。
おっ、なんかいい感じじゃね?
「おい……お~い。お前の名前、決めたぞ。」
「ふ~ん?」
「めっちゃ興味ないな、まぁいいや。お前の名前は、アーリだ。」
「うん、分かった。」
全然興味なさそうだった割にはすんなり受け入れたな。
どうでもいいから反対しないだけか。
この調子でオレのチンコも受け入れてもらおう。
リーアをうっかり言い間違えたけど、アーリでも別にいいや。
ちゃっちゃと子供の名前も決めるとすっか。
難題を解決すべく、オレは再び思案を始める。
そんな矢先に、のほほんとした調子で美青年、改めリーア……じゃなくて、アーリが口を開いた。
「あっ、忘れてた。今日ね、トモダチ連れて来たんだよ。」
「友だち、だと……?」
おいおい、連れがいたのかよ。
そりゃセックスしづらいわな。
そういうことはもっと早く言ってくれよ。
知ってたらオレだってあんまりしつこくしなかったさ。たぶんな。
つ~か、何処に友だちいるんだよ。
影も形もカケラも見当たらないぞ。
もう帰っちゃったんじゃないのか?
だってお前、オレと会ってから、赤ちゃん見せたり出産したり生フェラしたり……どう考えても待たせ過ぎだろ。
っつ~かよ……モンスターでも友だちっているんだな。
名前を付ける慣習が無いのに、友だちを紹介するって発想はあるんだな。
友だちってのも、やっぱりモンスターなんだろな。
できればヤりたいから人型モンスターだといいな。
「お前、友だちいたのか。」
気になるところは色々あったものの、とりあえずそれだけ言った。
いきなり激しくツッコまない、オレの優しさだ。
アーリはオレの優しい言葉に頷いてから、おもむろにその場でしゃがみ込む。
下半身が生い茂ったツタだから、しゃがむってよりは縮んだって言うべきか。
今、気付いたんだけど、アーリの足元に1つだけ水溜まりがある。
アーリは何故か、にっこり笑顔で水溜まりを覗き込んだ。
「アーリダね、名前決まったよ。アーリダだよ。」
「………!」
ツッコミどころがまた増えた。
なんで水溜まりに話し掛けてんだよ。
連れて来た友だちはどうしたんだよ。
自分のこと名前で呼ぶとか、女子中学生かよ。
お前の名前、アーリダじゃなくてアーリだよ。
アーリダの名前が決まった、って言い方に疑問は無いのかよ。
「お前……誰と話してるんだ?」
ツッコミどころ満載だ。
しかしオレは無闇にツッコまない。
ツッコむところはヒトツだけ。
それが今のオレのポリシー。
「トモダチだよ?」
水溜まりに人差し指を向けてアーリが答える。
念のためアーリの隣に立って、オレも水溜まりを見下ろしてみた。
ギラギラ光る水面にオレとアーリの姿がくっきり映ってる。
これが友だち、か?
どう見ても、単なる水溜まり……いや待て。
「なんで光ってんだ……?」
しっかり見たら水面はかなりギラ付いてる。
透明感が中途半端だ。
綺麗な水じゃないし、地面の土砂で汚れてるんでもない。
何だ、これ? 見たこと無いけど水銀とかか? 分からん。
もっと良く見ようと、オレもしゃがんだ。
その途端に。
「ぅおっ、動いた!」
うっすらピンク色に変わった水溜まりが、アーリの背後に回り込んだ。
地べたを這いずってる割には動きが速い。
アーリは水溜まりの移動を顔だけで追ってから、オレに振り返る。
気の所為か、ちょっぴり怒ってるような……違うな、あれは。
あのワザとらしく口唇をキュッてする表情は、あんまり怒ってないのに怒ってるポーズを作ってるヤツだ。
「黙ってフェラチオさせようとしちゃダメだよ?」
「……ぁん?」
「ちゃんと言わないと。いきなり顔にちんちん近付けるから、トモダチがビックリしちゃったでしょ。」
「ぉ、おぅ……。」
なんでオレ、叱られてるんだよ。
オレはただしゃがんだだけだぞ。
全裸だからチンコ近付いても仕方ないだろ。
つか、何処が顔なのかも分からんっつ~の。
そもそも剥き身チンコくらいで逃げんなよ。
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