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46・盗み聞き。キャラ崩壊。 (キョウタ視点)
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「サイラス、何か飲み物。」
その台詞と、ドサッという音から察するに。
ソファか何かにオスカーが腰掛けたんだろう。
人が乗り物酔いしている時に優雅なティーブレイクか。
タスクじゃないが、呪ってやる。
俺の乗り物酔いよ、オスカーに移れ。
しかも、タスクや、目を瞑っているとはいえ、俺もいるのに。
オスカーは甘えるわ、サイラスも満更でもない声だわで。
「……医者かナンか、来ねぇのかよ。」
タスクがプチ怒った。
俺も同感だ。
教会の僧侶とか、来いよ。
いくら生命に危険が無いとは言え、誰かプロは来ないのか。
あ、駄目だ。
プロが来たら、俺が気絶していない事が分かってしまう。
目を開けずに耳を澄ませていると。
オスカーは随分と『色々出来る』男だという話が聞こえた。
そのオスカーが診てくれて、心配無いと判断したんだから。
とりあえずいいや、大丈夫だろう。
「ちなみに俺は、様子は見たが、具合は見ていないぞ。本人が望むなら、確かめてやってもいいが。」
「下ネタかよ! しかも今更だな!」
これは酷い下ネタだ。
前言撤回、とても不安になった。
そんな事より、俺の衣服を剥いだ時のオスカーが何に驚いたのか。
それを知りたいんだが。
二人の内のどちらでもいいから、あの時の話を蒸し返してくれないだろうか。
俺が気配を殺しながら聞き耳を立てていると。
サイラスが唐突に、タスクに挑戦的なセリフを吐いた。
要約すると、俺が倒れたのはタスクの所為だ、と言っているように聞こえる。
しかも。タスクを。
異世界から来た悪魔、と言い切った。
……タスクが異世界からの転移者だと、バレている。
という事は俺についても。
転生者な事。今世の記憶が無い事。
そのどちらか、あるいは両方とも、やはりサイラスは知っているんじゃないか。
一人、身動きせずに焦る俺。
サイラスはタスクを追い詰めるように言葉を続ける。
タスクが俺のチカラを一方的に奪っているのだ、と。
違う、そんな事は無い。
すぐに否定して、タスクを援護してやりたいのに。
ここに来て俺の乗り物酔いが再びピークを迎えた。
苦しい。
分かっている。
いや、分かったんだ。
俺だけが消耗しているのは。
俺が、受け取ろうとしないだけだと。
だからタスクを責めないでくれ。
「聖女は、魔族に真に対抗しうる大事な存在。私の大事な尻を守る為に必要な聖女を、悪魔の貴方が害しているのならば、魔族の私だって黙ってはいませんよ。」
「サイラス、お替わり。」
「オスカー、今かなり真剣な状況です。命懸けで悪魔と対峙しているんですよ、遠慮してください。」
………………はっ?
今、情報の玉突き衝突が発生したんだが。
聖女が魔族に対抗云々は、大体の聖女はそんなイメージだからいい。
だが。
サイラスが魔族?
天敵だろう聖女を、大事、必要とかほざくな。
サイラス、大事な自分の尻は自分で守れ。
俺に守らせようとするな。
本気でタスクを悪魔とか言うな。
オスカー、お替わりはこのタイミングじゃないだろ。
悪魔と魔族だと、悪魔の方が上なのか。
俺は何に驚いたらいい?
何処に突っ込めばいい?
情報処理が追い付かん。
精神的なショック療法が効いたのか。
俺の乗り物酔いは営業時間が終了したようだ。
……だが、しかし。
「俺にはタスクが悪魔だとは思えない。こんなに可愛いのに。むしろ、小悪魔?」
お前は黙ってろ。
何が小悪魔だ。
「オスカーは黙っててください。」
お前が言うなよ。
流石に可哀想だろ。
俺、具合が悪いのに。
二人とも突っ込ませ過ぎだろ、息切れするわっ。
俺が胸中で文句を言っている間にも、段々とタスクは追い込まれて。
俺では到底言い返せない雰囲気になってきた。
一連の突っ込みで、すっかり疲れ切ってしまった俺は。
このまま眠ってしまおうと、改めて心に決めた。
決めたのに。
「キョウタが目を開ける前に、確認しておきたい。……なぁサイラス?」
オスカーが何処となく低い声で尋ねる。
「何ですか。」
「お前は気付いていたんだろう? 知っていて、俺には言わなかった。」
「いいえ? 確証は無いが恐らく、という前提で伝えたと思いますが。」
何一つおかしな所の無い会話なのに。
何故だか、下らない事を言う直前のタスクの表情を思い出した。
「俺が聞いたのは、キョウタはコルネール殿下かも知れない、という事だけだ。」
コルネール殿下? 誰?
あぁ、今世の俺の事か。
初めて聞いたはずの名前が、妙に違和感無く身体に入って来る。
頭痛も眩暈も感じないまま頭の中に浮かんだ。
コルネール第三王子。
国王の息子で、四人兄弟の三番目。
「私が何を、言わなかったと?」
「……キョウタが、男だなんて、聞いていないぞ……。」
ほぉら、馬鹿な……えええぇぇぇっ?
「それを言う必要があるとは思いませんでした。」
「どっからどう見ても男だろ、シッカリしろよ。」
何故、真剣な声を出す奴に限って馬鹿な事しか言わないんだ。
サイラスの声、この上なく呆れているぞ。
タスクにも言われるレベルで酷いぞ。
「だって、女のような格好で、聖女コンテストに出ていたじゃないか。」
「んなもん、女装だよっ。あのレベルくらい見抜けやっ。」
「参加者は女性限定ではありませんよ。オスカー、説明しましたよね?」
「マジかよっ。オレ達の女装、意味無かった~っ。」
頑張れタスク。
突っ込めタスク。
「私が説明した内の何割がオスカーに理解されているのか……考えると不安です。」
「今更だな、おい。」
「見くびるな。ちゃんと聞いていた分に関しては、ちゃんと理解している。」
「全部聞いてやれ。」
あ、タスクめ。
疲れて来たのか、おざなりだぞ。
「はぁ~。その調子では、私が魔族だという話すらちゃんと理解しているのか……はぁ。」
「流石に同情するぜ。」
「そ、れは……。」
「………。」
おや? オスカーのボケが来ない?
「ま、魔族だと……ぅ話……。ちゃ…と……理……。」
「………。」
どうしたオスカー、声が小さいぞ?
何だ? 何が起きている?
タスクかサイラス、何か言え。知らせろ。
俺が目を閉じているからかも知れないが。
今のオスカーの声は、恥じらいと甘えで出来ていた気がする。
しかもその後、三人とも無言だ。
どうなっているんだ? 分からない。
俺が目を開けて確認するしか無いのか?
でも、目を開けてまた具合が悪くなったらどうしよう。
何だかこの感じ、日本神話だったか……あの話に似ているな。
岩戸に閉じ篭ったものの、外の様子が気になって仕方ない女神の話。
散々迷ったが、こっそり様子を見る事に決めて。
恐る恐る薄目を開けたら。
オスカーが、小っちゃくなってソファに腰掛けているのが見えた。
「えっと、その……大丈夫か?」
そんな風にタスクが気遣うぐらい、オスカーは赤面している。
両手で顔を覆っているが耳まで赤くなっていて。
しかも、少し離れた位置にあるベッドで寝転がった俺でも分かるぐらいなんだから、相当なもんだ。
おい、少し前の下衆王子キャラ、何処に行ったんだよ。
そう言えばサイラスも数話前に何故か赤面していたな。
キャラ崩壊が激しくないか、大丈夫か。
俺もオネェキャラとかに変更しようか? や、それは無いな。
馬鹿な事を考えて油断していた。
真っ赤なオスカーと目が合ってしまい。
無言で俺の方に人差し指を突き付けるオスカー。
慌てて目を瞑る俺。
「ん? キョウタがどした?」
俺は寝ている、俺は寝ている。
「あ……顔色、良くなってんじゃん。良かった……。」
バレていないようだ、セ~~~ッフ!
その台詞と、ドサッという音から察するに。
ソファか何かにオスカーが腰掛けたんだろう。
人が乗り物酔いしている時に優雅なティーブレイクか。
タスクじゃないが、呪ってやる。
俺の乗り物酔いよ、オスカーに移れ。
しかも、タスクや、目を瞑っているとはいえ、俺もいるのに。
オスカーは甘えるわ、サイラスも満更でもない声だわで。
「……医者かナンか、来ねぇのかよ。」
タスクがプチ怒った。
俺も同感だ。
教会の僧侶とか、来いよ。
いくら生命に危険が無いとは言え、誰かプロは来ないのか。
あ、駄目だ。
プロが来たら、俺が気絶していない事が分かってしまう。
目を開けずに耳を澄ませていると。
オスカーは随分と『色々出来る』男だという話が聞こえた。
そのオスカーが診てくれて、心配無いと判断したんだから。
とりあえずいいや、大丈夫だろう。
「ちなみに俺は、様子は見たが、具合は見ていないぞ。本人が望むなら、確かめてやってもいいが。」
「下ネタかよ! しかも今更だな!」
これは酷い下ネタだ。
前言撤回、とても不安になった。
そんな事より、俺の衣服を剥いだ時のオスカーが何に驚いたのか。
それを知りたいんだが。
二人の内のどちらでもいいから、あの時の話を蒸し返してくれないだろうか。
俺が気配を殺しながら聞き耳を立てていると。
サイラスが唐突に、タスクに挑戦的なセリフを吐いた。
要約すると、俺が倒れたのはタスクの所為だ、と言っているように聞こえる。
しかも。タスクを。
異世界から来た悪魔、と言い切った。
……タスクが異世界からの転移者だと、バレている。
という事は俺についても。
転生者な事。今世の記憶が無い事。
そのどちらか、あるいは両方とも、やはりサイラスは知っているんじゃないか。
一人、身動きせずに焦る俺。
サイラスはタスクを追い詰めるように言葉を続ける。
タスクが俺のチカラを一方的に奪っているのだ、と。
違う、そんな事は無い。
すぐに否定して、タスクを援護してやりたいのに。
ここに来て俺の乗り物酔いが再びピークを迎えた。
苦しい。
分かっている。
いや、分かったんだ。
俺だけが消耗しているのは。
俺が、受け取ろうとしないだけだと。
だからタスクを責めないでくれ。
「聖女は、魔族に真に対抗しうる大事な存在。私の大事な尻を守る為に必要な聖女を、悪魔の貴方が害しているのならば、魔族の私だって黙ってはいませんよ。」
「サイラス、お替わり。」
「オスカー、今かなり真剣な状況です。命懸けで悪魔と対峙しているんですよ、遠慮してください。」
………………はっ?
今、情報の玉突き衝突が発生したんだが。
聖女が魔族に対抗云々は、大体の聖女はそんなイメージだからいい。
だが。
サイラスが魔族?
天敵だろう聖女を、大事、必要とかほざくな。
サイラス、大事な自分の尻は自分で守れ。
俺に守らせようとするな。
本気でタスクを悪魔とか言うな。
オスカー、お替わりはこのタイミングじゃないだろ。
悪魔と魔族だと、悪魔の方が上なのか。
俺は何に驚いたらいい?
何処に突っ込めばいい?
情報処理が追い付かん。
精神的なショック療法が効いたのか。
俺の乗り物酔いは営業時間が終了したようだ。
……だが、しかし。
「俺にはタスクが悪魔だとは思えない。こんなに可愛いのに。むしろ、小悪魔?」
お前は黙ってろ。
何が小悪魔だ。
「オスカーは黙っててください。」
お前が言うなよ。
流石に可哀想だろ。
俺、具合が悪いのに。
二人とも突っ込ませ過ぎだろ、息切れするわっ。
俺が胸中で文句を言っている間にも、段々とタスクは追い込まれて。
俺では到底言い返せない雰囲気になってきた。
一連の突っ込みで、すっかり疲れ切ってしまった俺は。
このまま眠ってしまおうと、改めて心に決めた。
決めたのに。
「キョウタが目を開ける前に、確認しておきたい。……なぁサイラス?」
オスカーが何処となく低い声で尋ねる。
「何ですか。」
「お前は気付いていたんだろう? 知っていて、俺には言わなかった。」
「いいえ? 確証は無いが恐らく、という前提で伝えたと思いますが。」
何一つおかしな所の無い会話なのに。
何故だか、下らない事を言う直前のタスクの表情を思い出した。
「俺が聞いたのは、キョウタはコルネール殿下かも知れない、という事だけだ。」
コルネール殿下? 誰?
あぁ、今世の俺の事か。
初めて聞いたはずの名前が、妙に違和感無く身体に入って来る。
頭痛も眩暈も感じないまま頭の中に浮かんだ。
コルネール第三王子。
国王の息子で、四人兄弟の三番目。
「私が何を、言わなかったと?」
「……キョウタが、男だなんて、聞いていないぞ……。」
ほぉら、馬鹿な……えええぇぇぇっ?
「それを言う必要があるとは思いませんでした。」
「どっからどう見ても男だろ、シッカリしろよ。」
何故、真剣な声を出す奴に限って馬鹿な事しか言わないんだ。
サイラスの声、この上なく呆れているぞ。
タスクにも言われるレベルで酷いぞ。
「だって、女のような格好で、聖女コンテストに出ていたじゃないか。」
「んなもん、女装だよっ。あのレベルくらい見抜けやっ。」
「参加者は女性限定ではありませんよ。オスカー、説明しましたよね?」
「マジかよっ。オレ達の女装、意味無かった~っ。」
頑張れタスク。
突っ込めタスク。
「私が説明した内の何割がオスカーに理解されているのか……考えると不安です。」
「今更だな、おい。」
「見くびるな。ちゃんと聞いていた分に関しては、ちゃんと理解している。」
「全部聞いてやれ。」
あ、タスクめ。
疲れて来たのか、おざなりだぞ。
「はぁ~。その調子では、私が魔族だという話すらちゃんと理解しているのか……はぁ。」
「流石に同情するぜ。」
「そ、れは……。」
「………。」
おや? オスカーのボケが来ない?
「ま、魔族だと……ぅ話……。ちゃ…と……理……。」
「………。」
どうしたオスカー、声が小さいぞ?
何だ? 何が起きている?
タスクかサイラス、何か言え。知らせろ。
俺が目を閉じているからかも知れないが。
今のオスカーの声は、恥じらいと甘えで出来ていた気がする。
しかもその後、三人とも無言だ。
どうなっているんだ? 分からない。
俺が目を開けて確認するしか無いのか?
でも、目を開けてまた具合が悪くなったらどうしよう。
何だかこの感じ、日本神話だったか……あの話に似ているな。
岩戸に閉じ篭ったものの、外の様子が気になって仕方ない女神の話。
散々迷ったが、こっそり様子を見る事に決めて。
恐る恐る薄目を開けたら。
オスカーが、小っちゃくなってソファに腰掛けているのが見えた。
「えっと、その……大丈夫か?」
そんな風にタスクが気遣うぐらい、オスカーは赤面している。
両手で顔を覆っているが耳まで赤くなっていて。
しかも、少し離れた位置にあるベッドで寝転がった俺でも分かるぐらいなんだから、相当なもんだ。
おい、少し前の下衆王子キャラ、何処に行ったんだよ。
そう言えばサイラスも数話前に何故か赤面していたな。
キャラ崩壊が激しくないか、大丈夫か。
俺もオネェキャラとかに変更しようか? や、それは無いな。
馬鹿な事を考えて油断していた。
真っ赤なオスカーと目が合ってしまい。
無言で俺の方に人差し指を突き付けるオスカー。
慌てて目を瞑る俺。
「ん? キョウタがどした?」
俺は寝ている、俺は寝ている。
「あ……顔色、良くなってんじゃん。良かった……。」
バレていないようだ、セ~~~ッフ!
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