3 / 16
機械、難しいっす
しおりを挟む
「───では、次回のミーティングではその件について詳細を詰めるという事で。お疲れ様でした」
通話を終え、画面がオフになったのを確認したぽってぃーはグーッと伸びをする。
首や肩の辺りの綿が固まっているのを感じ、今日の会議は少し長丁場だったなと振り返る。時計を見れば、ちょうど午後のティータイムに差しかかろうというタイミング。掃除をしてくれているであろうゴロにも声をかけて休憩しようと思い、パソコンをフリーズ状態にして仕事部屋からリビングに移動する。
「ゴロ、ちょっと一休みせーへん…かぁぁ⁉」
「ぽぽぽぽってぃーさん、助けてくださいっす」
頭を三角巾で覆い、ハタキを手にしたゴロが目に涙を浮かべガタガタ震えながら床に横たわっている。その尻尾にしっかりと食いつき、更に吸い込もうとしているロボット掃除機のウイーンという機械音が静かながらもハッキリと部屋に響いているのを見たぽってぃーは、慌ててスイッチを切るため駆け寄った。
*
「す、すみませんでしたっす…」
「いや、大事にならんで良かったわ。最悪、尻尾をちぎって縫い直す羽目になるからな」
尻尾に巻かれた包帯を見て気にするなと声をかけるが、ゴロは申し訳なさそうにしょぼんと項垂れたままジュースの入ったグラスに手をつけず握り締めている。
「ゴロの負担が増えてまうけど、自動やのうて普通の掃除機買うた方がええかな。誰もおらん時に今日みたいな事が起きたら危ないし」
「す、そんなもったいない事をしてもらうわけにはいかないっす。今度から、掃除機さんに床をお掃除してもらう時はおいが別の部屋にいるようにするっす」
「そうか?まあ、また不都合な事とかあったら言うてや。働きやすい環境を用意するのはこっちの役目やからな」
ぽってぃーの言葉にゴロはコクコクと頷く。
ここで働き始めて三日が経つのだが、ゴロは既にカルチャーショックで頭が爆発寸前だった。家事をこなすという事自体に問題はない。故郷での生活と同じような流れで動けばいいだけだ。ただ一つ、決定的に違うのは故郷では全てが手作業だった事がここでは機械と協力しなければならないという点だった。
薪を割り、火を起こさなくてもスイッチ一つでお風呂は沸くし、料理に至っては火すら使わない。IHという真っ平な台の上に鍋を置けば、熱の力で料理ができた。
洗濯板と石鹸を使って一生懸命汚れを落とさずとも、大きな箱に洗濯物と専用の洗剤を入れれば勝手にきれいになってくれる。しかも柔軟剤なる物を使えば新品以上のふわふわの出来上がりになるし、設定さえ変えれば乾かすところまでやってくれるので雨の日でも気にせず洗濯ができた。
自分が正しく使えればとても便利な生活なのだと思う。特にこれだけ広い家を一人で管理するとなると、故郷のような環境では到底追いつかないだろう。それだけに、一日でも早く家電の皆様と仲良くできるように努めなければと思うのだが、所詮相手は意思を持たない機械だ。便利である事に違いはないが、話が通じるわけではないので現状としてはただただゴロが振り回される形だった。
「おっと、もうこんな時間か。わいは部屋に戻るわ」
「す、お仕事の続きっすか?」
時計を見て立ち上がるぽってぃーに尋ねると、彼はあーと視線を斜め上に向けて答える。
「ちょっと今大事なイベント中でな。目標までまだ走る必要があるんや」
「イベント、っすか」
休憩を惜しんでランニングをするほど高い目標を持って励むとは、やはり一流のぬいぐるみは意識が違う。尊敬の眼差しに気づいているのかいないのか、ぽってぃーはゆっくり休憩してやと言い残してそそくさと部屋へ戻っていった。
*
「ごちそうさん」
「す、お粗末様っす。お味大丈夫だったすか?」
「ああ、美味かったわ。初めてにしては上出来ちゃうか?」
ぽってぃーの褒め言葉に、ゴロはす、と嬉しそうに頬を染める。
今日の夕飯はハンバーグ、ゴロ初挑戦の献立である。食事の世話ももちろん仕事の内なのだが、一つ問題だったのはレパートリーに偏りがあり過ぎるという点だった。煮物や焼き魚、味噌汁、卵焼き。故郷ではごちそうだったメニューも、都会に出ればありふれた和食のレパートリーの一つに過ぎない。
─和食もええけど、今後の事を思うと洋食や中華なんかも覚えといた方がええな。とりあえず、肉料理で作れるもんないか?
─す、故郷ではお祝いの時ぐらいしか出せなかったっすが鹿やイノシシ、ウサギなんかは捌けるっす!ちょっと大変っすが、クマ料理も得意っす!
─えっと、ジビエ料理もええねんけどできれば普通の肉がええかな。っちゅーか、クマ食うんやね
なぜか少し引かれてしまったが、その後でぽってぃーがパソコンで色々な料理の画像を見せてくれた。鶏肉はまだわかるが、牛肉や豚肉などという高級食材が都会では当たり前のように使われている事に衝撃を受けた。
見た目もオシャレで自分に作れるだろうかと心配になったが、雇い主が食べたいと言っているのだ。仕事である以上、作れるようになる努力は必須だろう。
肉料理のレパートリーは特に多い方がいいというぽってぃーの要望に応えるべく、ゴロはぽってぃーが買ってくれたレシピ本とにらめっこをしながら手始めにハンバーグを作ってみた。ちょっと見た目は不格好だったが、味の方は合格だったようだ。
(もっと色んな料理が出せるように頑張るっす)
「せや、忘れるとこやった」
次は何に挑戦してみようかと思いを巡らせていると、ぽってぃーが小さな白い箱を差し出した。
「す?これは何すか?」
「ゴロ用のスマホや」
「す、すすすすすすまほ⁉」
驚きのあまり、片付けようとしていた皿を落としそうになった。スマホ、それは都会に住む者だけが持つ事を許された小型の電話である。それだけではない。この小さく薄い板は、一瞬で手紙を届ける事ができたり、調べ物ができたり、買い物まで済ませる事ができるという魔法のアイテムだと聞いた事がある。
そんな素晴らしい物を自分が持つなんて、夢にも思わなかった。いや、待て。ゴロは慌ててぽってぃーに訴える。
「ぽぽぽぽってぃーさん。おい、そんな高価な物買えないっす」
「何言うとるんや。これは業務に必要なモンやからわいからの支給品や」
(支給品…!)
こんな都会アイテムをサラッと支給できてしまうなんて、やはりぽってぃーは選ばれしぬいぐるみだ。震える手で箱を開けると、白いスマホが眩しく光って見えた。
「ひとまず最低限の機能だけでも知っといてほしいから、今教えてもええか?」
「す、す!」
エプロンからメモ帳を取り出し、必死に操作を覚えようとぽってぃーの説明に耳を傾ける。
「───で、このボタンを押すと連絡先一覧が見られるから電話をかけたい相手を選ぶんや。ロックを解除するところから一回やってみよか」
「す、す!」
緊張の面持ちで、スマホを手にする。ロックを解除するには、スマホに顔を向けるそうだ。顔認証というやつらしい。
ゴロはドキドキしながらスマホと向き合う。
「…」
「…」
何も反応がない。
「もう一回やってみよか」
「す、す!」
表情が硬すぎたのかもしれない。努めてリラックスしながら再び画面を見つめる。
「…」
「…」
やはりスマホは沈黙のままだ。
「…」
「ま、まあパスワードを打って解除する方法もあるからな。慣れたら使いこなせると思うから気長に行こ」
「す…」
相手は機械だが、こうも見事に無視されると心が抉られる。ぽってぃーの優しい言葉に、ゴロは都会の暮らしに一刻も早く慣れようと決意を固め直すのだった。
通話を終え、画面がオフになったのを確認したぽってぃーはグーッと伸びをする。
首や肩の辺りの綿が固まっているのを感じ、今日の会議は少し長丁場だったなと振り返る。時計を見れば、ちょうど午後のティータイムに差しかかろうというタイミング。掃除をしてくれているであろうゴロにも声をかけて休憩しようと思い、パソコンをフリーズ状態にして仕事部屋からリビングに移動する。
「ゴロ、ちょっと一休みせーへん…かぁぁ⁉」
「ぽぽぽぽってぃーさん、助けてくださいっす」
頭を三角巾で覆い、ハタキを手にしたゴロが目に涙を浮かべガタガタ震えながら床に横たわっている。その尻尾にしっかりと食いつき、更に吸い込もうとしているロボット掃除機のウイーンという機械音が静かながらもハッキリと部屋に響いているのを見たぽってぃーは、慌ててスイッチを切るため駆け寄った。
*
「す、すみませんでしたっす…」
「いや、大事にならんで良かったわ。最悪、尻尾をちぎって縫い直す羽目になるからな」
尻尾に巻かれた包帯を見て気にするなと声をかけるが、ゴロは申し訳なさそうにしょぼんと項垂れたままジュースの入ったグラスに手をつけず握り締めている。
「ゴロの負担が増えてまうけど、自動やのうて普通の掃除機買うた方がええかな。誰もおらん時に今日みたいな事が起きたら危ないし」
「す、そんなもったいない事をしてもらうわけにはいかないっす。今度から、掃除機さんに床をお掃除してもらう時はおいが別の部屋にいるようにするっす」
「そうか?まあ、また不都合な事とかあったら言うてや。働きやすい環境を用意するのはこっちの役目やからな」
ぽってぃーの言葉にゴロはコクコクと頷く。
ここで働き始めて三日が経つのだが、ゴロは既にカルチャーショックで頭が爆発寸前だった。家事をこなすという事自体に問題はない。故郷での生活と同じような流れで動けばいいだけだ。ただ一つ、決定的に違うのは故郷では全てが手作業だった事がここでは機械と協力しなければならないという点だった。
薪を割り、火を起こさなくてもスイッチ一つでお風呂は沸くし、料理に至っては火すら使わない。IHという真っ平な台の上に鍋を置けば、熱の力で料理ができた。
洗濯板と石鹸を使って一生懸命汚れを落とさずとも、大きな箱に洗濯物と専用の洗剤を入れれば勝手にきれいになってくれる。しかも柔軟剤なる物を使えば新品以上のふわふわの出来上がりになるし、設定さえ変えれば乾かすところまでやってくれるので雨の日でも気にせず洗濯ができた。
自分が正しく使えればとても便利な生活なのだと思う。特にこれだけ広い家を一人で管理するとなると、故郷のような環境では到底追いつかないだろう。それだけに、一日でも早く家電の皆様と仲良くできるように努めなければと思うのだが、所詮相手は意思を持たない機械だ。便利である事に違いはないが、話が通じるわけではないので現状としてはただただゴロが振り回される形だった。
「おっと、もうこんな時間か。わいは部屋に戻るわ」
「す、お仕事の続きっすか?」
時計を見て立ち上がるぽってぃーに尋ねると、彼はあーと視線を斜め上に向けて答える。
「ちょっと今大事なイベント中でな。目標までまだ走る必要があるんや」
「イベント、っすか」
休憩を惜しんでランニングをするほど高い目標を持って励むとは、やはり一流のぬいぐるみは意識が違う。尊敬の眼差しに気づいているのかいないのか、ぽってぃーはゆっくり休憩してやと言い残してそそくさと部屋へ戻っていった。
*
「ごちそうさん」
「す、お粗末様っす。お味大丈夫だったすか?」
「ああ、美味かったわ。初めてにしては上出来ちゃうか?」
ぽってぃーの褒め言葉に、ゴロはす、と嬉しそうに頬を染める。
今日の夕飯はハンバーグ、ゴロ初挑戦の献立である。食事の世話ももちろん仕事の内なのだが、一つ問題だったのはレパートリーに偏りがあり過ぎるという点だった。煮物や焼き魚、味噌汁、卵焼き。故郷ではごちそうだったメニューも、都会に出ればありふれた和食のレパートリーの一つに過ぎない。
─和食もええけど、今後の事を思うと洋食や中華なんかも覚えといた方がええな。とりあえず、肉料理で作れるもんないか?
─す、故郷ではお祝いの時ぐらいしか出せなかったっすが鹿やイノシシ、ウサギなんかは捌けるっす!ちょっと大変っすが、クマ料理も得意っす!
─えっと、ジビエ料理もええねんけどできれば普通の肉がええかな。っちゅーか、クマ食うんやね
なぜか少し引かれてしまったが、その後でぽってぃーがパソコンで色々な料理の画像を見せてくれた。鶏肉はまだわかるが、牛肉や豚肉などという高級食材が都会では当たり前のように使われている事に衝撃を受けた。
見た目もオシャレで自分に作れるだろうかと心配になったが、雇い主が食べたいと言っているのだ。仕事である以上、作れるようになる努力は必須だろう。
肉料理のレパートリーは特に多い方がいいというぽってぃーの要望に応えるべく、ゴロはぽってぃーが買ってくれたレシピ本とにらめっこをしながら手始めにハンバーグを作ってみた。ちょっと見た目は不格好だったが、味の方は合格だったようだ。
(もっと色んな料理が出せるように頑張るっす)
「せや、忘れるとこやった」
次は何に挑戦してみようかと思いを巡らせていると、ぽってぃーが小さな白い箱を差し出した。
「す?これは何すか?」
「ゴロ用のスマホや」
「す、すすすすすすまほ⁉」
驚きのあまり、片付けようとしていた皿を落としそうになった。スマホ、それは都会に住む者だけが持つ事を許された小型の電話である。それだけではない。この小さく薄い板は、一瞬で手紙を届ける事ができたり、調べ物ができたり、買い物まで済ませる事ができるという魔法のアイテムだと聞いた事がある。
そんな素晴らしい物を自分が持つなんて、夢にも思わなかった。いや、待て。ゴロは慌ててぽってぃーに訴える。
「ぽぽぽぽってぃーさん。おい、そんな高価な物買えないっす」
「何言うとるんや。これは業務に必要なモンやからわいからの支給品や」
(支給品…!)
こんな都会アイテムをサラッと支給できてしまうなんて、やはりぽってぃーは選ばれしぬいぐるみだ。震える手で箱を開けると、白いスマホが眩しく光って見えた。
「ひとまず最低限の機能だけでも知っといてほしいから、今教えてもええか?」
「す、す!」
エプロンからメモ帳を取り出し、必死に操作を覚えようとぽってぃーの説明に耳を傾ける。
「───で、このボタンを押すと連絡先一覧が見られるから電話をかけたい相手を選ぶんや。ロックを解除するところから一回やってみよか」
「す、す!」
緊張の面持ちで、スマホを手にする。ロックを解除するには、スマホに顔を向けるそうだ。顔認証というやつらしい。
ゴロはドキドキしながらスマホと向き合う。
「…」
「…」
何も反応がない。
「もう一回やってみよか」
「す、す!」
表情が硬すぎたのかもしれない。努めてリラックスしながら再び画面を見つめる。
「…」
「…」
やはりスマホは沈黙のままだ。
「…」
「ま、まあパスワードを打って解除する方法もあるからな。慣れたら使いこなせると思うから気長に行こ」
「す…」
相手は機械だが、こうも見事に無視されると心が抉られる。ぽってぃーの優しい言葉に、ゴロは都会の暮らしに一刻も早く慣れようと決意を固め直すのだった。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
おしごとおおごとゴロのこと そのに
皐月 翠珠
キャラ文芸
あのぬいぐるみ達が帰ってきた!
都会の生活に慣れ始めてきたゴロ。
けれど、まだまだ知らない事はたくさんあって…?
原案:皐月翠珠 てぃる
作:皐月翠珠
イラスト:てぃる
おしごとおおごとゴロのこと そのさん
皐月 翠珠
キャラ文芸
目指すは歌って踊れるハウスキーパー!
個性的な面々に囲まれながら、ゴロはステージに立つ日を夢見てレッスンに励んでいた。
一方で、ぽってぃーはグループに足りない“何か”を模索していて…?
ぬいぐるみ達の物語が、今再び動き出す!
※この作品はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは無関係ですが、ぬいぐるみの社会がないとは言っていません。
原案:皐月翠珠 てぃる
作:皐月翠珠
イラスト:てぃる
エリア51戦線~リカバリー~
島田つき
キャラ文芸
今時のギャル(?)佐藤と、奇妙な特撮オタク鈴木。彼らの日常に迫る異変。本当にあった都市伝説――被害にあう友達――その正体は。
漫画で投稿している「エリア51戦線」の小説版です。
自サイトのものを改稿し、漫画準拠の設定にしてあります。
漫画でまだ投稿していない部分のストーリーが出てくるので、ネタバレ注意です。
また、微妙に漫画版とは流れや台詞が違ったり、心理が掘り下げられていたりするので、これはこれで楽しめる内容となっているかと思います。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
薔薇と少年
白亜凛
キャラ文芸
路地裏のレストランバー『執事のシャルール』に、非日常の夜が訪れた。
夕べ、店の近くで男が刺されたという。
警察官が示すふたつのキーワードは、薔薇と少年。
常連客のなかにはその条件にマッチする少年も、夕べ薔薇を手にしていた女性もいる。
ふたりの常連客は事件と関係があるのだろうか。
アルバイトのアキラとバーのマスターの亮一のふたりは、心を揺らしながら店を開ける。
事件の全容が見えた時、日付が変わり、別の秘密が顔を出した。
月花は愛され咲き誇る
緋村燐
キャラ文芸
月鬼。
月からやってきたという鬼は、それはそれは美しい姿をしていたそうだ。
時が経ち、その姿もはるか昔のこととなった現在。
色素が薄いものほど尊ばれる月鬼の一族の中、三津木香夜はみすぼらしい灰色の髪を持って生を受けた。
虐げられながらも生きてきたある日、日の本の国で一番の権力を持つ火鬼の一族の若君が嫁探しのために訪れる。
そのことが、香夜の運命を大きく変えることとなった――。
野いちご様
ベリーズカフェ様
ノベマ!様
小説家になろう様
エブリスタ様
カクヨム様
にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる