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5章 領都プリンシバル
59話 午後の授業風景
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召喚魔法基礎Ⅱという名の動物交流会は無事終わった。
臨時講師としてこれでいいのかとも思ったが、担当教授がサボっているし、初回のオリエンテーション的授業ということで、これでいいんだそうだ。
とりあえず、ルナステラさんとウイン棟の一階食堂へ行って昼食を食べようと思ったが、そこは戦場だった。青や緑や紫のローブを着た学生達でごった返すフードコート。
学生全員がここで食事をするわけではない。学園外から通うお金持ちは持参した食事をラウンジで優雅に食べる。自宅に帰るものもいる。ここにたむろしているのは主に寮生。
人気の食材を我先にと並びに来るんだろうか。焼きそばパンとか、牛丼とか……。
売店の列に並んで持ち帰り専用の軽食を買い、すごすごと引き上げる俺たち。
「次回からは昼食用意しておきますです」
と固い決意のルナステラさん。
学内の公園や広場のベンチで食べてもいいが、他の学生に誰だこいつらと見られるのも恥ずかしいので、早々とファンローズ教授の研究室に戻る。
教務助手のポタジェさんとカフナさんが午後の授業に向けてパンをかじりながら書類の整理をしていた。
俺は空いてる椅子に座って、買ってきた懐かしい黒パンに肉と野菜を挟んだサンドイッチを食べる。うんアドラーブルで食べた黒パンより少し柔らかい。
「食堂から追い出されました」
「はは、この時期は混むからね。しばらく経ったら落ち着くよ」
「落ち着く?」
「授業についてこれない奴らがサボったりやめたりするんですよ」
うーん、それもどうかと思うけど。
「お茶をどうぞ」
ルナステラさんが水場で沸いていたお湯でお茶を淹れてくれる。
「あ、俺たちまで気にすることないですよ。あなたはトーマ先生の従者なんですから。俺たちもファンローズ教授の従者みたいなもんだからね」
「そ、教授がいないと振り回されないだけむしろ楽できるんだよなこれが」
「ということは午後も教授はお休みですか」
「まあねー、途中から来るなんて殊勝な考えはないからねー」
ひどい言われよう、教授なのに。
午前の授業は七刻で終わる。ここがまたややこしいんだけれど、七刻は午後の一刻となる。午後一時を十三時と呼ぶみたいな感じ。
午後の一刻から午後の二刻までが昼休み。二時間も昼休みって流石に休みすぎだろうとも思ったが、優雅に昼食をとった後はティータイムがあるんだそうな。講師も学生も貴族出身者が多いのでそういう伝統らしい。
庶民出身の学生は食事をかっ喰らった後は図書館へ行ったり自習をしたり有意義に過ごす。
ということで俺たちは、午後の授業に関しての情報を得るために有意義に過ごしている。
『戦闘魔法基礎Ⅱ』
これも前期で座学を学び、後期で実践を学ぶ。ただし戦闘魔法といっても攻撃魔法だけでなく、防御魔法、付与魔法、探査魔法など、幅広い意味での戦闘魔法……の基礎である。
この授業は自分の属性にあった魔法を伸ばしていく授業らしい。
ということで再び柵で囲まれた野外教室へ。
倉庫から標的になる固定型の的を引っ張り出して設置。ここで教務助手ポタジェさんの才能を見せつけられる。
呪文を唱えると、広場の端に大きな高さ三メートル横五メートルくらいの土壁がそびえ立つ。すごい、ポタジェさんは土魔法の使い手だった。
といっても無から有を作り出しているわけではない。こんもりと盛り上がっていた土の山を変形させて固めたようだ。
「疲れたーーー」
そういってポタジェさんは地面に座り込む。
「もう無理。今日の仕事はおしまい。後はカフナに任せた」
「あんた休みの間全然訓練してないでしょ」
「うるせー、忙しかったんだよ」
凸凹コンビの教務助手さん達がじゃれ合っている。
やっぱりちゃんとした魔導科の魔法使いさんなんだな。
やがてざわざわと学生達が集まってくる。午前の授業よりも人数が多い。
人気の授業なんだろうか。
「みなさーんちゃんちゃん整列してくださーい! 今から戦闘魔法基礎Ⅱの授業を始めまーす」
午前の授業と同じように教務助手の間延びした呼びかけで授業が始まる。
だらだらと二人を取り巻く学生達。
「前期の講義で、魔法の成り立ちや自分の属性を改めて確認できたと思います。後期ではそれぞれの属性魔法をどんどん鍛えて実践に使えるまでに昇華していきましょう」
「お待ちなさい。ファンローズ先生はどちらにいるのですか? まさか前期のように今日もお休みしているのではないでしょうね」
おっと、定番の質問だ。
高飛車に上から目線で話す金髪女子学生。その後ろに控える女子学生二人。ローブの内に剣を仕込んでる。従者? 護衛? どのみちこの子たちもお貴族様なのだろう。
「教授は所用で今日はお休みです」
「えー」
「またかよ」
「その代わり! 冒険者ギルドから臨時講師としてトーマ先生をお招きしております。後期は実践中心となります。実戦を経験した現役の冒険者が教えていただくことになりますのでみなさん期待してください」
「おおっ」
「現役の冒険者か」
「それではトーマ先生一言ご挨拶を」
といってカフナさんが俺を紹介する。
おい! 何苦し紛れにこっちに振ってるんだよ。
期待に目をキラキラさせた学生がこっちを見る。中にはルナステラさんを見てる奴もいる。胡散臭そうに見ている学生、無視している学生もいる。仕方ないか。
「えー、アドラーブルのギルドから来ましたDランク(待遇)冒険者、チーム・イソシギ所属のトーマです。よろしく」
受けは狙わず簡単に挨拶をこなす。
「Dランク? 下っ端じゃねーか」
「なんだよ、AかBランクを呼んでこいよ」
う~ん、Dランク待遇でもお気に召さないらしい。実質Eだといったら追い出されそう。
「何を揉めているのかね」
後ろから声がしたので振り返ると、灰髪で白衣を着た中年の体格のいい男性が近づいてきた。
「あ、おはようございます。メーカー教授」
凸凹コンビが直立不動であいさつをしている。どうやらこの学園の教授らしい。
「今日はどうされました? 何かご用でも?」
「ファンローズ教授が体調を崩してお休みだと聞いてね。何かお手伝いすることはないかと思ってのぞいてみたんだが、何か揉めているようだね」
「いやあそれは、ははは」
愛想笑いをしながら目は笑ってない凸凹コンビ。
「君達も教授が不在で大変だろう。よく休講にしなかったね」
「はい。後期から臨時講師の方が来てくれていますのでなんとか開講できております」
「そういえば臨時講師を雇ったと知らせがあったねえ。どこの家の方かな」
家?
「あ、冒険者の方です。ファンローズ先生の知り合いの紹介で」
「ほう、冒険者……とはねえ」
凸凹コンビと話をしながらこちらをチラ見するなんちゃら教授。
それとなく嫌な感じだ。なんか上から目線? 家というのはどこの貴族の家系かみたいなことなんだろうか。
「そうだ、いいことを考えたよ。一学年後期といっても実力の差は出始めているのだろう。すでに属性魔法を使える学生は私が指導しよう。これでも魔導科属性魔法研究室を任せられているのでね。残りは君達でじっくりやればいいのではないか」
そう言いながら始めから決めていたのか、数人の学生を連れて行こうとする。
「お待ちくださいメーカー教授」
さっきの金髪高飛車お嬢様が教授を止める。
「私たちは戦闘魔法を学ぶためにこの授業を取っているのです。前期は座学で我慢を強いられました。教授についていけば戦闘魔法の訓練をつけていただけるのでしょうか」
「うむ、私は研究者だから直接は……先ずは属性魔法の体系を」
「いい加減にしていただきたい!」
わっと、いきなり切れる金髪お嬢様。
「なんなのだこの授業は。子供の遊びのような授業はもうウンザリだ。指導する能力がないのなら飛び級をさせていただきたい」
「わかったわかった。そこまでいうならその望み叶えてやろう」
「なに!」
「よし、今から模擬戦をやろうではないか」
「良いだろう。望むところだ。相手は?」
「ここにいるではないか。現役の冒険者が」
は?
「フォンローズ教授もそのために臨時講師として雇ったのであろう。ということでトーマくんといったか。模範試合で学生たちに戦闘というものを見せてやりなさい」
おおっ!
思わぬ展開に期待する学生たち。睨みつけてくる金髪高飛車お嬢様。
あたふたしている俺。肩で寝ているミー。
な、なんだこの展開は……
臨時講師としてこれでいいのかとも思ったが、担当教授がサボっているし、初回のオリエンテーション的授業ということで、これでいいんだそうだ。
とりあえず、ルナステラさんとウイン棟の一階食堂へ行って昼食を食べようと思ったが、そこは戦場だった。青や緑や紫のローブを着た学生達でごった返すフードコート。
学生全員がここで食事をするわけではない。学園外から通うお金持ちは持参した食事をラウンジで優雅に食べる。自宅に帰るものもいる。ここにたむろしているのは主に寮生。
人気の食材を我先にと並びに来るんだろうか。焼きそばパンとか、牛丼とか……。
売店の列に並んで持ち帰り専用の軽食を買い、すごすごと引き上げる俺たち。
「次回からは昼食用意しておきますです」
と固い決意のルナステラさん。
学内の公園や広場のベンチで食べてもいいが、他の学生に誰だこいつらと見られるのも恥ずかしいので、早々とファンローズ教授の研究室に戻る。
教務助手のポタジェさんとカフナさんが午後の授業に向けてパンをかじりながら書類の整理をしていた。
俺は空いてる椅子に座って、買ってきた懐かしい黒パンに肉と野菜を挟んだサンドイッチを食べる。うんアドラーブルで食べた黒パンより少し柔らかい。
「食堂から追い出されました」
「はは、この時期は混むからね。しばらく経ったら落ち着くよ」
「落ち着く?」
「授業についてこれない奴らがサボったりやめたりするんですよ」
うーん、それもどうかと思うけど。
「お茶をどうぞ」
ルナステラさんが水場で沸いていたお湯でお茶を淹れてくれる。
「あ、俺たちまで気にすることないですよ。あなたはトーマ先生の従者なんですから。俺たちもファンローズ教授の従者みたいなもんだからね」
「そ、教授がいないと振り回されないだけむしろ楽できるんだよなこれが」
「ということは午後も教授はお休みですか」
「まあねー、途中から来るなんて殊勝な考えはないからねー」
ひどい言われよう、教授なのに。
午前の授業は七刻で終わる。ここがまたややこしいんだけれど、七刻は午後の一刻となる。午後一時を十三時と呼ぶみたいな感じ。
午後の一刻から午後の二刻までが昼休み。二時間も昼休みって流石に休みすぎだろうとも思ったが、優雅に昼食をとった後はティータイムがあるんだそうな。講師も学生も貴族出身者が多いのでそういう伝統らしい。
庶民出身の学生は食事をかっ喰らった後は図書館へ行ったり自習をしたり有意義に過ごす。
ということで俺たちは、午後の授業に関しての情報を得るために有意義に過ごしている。
『戦闘魔法基礎Ⅱ』
これも前期で座学を学び、後期で実践を学ぶ。ただし戦闘魔法といっても攻撃魔法だけでなく、防御魔法、付与魔法、探査魔法など、幅広い意味での戦闘魔法……の基礎である。
この授業は自分の属性にあった魔法を伸ばしていく授業らしい。
ということで再び柵で囲まれた野外教室へ。
倉庫から標的になる固定型の的を引っ張り出して設置。ここで教務助手ポタジェさんの才能を見せつけられる。
呪文を唱えると、広場の端に大きな高さ三メートル横五メートルくらいの土壁がそびえ立つ。すごい、ポタジェさんは土魔法の使い手だった。
といっても無から有を作り出しているわけではない。こんもりと盛り上がっていた土の山を変形させて固めたようだ。
「疲れたーーー」
そういってポタジェさんは地面に座り込む。
「もう無理。今日の仕事はおしまい。後はカフナに任せた」
「あんた休みの間全然訓練してないでしょ」
「うるせー、忙しかったんだよ」
凸凹コンビの教務助手さん達がじゃれ合っている。
やっぱりちゃんとした魔導科の魔法使いさんなんだな。
やがてざわざわと学生達が集まってくる。午前の授業よりも人数が多い。
人気の授業なんだろうか。
「みなさーんちゃんちゃん整列してくださーい! 今から戦闘魔法基礎Ⅱの授業を始めまーす」
午前の授業と同じように教務助手の間延びした呼びかけで授業が始まる。
だらだらと二人を取り巻く学生達。
「前期の講義で、魔法の成り立ちや自分の属性を改めて確認できたと思います。後期ではそれぞれの属性魔法をどんどん鍛えて実践に使えるまでに昇華していきましょう」
「お待ちなさい。ファンローズ先生はどちらにいるのですか? まさか前期のように今日もお休みしているのではないでしょうね」
おっと、定番の質問だ。
高飛車に上から目線で話す金髪女子学生。その後ろに控える女子学生二人。ローブの内に剣を仕込んでる。従者? 護衛? どのみちこの子たちもお貴族様なのだろう。
「教授は所用で今日はお休みです」
「えー」
「またかよ」
「その代わり! 冒険者ギルドから臨時講師としてトーマ先生をお招きしております。後期は実践中心となります。実戦を経験した現役の冒険者が教えていただくことになりますのでみなさん期待してください」
「おおっ」
「現役の冒険者か」
「それではトーマ先生一言ご挨拶を」
といってカフナさんが俺を紹介する。
おい! 何苦し紛れにこっちに振ってるんだよ。
期待に目をキラキラさせた学生がこっちを見る。中にはルナステラさんを見てる奴もいる。胡散臭そうに見ている学生、無視している学生もいる。仕方ないか。
「えー、アドラーブルのギルドから来ましたDランク(待遇)冒険者、チーム・イソシギ所属のトーマです。よろしく」
受けは狙わず簡単に挨拶をこなす。
「Dランク? 下っ端じゃねーか」
「なんだよ、AかBランクを呼んでこいよ」
う~ん、Dランク待遇でもお気に召さないらしい。実質Eだといったら追い出されそう。
「何を揉めているのかね」
後ろから声がしたので振り返ると、灰髪で白衣を着た中年の体格のいい男性が近づいてきた。
「あ、おはようございます。メーカー教授」
凸凹コンビが直立不動であいさつをしている。どうやらこの学園の教授らしい。
「今日はどうされました? 何かご用でも?」
「ファンローズ教授が体調を崩してお休みだと聞いてね。何かお手伝いすることはないかと思ってのぞいてみたんだが、何か揉めているようだね」
「いやあそれは、ははは」
愛想笑いをしながら目は笑ってない凸凹コンビ。
「君達も教授が不在で大変だろう。よく休講にしなかったね」
「はい。後期から臨時講師の方が来てくれていますのでなんとか開講できております」
「そういえば臨時講師を雇ったと知らせがあったねえ。どこの家の方かな」
家?
「あ、冒険者の方です。ファンローズ先生の知り合いの紹介で」
「ほう、冒険者……とはねえ」
凸凹コンビと話をしながらこちらをチラ見するなんちゃら教授。
それとなく嫌な感じだ。なんか上から目線? 家というのはどこの貴族の家系かみたいなことなんだろうか。
「そうだ、いいことを考えたよ。一学年後期といっても実力の差は出始めているのだろう。すでに属性魔法を使える学生は私が指導しよう。これでも魔導科属性魔法研究室を任せられているのでね。残りは君達でじっくりやればいいのではないか」
そう言いながら始めから決めていたのか、数人の学生を連れて行こうとする。
「お待ちくださいメーカー教授」
さっきの金髪高飛車お嬢様が教授を止める。
「私たちは戦闘魔法を学ぶためにこの授業を取っているのです。前期は座学で我慢を強いられました。教授についていけば戦闘魔法の訓練をつけていただけるのでしょうか」
「うむ、私は研究者だから直接は……先ずは属性魔法の体系を」
「いい加減にしていただきたい!」
わっと、いきなり切れる金髪お嬢様。
「なんなのだこの授業は。子供の遊びのような授業はもうウンザリだ。指導する能力がないのなら飛び級をさせていただきたい」
「わかったわかった。そこまでいうならその望み叶えてやろう」
「なに!」
「よし、今から模擬戦をやろうではないか」
「良いだろう。望むところだ。相手は?」
「ここにいるではないか。現役の冒険者が」
は?
「フォンローズ教授もそのために臨時講師として雇ったのであろう。ということでトーマくんといったか。模範試合で学生たちに戦闘というものを見せてやりなさい」
おおっ!
思わぬ展開に期待する学生たち。睨みつけてくる金髪高飛車お嬢様。
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な、なんだこの展開は……
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