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5章 領都プリンシバル
50話 ラスタバン宿場町
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夜明けが近い。
東の空がうっすらと明るくなりだしている。
俺たちは魔獣狩りの勢子たちと別れ、少し離れたところで休息をとる。
煮炊きはできないので携帯食の塩漬け肉とクッキーと水。別に歩きながらでもとることはできるが、俺の目的は刀の手入れ。
鬼切丸を抜いてフォレストドッグの血のりを紙で拭う。刃こぼれがないか確かめ、軽く水で濡らした砥石をかける。そのあと丁寧に革で磨きをかける。以上時代小説調べ。
「あの、トーマさん……」
もぐもぐ塩漬け肉を食べていたルナステラさんが、なんか聞きにくそうに話す。
「猫は?」
あれ? ムーがいない。確かフォレストドッグと戦ったときは……もういなかったな。
「はぐれちゃったんですか!」
探さなければと慌てて立ち上がるルナステラさん。
「いや、その、あいつら勝手に来て勝手に帰ってるし……」
その時、目の前に黒い霧が集まり、塊になり、形となる。ふわりと着地する馬鹿猫、多分ミー。
ハッとして現場を押さえられバツが悪そうに目線をそらすミー。
ぺろぺろと体を舐めるミー。そういや初めてだな、ローテーション交代の瞬間を見たの。
「精霊獣だー! 実体化できるってトーマさんの従魔って精霊獣だったんですかあ」
あれ? 言わなかったっけ。
「別に契約したわけじゃないんだ。勝手についてきているだけだから」
「魔獣はマナを吸収して進化するといいます。精霊獣は身体の全てがマナで構成されていると聞きます。だから消えたり実体化できたりするのです。すごいです。初めて見たです」
なんか感激しているルナステラさん。
「上位の精霊獣に至っては人化できるという言い伝えもあるのですよ。すごいです。いつか見てみたいです」
うん、知ってる。
ミャ?
何事もなかったように、とことこ近づいて俺の首にしがみつきチューチューとマナを吸う精霊獣ミー。
「かわいい……」
感激してるルナステラさん。
ザイラが嫉妬してますよ。
「だから臨時講師に派遣されるのですね」
「あの、できたら内緒にして欲しいんだけど、底辺冒険者が精霊獣を連れてるとわかったら大騒ぎになるから」
「わかりました。内緒にしておきますです。猫の従魔ということにしておきますね。あの、触っていいですかあ」
そういいながらそっと手を伸ばす。
だからザイラが嫉妬してるから。
やがて行き先に起伏が広がり森や林が点在するようになる。
もちろん北には大森林が広がっているが、谷間をやや右にカーブしながら進む。
その先、小さな丘を抜けるとラスタバン宿場町が見えてくる。
そしてその前には北から南へ流れる大きな河川があり橋がかかってる。
「ルナステラさん、橋の向こうに大きな砦が見えるんですけどあれは?」
「ラスタバン砦ですね。歴史ある砦で、昔は王国の最前線基地だったみたいです。今は見学できますよ。人気の観光地です」
俺たちは川の手前にある宿場町へ入っていく。
出入り口の広場には、たくさんの荷馬車が停留して賑わっている。この宿場から開拓地への流通もあり賑わっているそうだ。川向うにはプリンシバルの兵士たちが常駐しており安全らしい。
長距離馬車やお金持ちの商人たちは早々と橋を渡りラスタバン砦で一泊する。砦見学でもするらしい。
今日はここで一泊して明日はいよいよ領都プリンシバルへ向かう。明日中には着くだろう。
客引きをかわしながら宿を探す。従魔も泊まれる専用宿を見つけなければならない。というのはどういうわけか、今日一日ザイラがルナステラさんに甘え、一人で森で過ごしたくないらしい。
ルナステラさんあんたのせいです。あんたが馬鹿猫ミーを可愛がるから。ザイラも従魔としての存在をアピールしたいらしい。
仕方がないので従魔と一緒に泊まれる宿屋を探した。
厩舎を持つ宿屋がある。個人で荷馬車を扱う商人で従魔に荷馬車を牽引かせているものもいる。騎馬に従魔を使っているものもいてかなりの需要があるらしい。当然冒険者チームで従魔を持ってる人もいる。
ということで宿を決めたが、なんと従魔込みで二人部屋で二ゴルド。その代わりザイラの大きさなら、厩舎に預けなくても同じ部屋で泊まれるらしい。もちろん食事と風呂つき。フォレストウルフと馬鹿猫ミーが同じ値段というのも複雑なんだけど。
部屋に入り、荷を解いて先に風呂へ行くことになった。と言っても部屋にザイラとミーを二人? だけにすることはできないので、俺が先に入ることになった。もちろんレディファーストで先に風呂を進めたのだが従者がとんでもないと断られた。
男女別に別れた入り口を入って服を脱いでタオルを巻いて中に入ると、なんと、なんと風呂があったのである。サウナではなくお湯をたっぷり張った湯船があったんだ。さすが川沿いの町。
久しぶりに暖かいお湯で頭の先から足の先まで備え付けの石鹸でゴシゴシ洗う。シャンプーはやっぱりなかった。
ういいいいい……
湯船に浸かるとおもわず声が出てしまう。ライトノベルのファンタジーもので、主人公がお風呂やお米にあれほど情熱を捧げる理由が理解できなかった。
風呂は週二回で十分だったし、銭湯よりもサウナの方が高級感があって憧れていたし、お米より麺類の方が好きだったけど。
いやあ、お風呂はいい! 日本人なんだなあと思う。
部屋に帰ってルナステラさんと交代する。ベッドでふてくされて寝ていたミーが俺の身体をにじりと登って首筋に吸い付きマナを吸う。
ザイラはベッドの上でルナステラさんのリュックを守っている。……誰から?
そろそろ最低限の文字を読めるようになりたいので言語変換表を引っ張り出してお勉強。一応数字は覚えた。基本の文字も覚えた。問題はAランクBランクとか言っているアルファベットで翻訳されている言葉はなんだろう。別の言語になるんだろうか。日本語に対する英語みたいに。
わからん。
「お待たせしました。夕食に参りましょうか」
ドキっとした。
ルナステラさんが湯上りの色っぽい姿で部屋に帰ってきた。女性のお風呂上がりってこんなに破壊力があるのか。でも何も気づかないふりをしてそのまま夕食を食べに行こうと思ったが、
「ザイラとミーはどうしよう、やっぱり夕食も別々で」
「従魔も一緒に食堂入れますよ」
あ、そうか。従魔御用達の宿屋なので普通に連れていってもなんの問題もなかったんだ。
ーーーーーーーーーーーー
冬馬の家計簿
入金
0
支出
宿泊(2人分)2ゴルド
残金9ゴルド30ペンド
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東の空がうっすらと明るくなりだしている。
俺たちは魔獣狩りの勢子たちと別れ、少し離れたところで休息をとる。
煮炊きはできないので携帯食の塩漬け肉とクッキーと水。別に歩きながらでもとることはできるが、俺の目的は刀の手入れ。
鬼切丸を抜いてフォレストドッグの血のりを紙で拭う。刃こぼれがないか確かめ、軽く水で濡らした砥石をかける。そのあと丁寧に革で磨きをかける。以上時代小説調べ。
「あの、トーマさん……」
もぐもぐ塩漬け肉を食べていたルナステラさんが、なんか聞きにくそうに話す。
「猫は?」
あれ? ムーがいない。確かフォレストドッグと戦ったときは……もういなかったな。
「はぐれちゃったんですか!」
探さなければと慌てて立ち上がるルナステラさん。
「いや、その、あいつら勝手に来て勝手に帰ってるし……」
その時、目の前に黒い霧が集まり、塊になり、形となる。ふわりと着地する馬鹿猫、多分ミー。
ハッとして現場を押さえられバツが悪そうに目線をそらすミー。
ぺろぺろと体を舐めるミー。そういや初めてだな、ローテーション交代の瞬間を見たの。
「精霊獣だー! 実体化できるってトーマさんの従魔って精霊獣だったんですかあ」
あれ? 言わなかったっけ。
「別に契約したわけじゃないんだ。勝手についてきているだけだから」
「魔獣はマナを吸収して進化するといいます。精霊獣は身体の全てがマナで構成されていると聞きます。だから消えたり実体化できたりするのです。すごいです。初めて見たです」
なんか感激しているルナステラさん。
「上位の精霊獣に至っては人化できるという言い伝えもあるのですよ。すごいです。いつか見てみたいです」
うん、知ってる。
ミャ?
何事もなかったように、とことこ近づいて俺の首にしがみつきチューチューとマナを吸う精霊獣ミー。
「かわいい……」
感激してるルナステラさん。
ザイラが嫉妬してますよ。
「だから臨時講師に派遣されるのですね」
「あの、できたら内緒にして欲しいんだけど、底辺冒険者が精霊獣を連れてるとわかったら大騒ぎになるから」
「わかりました。内緒にしておきますです。猫の従魔ということにしておきますね。あの、触っていいですかあ」
そういいながらそっと手を伸ばす。
だからザイラが嫉妬してるから。
やがて行き先に起伏が広がり森や林が点在するようになる。
もちろん北には大森林が広がっているが、谷間をやや右にカーブしながら進む。
その先、小さな丘を抜けるとラスタバン宿場町が見えてくる。
そしてその前には北から南へ流れる大きな河川があり橋がかかってる。
「ルナステラさん、橋の向こうに大きな砦が見えるんですけどあれは?」
「ラスタバン砦ですね。歴史ある砦で、昔は王国の最前線基地だったみたいです。今は見学できますよ。人気の観光地です」
俺たちは川の手前にある宿場町へ入っていく。
出入り口の広場には、たくさんの荷馬車が停留して賑わっている。この宿場から開拓地への流通もあり賑わっているそうだ。川向うにはプリンシバルの兵士たちが常駐しており安全らしい。
長距離馬車やお金持ちの商人たちは早々と橋を渡りラスタバン砦で一泊する。砦見学でもするらしい。
今日はここで一泊して明日はいよいよ領都プリンシバルへ向かう。明日中には着くだろう。
客引きをかわしながら宿を探す。従魔も泊まれる専用宿を見つけなければならない。というのはどういうわけか、今日一日ザイラがルナステラさんに甘え、一人で森で過ごしたくないらしい。
ルナステラさんあんたのせいです。あんたが馬鹿猫ミーを可愛がるから。ザイラも従魔としての存在をアピールしたいらしい。
仕方がないので従魔と一緒に泊まれる宿屋を探した。
厩舎を持つ宿屋がある。個人で荷馬車を扱う商人で従魔に荷馬車を牽引かせているものもいる。騎馬に従魔を使っているものもいてかなりの需要があるらしい。当然冒険者チームで従魔を持ってる人もいる。
ということで宿を決めたが、なんと従魔込みで二人部屋で二ゴルド。その代わりザイラの大きさなら、厩舎に預けなくても同じ部屋で泊まれるらしい。もちろん食事と風呂つき。フォレストウルフと馬鹿猫ミーが同じ値段というのも複雑なんだけど。
部屋に入り、荷を解いて先に風呂へ行くことになった。と言っても部屋にザイラとミーを二人? だけにすることはできないので、俺が先に入ることになった。もちろんレディファーストで先に風呂を進めたのだが従者がとんでもないと断られた。
男女別に別れた入り口を入って服を脱いでタオルを巻いて中に入ると、なんと、なんと風呂があったのである。サウナではなくお湯をたっぷり張った湯船があったんだ。さすが川沿いの町。
久しぶりに暖かいお湯で頭の先から足の先まで備え付けの石鹸でゴシゴシ洗う。シャンプーはやっぱりなかった。
ういいいいい……
湯船に浸かるとおもわず声が出てしまう。ライトノベルのファンタジーもので、主人公がお風呂やお米にあれほど情熱を捧げる理由が理解できなかった。
風呂は週二回で十分だったし、銭湯よりもサウナの方が高級感があって憧れていたし、お米より麺類の方が好きだったけど。
いやあ、お風呂はいい! 日本人なんだなあと思う。
部屋に帰ってルナステラさんと交代する。ベッドでふてくされて寝ていたミーが俺の身体をにじりと登って首筋に吸い付きマナを吸う。
ザイラはベッドの上でルナステラさんのリュックを守っている。……誰から?
そろそろ最低限の文字を読めるようになりたいので言語変換表を引っ張り出してお勉強。一応数字は覚えた。基本の文字も覚えた。問題はAランクBランクとか言っているアルファベットで翻訳されている言葉はなんだろう。別の言語になるんだろうか。日本語に対する英語みたいに。
わからん。
「お待たせしました。夕食に参りましょうか」
ドキっとした。
ルナステラさんが湯上りの色っぽい姿で部屋に帰ってきた。女性のお風呂上がりってこんなに破壊力があるのか。でも何も気づかないふりをしてそのまま夕食を食べに行こうと思ったが、
「ザイラとミーはどうしよう、やっぱり夕食も別々で」
「従魔も一緒に食堂入れますよ」
あ、そうか。従魔御用達の宿屋なので普通に連れていってもなんの問題もなかったんだ。
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