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5章 領都プリンシバル
48話 魔獣狩り
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朝日を浴びながら俺たち二人は領都プリンシバルを目指して進む。
旅人の朝は早い……というかルナステラさんに日の出前に叩き起こされた。朝食は弁当を出してもらい早々と宿場町ラモーヌを出立した。
北に大森林。それと平行に東に進んでいる俺たち。
「腹減った~そろそろ朝ごはんにしない?」
「わかりましたです。少々お待ちください」
森に向かってルナステラさんが声をかける。
「ザイラー!」
森の中からフォレストウルフやってくる。こんな魔獣が向かってくれば死を覚悟しなければならないけれど、もちろんルナステラさんの従魔ザイラである。
灰銀色の体をルナステラさんに擦り付けて嬉しさを表現するザイラ。
トーマさん、この付近には危険な魔物はいないそうです。ここで休憩しましょう。
ザイラは探査能力が鋭く俺たちの旅の斥候を担当している。懐で寝ているだけの馬鹿猫ムーとえらい違い。
「ザイラ、ご苦労さん」
ガルル……
目線を合わさず唸るザイラさん。
「やめなさいザイラ、私のご主人様なんですよ」
グウ……
ハハ、起こられてやんの。
荷物を降ろし防水シートを敷いて座る。
朝食は宿屋が用意した、黒パンに肉とクズ野菜を挟んでいるサンドイッチ……昨日の夜の残りを詰めただけ? まあ宿泊費込みの値段だし。
懐からムーを取り出しシートの上に置く。
「お前も日向ぼっこするか」
ガルルルル
ザイラが唸る。
あ、そうか。どういうわけか魔獣と精霊獣は仲が悪い。
ムーー
ザイラの威嚇を全く気にせず、うにゅーっと伸びをしてまたゴロンと寝る馬鹿猫ムー。大物なのか、きっと何も考えていないんだろう。
街道と呼べる轍の跡を進んでいる俺たち。
「ザイラも斥候はやめて一緒に歩いたら? 探査はどこでもできるんだろ」
ということで行動を共にする。
一瞬尻尾をふりかけたザイラを見逃さない。お前は犬か。
四頭立ての馬車が俺たちを追い越していく。宿場町ラモーヌから出発した乗合馬車だろう。箱馬車の中には乗客が、屋根の上には護衛の冒険者が、おまけに騎馬で護衛の冒険者と至れり尽くせり。もちろん目玉が飛び出る程の料金を、お小遣い程度に感じるお金持ちしか乗れないもの。
移動速度は速いが、泊まる街は俺たちと同じだ。
この馬車より速いのが通信連絡用早馬というやつ。まだ見たことはないが馬を乗り換えて昼夜ぶっ通しで進むらしい。ラトーナ商会で教えてもらった。
ちなみに長距離馬車が発展した一番の理由は旅客ではなく郵便馬車らしい。情報は世界を制す。
今日の旅も何事もなく終了しそうだ。こういうとフラグになりそうな気もするが、早立ちをした効果か十分休息をとりながらもこの日の中継地点にたどり着く。途中、枯れ枝を拾って束にする。キャンプ場にある薪は有料らしい。
リベーラ牧場。周囲を木柵で囲まれた駅馬車の休息替馬を飼育している牧場とキャンプ場が中心。駅馬車乗客専用の宿泊所はあるが、一般の宿屋も商店もない。キャンプ場と水場があるだけ。
牧場に着くと先客が結構たくさんいる。長距離馬車のお客さんは当然牧場の宿泊所を使う。他の旅人や商人はキャンプ場で自炊となるが、何やら大きなテントが複数並んでいる。
キャンプ場を使うには使用料を払うそうだ。いわゆるショバ代。
牧場の受付で一人一シルド、計二シルド払う。従魔はタダ。そう今回はキャンプ場ということでザイラも一緒。もちろんムーも。ちなみにザイラの首にはスカーフが巻かれている。従魔の証だそうだ。
「恐れ入りますが、野営場所は出口に近いところでお願いします。水場からできるだけ離れてください」
「え? お客さんそんなに多いんですか」
「いえそうではなくて……」
受付の人が周りを気にしながら小さな声になる。
「プリンシバルの貴族の方たちがいらしているんで」
「貴族の人が……キャンプ場?」
普通はお金持ち御用達の宿泊所を使うんじゃ……
「その……魔獣狩りにいらっしゃってるんで、取り巻きの方がたくさん……」
「魔獣狩り?」
俺たちはキャンプ場の出入口に近い隅っこで荷物を下ろす。
商人や旅人たちも同じように固まって自炊の準備をしている。
広場の中心を占拠している大きなテント。
あれか……
「魔獣狩りって危険な魔獣か群れが出てきたんだろうか。それにしてはザイラの探査に引っかかってないみたいだけど……」
なぜかムスッとしてるルナステラさんに聞いてみる。
「遊びです」
「遊び?」
「貴族の嗜み。領地の視察と戦闘訓練を兼ねて『魔獣狩り』をするそうです。実際は魔獣を狩って牙や毛皮を飾って自慢する、バカな趣味です」
「何それ? でも魔獣って危険じゃないの、命がけの趣味?」
その時グルルルル……ザイラが警戒音を出す。
ガチャガチャと武装した数人の兵士が近づいてくる。
「お前たち冒険者か」
「はい。アドラーブル冒険者ギルド所属です」
ルナステラさんがザイラを抑えながら答える。
「よしお前たちを雇おう。明朝、夜明け前に森へ入り勢子として参加しろ」
「あの……話が見えないのですが」
何言ってるんだこいつら。
「我らはプリンシバル領のさる貴族の方にお仕えしている騎士団だ。明朝魔獣狩りを行う。お前たちは勢子として雇うと言っておる」
あ、これは悪徳貴族と絡むパターン? やばいなあ。
「隊長様、そんな頭ごなしに言っても冒険者は雇えませんよ」
後ろからずんぐりとしたおっさんが、慇懃無礼な態度でしゃしゃり出る。
「冒険者の方、私はゴルドフィン商会の者、魔獣狩りのお世話をしております。いやあ連れてきた見習いたちがあまり使い物にならないのですよ」
見習い? 朝ギルド前で人を集めてきたのか。なんか懐かしい。
「まあこちらで現地調達をと何人かの冒険者さんにお声をかけておるのですよ。お一人一ゴルド払いましょう。獲物のお肉もお分けしますよ。いい稼ぎでしょう、まあ後払いになりますが」
ゴルドフィン商会……どっかで聞いた名前だ。
「では夜明けに門の前で集合してください。ささ、みなさん行きましょう。たっぷり英気を養って明日に備えていただかないと」
「そうか、お前たち、しっかり働けよ」
そういいながら大きなテントに戻っていくどこかの兵士と商人。
なに勝手なことを言っているのだろう。
「雇った冒険者や現地の人間に魔獣を追い詰めさせ、そこをお貴族様たちが待ち伏せして狩るのです。迷惑な話なのです」
「魔獣を? 狩る? 現地の人を集めてって、追い詰めるって逆に追い詰められるだろ。全滅するぞ」
フォレストドッグやガイアエイプが出てきたら、オーガや火竜が出てきたりら。地獄絵図しか見えない。
「茶番なのです。森の浅いところに生息する一角ウサギやワイルドボア程度を罠で捕まえて、弱らせ貴族様の前で放つのです。見事仕留めてめでたしめでたしなのです」
なんだよ、接待魔獣狩りかよ、いやあお強いですねえとかいうやつ?
「茶番と分かれば一ゴルドは魅力的だな。適当に騒いでいればいいわけだし」
「どうされますかトーマさん」
「うん、逃げよう」
ズルっ。
なんか効果音が聞こえた。
こんなフラグ丸出しの仕事なんか引き受けるわけがない。
俺たちは夜中にこそっと旅立つことにした。フラグなんかへし折ってやる。
旅人の朝は早い……というかルナステラさんに日の出前に叩き起こされた。朝食は弁当を出してもらい早々と宿場町ラモーヌを出立した。
北に大森林。それと平行に東に進んでいる俺たち。
「腹減った~そろそろ朝ごはんにしない?」
「わかりましたです。少々お待ちください」
森に向かってルナステラさんが声をかける。
「ザイラー!」
森の中からフォレストウルフやってくる。こんな魔獣が向かってくれば死を覚悟しなければならないけれど、もちろんルナステラさんの従魔ザイラである。
灰銀色の体をルナステラさんに擦り付けて嬉しさを表現するザイラ。
トーマさん、この付近には危険な魔物はいないそうです。ここで休憩しましょう。
ザイラは探査能力が鋭く俺たちの旅の斥候を担当している。懐で寝ているだけの馬鹿猫ムーとえらい違い。
「ザイラ、ご苦労さん」
ガルル……
目線を合わさず唸るザイラさん。
「やめなさいザイラ、私のご主人様なんですよ」
グウ……
ハハ、起こられてやんの。
荷物を降ろし防水シートを敷いて座る。
朝食は宿屋が用意した、黒パンに肉とクズ野菜を挟んでいるサンドイッチ……昨日の夜の残りを詰めただけ? まあ宿泊費込みの値段だし。
懐からムーを取り出しシートの上に置く。
「お前も日向ぼっこするか」
ガルルルル
ザイラが唸る。
あ、そうか。どういうわけか魔獣と精霊獣は仲が悪い。
ムーー
ザイラの威嚇を全く気にせず、うにゅーっと伸びをしてまたゴロンと寝る馬鹿猫ムー。大物なのか、きっと何も考えていないんだろう。
街道と呼べる轍の跡を進んでいる俺たち。
「ザイラも斥候はやめて一緒に歩いたら? 探査はどこでもできるんだろ」
ということで行動を共にする。
一瞬尻尾をふりかけたザイラを見逃さない。お前は犬か。
四頭立ての馬車が俺たちを追い越していく。宿場町ラモーヌから出発した乗合馬車だろう。箱馬車の中には乗客が、屋根の上には護衛の冒険者が、おまけに騎馬で護衛の冒険者と至れり尽くせり。もちろん目玉が飛び出る程の料金を、お小遣い程度に感じるお金持ちしか乗れないもの。
移動速度は速いが、泊まる街は俺たちと同じだ。
この馬車より速いのが通信連絡用早馬というやつ。まだ見たことはないが馬を乗り換えて昼夜ぶっ通しで進むらしい。ラトーナ商会で教えてもらった。
ちなみに長距離馬車が発展した一番の理由は旅客ではなく郵便馬車らしい。情報は世界を制す。
今日の旅も何事もなく終了しそうだ。こういうとフラグになりそうな気もするが、早立ちをした効果か十分休息をとりながらもこの日の中継地点にたどり着く。途中、枯れ枝を拾って束にする。キャンプ場にある薪は有料らしい。
リベーラ牧場。周囲を木柵で囲まれた駅馬車の休息替馬を飼育している牧場とキャンプ場が中心。駅馬車乗客専用の宿泊所はあるが、一般の宿屋も商店もない。キャンプ場と水場があるだけ。
牧場に着くと先客が結構たくさんいる。長距離馬車のお客さんは当然牧場の宿泊所を使う。他の旅人や商人はキャンプ場で自炊となるが、何やら大きなテントが複数並んでいる。
キャンプ場を使うには使用料を払うそうだ。いわゆるショバ代。
牧場の受付で一人一シルド、計二シルド払う。従魔はタダ。そう今回はキャンプ場ということでザイラも一緒。もちろんムーも。ちなみにザイラの首にはスカーフが巻かれている。従魔の証だそうだ。
「恐れ入りますが、野営場所は出口に近いところでお願いします。水場からできるだけ離れてください」
「え? お客さんそんなに多いんですか」
「いえそうではなくて……」
受付の人が周りを気にしながら小さな声になる。
「プリンシバルの貴族の方たちがいらしているんで」
「貴族の人が……キャンプ場?」
普通はお金持ち御用達の宿泊所を使うんじゃ……
「その……魔獣狩りにいらっしゃってるんで、取り巻きの方がたくさん……」
「魔獣狩り?」
俺たちはキャンプ場の出入口に近い隅っこで荷物を下ろす。
商人や旅人たちも同じように固まって自炊の準備をしている。
広場の中心を占拠している大きなテント。
あれか……
「魔獣狩りって危険な魔獣か群れが出てきたんだろうか。それにしてはザイラの探査に引っかかってないみたいだけど……」
なぜかムスッとしてるルナステラさんに聞いてみる。
「遊びです」
「遊び?」
「貴族の嗜み。領地の視察と戦闘訓練を兼ねて『魔獣狩り』をするそうです。実際は魔獣を狩って牙や毛皮を飾って自慢する、バカな趣味です」
「何それ? でも魔獣って危険じゃないの、命がけの趣味?」
その時グルルルル……ザイラが警戒音を出す。
ガチャガチャと武装した数人の兵士が近づいてくる。
「お前たち冒険者か」
「はい。アドラーブル冒険者ギルド所属です」
ルナステラさんがザイラを抑えながら答える。
「よしお前たちを雇おう。明朝、夜明け前に森へ入り勢子として参加しろ」
「あの……話が見えないのですが」
何言ってるんだこいつら。
「我らはプリンシバル領のさる貴族の方にお仕えしている騎士団だ。明朝魔獣狩りを行う。お前たちは勢子として雇うと言っておる」
あ、これは悪徳貴族と絡むパターン? やばいなあ。
「隊長様、そんな頭ごなしに言っても冒険者は雇えませんよ」
後ろからずんぐりとしたおっさんが、慇懃無礼な態度でしゃしゃり出る。
「冒険者の方、私はゴルドフィン商会の者、魔獣狩りのお世話をしております。いやあ連れてきた見習いたちがあまり使い物にならないのですよ」
見習い? 朝ギルド前で人を集めてきたのか。なんか懐かしい。
「まあこちらで現地調達をと何人かの冒険者さんにお声をかけておるのですよ。お一人一ゴルド払いましょう。獲物のお肉もお分けしますよ。いい稼ぎでしょう、まあ後払いになりますが」
ゴルドフィン商会……どっかで聞いた名前だ。
「では夜明けに門の前で集合してください。ささ、みなさん行きましょう。たっぷり英気を養って明日に備えていただかないと」
「そうか、お前たち、しっかり働けよ」
そういいながら大きなテントに戻っていくどこかの兵士と商人。
なに勝手なことを言っているのだろう。
「雇った冒険者や現地の人間に魔獣を追い詰めさせ、そこをお貴族様たちが待ち伏せして狩るのです。迷惑な話なのです」
「魔獣を? 狩る? 現地の人を集めてって、追い詰めるって逆に追い詰められるだろ。全滅するぞ」
フォレストドッグやガイアエイプが出てきたら、オーガや火竜が出てきたりら。地獄絵図しか見えない。
「茶番なのです。森の浅いところに生息する一角ウサギやワイルドボア程度を罠で捕まえて、弱らせ貴族様の前で放つのです。見事仕留めてめでたしめでたしなのです」
なんだよ、接待魔獣狩りかよ、いやあお強いですねえとかいうやつ?
「茶番と分かれば一ゴルドは魅力的だな。適当に騒いでいればいいわけだし」
「どうされますかトーマさん」
「うん、逃げよう」
ズルっ。
なんか効果音が聞こえた。
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