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4章 鉱山都市グランデ
39話 鬼切丸・改
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ペシペシ……
ペシペシペシ……
頭が痛い……
二日酔いではない。昨夜はブエナさんに対抗してやけ食いしただけだから。
ペシペシペシ……
「わかったよ!」
枕元で頭をペシペシ叩いて起こそうとした、馬鹿猫その一を払いのけてベッドに座る。
「やっぱりおまえが来たか」
ナァ?
ということは三馬鹿トリオが毎日交代でやってくるってことか……
「わかっているぞ! そこに隠れているんだろ、出てこい自称闇の精霊女王!」
……違ったか。
着替えてロビーに降りる。
馬鹿猫その一は当然のように俺の頭の上に登ってくるが、頭に猫を乗っけて人前に出るわけにもいかないので、無理やりジャケットの中に押し込む。
この街で俺は、腹の出た鍛錬の足りない冒険者と思われてるのだろうか。
受付でお茶とクッキーをもらってテーブルに座ると、事務員さんが、夕方商会の事務所に来てくださいと、会頭ビスタさんからの伝言を届けてくれる。
そうか我が愛刀鬼切丸のメンテナンスができたのか。
明日の朝はアドラーブルへ出発する日だ。鉱山都市グランデ滞在も今日限り。
頭の隅にあったアイデアを今日こそ実行しよう。
それは買い物。思った以上に稼げたんだ。武器は鬼切丸がある。だから防具や生活雑貨を買いだめしよう。
ということで、整地された石畳の左右に立ち並ぶ商店を目指すことにする。
渓谷にある鉱山を中心として開発されたグランデ。よく考えればそんなに広い街じゃない。大通りをまっすぐ行くとすぐ山道になり鉱山へと続く。
つまり石畳が敷かれて白亜の建物が立ち並ぶメインストリートだけの街。
裏道には鍛冶屋とか木工所とか鐵工所みたいなもんがあるんだろうか。
そう、武器屋や防具屋が見当たらない。
まあ観光客も来ない、冒険者も来ない、やってくるのは隊商だけ。地元で暮らす人たちの生活雑貨、食料品の店しかないわけだ。
ウロウロしながら裏道に入った時、俺はその店を見つけた。
「こんな店もあったんだ」
そこは鉱山労働者向けの商品を扱っている店。
まさに働く作業員御用達の大量販店。
俺はウキウキしながら入店し、使えそうなものを揃えていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
カーゴパンツ 5シルド
カーゴシャツ 5シルド
下着上下3セット 3シルド
長靴下3枚 3シルド
タオル2枚 1シルド
バッグ付きベルト 3シルド
編み上げブーツ(安全靴) 1.2ゴルド
バックパック(厚布) 1.5ゴルド
フード付きローブ 2ゴルド
計6ゴルド7シルド
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
買いすぎたかとも思ったけど必要経費だ。
全てセルフで選び受付で会計するスーパー方式。
外に出て、買ったバックパックに商品を詰め込む。
ローブは折りたたんでバッグにくくりつけ、靴は手に持って帰る。
宿泊所にたどり着いて部屋に入る。
ナナァ!
馬鹿猫を懐から取り出しベッドに放り出す。
そして素っ裸になった。
上から下まで新品に着替え、タオルを持って風呂へ行く。
そう、この宿泊所には風呂があったんだ。
知ってはいたけど初日は酔っ払って寝落ち。昨日はブエナさんと食べ比べ、腹一杯で寝落ち。
やっと落ち着いて風呂へ行ける。
風呂は……やっぱりスチームサウナでした。
しかし洗い場もあり石鹸も備え付けられている。
少しだけれど泡が立たつ高級品。
さっぱりして部屋に帰る。
さて夕方まで何をしようか……着替えたものは全て捨てて……
ベッドの上で脱ぎ散らかした服の上で馬鹿猫その一がふてくされている。
ゴシゴシゴシ……
やっぱり俺は貧乏性。部屋の水場で洗濯をする。風呂から借りてきた石鹸で。後で返します。
アドラーブルで買った下着類はボロボロで原型をとどめなくなったので捨てたが、あっちの世界から持ってきたものは捨てられない。
ジーンズ、Tシャツ、半袖ジャケット、パンツ、靴下、スニーカー。
全部まだまだ使える。さすがメイドインジャパン……チャイナかな。
洗濯して部屋に干す。明日には乾くだろう。
ただし、一番使用頻度の激しいスニーカーはボロボロ。戦闘用じゃないし。でもこれは捨てられない。こっちの世界じゃ手に入らない素材だと思うので乾いたらバッグの底で眠らせる予定。
さて夕方にはまだ早いけどこのまま商会を目指す。
「まだ出来ていないんだ、何食事がまだなの、じゃあこれで食べてきなさい」と、青い鳥の木札をもらえることになるかもしれない。
「できてるよー」
ならなかった。
商会の受付で伝言のことを伝えると、そのまま建物奥の鍛冶工房へ通された。
ニコニコ顔の会頭ビスタさんが迎えてくれる。
机の上に布に包まれた武器がある。
そっと布を開くビスタさん。
「あ……」
俺の愛刀鬼切丸らしいんだけど。
「鞘がある……」
「うん、ついでに作っちゃったよ。さあ見て見て」
本当は懐紙を口にくわえて抜くんだろうけれど、そのまま鞘を持ってゆっくり抜いてみる
最初は少し抵抗があるので親指でツバを押してみる。
鞘があるので簡単に抜けないようにハバキもあるんだ。
「綺麗だ……」
ソリのある刀身は七十センチ弱と変わらず。刀身の幅だけが記憶より少し細身に感じる。
ゆっくり振ってみる。
軽い……というほどでもないが、前よりは振りやすい。重心も変わっていない。
俺がむき出しの握りに巻いていた柄巻き代わりの革ひもが、しっかりとした細い皮で規則的に巻かれている。
見ほれていると、
「どう?どう?」
「素晴らしいです。感動しました」
「そうかいそうかい。いやあ苦労しましたよ」
楽しそうに作業工程を話してくれるビスタさん。
バランスと強度が変わらない程度に峰を全体的に少し削り、刃を荒削りで付けた。あまり鋭くすると今度は欠けるので調整が難しい。あとは様子を見ながら自分で調節してほしいとのこと。
携帯用の砥石も2種類もらった。
刀身を磨くための動物の皮ももらった。
使用後は血糊を落とすだけではなく、とにかく磨けと。
あとは肩に取り付けるためのベルトももらった。拳銃のショルダーホルスターみたいなやつ。
至れり尽くせり。
ベルトに鞘を取り付け、右肩後ろに背負ってみる。たすき掛けではなく垂直にだらんとぶら下げる感じ。
左手で柄を持ち、前へスライドするように抜く……抜けた。
これで戦闘シーンに素早く対応できる
元々抜き打ちとか居合抜きとかする気は無い。
戦うなら相手より先に抜けと、愛読する時代小説に書いてあった。
「ではこれから試し切りをしよう。感想を聞いて微調整をしていくよ」
トントントン!
その時鍛冶工房をノックする音。
「会頭さーん。いつまでサボってるんですかー。搬出の采配、みんな待ってますよー!」
「サボってませんよ。すぐに行くと言っておいてください」
サボってたの?
「いやー明日は出発だったね。ごめんね。仕方ないので仕事に戻るよ」
「ありがとうございます。お忙しいところすいませんでした」
未練タラタラで、本業へ戻っていく会頭さん。
よし、これで武器ゲットだ。
『鬼切丸・改』と名付けよう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
冬馬の家計簿
入金
0
支出
衣類雑貨 6ゴルド7シルド
夕食(自腹)1シルド
残金7ゴルド7シルド80ペンド
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ペシペシペシ……
頭が痛い……
二日酔いではない。昨夜はブエナさんに対抗してやけ食いしただけだから。
ペシペシペシ……
「わかったよ!」
枕元で頭をペシペシ叩いて起こそうとした、馬鹿猫その一を払いのけてベッドに座る。
「やっぱりおまえが来たか」
ナァ?
ということは三馬鹿トリオが毎日交代でやってくるってことか……
「わかっているぞ! そこに隠れているんだろ、出てこい自称闇の精霊女王!」
……違ったか。
着替えてロビーに降りる。
馬鹿猫その一は当然のように俺の頭の上に登ってくるが、頭に猫を乗っけて人前に出るわけにもいかないので、無理やりジャケットの中に押し込む。
この街で俺は、腹の出た鍛錬の足りない冒険者と思われてるのだろうか。
受付でお茶とクッキーをもらってテーブルに座ると、事務員さんが、夕方商会の事務所に来てくださいと、会頭ビスタさんからの伝言を届けてくれる。
そうか我が愛刀鬼切丸のメンテナンスができたのか。
明日の朝はアドラーブルへ出発する日だ。鉱山都市グランデ滞在も今日限り。
頭の隅にあったアイデアを今日こそ実行しよう。
それは買い物。思った以上に稼げたんだ。武器は鬼切丸がある。だから防具や生活雑貨を買いだめしよう。
ということで、整地された石畳の左右に立ち並ぶ商店を目指すことにする。
渓谷にある鉱山を中心として開発されたグランデ。よく考えればそんなに広い街じゃない。大通りをまっすぐ行くとすぐ山道になり鉱山へと続く。
つまり石畳が敷かれて白亜の建物が立ち並ぶメインストリートだけの街。
裏道には鍛冶屋とか木工所とか鐵工所みたいなもんがあるんだろうか。
そう、武器屋や防具屋が見当たらない。
まあ観光客も来ない、冒険者も来ない、やってくるのは隊商だけ。地元で暮らす人たちの生活雑貨、食料品の店しかないわけだ。
ウロウロしながら裏道に入った時、俺はその店を見つけた。
「こんな店もあったんだ」
そこは鉱山労働者向けの商品を扱っている店。
まさに働く作業員御用達の大量販店。
俺はウキウキしながら入店し、使えそうなものを揃えていった。
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カーゴパンツ 5シルド
カーゴシャツ 5シルド
下着上下3セット 3シルド
長靴下3枚 3シルド
タオル2枚 1シルド
バッグ付きベルト 3シルド
編み上げブーツ(安全靴) 1.2ゴルド
バックパック(厚布) 1.5ゴルド
フード付きローブ 2ゴルド
計6ゴルド7シルド
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買いすぎたかとも思ったけど必要経費だ。
全てセルフで選び受付で会計するスーパー方式。
外に出て、買ったバックパックに商品を詰め込む。
ローブは折りたたんでバッグにくくりつけ、靴は手に持って帰る。
宿泊所にたどり着いて部屋に入る。
ナナァ!
馬鹿猫を懐から取り出しベッドに放り出す。
そして素っ裸になった。
上から下まで新品に着替え、タオルを持って風呂へ行く。
そう、この宿泊所には風呂があったんだ。
知ってはいたけど初日は酔っ払って寝落ち。昨日はブエナさんと食べ比べ、腹一杯で寝落ち。
やっと落ち着いて風呂へ行ける。
風呂は……やっぱりスチームサウナでした。
しかし洗い場もあり石鹸も備え付けられている。
少しだけれど泡が立たつ高級品。
さっぱりして部屋に帰る。
さて夕方まで何をしようか……着替えたものは全て捨てて……
ベッドの上で脱ぎ散らかした服の上で馬鹿猫その一がふてくされている。
ゴシゴシゴシ……
やっぱり俺は貧乏性。部屋の水場で洗濯をする。風呂から借りてきた石鹸で。後で返します。
アドラーブルで買った下着類はボロボロで原型をとどめなくなったので捨てたが、あっちの世界から持ってきたものは捨てられない。
ジーンズ、Tシャツ、半袖ジャケット、パンツ、靴下、スニーカー。
全部まだまだ使える。さすがメイドインジャパン……チャイナかな。
洗濯して部屋に干す。明日には乾くだろう。
ただし、一番使用頻度の激しいスニーカーはボロボロ。戦闘用じゃないし。でもこれは捨てられない。こっちの世界じゃ手に入らない素材だと思うので乾いたらバッグの底で眠らせる予定。
さて夕方にはまだ早いけどこのまま商会を目指す。
「まだ出来ていないんだ、何食事がまだなの、じゃあこれで食べてきなさい」と、青い鳥の木札をもらえることになるかもしれない。
「できてるよー」
ならなかった。
商会の受付で伝言のことを伝えると、そのまま建物奥の鍛冶工房へ通された。
ニコニコ顔の会頭ビスタさんが迎えてくれる。
机の上に布に包まれた武器がある。
そっと布を開くビスタさん。
「あ……」
俺の愛刀鬼切丸らしいんだけど。
「鞘がある……」
「うん、ついでに作っちゃったよ。さあ見て見て」
本当は懐紙を口にくわえて抜くんだろうけれど、そのまま鞘を持ってゆっくり抜いてみる
最初は少し抵抗があるので親指でツバを押してみる。
鞘があるので簡単に抜けないようにハバキもあるんだ。
「綺麗だ……」
ソリのある刀身は七十センチ弱と変わらず。刀身の幅だけが記憶より少し細身に感じる。
ゆっくり振ってみる。
軽い……というほどでもないが、前よりは振りやすい。重心も変わっていない。
俺がむき出しの握りに巻いていた柄巻き代わりの革ひもが、しっかりとした細い皮で規則的に巻かれている。
見ほれていると、
「どう?どう?」
「素晴らしいです。感動しました」
「そうかいそうかい。いやあ苦労しましたよ」
楽しそうに作業工程を話してくれるビスタさん。
バランスと強度が変わらない程度に峰を全体的に少し削り、刃を荒削りで付けた。あまり鋭くすると今度は欠けるので調整が難しい。あとは様子を見ながら自分で調節してほしいとのこと。
携帯用の砥石も2種類もらった。
刀身を磨くための動物の皮ももらった。
使用後は血糊を落とすだけではなく、とにかく磨けと。
あとは肩に取り付けるためのベルトももらった。拳銃のショルダーホルスターみたいなやつ。
至れり尽くせり。
ベルトに鞘を取り付け、右肩後ろに背負ってみる。たすき掛けではなく垂直にだらんとぶら下げる感じ。
左手で柄を持ち、前へスライドするように抜く……抜けた。
これで戦闘シーンに素早く対応できる
元々抜き打ちとか居合抜きとかする気は無い。
戦うなら相手より先に抜けと、愛読する時代小説に書いてあった。
「ではこれから試し切りをしよう。感想を聞いて微調整をしていくよ」
トントントン!
その時鍛冶工房をノックする音。
「会頭さーん。いつまでサボってるんですかー。搬出の采配、みんな待ってますよー!」
「サボってませんよ。すぐに行くと言っておいてください」
サボってたの?
「いやー明日は出発だったね。ごめんね。仕方ないので仕事に戻るよ」
「ありがとうございます。お忙しいところすいませんでした」
未練タラタラで、本業へ戻っていく会頭さん。
よし、これで武器ゲットだ。
『鬼切丸・改』と名付けよう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
冬馬の家計簿
入金
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支出
衣類雑貨 6ゴルド7シルド
夕食(自腹)1シルド
残金7ゴルド7シルド80ペンド
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