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旅に危険はつきものだ
21(63p)
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沖田と話しながら歩いているとあっという間に、宿に着いた。
予め敷いていた布団には、既に何名か横になっていた。
(浪士)、(永倉)、(原田)、浪士
沖田、楓、浪士、土方、(藤堂)
の並びで布団を敷いていたのだが永倉、原田、藤堂と沖田の上に位置する浪士はまだ帰っては来ていない様だった。
芹沢の一件もあり、夜も深くなり始めていたので楓は早めに休むことにした。
布団に入り、目を閉じて眠りにつく。
……………………………………………
…………………………………
翌朝からは、昨晩の出来事が夢だったのかと思う程に何事もなく、京までの護衛の為に浪士組は中山道を上洛へと出発する。
目的地までは、残り10日以上とまだかなりの長旅になる。
それまでなんの問題もなければいいのだが。
「ふぁぁあ……眠ぃ…」
そんな事を考えていると、列の後方から大きなあくびが聞こえた。
永倉だ。
「そういえば永倉さん達は、昨日遅くまで帰ってきませんでしたけどなにしてたんですか?」
「んぁ?そら…お前……女の所に決まってるだろ?」
楓の問に、にんまりと笑いながら小指をたて答える永倉に、少し驚きながら更に問いかける。
「え?3人共こちらの方に恋仲の方がいらっしゃるのですか?」
「だといいんだけどなぁ…、俺の言ってる女はこれがかかるんだよ。」
そう言って、少し残念そうな顔で親指と人差し指で丸を作って見せる。
それを見て女の楓でも察することが出来た。
永倉の言っている「女の所」というのは、お金を払ってお店の方と関係を持つ、現代で言う風俗店のような所だと。
護衛をしに来ているはずなのに何をやっているんだと一瞬思ったが、浪士達には年頃のものも多く、尚且つ娯楽という物が現代に比べて少ない時代。
それも仕方の無い事なのかとこの時は自己完結したのだが、その数日後にある事件が起きるとは予想もしていなかった…。
予め敷いていた布団には、既に何名か横になっていた。
(浪士)、(永倉)、(原田)、浪士
沖田、楓、浪士、土方、(藤堂)
の並びで布団を敷いていたのだが永倉、原田、藤堂と沖田の上に位置する浪士はまだ帰っては来ていない様だった。
芹沢の一件もあり、夜も深くなり始めていたので楓は早めに休むことにした。
布団に入り、目を閉じて眠りにつく。
……………………………………………
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翌朝からは、昨晩の出来事が夢だったのかと思う程に何事もなく、京までの護衛の為に浪士組は中山道を上洛へと出発する。
目的地までは、残り10日以上とまだかなりの長旅になる。
それまでなんの問題もなければいいのだが。
「ふぁぁあ……眠ぃ…」
そんな事を考えていると、列の後方から大きなあくびが聞こえた。
永倉だ。
「そういえば永倉さん達は、昨日遅くまで帰ってきませんでしたけどなにしてたんですか?」
「んぁ?そら…お前……女の所に決まってるだろ?」
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「え?3人共こちらの方に恋仲の方がいらっしゃるのですか?」
「だといいんだけどなぁ…、俺の言ってる女はこれがかかるんだよ。」
そう言って、少し残念そうな顔で親指と人差し指で丸を作って見せる。
それを見て女の楓でも察することが出来た。
永倉の言っている「女の所」というのは、お金を払ってお店の方と関係を持つ、現代で言う風俗店のような所だと。
護衛をしに来ているはずなのに何をやっているんだと一瞬思ったが、浪士達には年頃のものも多く、尚且つ娯楽という物が現代に比べて少ない時代。
それも仕方の無い事なのかとこの時は自己完結したのだが、その数日後にある事件が起きるとは予想もしていなかった…。
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