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旅に危険はつきものだ
11 (53p)
しおりを挟む「近藤さん大変そうですね…」
楓のその声に土方達もそちらに目を向ける
近藤は宿場係を任されているため、浪士たちを予め決めた宿場へと案内していたのだが
あまりの人数の多さに慌ただしい様子だったため、少し戸惑いながら土方に訪ねてみる
「私達もお手伝いした方がいいですかね?」
「近藤さんなら大丈夫さ
それに大将の大事な仕事を奪っちゃいけねぇ」
そう言う土方の顔は少し誇らしげな表情に見えた。
それにつられて楓の顔もほころぶ
「…っ!」
「どうかしましたか?」
「いや…、お前もそう言う顔するんだなぁと思ってな」
「え?どういう意味ですか?」
「お前ずっと眉間にしわ寄せてたからな
そうやって笑えるんだと思っただけだよ…気にすんな。」
そう言いながら楓の頭をぶっきらぼうに撫でて何処へと行ってしまう土方に少しだけ胸が熱くなってしまった。
「………っ//」
(あれが噂のたらしか…!)
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