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剣客
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しおりを挟む「ふぅ…」
(…お風呂入りたい)
ゴリ男との試合終了後
汗を拭いながら一息ついていると視線を感じ周りを見渡す
他の浪人達は楓から距離を置き遠巻きに視線を送っているのが分かる
流石にあんな無茶な試合をしたので、その視線の意味が楓にもわかる。
これから護衛の為
共に京まで旅をするというのに距離を置かれたり、変に目をつけられたりしてしまったということ
「はぁ…」
(ゴリ男のせいで変に目立ってしまった。)
この先の事を考えるとため息が出る
(めんどくさい事にならなければいいけど…)と思っていた矢先、笑顔の似合う1人の青年に声をかけられた。
[--]
「いやぁ、さっきの試合凄かったですね!」
[楓]
「あぁ….、どうも。」
(何だこの人?面倒くさそうだなぁ…)
突然話しかけられた事もあり、適当に流そうと返事をした。
楓の返事を聞いて、男がまたも子供のように頬を膨らませすねた顔をする
[--]
「あ!今『面倒くさそう』って思いましたね?!」
[楓]
「あ?え?…き、気のせいじゃないですか?」
(何故分かった!?エスパーか!!)
[--]
「嘘はダメですよ?目が泳いでます!」
[楓]
「……すみません。
えー、貴方は?」
青年は、思い出したかのように自己紹介をしてくれた。
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