蝶の如く

きなこ

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それは日常だった。

5 (5p)

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(それにしても、何で私負けたんだろ…
あれは確実に殺れたはずなのになぁ…。)


汗を拭いチラリと師匠に目をやると
師匠と目が合った。



「『何故負けたのか?』と考えているだろう?」 


「!!!!!」

まるで心の中を見透かされているかの様な師匠の言葉に驚きを隠せないでいた。



「うーん、あまり人には教えないのだが
可愛い弟子の為に教えてやろう。」

「本当ですか!?」 


基本的に敗因に付いては教えられる事はない
自分で考え、精神を鍛えるのも居合道の一つであるからだ

しかし、今回は師匠が特別に教えてくれる 
その事に楓は心が高鳴った



「此処に来たのは15の時だったな…」 

「…はい」 

「君はあの頃より遥かに強くなった、故に弱いのだ。」 


「??」 

師匠の言葉に疑問を感じる


(強くなったのに、弱い? )



 
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