蝶の如く

きなこ

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それは日常だった。

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桜蘭 楓 [オウカ カエデ] 22歳
極々普通の社会人として生活していた。


「お疲れ様でしたー。」

今日は金曜日
週最後の勤務を終え、やっと迎える休日に胸を踊らせる日。

「さてと…!」
(今日は早く終わったから道場に行こう!)

彼女の趣味は居合
高校生の頃から始めた居合を、社会人となった今でも趣味として続けていた。





- 居合道 -


「こんにちわー!」

「お、桜蘭さん!
珍しく今日は早いなぁ」


元気な声に気付き笑顔を向けたのは、この居合道場の先生、高校生の時からずっと教えてくれている楓の師匠である

そんな師匠に楓もニコニコとしながら駆け寄る


「そうなんですよ!
今日は早く仕事が終わったので来ちゃいました!」 

「そうかそうか!
では、早く着替えておいで
早速手合わせ願いたいからな」 

「えー、またですかー?」 

「師匠たるもの
弟子にまけてばかりでは適わんからな」 

がははっ と笑う師匠を尻目に「はーい」 と嬉しそうに返事をしながら更衣室へ向かう。


基本的に
居合道の試合は、2名の出場者が、真剣または模擬刀を用い
あらかじめ定められた全日本剣道連盟居合と各流派の形、合わせて5本を6分以内に演武し
その「修業の深さ」、「礼儀」、「技の正確さ」、「心構え」などを審判員が判定するのだが

楓と師匠の勝負は少し違う。

 
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