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第347話 ソニアの覚悟
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グラディスは前に突っ込んでくるソニアを両手の剣で次々と斬り刻む。
ソニアは決死の覚悟で斧を振るい、自身が斬られるのも構わずに距離を詰めた。
その鬼気迫る表情にグラディスは目をギラつかせて吠える。
「いい覚悟だ! だが、そんな顔をする奴を私は数え切れぬほど殺してきた! おまえもその1人になる!」
そう声を上げたグラディスが、自身もソニアに向かって踏み込もうとした時だった。
ドンッと地面を踏み込む音が聞こえ、斧を振り上げたソニアの脇腹すぐ横から、一本の槍が突き出して来たのだ。
それは鋭く伸び、グラディスも踏み込んだ瞬間だったので避けることが出来なかった。
「ぐうっ!」
ソニアの背後からベラの突き出した槍の穂先が、グラディスの脇腹を抉る。
グラディスも咄嗟に体を捻りこれを避けようとしたが、刃が肉を斬り裂いて血が噴き出した。
さらにその瞬間を狙ってソニアが斧を振り下ろすのが見える。
だが、それを見たグラディスは歯を食いしばると体を右にずらして斧を避けつつ、右手の長剣でソニアの体を深く斬りつけた。
「舐めるなぁっ! 小娘が!」
「ごはっ!」
右肩から左の脇腹にかけてグラディスの一太刀を浴びたソニアが後方に吹っ飛び、すぐ後ろで槍を突き出した格好のベラを巻き込んで倒れた。
グッタリとして仰向けに横たわるソニアの革鎧がザックリと斬り裂かれ、胸と胴を守る金属の防具が真っ二つに割れている。
ベラはすぐさま起き上がり、ソニアの体を抱き起こした。
だがソニアは斬られた衝撃で目を開けられず、その口からはゴボッと血が吐き出される。
「ソ、ソニア! しっかりしろ!」
ベラの悲痛な叫び声が響き渡る中、一方のグラディスは槍で刺された脇腹と……そして側頭部から血を流していた。
先ほどソニアが振り下ろした斧をかわし切れず、グラディスの左耳は削ぎ落とされていたのだ。
溢れ出る血が彼女の肩を赤く染める。
「ぐっ……畜生」
グラディスは悔しげにそう呟く。
ソニアの斧は避けられたはずだった。
だがベラに刺された脇腹の痛みが、グラディスの動きを鈍らせたのだ。
そのせいでソニアの一撃を避けることが出来なかった。
(油断……したわけではない。だが、あの一瞬だけ、私の予想をこいつらは上回ったんだ)
グラディスは痛みに苛まれながらも怒りに燃え、倒れているソニアを抱きかかえたベラに向けて足を踏み出していく。
「やってくれたな。ベラ。貴様もソニアと同様に斬り殺して……」
そう言いかけたその時、後方から何者かが駆け寄って来る音を聞き、グラディスは反射的に振り返る。
するとそこには松明を右手に掲げた1人の女が立っていた。
ベテラン戦士らしきその女は口に含んだ液体を松明に吹きかける。
途端に松明の炎が噴射されてグラディスに襲いかかった。
「くっ!」
グラディスは地面にころがってこれを避けるが、その女はそこで左手に持った大きな袋をグラディスの頭上に放り投げる。
口の開いている袋から白い粉がパッと舞い散った。
女は後方に飛び退りながら、右手に持った松明をそこに投げ込んだ。
途端に舞い散る白い粉に引火して爆発が巻き起こる。
再び爆音が鳴り響き、辺りが白煙に包み込まれて、視界が白く閉ざされていった。
☆☆☆☆☆☆
「ベラ! ソニア! 生きてるか!」
白煙が立ち込める中、そう呼びかける声が近付いてくる。
グラディスに斬られて動けないソニアを抱えながら、ベラは手元に落ちている槍を拾い上げて警戒の表情を浮かべた。
だが、そこに現れたのは敵ではなく見知った顔だ。
その顔を見てベラは意外そうに目を丸くする。
「あ、あんただったのか……」
2人の元に駆け寄って来たのは紅刃血盟会の評議員であるセレストだ。
先ほど松明を掲げて2人の危機に駆けつけ、グラディスに立ち向かったのは彼女だったのだ。
「ソニアは生きてるか!」
厳しい顔でそう言うセレストにベラは腕の中の相棒を見下ろす。
ソニアは意識が朦朧とした状態で、わずかに呼吸を繰り返していた。
だがグラディスの斬撃をまともに受けてしまったのだから、もう助からないだろう。
ベラは絶望的な思いで幼馴染の体を見た。
そんな彼女の眼にわずかに希望の光が宿る。
「こ、これは……」
深く斬りつけられたはずのソニアの体からは出血は見られなかった。
それもそのはずで、切り裂かれた革鎧の下に着ている服がザックリと斬られたその下に、さらに着込んでいるものがあったのだ。
それは小さな金属の輪を細かく丁寧に編み込んだ防具だった。
セレストもベラもそれを見て目を見開く。
「く、鎖帷子……」
「ソニアの奴、こんなもん着込んであんなに動いていたのか」
鎖帷子は衣服の下に着る隠し防具だ。
その特質上、突きや打撃には弱いが、刃で斬りつけられた際には体を守ってくれる。
しかもソニアが着こんでいるのは二重構造の鎖帷子となっており、重量はあるが防御力は高い。
そのおかげであれだけの斬撃を受けたにも関わらず、ソニアの体は肉を斬られることはなかったのだ。
「だが安心するのは早いぞ。あの大女の一撃をまともに食らったんだ。肉は切れていなくても骨が折れて臓物に傷が付いているかもしれん。とにかくここを離脱して救護所まで運ぶぞ。手伝え」
そう言うとセレストはソニアの脇を抱え込んで右肩を背負う。
彼女の言う通り、ソニアの顔色は悪い。
かなりのダメージを負っていると見るべきだろう。
ベラは少しばかり面食らったようにソニアの左の肩を背負った。
「あんた……アタシらのこと嫌ってんじゃねえのかよ」
「嫌ってるさ。生意気なガキどもだからな。だが……おまえらみたいな元気な奴こそが、明日のダニアを支えるべきだ。生き残って、クローディアとブリジットの描く未来をその目で見るべきなんだ……しかしこいつ重いな」
そう言うとセレストは歯を食いしばり、ソニアを抱えて歩き出す。
そんな彼女のことを少し見直したようにベラは笑った。
「一日5回、飯食ってるからな」
そしてベラは白煙の舞う後方をチラリと見やった。
その顔に悔しげな表情が浮かぶ。
「ちくしょう。グラディスの奴を倒せなかった」
「あいつなら爆発に巻き込まれて火だるまになってるだろうよ」
「いや……あの女はそんなことじゃ死なねえさ」
本当ならば白煙の中をかき分けてグラディスを探し、攻撃を再開するべきなのだろう。
だが、まだ槍も斧もまともに持てなかったほんの小さな子供の頃からの相棒であるソニアは、今助けなければ命を確実に落としてしまう。
そのことに踏ん切りがつかず、ベラは友を見捨てることが出来なかったのだった。
☆☆☆☆☆☆
「ゴホッ……こざかしい真似を」
グラディスは白煙の中を歩き、倒れた櫓の陰に座り込むと、腰の袋から厚手の包帯を取り出した。
それを脇腹にきつく巻きつける。
脇腹はベラの槍で刺された傷が痛み、包帯に血が滲んだ。
続いてグラディスは包帯を顔にも巻いた。
視界だけは確保するべく目は隠さず、左の側頭部をしっかりと止血するようにきつく巻く。
彼女は左耳を失っていた。
ソニアの斧の一撃を避け切れなかったためだ。
「まだ……私も甘かったということか。武の道は険しいものだな」
そう言うとグラディスは倒れた櫓に背をもたれ、腰袋の中から水袋を取り出してそれを飲み干す。
そして一息つくと、すぐに立ち上がった。
脇腹と耳に深い傷をこしらえ、体中のあちこちに火傷を負っている。
焙烙火矢や先ほどの粉塵爆発を浴びてしまったためだ。
それでも彼女はこうして生きている。
爆発の瞬間に身を投げ出し、咄嗟に深手を免れたのだ。
あちこち傷だらけだが、まだ体には力が残り、戦うことが出来る。
ならば戦う以外の選択肢は持たない。
それが彼女の生き方なのだ。
「こんなことでアメーリア軍の将軍は倒れん。私は超越するぞ。痛みも傷も苦しみも」
アメーリア軍の不屈の将軍グラディス。
彼女の眼にはいまだ戦意の炎が衰えることなく燃え盛っていた。
ソニアは決死の覚悟で斧を振るい、自身が斬られるのも構わずに距離を詰めた。
その鬼気迫る表情にグラディスは目をギラつかせて吠える。
「いい覚悟だ! だが、そんな顔をする奴を私は数え切れぬほど殺してきた! おまえもその1人になる!」
そう声を上げたグラディスが、自身もソニアに向かって踏み込もうとした時だった。
ドンッと地面を踏み込む音が聞こえ、斧を振り上げたソニアの脇腹すぐ横から、一本の槍が突き出して来たのだ。
それは鋭く伸び、グラディスも踏み込んだ瞬間だったので避けることが出来なかった。
「ぐうっ!」
ソニアの背後からベラの突き出した槍の穂先が、グラディスの脇腹を抉る。
グラディスも咄嗟に体を捻りこれを避けようとしたが、刃が肉を斬り裂いて血が噴き出した。
さらにその瞬間を狙ってソニアが斧を振り下ろすのが見える。
だが、それを見たグラディスは歯を食いしばると体を右にずらして斧を避けつつ、右手の長剣でソニアの体を深く斬りつけた。
「舐めるなぁっ! 小娘が!」
「ごはっ!」
右肩から左の脇腹にかけてグラディスの一太刀を浴びたソニアが後方に吹っ飛び、すぐ後ろで槍を突き出した格好のベラを巻き込んで倒れた。
グッタリとして仰向けに横たわるソニアの革鎧がザックリと斬り裂かれ、胸と胴を守る金属の防具が真っ二つに割れている。
ベラはすぐさま起き上がり、ソニアの体を抱き起こした。
だがソニアは斬られた衝撃で目を開けられず、その口からはゴボッと血が吐き出される。
「ソ、ソニア! しっかりしろ!」
ベラの悲痛な叫び声が響き渡る中、一方のグラディスは槍で刺された脇腹と……そして側頭部から血を流していた。
先ほどソニアが振り下ろした斧をかわし切れず、グラディスの左耳は削ぎ落とされていたのだ。
溢れ出る血が彼女の肩を赤く染める。
「ぐっ……畜生」
グラディスは悔しげにそう呟く。
ソニアの斧は避けられたはずだった。
だがベラに刺された脇腹の痛みが、グラディスの動きを鈍らせたのだ。
そのせいでソニアの一撃を避けることが出来なかった。
(油断……したわけではない。だが、あの一瞬だけ、私の予想をこいつらは上回ったんだ)
グラディスは痛みに苛まれながらも怒りに燃え、倒れているソニアを抱きかかえたベラに向けて足を踏み出していく。
「やってくれたな。ベラ。貴様もソニアと同様に斬り殺して……」
そう言いかけたその時、後方から何者かが駆け寄って来る音を聞き、グラディスは反射的に振り返る。
するとそこには松明を右手に掲げた1人の女が立っていた。
ベテラン戦士らしきその女は口に含んだ液体を松明に吹きかける。
途端に松明の炎が噴射されてグラディスに襲いかかった。
「くっ!」
グラディスは地面にころがってこれを避けるが、その女はそこで左手に持った大きな袋をグラディスの頭上に放り投げる。
口の開いている袋から白い粉がパッと舞い散った。
女は後方に飛び退りながら、右手に持った松明をそこに投げ込んだ。
途端に舞い散る白い粉に引火して爆発が巻き起こる。
再び爆音が鳴り響き、辺りが白煙に包み込まれて、視界が白く閉ざされていった。
☆☆☆☆☆☆
「ベラ! ソニア! 生きてるか!」
白煙が立ち込める中、そう呼びかける声が近付いてくる。
グラディスに斬られて動けないソニアを抱えながら、ベラは手元に落ちている槍を拾い上げて警戒の表情を浮かべた。
だが、そこに現れたのは敵ではなく見知った顔だ。
その顔を見てベラは意外そうに目を丸くする。
「あ、あんただったのか……」
2人の元に駆け寄って来たのは紅刃血盟会の評議員であるセレストだ。
先ほど松明を掲げて2人の危機に駆けつけ、グラディスに立ち向かったのは彼女だったのだ。
「ソニアは生きてるか!」
厳しい顔でそう言うセレストにベラは腕の中の相棒を見下ろす。
ソニアは意識が朦朧とした状態で、わずかに呼吸を繰り返していた。
だがグラディスの斬撃をまともに受けてしまったのだから、もう助からないだろう。
ベラは絶望的な思いで幼馴染の体を見た。
そんな彼女の眼にわずかに希望の光が宿る。
「こ、これは……」
深く斬りつけられたはずのソニアの体からは出血は見られなかった。
それもそのはずで、切り裂かれた革鎧の下に着ている服がザックリと斬られたその下に、さらに着込んでいるものがあったのだ。
それは小さな金属の輪を細かく丁寧に編み込んだ防具だった。
セレストもベラもそれを見て目を見開く。
「く、鎖帷子……」
「ソニアの奴、こんなもん着込んであんなに動いていたのか」
鎖帷子は衣服の下に着る隠し防具だ。
その特質上、突きや打撃には弱いが、刃で斬りつけられた際には体を守ってくれる。
しかもソニアが着こんでいるのは二重構造の鎖帷子となっており、重量はあるが防御力は高い。
そのおかげであれだけの斬撃を受けたにも関わらず、ソニアの体は肉を斬られることはなかったのだ。
「だが安心するのは早いぞ。あの大女の一撃をまともに食らったんだ。肉は切れていなくても骨が折れて臓物に傷が付いているかもしれん。とにかくここを離脱して救護所まで運ぶぞ。手伝え」
そう言うとセレストはソニアの脇を抱え込んで右肩を背負う。
彼女の言う通り、ソニアの顔色は悪い。
かなりのダメージを負っていると見るべきだろう。
ベラは少しばかり面食らったようにソニアの左の肩を背負った。
「あんた……アタシらのこと嫌ってんじゃねえのかよ」
「嫌ってるさ。生意気なガキどもだからな。だが……おまえらみたいな元気な奴こそが、明日のダニアを支えるべきだ。生き残って、クローディアとブリジットの描く未来をその目で見るべきなんだ……しかしこいつ重いな」
そう言うとセレストは歯を食いしばり、ソニアを抱えて歩き出す。
そんな彼女のことを少し見直したようにベラは笑った。
「一日5回、飯食ってるからな」
そしてベラは白煙の舞う後方をチラリと見やった。
その顔に悔しげな表情が浮かぶ。
「ちくしょう。グラディスの奴を倒せなかった」
「あいつなら爆発に巻き込まれて火だるまになってるだろうよ」
「いや……あの女はそんなことじゃ死なねえさ」
本当ならば白煙の中をかき分けてグラディスを探し、攻撃を再開するべきなのだろう。
だが、まだ槍も斧もまともに持てなかったほんの小さな子供の頃からの相棒であるソニアは、今助けなければ命を確実に落としてしまう。
そのことに踏ん切りがつかず、ベラは友を見捨てることが出来なかったのだった。
☆☆☆☆☆☆
「ゴホッ……こざかしい真似を」
グラディスは白煙の中を歩き、倒れた櫓の陰に座り込むと、腰の袋から厚手の包帯を取り出した。
それを脇腹にきつく巻きつける。
脇腹はベラの槍で刺された傷が痛み、包帯に血が滲んだ。
続いてグラディスは包帯を顔にも巻いた。
視界だけは確保するべく目は隠さず、左の側頭部をしっかりと止血するようにきつく巻く。
彼女は左耳を失っていた。
ソニアの斧の一撃を避け切れなかったためだ。
「まだ……私も甘かったということか。武の道は険しいものだな」
そう言うとグラディスは倒れた櫓に背をもたれ、腰袋の中から水袋を取り出してそれを飲み干す。
そして一息つくと、すぐに立ち上がった。
脇腹と耳に深い傷をこしらえ、体中のあちこちに火傷を負っている。
焙烙火矢や先ほどの粉塵爆発を浴びてしまったためだ。
それでも彼女はこうして生きている。
爆発の瞬間に身を投げ出し、咄嗟に深手を免れたのだ。
あちこち傷だらけだが、まだ体には力が残り、戦うことが出来る。
ならば戦う以外の選択肢は持たない。
それが彼女の生き方なのだ。
「こんなことでアメーリア軍の将軍は倒れん。私は超越するぞ。痛みも傷も苦しみも」
アメーリア軍の不屈の将軍グラディス。
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