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第三章 トロピカル・カタストロフィー
第13話 押し寄せる脅威
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大通りを街外れの方向へ進んでいくと、大きな川にかかった橋が見えてきた。
『あの橋を渡れば街の中心部から外れる。人の姿もだいぶ少なく……』
運転手はそう言いかけて車を急停車させた。
キィッというブレーキ音が響き渡る中、恋華と甘太郎はシートベルトを体に食い込ませる衝撃に驚いて声を上げた。
「な、なに?」
だが、二人とも運転手が何かを言う前に、急ブレーキの理由を即座に理解した。
恋華も甘太郎もフロントガラスの向こう側に視線が釘付けとなる。
タクシーの行く先、数百メートルのところに見渡す限りの人の姿があった。
それはまさに人の波と呼ぶにふさわしい光景だった。
おそらく数千人規模の人数に、3人とも仰天して目を見開いた。
人の波は押し寄せるようにタクシーに向かってきた。
その様子はまるで津波のようであり、見る者すべてに問答無用で恐怖を植え付ける。
『クソッ! あんなもんに巻き込まれたら俺の大事な愛車は5分で廃車にされちまう。冗談じゃないぞ!』
運転手はそう叫び、車を急激にUターンさせる。
猛烈な勢いでタクシーは直進を続け、あっという間に感染者の群れを引き離す。
だが、そこで3人は前方にもっと恐ろしい光景を目にした。
幹線道路の進行方向から彼らの目の前に現れたのは、巨大なタンクローリーだった。
「あれは……」
急減速するタクシーのシートベルトに腹部を圧迫され、甘太郎はそう呻き声を上げる。
タンクローリーはその巨体で、路肩に停車してある車を次々とはじき飛ばし、道路標識をなぎ倒しながら3人の乗るタクシー目がけて一直線に突進してくる。
「ど、どう見てもまともな人が運転しているようには見えないわね」
恋華は恐怖に顔を引きつらせながら、そう声を絞り出した。
運転手は絶望に喘ぎながらタクシーを急加速で後退させる。
『もうこの国には安全な場所なんてないのか!』
Uターンする間もなく、タクシーはひたすらバックで後退する。
前方からはタンクローリーが迫り、後方からは先ほど振り切った無数の感染者の姿が近づいてくる。
「くそっ! 何とか脇道に入れないのか!」
甘太郎は悲痛な叫び声を上げた。
幹線道路の両脇は並び立つ店舗がしばらく続き、その間には車が入れそうな路地はかなり後方まで行かなければ見当たらず、そこにたどり着く前に感染者の群れに飲み込まれてしまうことは明らかだった。
運転手を含めた3人の顔に隠しようのない焦りと恐怖の色が浮かぶ。
その時、百数十メートル手前でタンクローリーが突然、路肩に駐車してある大きめのトラックにぶつかり、轟音を響かせながらバランスを崩して横転した。
タンクローリーは横転したまま横滑りをし、停車中の車を何台も巻き込んでようやく停止した。
それを見た運転手は顔面蒼白でタクシーを停車する。
後方700~800メートルからは感染者の波が押し寄せてくる。
運転手は横転したタンクローリーの横を何とかすり抜けられないかと思案しながらハンドルを握り直しているが、その瞬間、タンクローリーが大爆発を起こした。
「きゃっ!」
「うぉっ!」
すさまじい衝撃波がタクシーの車体を襲う。
フロントガラスに何か固い物が当たったようで、ガラスにヒビが入る。
爆風によってタクシーはまるで風に揺れる木の葉のように右に左に不安定に振られた。
タクシー運転手は見事なハンドルさばきで車体を立て直し、何とか持ちこたえて路肩に停車した。
タンクローリーは巨大な噴煙を噴き上げて燃え盛っている。
それは路肩に止まっていた乗用車などの誘爆を次々と引き起こし、燃え盛る壁となって前方の道路を完全に塞いでしまった。
すでに感染者の群れは後方数百メートルまで迫っている。
甘太郎は叫び声を上げた。
「車から降りて中央分離帯を越えるんだ!」
車ではもはや逃げられない。
それは誰の目にも明白だった。
運転手は口惜しそうに叫び声を上げた。
『くそっ! 俺の商売道具だってのに!』
車外に出ると、燃え盛るタンクローリーの炎が辺り一体を熱気で包み、空気を伝って3人の肌を焼く。
さらに上空からふいに吹き付ける風が熱風となって、3人は息がつまりそうなほどの熱に苦しげに顔を歪めた。
甘太郎は上空を見上げ、即座に声を上げる。
「ヘリだ!」
そう。
それはヘリコプターがプロペラを旋廻させて空を飛翔している音であり、それが上空からの風の正体だった。
そしてそれはすぐに近づいてきて辺りに轟音を撒き散らす。
熱風をその身に受けながら上空を見ていた3人は、ある変化に顔をしかめた。
上空を旋廻していたヘリコプターが突然、妙な飛び方をしたかと思うと、不安定な体勢のまま3人のいる地上に向けて降下し始めたのだ。
恋華は悲鳴混じりの声を上げる。
「ウソ!」
ヘリコプターはすでに完全に制御を失っており、3人のいる辺りへ向けて急速落下を続けている。
恋華と甘太郎、それに運転手の3人はすぐに踵を返すと必死の形相で地面を蹴り、大地を駆けた。
頭の後ろから迫り来る旋廻音の恐怖に恋華は絶叫した。
「何なのよコレぇ!」
急降下するヘリコプターのプロペラが道路脇の建物の壁を削り、ついに機体は墜落して恋華たちが乗ってきたタクシーを直撃した。
炎上する機体。
巻き上がる爆風と轟音。
バラバラに飛び散った破片があちらこちらに降り注ぎ、金属音をたてて砕け散る。
爆風に背を押されながら路上に倒れ込んだ恋華を庇うように、甘太郎は彼女の上に覆いかぶさり、全てが収まるまでしっかりと恋華を抱きしめ続けた。
地面に墜落した機体から吹き上がる炎が風で舞い上がり、夜の空を赤く染めた。
ようやく爆風と轟音が収まり、甘太郎は恐る恐る顔を上げる。
ただでさえ熱い熱帯の夜が爆発したタンクローリーとヘリコプターの機体から燃え上がる炎のせいで灼熱地獄に感じられる。
つい数十秒前まで自分たちが乗っていたタクシーがひしゃげて潰れ、火を噴いて大破する様子を目の当たりにして甘太郎はその恐ろしさに思わず身震いをした。
「れ、恋華さん! 大丈夫ですか!」
甘太郎は自分の下でうずくまっている恋華に声をかける。
爆発の衝撃に彼女は目を白黒させながら起き上がると、自分を守ってくれた甘太郎に礼を言う。
「な、何とか……ありがと」
「よかった……どうなることかと」
甘太郎はそう呻くとハッとして後方を振り返り、緊迫した声を上げた。
「大変だ! 運転手のおっさんが!」
甘太郎の声に恋華も青い顔で後方を振り返って思わず呟いた。
「何てこと……」
運転手は路上に倒れており、頭から血を流していた。
『おじさん! しっかりして!』
恋華が必死にそう呼びかけるも、運転手の返事は無い。
恋華は急いで傍に駆け寄ると、運転手の顔に手を当てた。
「息はしてる。助けなきゃ!」
恋華はそう叫ぶと必死に運転手を助け起こそうとする。
「俺に任せてください!」
甘太郎は恋華を制して運転手の傍にしゃがみ込むと、恋華の手を借りて、気を失っている運転手を背負った。
そして甘太郎は後方を振り返る。
感染者の群れはすでに距離100メートルを切った辺りまで近づいている。
燃え盛る炎による猛烈な熱さにもおかまいなしに突っ込んでくる。
「逃げますよ!」
「うん!」
そう言って顔を見合わせると、二人は駆け出した。
中央分離帯の植え込みの前まで来ると、恋華が先頭となって胸の高さほどの分離帯をよじ上り、向こう側へと越えていく。
甘太郎も恋華に続いて一気に中央分離帯を越えようとしたが、そこでついに感染者の群れが押し寄せてきた。
一番先頭を走る感染者が甘太郎目がけて飛びかかってくる。
「くっ!」
甘太郎は背後に下がってこれをかわしたが、後から次々と感染者は襲い掛かってくる。
「無駄に元気な連中だな!」
苛立ち紛れにそう吐き捨てる甘太郎だったが、運転手を背負ったまま機敏に動くことも出来ず、口ほどの余裕はない。
感染者の群れと中央分離帯が自分と恋華の間を遮り、彼女のもとに駆けつけることが出来ずに甘太郎は仕方なくじりじりと後退する。
闇穴で彼らを封じようにも、感染者は後から次々と押し寄せ、その数は数百を遥かに超える。
さらに感染者らは中央分離帯を越えて恋華の元にも向かっている。
「アマタローくん!」
声の限りにそう叫ぶと恋華は地下街のパンフレットを取り出して、それを掲げて見せた。
恋華の言葉と行動に甘太郎は全てを理解した。
(地下道への入口は1つじゃない)
恋華は踵を返すと数百メートル先に見えている地下道の入口に向かって走り出した。
恋華をたった一人で行かせることは心配だったが、今は各自の身の安全が最優先であると甘太郎も理解していた。
甘太郎は運転手を背負い直すと頭の中に叩き込んだ地図を頼りに、一気に恋華とは反対方向の後方の路地へと駆け抜けていった。
『あの橋を渡れば街の中心部から外れる。人の姿もだいぶ少なく……』
運転手はそう言いかけて車を急停車させた。
キィッというブレーキ音が響き渡る中、恋華と甘太郎はシートベルトを体に食い込ませる衝撃に驚いて声を上げた。
「な、なに?」
だが、二人とも運転手が何かを言う前に、急ブレーキの理由を即座に理解した。
恋華も甘太郎もフロントガラスの向こう側に視線が釘付けとなる。
タクシーの行く先、数百メートルのところに見渡す限りの人の姿があった。
それはまさに人の波と呼ぶにふさわしい光景だった。
おそらく数千人規模の人数に、3人とも仰天して目を見開いた。
人の波は押し寄せるようにタクシーに向かってきた。
その様子はまるで津波のようであり、見る者すべてに問答無用で恐怖を植え付ける。
『クソッ! あんなもんに巻き込まれたら俺の大事な愛車は5分で廃車にされちまう。冗談じゃないぞ!』
運転手はそう叫び、車を急激にUターンさせる。
猛烈な勢いでタクシーは直進を続け、あっという間に感染者の群れを引き離す。
だが、そこで3人は前方にもっと恐ろしい光景を目にした。
幹線道路の進行方向から彼らの目の前に現れたのは、巨大なタンクローリーだった。
「あれは……」
急減速するタクシーのシートベルトに腹部を圧迫され、甘太郎はそう呻き声を上げる。
タンクローリーはその巨体で、路肩に停車してある車を次々とはじき飛ばし、道路標識をなぎ倒しながら3人の乗るタクシー目がけて一直線に突進してくる。
「ど、どう見てもまともな人が運転しているようには見えないわね」
恋華は恐怖に顔を引きつらせながら、そう声を絞り出した。
運転手は絶望に喘ぎながらタクシーを急加速で後退させる。
『もうこの国には安全な場所なんてないのか!』
Uターンする間もなく、タクシーはひたすらバックで後退する。
前方からはタンクローリーが迫り、後方からは先ほど振り切った無数の感染者の姿が近づいてくる。
「くそっ! 何とか脇道に入れないのか!」
甘太郎は悲痛な叫び声を上げた。
幹線道路の両脇は並び立つ店舗がしばらく続き、その間には車が入れそうな路地はかなり後方まで行かなければ見当たらず、そこにたどり着く前に感染者の群れに飲み込まれてしまうことは明らかだった。
運転手を含めた3人の顔に隠しようのない焦りと恐怖の色が浮かぶ。
その時、百数十メートル手前でタンクローリーが突然、路肩に駐車してある大きめのトラックにぶつかり、轟音を響かせながらバランスを崩して横転した。
タンクローリーは横転したまま横滑りをし、停車中の車を何台も巻き込んでようやく停止した。
それを見た運転手は顔面蒼白でタクシーを停車する。
後方700~800メートルからは感染者の波が押し寄せてくる。
運転手は横転したタンクローリーの横を何とかすり抜けられないかと思案しながらハンドルを握り直しているが、その瞬間、タンクローリーが大爆発を起こした。
「きゃっ!」
「うぉっ!」
すさまじい衝撃波がタクシーの車体を襲う。
フロントガラスに何か固い物が当たったようで、ガラスにヒビが入る。
爆風によってタクシーはまるで風に揺れる木の葉のように右に左に不安定に振られた。
タクシー運転手は見事なハンドルさばきで車体を立て直し、何とか持ちこたえて路肩に停車した。
タンクローリーは巨大な噴煙を噴き上げて燃え盛っている。
それは路肩に止まっていた乗用車などの誘爆を次々と引き起こし、燃え盛る壁となって前方の道路を完全に塞いでしまった。
すでに感染者の群れは後方数百メートルまで迫っている。
甘太郎は叫び声を上げた。
「車から降りて中央分離帯を越えるんだ!」
車ではもはや逃げられない。
それは誰の目にも明白だった。
運転手は口惜しそうに叫び声を上げた。
『くそっ! 俺の商売道具だってのに!』
車外に出ると、燃え盛るタンクローリーの炎が辺り一体を熱気で包み、空気を伝って3人の肌を焼く。
さらに上空からふいに吹き付ける風が熱風となって、3人は息がつまりそうなほどの熱に苦しげに顔を歪めた。
甘太郎は上空を見上げ、即座に声を上げる。
「ヘリだ!」
そう。
それはヘリコプターがプロペラを旋廻させて空を飛翔している音であり、それが上空からの風の正体だった。
そしてそれはすぐに近づいてきて辺りに轟音を撒き散らす。
熱風をその身に受けながら上空を見ていた3人は、ある変化に顔をしかめた。
上空を旋廻していたヘリコプターが突然、妙な飛び方をしたかと思うと、不安定な体勢のまま3人のいる地上に向けて降下し始めたのだ。
恋華は悲鳴混じりの声を上げる。
「ウソ!」
ヘリコプターはすでに完全に制御を失っており、3人のいる辺りへ向けて急速落下を続けている。
恋華と甘太郎、それに運転手の3人はすぐに踵を返すと必死の形相で地面を蹴り、大地を駆けた。
頭の後ろから迫り来る旋廻音の恐怖に恋華は絶叫した。
「何なのよコレぇ!」
急降下するヘリコプターのプロペラが道路脇の建物の壁を削り、ついに機体は墜落して恋華たちが乗ってきたタクシーを直撃した。
炎上する機体。
巻き上がる爆風と轟音。
バラバラに飛び散った破片があちらこちらに降り注ぎ、金属音をたてて砕け散る。
爆風に背を押されながら路上に倒れ込んだ恋華を庇うように、甘太郎は彼女の上に覆いかぶさり、全てが収まるまでしっかりと恋華を抱きしめ続けた。
地面に墜落した機体から吹き上がる炎が風で舞い上がり、夜の空を赤く染めた。
ようやく爆風と轟音が収まり、甘太郎は恐る恐る顔を上げる。
ただでさえ熱い熱帯の夜が爆発したタンクローリーとヘリコプターの機体から燃え上がる炎のせいで灼熱地獄に感じられる。
つい数十秒前まで自分たちが乗っていたタクシーがひしゃげて潰れ、火を噴いて大破する様子を目の当たりにして甘太郎はその恐ろしさに思わず身震いをした。
「れ、恋華さん! 大丈夫ですか!」
甘太郎は自分の下でうずくまっている恋華に声をかける。
爆発の衝撃に彼女は目を白黒させながら起き上がると、自分を守ってくれた甘太郎に礼を言う。
「な、何とか……ありがと」
「よかった……どうなることかと」
甘太郎はそう呻くとハッとして後方を振り返り、緊迫した声を上げた。
「大変だ! 運転手のおっさんが!」
甘太郎の声に恋華も青い顔で後方を振り返って思わず呟いた。
「何てこと……」
運転手は路上に倒れており、頭から血を流していた。
『おじさん! しっかりして!』
恋華が必死にそう呼びかけるも、運転手の返事は無い。
恋華は急いで傍に駆け寄ると、運転手の顔に手を当てた。
「息はしてる。助けなきゃ!」
恋華はそう叫ぶと必死に運転手を助け起こそうとする。
「俺に任せてください!」
甘太郎は恋華を制して運転手の傍にしゃがみ込むと、恋華の手を借りて、気を失っている運転手を背負った。
そして甘太郎は後方を振り返る。
感染者の群れはすでに距離100メートルを切った辺りまで近づいている。
燃え盛る炎による猛烈な熱さにもおかまいなしに突っ込んでくる。
「逃げますよ!」
「うん!」
そう言って顔を見合わせると、二人は駆け出した。
中央分離帯の植え込みの前まで来ると、恋華が先頭となって胸の高さほどの分離帯をよじ上り、向こう側へと越えていく。
甘太郎も恋華に続いて一気に中央分離帯を越えようとしたが、そこでついに感染者の群れが押し寄せてきた。
一番先頭を走る感染者が甘太郎目がけて飛びかかってくる。
「くっ!」
甘太郎は背後に下がってこれをかわしたが、後から次々と感染者は襲い掛かってくる。
「無駄に元気な連中だな!」
苛立ち紛れにそう吐き捨てる甘太郎だったが、運転手を背負ったまま機敏に動くことも出来ず、口ほどの余裕はない。
感染者の群れと中央分離帯が自分と恋華の間を遮り、彼女のもとに駆けつけることが出来ずに甘太郎は仕方なくじりじりと後退する。
闇穴で彼らを封じようにも、感染者は後から次々と押し寄せ、その数は数百を遥かに超える。
さらに感染者らは中央分離帯を越えて恋華の元にも向かっている。
「アマタローくん!」
声の限りにそう叫ぶと恋華は地下街のパンフレットを取り出して、それを掲げて見せた。
恋華の言葉と行動に甘太郎は全てを理解した。
(地下道への入口は1つじゃない)
恋華は踵を返すと数百メートル先に見えている地下道の入口に向かって走り出した。
恋華をたった一人で行かせることは心配だったが、今は各自の身の安全が最優先であると甘太郎も理解していた。
甘太郎は運転手を背負い直すと頭の中に叩き込んだ地図を頼りに、一気に恋華とは反対方向の後方の路地へと駆け抜けていった。
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