40 / 89
第三章 天地をあざむく者たち
第7話 雨上がりの心
しおりを挟む
「ヴィクトリアァァァァ!」
僕は思わず叫んでいた。
痩せ悪魔を抑え込もうとした力自慢のヴィクトリアだったけれど、相手の思わぬ反撃を浴びてしまった。
痩せ悪魔の全身の毛が逆立ち、それが四方八方に飛び散ったんだ。
それは長さ20センチほどの黒い針で、毒液と思しき緑色の液体で濡れていた。
あの痩せ悪魔があんな切り札を持っていたなんて……。
戦慄を覚える僕だったけれど、痩せ悪魔の表情を見て違和感を感じた。
うまいことヴィクトリアに騙し討ちを浴びせたはずの悪魔の顔が驚愕に歪んでいる。
そこで僕は気が付いた。
毒針を浴びたヴィクトリアが微動だにしないことと、そんな彼女の全身が灰色に染まっていることに。
な、何だあれ?
そして彼女のすぐ横には折れた黒い針が何本も落ちている。
事態を飲み込めずに目を見開いている僕の前でヴィクトリアが大きく息を吐いた。
「っぷはぁっ!」
途端に彼女の体の色が元に戻る。
そしてヴィクトリアは間髪入れずに痩せ悪魔の上にのしかかり、両腕でその頭にヘッドロックをかけた。
体重を預けるようにして痩せ悪魔の身動きを封じながら、ヴィクトリアは不敵な笑みを浮かべる。
「不意打ち成功だと思ったかマヌケ野郎。残念だったな。アタシの新スキルの前にはこんな毒針まったくの無意味なんだよ」
そ、そうか。
ヴィクトリアはここに来る前に新しいスキルを実装していたのか。
あの感じだと体を硬化させて防御力を高めるタイプのスキルだと思う。
「そんでもって、この距離でアタシに捕まるとどういうことになるのか、その体で覚えておけよ。ふんぬぁぁぁぁぁ!」
ヴィクトリアは声を上げて力いっぱい痩せ悪魔の頭を締め上げる。
「ギェアアア!」
痩せ悪魔はくぐもった悲鳴を上げながら必死にこれから逃れようと暴れるけれど、ヴィクトリアの腕はまるで万力のように痩せ悪魔の頭を押し潰そうとする。
すぐに痩せ悪魔は抵抗力を失い、その手足がガクガクと痙攣し始めた。
そしてそのライフゲージからライフがどんどん減っていく。
もはや勝負ありだった。
完全に動かなくなった悪魔のライフが残りわずかになったところで、ようやくヴィクトリアは手を放して悪魔を解放した。
強烈な力で締め上げられ、急激にライフが低下したことによって悪魔は失神していた。
す、すごい腕力だ。
「よし。殺さずに済んだし、上出来だろ」
そう言うとヴィクトリアは捕縛用のロープを取り出して手際よく痩せ悪魔を縛り上げる。
僕は思わず歓喜の声を上げながらヴィクトリアの元へと駆け寄った。
「ヴィクトリア!」
「元気そうだな。アルフレッド」
「うん。君も。助けてくれてありがとう」
僕がそう言うとヴィクトリアは少し照れくさそうに笑った。
「礼なんてよせよ。おまえには世話になったからな」
「まさかヴィクトリアがここに来てくれるなんて思いもしなかったよ。無事にNPCになれたんだね」
「ああ。プレイヤーと競い合うライバルNPCだ。気ままにやりたいアタシにピッタリだろ」
「うん。おめでとう。ヴィクトリア」
背の高い彼女はそう言う僕を見下ろして快活な笑顔を見せた。
「実はおまえが困ってるから助けてやってくれないかって、神様とかいう奴に頼まれてな」
「神様が?」
「ああ。NPC化した途端、アタシのところにやってきたんだ。変なオッサンだったけど、おまえのためならアタシも一肌脱ごうと思ってよ。んで、こっちの世界に送り込まれた途端、鳥になる変な薬を飲んでここまで来たってわけさ。あっちこっち迷っちまって遅くなったけどな」
そういうことだったのか。
変なオッサン呼ばわりされてるけど、あの人はやることをやってくれる。
僕は神様の根回しに感謝した。
「今のおまえが抱えている事情はその神様って奴から一通り説明されたんだが、正直アタシにはピンとこねえな。けど、とにかくおまえを守るってことならアタシにも出来そうだ。だから今日はおまえの用心棒として行動するよ。その方がやりやすい」
「助かるよ。ヴィクトリア。でもさっきの毒針は平気だったの?」
彼女は痩せ悪魔の毒針を思い切り体に浴びたはずなのに、ピンピンしている。
僕が問いにヴィクトリアは甲冑の隙間から見える肌をなでながら答えた。
「ああ。この通りだ。NPC化した時に新しいスキルを中位として実装したんだ」
「防御系のスキルだよね?」
「そうだ。瞬間効果っつってな。見ての通り、硬化系のスキルだ」
彼女の説明によれば限られた時間の間、体を特殊な金属と化して、物理攻撃や魔法攻撃を一切受け付けない状態にしてくれるらしい。
「硬化している間は動けなくなっちまうし、呼吸すらできなくなっちまうっていう弱点もあるんだが、それでも毒針に傷一つつかなかったぜ。なかなかのもんだろ?」
「うん。一瞬ヒヤッとしたけど、相手に接近して戦うヴィクトリア向きだね」
再会を喜び合う僕らだけど、そこで突如としてブレイディが声を上げて突進してきた。
「危ない!」
そう言うとブレイディは慌てて僕らを押し退けるようにして、ロープで縛られたまま横たわっている痩せ悪魔の元にしゃがみ込んだ。
いきなり何かと思った僕は痩せ悪魔を見て目を剥く。
ヴィクトリアも驚きの声を上げた。
「な、何だ?」
「ああっ!」
捕縛されたまま失神して横たわっている痩せ悪魔の体がいきなり内側からホコボコと膨れ始めたんだ。
あ、あれって……。
即座に僕の脳裏に昨日の出来事が鮮明に浮かぶ。
天樹に忍び込んできた子供の堕天使が最後あんなふうになって……。
「じ、自爆だぁぁぁ!」
「なにっ?」
僕の声に反応したヴィクトリアは咄嗟に僕の頭を掴んでその場に押し倒すと、僕の上に覆いかぶさった。
「硬化!」
そう叫んだヴィクトリアの体が硬化して固くなっていくのが分かる。
彼女は咄嗟に僕を爆発から守ろうとしてくれているんだ。
でも僕はこれで助かるかもしれないけれどブレイディが……。
そのブレイディは膨れ上がっていく痩せ悪魔の傍からなぜか離れようとしない。
細身だった痩せ悪魔はもう体が2倍以上に大きく膨張していて、今すぐにも爆発しそうだ。
「ブレイディも早く逃げて!」
僕はそう叫んだけれど、ヴィクトリアの体と地面の隙間から見える彼女は懐から何かを取り出している。
それは注射器のようだった。
それをブレイディは痩せ悪魔の体にブスリと突き刺した。
い、一体何を……。
僕がそう思った途端だった。
今にも破裂しそうだった痩せ悪魔の膨張がストップし、その体が急に青白く凍り付き始めたんだ。
「な、何だ?」
見る見るうちに悪魔の体は氷漬けにされた魚のように真っ白になって沈黙した。
「よし。成功。ふぅ~。さすがに肝が冷えたよ」
ブレイディはホッと安堵すると額に浮かぶ汗を拭った。
極度の緊張から解放されたような表情のブレイディは、硬化したヴィクトリアの体の下でワケが分からずに目を白黒させる僕に言った。
「っぷはあっ!」
そこでヴィクトリアの硬化が解けて僕たちは起き上がった。
そんな僕らの目の前で、空っぽになった注射器を手にブレイディが得意げな笑みを浮かべて言う。
「昨日の堕天使の一件はジェネットから我が主に報告があったからね。同じような事態が起きても対処できるようシステム凍結薬を用意しておいたんだ。これでコイツはもう自爆して証拠隠滅することは出来ない。ザマーミロだね」
そんな彼女の姿を見て、僕は自分の頭の中に凝り固まっていたある思いがほぐれていくのを感じていた。
三人寄れば文殊の知恵、というのとは少し意味が異なるけれど、こうして個性の違う人が3人集まると、大ピンチを切り抜けられるほどの力が生まれるんだ。
僕なんかでは到底かなわない相手を力でねじ伏せるヴィクトリア。
僕なんかでは到底作れないほどの数々の薬液で相手を翻弄するブレイディ。
そして僕は……何かよく分からないけど他の人には無い変な力があるみたいだし。
僕は自分の左手首に刻みつけられた5つのアザを見つめた。
少し前まで自分の力の無さを嘆いていた僕だけど、そんな必要はちっともなかったんだ。
アリアナが言ってくれたように僕は僕が持ちうる強さを探せばいい。
たとえそれが人より劣っていたとしたって、僕じゃない誰かと力を合わせれば目の前の困難を乗り越えていけるはずだ。
他力本願と人は言うかもしれない。
だけど日頃、僕の周りにミランダやジェネットやアリアナがいてくれること。
そして今、目の前にヴィクトリアとブレイディがいてくれること。
それは今まで僕が必死に辿って来た道の先にある結果なんだ。
こういう縁を作って来れたのは僕が不器用なりに歯を食いしばってやってきたからだと、少しは胸を張れる。
一本の矢で駄目なら三本の矢。
それでもだめならもっと多くの矢。
そうして人とのつながりを大切にしていけば、僕の周りにはいつもこうして誰かがいてくれるだろう。
そう信じて歩いていこう。
僕は随分とスッキリした気持ちになって空を見上げた。
いつの間にか雨は上がっていた。
僕は思わず叫んでいた。
痩せ悪魔を抑え込もうとした力自慢のヴィクトリアだったけれど、相手の思わぬ反撃を浴びてしまった。
痩せ悪魔の全身の毛が逆立ち、それが四方八方に飛び散ったんだ。
それは長さ20センチほどの黒い針で、毒液と思しき緑色の液体で濡れていた。
あの痩せ悪魔があんな切り札を持っていたなんて……。
戦慄を覚える僕だったけれど、痩せ悪魔の表情を見て違和感を感じた。
うまいことヴィクトリアに騙し討ちを浴びせたはずの悪魔の顔が驚愕に歪んでいる。
そこで僕は気が付いた。
毒針を浴びたヴィクトリアが微動だにしないことと、そんな彼女の全身が灰色に染まっていることに。
な、何だあれ?
そして彼女のすぐ横には折れた黒い針が何本も落ちている。
事態を飲み込めずに目を見開いている僕の前でヴィクトリアが大きく息を吐いた。
「っぷはぁっ!」
途端に彼女の体の色が元に戻る。
そしてヴィクトリアは間髪入れずに痩せ悪魔の上にのしかかり、両腕でその頭にヘッドロックをかけた。
体重を預けるようにして痩せ悪魔の身動きを封じながら、ヴィクトリアは不敵な笑みを浮かべる。
「不意打ち成功だと思ったかマヌケ野郎。残念だったな。アタシの新スキルの前にはこんな毒針まったくの無意味なんだよ」
そ、そうか。
ヴィクトリアはここに来る前に新しいスキルを実装していたのか。
あの感じだと体を硬化させて防御力を高めるタイプのスキルだと思う。
「そんでもって、この距離でアタシに捕まるとどういうことになるのか、その体で覚えておけよ。ふんぬぁぁぁぁぁ!」
ヴィクトリアは声を上げて力いっぱい痩せ悪魔の頭を締め上げる。
「ギェアアア!」
痩せ悪魔はくぐもった悲鳴を上げながら必死にこれから逃れようと暴れるけれど、ヴィクトリアの腕はまるで万力のように痩せ悪魔の頭を押し潰そうとする。
すぐに痩せ悪魔は抵抗力を失い、その手足がガクガクと痙攣し始めた。
そしてそのライフゲージからライフがどんどん減っていく。
もはや勝負ありだった。
完全に動かなくなった悪魔のライフが残りわずかになったところで、ようやくヴィクトリアは手を放して悪魔を解放した。
強烈な力で締め上げられ、急激にライフが低下したことによって悪魔は失神していた。
す、すごい腕力だ。
「よし。殺さずに済んだし、上出来だろ」
そう言うとヴィクトリアは捕縛用のロープを取り出して手際よく痩せ悪魔を縛り上げる。
僕は思わず歓喜の声を上げながらヴィクトリアの元へと駆け寄った。
「ヴィクトリア!」
「元気そうだな。アルフレッド」
「うん。君も。助けてくれてありがとう」
僕がそう言うとヴィクトリアは少し照れくさそうに笑った。
「礼なんてよせよ。おまえには世話になったからな」
「まさかヴィクトリアがここに来てくれるなんて思いもしなかったよ。無事にNPCになれたんだね」
「ああ。プレイヤーと競い合うライバルNPCだ。気ままにやりたいアタシにピッタリだろ」
「うん。おめでとう。ヴィクトリア」
背の高い彼女はそう言う僕を見下ろして快活な笑顔を見せた。
「実はおまえが困ってるから助けてやってくれないかって、神様とかいう奴に頼まれてな」
「神様が?」
「ああ。NPC化した途端、アタシのところにやってきたんだ。変なオッサンだったけど、おまえのためならアタシも一肌脱ごうと思ってよ。んで、こっちの世界に送り込まれた途端、鳥になる変な薬を飲んでここまで来たってわけさ。あっちこっち迷っちまって遅くなったけどな」
そういうことだったのか。
変なオッサン呼ばわりされてるけど、あの人はやることをやってくれる。
僕は神様の根回しに感謝した。
「今のおまえが抱えている事情はその神様って奴から一通り説明されたんだが、正直アタシにはピンとこねえな。けど、とにかくおまえを守るってことならアタシにも出来そうだ。だから今日はおまえの用心棒として行動するよ。その方がやりやすい」
「助かるよ。ヴィクトリア。でもさっきの毒針は平気だったの?」
彼女は痩せ悪魔の毒針を思い切り体に浴びたはずなのに、ピンピンしている。
僕が問いにヴィクトリアは甲冑の隙間から見える肌をなでながら答えた。
「ああ。この通りだ。NPC化した時に新しいスキルを中位として実装したんだ」
「防御系のスキルだよね?」
「そうだ。瞬間効果っつってな。見ての通り、硬化系のスキルだ」
彼女の説明によれば限られた時間の間、体を特殊な金属と化して、物理攻撃や魔法攻撃を一切受け付けない状態にしてくれるらしい。
「硬化している間は動けなくなっちまうし、呼吸すらできなくなっちまうっていう弱点もあるんだが、それでも毒針に傷一つつかなかったぜ。なかなかのもんだろ?」
「うん。一瞬ヒヤッとしたけど、相手に接近して戦うヴィクトリア向きだね」
再会を喜び合う僕らだけど、そこで突如としてブレイディが声を上げて突進してきた。
「危ない!」
そう言うとブレイディは慌てて僕らを押し退けるようにして、ロープで縛られたまま横たわっている痩せ悪魔の元にしゃがみ込んだ。
いきなり何かと思った僕は痩せ悪魔を見て目を剥く。
ヴィクトリアも驚きの声を上げた。
「な、何だ?」
「ああっ!」
捕縛されたまま失神して横たわっている痩せ悪魔の体がいきなり内側からホコボコと膨れ始めたんだ。
あ、あれって……。
即座に僕の脳裏に昨日の出来事が鮮明に浮かぶ。
天樹に忍び込んできた子供の堕天使が最後あんなふうになって……。
「じ、自爆だぁぁぁ!」
「なにっ?」
僕の声に反応したヴィクトリアは咄嗟に僕の頭を掴んでその場に押し倒すと、僕の上に覆いかぶさった。
「硬化!」
そう叫んだヴィクトリアの体が硬化して固くなっていくのが分かる。
彼女は咄嗟に僕を爆発から守ろうとしてくれているんだ。
でも僕はこれで助かるかもしれないけれどブレイディが……。
そのブレイディは膨れ上がっていく痩せ悪魔の傍からなぜか離れようとしない。
細身だった痩せ悪魔はもう体が2倍以上に大きく膨張していて、今すぐにも爆発しそうだ。
「ブレイディも早く逃げて!」
僕はそう叫んだけれど、ヴィクトリアの体と地面の隙間から見える彼女は懐から何かを取り出している。
それは注射器のようだった。
それをブレイディは痩せ悪魔の体にブスリと突き刺した。
い、一体何を……。
僕がそう思った途端だった。
今にも破裂しそうだった痩せ悪魔の膨張がストップし、その体が急に青白く凍り付き始めたんだ。
「な、何だ?」
見る見るうちに悪魔の体は氷漬けにされた魚のように真っ白になって沈黙した。
「よし。成功。ふぅ~。さすがに肝が冷えたよ」
ブレイディはホッと安堵すると額に浮かぶ汗を拭った。
極度の緊張から解放されたような表情のブレイディは、硬化したヴィクトリアの体の下でワケが分からずに目を白黒させる僕に言った。
「っぷはあっ!」
そこでヴィクトリアの硬化が解けて僕たちは起き上がった。
そんな僕らの目の前で、空っぽになった注射器を手にブレイディが得意げな笑みを浮かべて言う。
「昨日の堕天使の一件はジェネットから我が主に報告があったからね。同じような事態が起きても対処できるようシステム凍結薬を用意しておいたんだ。これでコイツはもう自爆して証拠隠滅することは出来ない。ザマーミロだね」
そんな彼女の姿を見て、僕は自分の頭の中に凝り固まっていたある思いがほぐれていくのを感じていた。
三人寄れば文殊の知恵、というのとは少し意味が異なるけれど、こうして個性の違う人が3人集まると、大ピンチを切り抜けられるほどの力が生まれるんだ。
僕なんかでは到底かなわない相手を力でねじ伏せるヴィクトリア。
僕なんかでは到底作れないほどの数々の薬液で相手を翻弄するブレイディ。
そして僕は……何かよく分からないけど他の人には無い変な力があるみたいだし。
僕は自分の左手首に刻みつけられた5つのアザを見つめた。
少し前まで自分の力の無さを嘆いていた僕だけど、そんな必要はちっともなかったんだ。
アリアナが言ってくれたように僕は僕が持ちうる強さを探せばいい。
たとえそれが人より劣っていたとしたって、僕じゃない誰かと力を合わせれば目の前の困難を乗り越えていけるはずだ。
他力本願と人は言うかもしれない。
だけど日頃、僕の周りにミランダやジェネットやアリアナがいてくれること。
そして今、目の前にヴィクトリアとブレイディがいてくれること。
それは今まで僕が必死に辿って来た道の先にある結果なんだ。
こういう縁を作って来れたのは僕が不器用なりに歯を食いしばってやってきたからだと、少しは胸を張れる。
一本の矢で駄目なら三本の矢。
それでもだめならもっと多くの矢。
そうして人とのつながりを大切にしていけば、僕の周りにはいつもこうして誰かがいてくれるだろう。
そう信じて歩いていこう。
僕は随分とスッキリした気持ちになって空を見上げた。
いつの間にか雨は上がっていた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!
ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません?
せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」
不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。
実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。
あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね?
なのに周りの反応は正反対!
なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。
勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?
【完結】想い人がいるはずの王太子殿下に求婚されまして ~不憫な王子と勘違い令嬢が幸せになるまで~
Rohdea
恋愛
──私は、私ではない“想い人”がいるはずの王太子殿下に求婚されました。
昔からどうにもこうにも男運の悪い侯爵令嬢のアンジェリカ。
縁談が流れた事は一度や二度では無い。
そんなアンジェリカ、実はずっとこの国の王太子殿下に片想いをしていた。
しかし、殿下の婚約の噂が流れ始めた事であっけなく失恋し、他国への留学を決意する。
しかし、留学期間を終えて帰国してみれば、当の王子様は未だに婚約者がいないという。
帰国後の再会により再び溢れそうになる恋心。
けれど、殿下にはとても大事に思っている“天使”がいるらしい。
更に追い打ちをかけるように、殿下と他国の王女との政略結婚の噂まで世間に流れ始める。
今度こそ諦めよう……そう決めたのに……
「私の天使は君だったらしい」
想い人の“天使”がいるくせに。婚約予定の王女様がいるくせに。
王太子殿下は何故かアンジェリカに求婚して来て───
★★★
『美人な姉と間違って求婚されまして ~望まれない花嫁が愛されて幸せになるまで~』
に、出て来た不憫な王太子殿下の話になります!
(リクエストくれた方、ありがとうございました)
未読の方は一読された方が、殿下の不憫さがより伝わるような気がしています……
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
異世界転生? いいえ、チートスキルだけ貰ってVRMMOをやります!
リュース
ファンタジー
主人公の青年、藤堂飛鳥(とうどう・あすか)。
彼は、新発売のVRMMOを購入して帰る途中、事故に合ってしまう。
だがそれは神様のミスで、本来アスカは事故に遭うはずでは無かった。
神様は謝罪に、チートスキルを持っての異世界転生を進めて来たのだが・・・。
アスカはそんなことお構いなしに、VRMMO!
これは、神様に貰ったチートスキルを活用して、VRMMO世界を楽しむ物語。
異世界云々が出てくるのは、殆ど最初だけです。
そちらがお望みの方には、満足していただけないかもしれません。
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
うちの天使に近寄るな~影と風に愛された死神はうちの子を守りたいだけなんだ~
朱音 アキ
ファンタジー
異世界転移。それは突然。だれにでも起こりうる出来事だ。
影山空は神のミスでその一生を終え、異世界へと転移する。
死の森とよばれる場所で与えられた影、風を使い。もふもふの黒猫、黒犬を従え、死の森からの脱出を試みる。
突然現れた少女とドラゴン。
ソラは天使のように可憐な少女、従魔たちと共に世界を巡っていく。
「うちの子たちに敵意を向けるな。殺したくなるだろう?」
これは死神と恐れ愛される冒険者の物語だ。
「天使ともふもふが幸せならそれでいい」
主人公はそう申しております。
*スロースタートですので、街に出るまで読んでいただけると幸いです。
妹とそんなに比べるのでしたら、婚約を交代したらどうですか?
慶光
ファンタジー
ローラはいつも婚約者のホルムズから、妹のレイラと比較されて来た。婚約してからずっとだ。
頭にきたローラは、そんなに妹のことが好きなら、そちらと婚約したらどうかと彼に告げる。
画してローラは自由の身になった。
ただし……ホルムズと妹レイラとの婚約が上手くいくわけはなかったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる