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第三章 神の啓示
第12話 悪魔のささやき
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ミランダは祭壇の上から身を躍らせて床に降り立った。
そして僕を指差す。
「その手にある剣。そのせいであんたが私の存在を感じるように私もあんたを感じるのよ。キモイったらありゃしない」
そういうことか。
ミランダは知っているんだ。
この剣が僕に与える影響を。
「その剣、あのジェネットとかいう忌々しい尼僧が持っていたものよね。どうしてあんたが持ってるのかしら」
「……デス・ペナルティーでロストされたんだ。それを僕が拾った。どうしてだか分からないけど、僕の手から離れようとしない」
僕がそう言うとミランダは腕組みをして合点がいったというような表情を見せた。
「フン。そういうことか。あの尼僧が中途半端に解呪した呪いが尼僧の死によって復活したんでしょ。それをマヌケなあんたが拾ったってことね。で、あんたは洞窟の番を放り出して外に出たと。どうりでその気配が移動していると思った」
「役目を放り出してるのは君のほうだろ!」
思わず僕が声を荒げると、ミランダは僕に向かってゆっくりと歩を進め始めた。
「あんた。そんなに大きな声出す奴だったっけ」
静かにそう言うミランダだったけど、その表情は殺気に満ちていて怖いくらいの迫力だった。
うぅ……。
ゆっくりと近づいてくるミランダを前にして、僕は思わず後ずさってしまいそうになる。
動揺を気取られないよう必死に冷静な声を出そうとする僕だけど、緊張で口がうまく回ってくれない。
「き、君、ついさっきまで、ずいぶん遠くにいたじゃないか。どうして今ここに……」
「私の住処たる闇の洞窟からこの神殿までは徒歩で5分ほど。それくらいの距離なら私が魔力全開で飛べば10秒もかからないわ」
その言葉の意味がすぐには理解できずに僕は呆然と彼女を見つめた。
そんな僕の様子を見てミランダは唇の端を吊り上げて不敵に笑う。
「ボスは世界のどこにいようとも自分の拠点には即時帰還できるのよ。知らなかった?」
今度はミランダの言葉を僕もすぐに理解した。
「そうか。い、一度洞窟に戻って、そこから移動してきたの……がっ!」
そこまで言って僕は言葉を失った。
素早い動きであっという間に僕の目の前に立ったミランダが片手で僕の首をつかんだんだ。
彼女はその手に物凄い力を込めて僕のノドを締め上げる。
僕はミランダの手に自分の手をかけたけど、僕なんかの力じゃ到底振りほどけやしない。
ミランダは僕の首をつかんだまま、魔力で少しずつ浮上し始めた。
必然と僕の両足が地面から離れ、息苦しさで徐々に体の力が抜けていく。
「その剣を私に返しなさい。あんたが持っていても無用の長物でしかないわ」
そう言うとミランダは僕の手に握られた剣に左手を伸ばす。
僕は遠くなりつつある意識の中で、これは好機だと思った。
ミランダの方から剣を取り戻しに来てくれた。
これできっと彼女は暴走を止めてくれるはずだ。
そう思った矢先だった。
僕の手に握られた剣の柄に手をかけた途端、ミランダはビクッと身をすくませたんだ。
そしてまるで静電気でも走ったかのようにミランダは驚いてサッと手を離すと、掴んでいた僕の体を放り出した。
「うげっ!」
僕は床に背中を打ちつけて、痛みに思わず声を上げた。
それでも僕は痛みをこらえてすぐに身を起こすと、自分の手に握られている呪いの剣に目をやった。
見ると呪いの剣がうっすらと緑色の光を帯びている。
ミランダが触れたことで剣に生じた明らかな変化に僕は一縷の希望を抱き、顔を上げた。
そこではミランダが両目をこれ以上ないほどに見開き、僕を見下ろしていた。
その表情は先ほどまでとはまったく違う余裕のないそれだった。
「ミランダ?」
僕がそう言って立ち上がろうとすると、ミランダは弾かれたように後方に飛び退った。
何だ?
彼女の様子がおかしいぞ。
僕が立ち上がりミランダに歩み寄ろうとすると、彼女は咄嗟に金切り声を上げた。
「近寄らないで!」
彼女のあまりの剣幕に僕はビクッとして思わず足を止めた。
ミランダは明らかに狼狽していた。
もう先ほどまでの自信に満ち溢れた邪悪な魔女の顔はそこにはない。
も、もしかしたら正常化しそうなのか?
正気に戻ってくれるのか?
僕はそう思ったらいてもたってもいられず、ミランダに詰め寄った。
「ミランダ! 思い出しそうなの?」
ミランダはさらに二歩三歩と後方に後ずさりながら声を荒げた。
「近寄るなって言ってんのよ!」
そう言うとミランダは僕に右手の平を向けた。
や、やばいっ!
そう思った時にはすでに遅く、彼女の手から黒い霧が噴射されて僕の顔を直撃した。
「ウプッ! な、何するんだ!」
濃密な黒い霧が僕の鼻腔から体内に入り込んできて、僕は思わずむせ込んでしまった。
途端に強烈な眠気が襲ってきた。
全身の筋肉から力が失われていく。
「あんた。ワケ分かんないのよ。目障り目障りっ! 私が王城を襲う間、寝てなさい!」
そう。
彼女が僕に吹きかけた黒い霧は、人の神経に働きかけ、それを狂わす暗黒魔法『悪魔の囁き』だった。
ミランダの中位スキルであるその魔法によって僕の神経が睡眠状態へと導かれていく。
や、やばい……寝てしまう。
僕はあまりの眠気に立っていられなくなり、その場にがっくりと膝をついた。
そう言えば前にミランダにこの魔法をかけられた時は、変な自白をさせられたっけ。
僕の名誉のために、いまだにあれが本心だとは認められないけど。
あの時はミランダが顔を真っ赤にして怒ってたな。
そんなことを考えながら朦朧とし始めた僕は、ぼやけた視界の中で前方に立つミランダが何故か驚いたような戸惑ったような顔をしているのを見た。
「ま、前にも私、あんたにこの魔法をかけなかったかしら……」
ミランダのその言葉はひどく遠く聞こえ、何を言っているのか僕には判別出来なかった。
「あんた。前に私に変なこと言ったわよね。何なのこれ?」
そんなことを言っていたように思えたけど、僕にはその言葉はただの音としてしか認識できず、その意味を考えることは出来なかった。
何だったの……か……な……。
そして僕を指差す。
「その手にある剣。そのせいであんたが私の存在を感じるように私もあんたを感じるのよ。キモイったらありゃしない」
そういうことか。
ミランダは知っているんだ。
この剣が僕に与える影響を。
「その剣、あのジェネットとかいう忌々しい尼僧が持っていたものよね。どうしてあんたが持ってるのかしら」
「……デス・ペナルティーでロストされたんだ。それを僕が拾った。どうしてだか分からないけど、僕の手から離れようとしない」
僕がそう言うとミランダは腕組みをして合点がいったというような表情を見せた。
「フン。そういうことか。あの尼僧が中途半端に解呪した呪いが尼僧の死によって復活したんでしょ。それをマヌケなあんたが拾ったってことね。で、あんたは洞窟の番を放り出して外に出たと。どうりでその気配が移動していると思った」
「役目を放り出してるのは君のほうだろ!」
思わず僕が声を荒げると、ミランダは僕に向かってゆっくりと歩を進め始めた。
「あんた。そんなに大きな声出す奴だったっけ」
静かにそう言うミランダだったけど、その表情は殺気に満ちていて怖いくらいの迫力だった。
うぅ……。
ゆっくりと近づいてくるミランダを前にして、僕は思わず後ずさってしまいそうになる。
動揺を気取られないよう必死に冷静な声を出そうとする僕だけど、緊張で口がうまく回ってくれない。
「き、君、ついさっきまで、ずいぶん遠くにいたじゃないか。どうして今ここに……」
「私の住処たる闇の洞窟からこの神殿までは徒歩で5分ほど。それくらいの距離なら私が魔力全開で飛べば10秒もかからないわ」
その言葉の意味がすぐには理解できずに僕は呆然と彼女を見つめた。
そんな僕の様子を見てミランダは唇の端を吊り上げて不敵に笑う。
「ボスは世界のどこにいようとも自分の拠点には即時帰還できるのよ。知らなかった?」
今度はミランダの言葉を僕もすぐに理解した。
「そうか。い、一度洞窟に戻って、そこから移動してきたの……がっ!」
そこまで言って僕は言葉を失った。
素早い動きであっという間に僕の目の前に立ったミランダが片手で僕の首をつかんだんだ。
彼女はその手に物凄い力を込めて僕のノドを締め上げる。
僕はミランダの手に自分の手をかけたけど、僕なんかの力じゃ到底振りほどけやしない。
ミランダは僕の首をつかんだまま、魔力で少しずつ浮上し始めた。
必然と僕の両足が地面から離れ、息苦しさで徐々に体の力が抜けていく。
「その剣を私に返しなさい。あんたが持っていても無用の長物でしかないわ」
そう言うとミランダは僕の手に握られた剣に左手を伸ばす。
僕は遠くなりつつある意識の中で、これは好機だと思った。
ミランダの方から剣を取り戻しに来てくれた。
これできっと彼女は暴走を止めてくれるはずだ。
そう思った矢先だった。
僕の手に握られた剣の柄に手をかけた途端、ミランダはビクッと身をすくませたんだ。
そしてまるで静電気でも走ったかのようにミランダは驚いてサッと手を離すと、掴んでいた僕の体を放り出した。
「うげっ!」
僕は床に背中を打ちつけて、痛みに思わず声を上げた。
それでも僕は痛みをこらえてすぐに身を起こすと、自分の手に握られている呪いの剣に目をやった。
見ると呪いの剣がうっすらと緑色の光を帯びている。
ミランダが触れたことで剣に生じた明らかな変化に僕は一縷の希望を抱き、顔を上げた。
そこではミランダが両目をこれ以上ないほどに見開き、僕を見下ろしていた。
その表情は先ほどまでとはまったく違う余裕のないそれだった。
「ミランダ?」
僕がそう言って立ち上がろうとすると、ミランダは弾かれたように後方に飛び退った。
何だ?
彼女の様子がおかしいぞ。
僕が立ち上がりミランダに歩み寄ろうとすると、彼女は咄嗟に金切り声を上げた。
「近寄らないで!」
彼女のあまりの剣幕に僕はビクッとして思わず足を止めた。
ミランダは明らかに狼狽していた。
もう先ほどまでの自信に満ち溢れた邪悪な魔女の顔はそこにはない。
も、もしかしたら正常化しそうなのか?
正気に戻ってくれるのか?
僕はそう思ったらいてもたってもいられず、ミランダに詰め寄った。
「ミランダ! 思い出しそうなの?」
ミランダはさらに二歩三歩と後方に後ずさりながら声を荒げた。
「近寄るなって言ってんのよ!」
そう言うとミランダは僕に右手の平を向けた。
や、やばいっ!
そう思った時にはすでに遅く、彼女の手から黒い霧が噴射されて僕の顔を直撃した。
「ウプッ! な、何するんだ!」
濃密な黒い霧が僕の鼻腔から体内に入り込んできて、僕は思わずむせ込んでしまった。
途端に強烈な眠気が襲ってきた。
全身の筋肉から力が失われていく。
「あんた。ワケ分かんないのよ。目障り目障りっ! 私が王城を襲う間、寝てなさい!」
そう。
彼女が僕に吹きかけた黒い霧は、人の神経に働きかけ、それを狂わす暗黒魔法『悪魔の囁き』だった。
ミランダの中位スキルであるその魔法によって僕の神経が睡眠状態へと導かれていく。
や、やばい……寝てしまう。
僕はあまりの眠気に立っていられなくなり、その場にがっくりと膝をついた。
そう言えば前にミランダにこの魔法をかけられた時は、変な自白をさせられたっけ。
僕の名誉のために、いまだにあれが本心だとは認められないけど。
あの時はミランダが顔を真っ赤にして怒ってたな。
そんなことを考えながら朦朧とし始めた僕は、ぼやけた視界の中で前方に立つミランダが何故か驚いたような戸惑ったような顔をしているのを見た。
「ま、前にも私、あんたにこの魔法をかけなかったかしら……」
ミランダのその言葉はひどく遠く聞こえ、何を言っているのか僕には判別出来なかった。
「あんた。前に私に変なこと言ったわよね。何なのこれ?」
そんなことを言っていたように思えたけど、僕にはその言葉はただの音としてしか認識できず、その意味を考えることは出来なかった。
何だったの……か……な……。
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