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一章 四人の勇者と血の魔王

第55話 掃除するはずの道具だったのに

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「つまり、俺もあんたらもその『革命蛹』とやらで、俺のオリハルコンを求めるオリハルコンがあーしてこーして……この『次元深界』に来たと」

「そう、既に死んでいる私達が君と話せているのはそういう仕組みさ」

「……ってか、オリハルコンって呼ぶと鉱石のオリハルコンとごっちゃになって頭がおかしくなりそうなんだけど。なんか良い呼び方無いのか?」

「うーん、確かに……考えた事なかったけどややこしいね。じゃあ、ハルコは?」

「昔の帝国人かよ!……いやでもちょっとしっくり来るな。それでいいか?ハルコさんよ」

 六つのうちの一つの拳が、親指を上に突き立てたグーサインをする。

「あはは!本当にそれでいいのかい?君も随分とご機嫌だね」

(……力の魔王と律の魔王、か)

 無邪気に笑うノードゥスの顔を見て、俺は少しだけ身体が震える。

(本人も言ってたが……律の魔王は『勇者殺し』。歴代で唯一、四人の勇者を全員殺す事が出来た魔王)

 そんなやべー奴が俺の隣に座っていて、しかも俺は勇者。うーん……これまずくないか?
 だってこんな美人が律の魔王とは思わないじゃん!?クソ……さっきマジストロイに勝ったとか自慢げに堂々と言っちゃったよ。敵討ちだーつって殺されたりしないよな……。

「どうしたの?真剣な顔して」

「え、あぁ!えっとその……まだ分からないとこがあって」

 咄嗟に出た言い訳にしては上手いと褒めて欲しい。が……この後確実に反撃をもらう形になってしまった。

「なんでも聞いておくれ。大体は答えられるはずだから」

「あーっと……結局ここって何なんだろなーとか……」

「次元深界の事?」

「そ、そう!それそれ。次元空間もなんであるのかよく分からんけど、わざわざ死者を集めてるこの空間はもっと意味分からん」

「ふむ……」

 顎に手を当てながら、数秒考えた後にノードゥスは天を見上げた。

「友よ。悪いけど、それは君がこの場所を離れる時に教えるよ。少し受け入れ難い話だからね」

「おう?分かった、別に良いけど」

「……じゃ、ここから本格的にアルマ君対策をしていこうか」

 温和さは残しつつも、ノードゥスの表情が真剣味を帯びる。

「分かってる範囲で良い、彼の力を教えて」

「おう。……まずは『テイム』だな。魔物を使役できる。小さなスライムからデカい鳥まで何でも出来てそうだった」

 俺の知っているアルマと言えば、これだ。

「次は、さっき本人が言ってた……『テイムした魔物の力を使える』ってやつだ」

「……羨ましいね、自分でも戦えるとは」

 仲間を強化して戦う事がほとんどだったという律の魔王……この様子からして本人の戦闘能力はからっきしっぽいな。それにしても初級魔法すら詠唱短縮出来ないのはもはや才能な気がする。

「えーと、『テイムした分全体的に能力が上がる』みたいな事も言ってた」

「うわ益々羨ましい!」

「……『次元深界への穴を操作出来る』のも忘れちゃいけねーな。これで全部だと思う」

「─────なるほど。理解した……うん、私の上位互換みたいな子だね。これ本当に勝てるの?」

「それが無理そうだからお前に何とかしてもらおうとしてんだよ!?」

 困ったように頭を掻きながら、ノードゥスはハルコの中指に寄りかかる。

「でも……人族の若者でしょ?賢くないのなら勝機はある……」

「と言いますと?教えてくだせぇ魔王様ぁ」

「ふふふ……ズバリ!」

 ノードゥスの白い指は徐々に近づき────俺の唇を突いた。

「─────『説得』に持ち込め」

「は……はぁ?」

「だって君は彼を『救いたい』のだろう?なら殺しちゃダメだ。洗脳を解かなければいけない」

 ……そうだ。アルマを殺すなんて、そんなのは最後の最後の手段だ。目の前の命を諦める奴に勇者を名乗る資格なんてない。

「流浪者にどんな内容の言葉を吹き込まれたかは分かるかい?」

「あぁ。奴らに仲間を殺されて、言う事を聞けば生き返らせてやるって言われたらしい」

「上出来だ、友よ……一応の作戦を2つ思い付いた。」

 ピンと立てた2本の指を順に折っていく。

「一つ。打ち負かして言いくるめて、仲間の蘇生を諦めてもらう。そうすれば流浪者が蘇生をするかしないかなんて関係無いよね」

「……そこまで上手く行くかなぁ」

「んで、二つ。─────強引に記憶を消す。流浪者の言葉の記憶でも良いし、何なら彼の仲間自体の記憶を消しちゃえば……うん、その方が良い」

「なっ─────」

 えげつない内容を笑顔で提案するノードゥスに……生命としての違いを感じてしまう。

「確かにそうすれば流浪者の言葉はあいつの脳から消える、けど……どうやって消すんだよ?」

「私がやるよ」

 杖の先をクルクルと回し、不適な笑みを俺に見せつける。

「私の固有魔法……【傀蹂魔法】ならそれが可能だ」

「ふーん、てっきり強化魔法みたいなもんだと思ってたんだけどそんな事も出来るのか」

「そういう事。さてと、じゃあ行こうか」

「……ん?」

「え?」

 当たり前のように言ったノードゥスは、俺のぽかんとした表情に納得がいっていないようだった。

「も、もうあっちに行くのか?なんか、こう、必殺技を伝授してくれたりとかは」

「私が君に教えられる物なんて何も無いよ。あと─────今から現実世界に戻るわけないじゃん」

「え?」

「だって君、今のままでアルマ君に勝てると思ってるのかい?違うだろう。なんだ、無駄死にしたいならさっさと行って来なよ」

「ち、ちげーよ。じゃあ……今からどこに行くってんだよ」

「決まっているだろう─────」

 立ち上がり、腕を組んで笑みを浮かべながら、魔王は青の巨人に向かって言った。

「─────では友よ。私達を連れて行ってくれ……過去の【岩の勇者】のもとへ」










 ー ー ー ー ー ー ー













「詳しく説明している暇は無い。弊剣とママロは突如出現した魔王の器の対処を行う。……マジストロイ殿にとっては我々が負けた方が好都合な上、負傷している。安静にしていると良い」

 ナイズが聖剣の高度を下げ始めた時、マジストロイが掴んだ手を強く握った。

「いや、協力させてくれ。余は既にロクトに負けた。それが覆る事は無い。そして……余は『魔王が交代する』事を絶対に防がなければいけない。絶対にだ」

「こ……交代?」

「─────そうか。力を持つ魔王の器が2人、そしてマジストロイ殿は負傷している……」

「わたしにも分かるように説明しなさいよ」

「……あぁ」

 赤刃山脈の棘の一つ、天高く伸びている横向きの棘にナイズは着地し、息をついてから語り始める。

「魔王の器は同じ時代に複数人いる。誰が魔王になるかを決めるのは魔王城の『玉座』だ。かつて刃の魔王の所有物だった玉座が王を選定し、選ばれた器のみが災害としての力を得る」

「そして評価の基準は曖昧だが……基本的にはまず『強い』事と『王の素質』がある事が条件と言われている」

「……じゃあ─────結構まずくない?」

 災害のような恐ろしさを孕む魔力、そして不気味な雰囲気を放つ少女達。アルマの姿はまさに魔王そのものだった。

「余が魔王でなくなれば災害を討つチャンスが潰える。民がどうなってしまうか分からない。……それだけじゃない、あのような少年に……災いに翻弄された罪無き者に『魔王』という重荷を背負わせる訳にはいかない」

「……怪我、見せて」

 ため息をつきながら、魔女は魔王に目線を合わせる。

「阻止するんでしょ。それを……」

「……ありがとう」

 その瞬間、マジストロイは彼が自分で行った強引な応急処置……魔法で凝固させていた血を元に戻し、切り傷が血を噴き出した。

「うわ、何この怪我!西の勇者は随分と暴れたみたいね……」

「いや、その傷は……そこの者の夢の聖剣による攻撃のもので……」

「あー……それはその、ごめんなさい……」

「ママロが謝る必要は無いだろう。あの時は敵対していたから仕方がない事だ」

「それはそうだけど、なんか謝るでしょこういう時は」

「あぁ、すまない。余も謝罪が欲しかった訳ではない。……ただ、勇者でもないのに聖剣の力を使えるのはどういった理由なのかと─────」

 ─一──直後、マジストロイが口を噤む。ママロが治療魔法を中断する。

 アルマが佇む方向から、突如迫り来る爆炎にいち早く反応したのはナイズ、夢の聖剣だった。

「【神風箒】」

 ママロの魔法で障壁を張る。マジストロイの魔法で血の盾を生成する。
 この2つの選択肢は『遅い』。気付けたナイズが指示する必要性があり、そこに時間が生まれてしまう。マジストロイもすぐ気付いたようだが、消耗した彼が3人全員を守り切れるかどうかは定かではない。

 よって、聖剣が出した答えは『肉盾』。魔力暴走を起こした身体が崩壊する時に起きる魔力爆発での相殺。

「待って、ナイズ────」

 ママロはもう、彼に身を犠牲にしてほしくなかった。地獄のような『痛み』を伴う【神風箒】と、幾度となく繰り返す『死』。

 その願いに反してナイズは聖剣に乗り、飛行する。彼は魔女の飛行魔法を不完全な状態で習得しており、箒ではなく夢の聖剣に直接乗る形でなければ方向転換すら出来ない。しかし今回はその必要は最初から無い。真っ直ぐ爆炎を迎えに行くだけだからだ。強いて言うならば……炎の爆発と共に体が四散した後、すぐに実体を反映し復帰出来るのは利点として主張出来るだろう。

 破裂音が鳴り響き─────血は蒸発し、肉は炭となる。

「あちら側も戦う意志はあるようだ。早急に行動を開始しなければいけない」

 何食わぬ顔で、聖剣に乗りながらナイズは二人の元へ。

「……そうね」

 ナイズは正しい判断をした。それを咎めたいのなら……最初から自分が気付いていれば良かった話。
 そして切羽詰まった状況もあり、彼女にはもうナイズの行動を制限する意志は無かった。

「二手に別れよう。ママロとマジストロイ殿は治療をしながら各地を飛び、魔王軍と勇者達の全員に今の現状を知らせ、協力体制を築く」

「……分かった。が、その間貴様は何を─────」

「『一人であの男の子を食い止める』……でしょ?」

 ママロの鋭い視線に、ナイズは何も語る事はなかった。

「……絶対、すぐ戻ってくるから」

「それは良いが、何度も死ねる俺より救助を優先すべき者がいた場合は……」

「そう言う事じゃない。……分かるでしょ、わたしが言いたいことくらい」

 確かにナイズはこの時────ママロの思考を覗く必要は無かった。

「あ、でもわたしホウキ捨てちゃった」

「それに関しては……マジストロイ殿、血を使って長い棒状のモノを作って欲しい」

「む……えぇっと……」

 痴話喧嘩を始めたと思えば唐突に自分に目線が集まった事に狼狽えながら、マジストロイは求められているであろうホウキ程度の長さの棒を凝固した血で形成。

「……よし。こういう感じで良いか……?」

「えー……これに乗るの?汚い……」

「え」

「我儘を言うな。多少は汚くても我慢しろ。さっさと乗ってマジストロイ殿の治療をした方がいい」

「……」

 唐突な要望に応えたと思えば礼も無しに汚物認定され痴話喧嘩が再開した事に溜め息をつきかけながら、マジストロイはママロに棒を渡せば良いのか渡さないべきかよく分からなくなったまま硬直していた。

「ほら、早くちょうだい。乗るよ」

「あ、はい……」

 魔女の魔力が通った血の棒に二人は乗る。

「じゃあナイズ。言っても無駄だろうけど無茶しないでね」

「再現実体の死など弊剣にとっては一切の損失もない、無茶とは程遠い出来事だ」

 勇者であるマジストロイはナイズの口ぶりと、彼自身から漂う聖剣の魔力から……はっきりとした答えではないが、彼の正体に大体の見当はついていた。聖剣の意志が実体化しているその光景に──────。

(……貴様の素肌は、いつその錆を脱いで顕になるのだ)

 聖剣と心を通わせられていない自分が、いつもより小さく感じた。


ーーーーーー


今回はコラムというよりは裏設定的な感じです。
ナイズ・メモリアルの名前の由来は、『メモリアル』は言わずもがな記念、思い出の意味の言葉です。『ナイズ』はnightmares(悪夢)とknight(騎士)です。
ママロは響きが可愛い感じの名前を付けたくて考えました。
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