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第一章
旅人の世界
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物語の旅人(ワールドトラベラー)、作家達が、名前、記憶を代償に半霊となった存在。
彼らは好きに物語を旅する。
歴史、英雄譚、語られるすべての物語が彼らの旅する世界である。
彼らは縛られず、自由に旅をし見分を広げ、転生し新たな物語を作って行く。
無数の扉が並ぶ暗闇の中、少女と一人の青年が立っていた。
「どうかしたの、アンデルセン?」
不思議そうな顔をして狐の少女――【鈴】が聞いてくる。
「次の旅はどこに行こうか考えていた」
青年は答える。
彼の名前はアンデルセン、フルネームは、【フリード・C・アンデルセン】。旅人になったのはいつだか覚えていない、生きていたころの記憶はなく 唯一わかるのはほかの旅人と一緒で作家だったということだけ。
「悩むくらいならそこらへんの適当な扉入っちゃえば?」
「まあ、そうだけどさ……悩むよやっぱり……異世界に歴史、英雄譚、行きたい世界は山ほどあるけど鍵は1本だけだからさ…」
「アンデルセン他の旅人と違って鍵がないと旅ができないもんね」
彼、アンデルセンは旅人でありながら自由が縛られた存在であった。
彼の旅は扉と鍵を使う必要があった。
鍵は消耗品であり旅を終えた時新たに1本補給される仕様である。
「私はどこに行っても楽しめる自信があるから良いけど、鈴は何か希望はあるかい?」
「私だったら、異世界ですね。エルフとか妖精とか西洋の物の怪に会いたいかな」
鈴は笑顔で答える。
「悩んでても仕方がないし、今回の旅は、鈴の指名した異世界にするよ。」
そう言って彼は、金と大理石で出来た扉の鍵穴に鍵を差し込んだ。
彼らは好きに物語を旅する。
歴史、英雄譚、語られるすべての物語が彼らの旅する世界である。
彼らは縛られず、自由に旅をし見分を広げ、転生し新たな物語を作って行く。
無数の扉が並ぶ暗闇の中、少女と一人の青年が立っていた。
「どうかしたの、アンデルセン?」
不思議そうな顔をして狐の少女――【鈴】が聞いてくる。
「次の旅はどこに行こうか考えていた」
青年は答える。
彼の名前はアンデルセン、フルネームは、【フリード・C・アンデルセン】。旅人になったのはいつだか覚えていない、生きていたころの記憶はなく 唯一わかるのはほかの旅人と一緒で作家だったということだけ。
「悩むくらいならそこらへんの適当な扉入っちゃえば?」
「まあ、そうだけどさ……悩むよやっぱり……異世界に歴史、英雄譚、行きたい世界は山ほどあるけど鍵は1本だけだからさ…」
「アンデルセン他の旅人と違って鍵がないと旅ができないもんね」
彼、アンデルセンは旅人でありながら自由が縛られた存在であった。
彼の旅は扉と鍵を使う必要があった。
鍵は消耗品であり旅を終えた時新たに1本補給される仕様である。
「私はどこに行っても楽しめる自信があるから良いけど、鈴は何か希望はあるかい?」
「私だったら、異世界ですね。エルフとか妖精とか西洋の物の怪に会いたいかな」
鈴は笑顔で答える。
「悩んでても仕方がないし、今回の旅は、鈴の指名した異世界にするよ。」
そう言って彼は、金と大理石で出来た扉の鍵穴に鍵を差し込んだ。
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この作品も、面白い設定で、それに負けないストリーになっていると思います。ただ、「物語内物語」というメタ的な要素を組み込むとどうかなぁとか思いました。勝手なこと言ってすんません。マジでこのままでも面白いんですけどね。
久しぶりのコメントありがとうございます。
そうですね、自分も書いてて少々メタイって思うことがありますが
そういう部分も含めて楽しんでもらえると幸いです。
中七七三にはいつも「扉の旅人と忘れられた妖狐」でお世話になっております。
これからも、アドバイスや意見等よろしくお願いします。
読めば読むほど続きが読みたくなります!
頑張ってください!
ご愛読ありがとうございます
これは奴隷商人がふっかけたならば、その説明文を入れるといいかなと思ったのです。
普通、奴隷はいくら高くても金貨〇〇枚だとか。
なるほど。勉強になります!早速修正してみます。