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第4章 真の軍師
名将・李聞
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廖班が矢に倒れた翌日。
意識を取り戻したとの報せを聞き、瀬崎宵は劉飛麗を伴って廖班のいる幕舎へと見舞いに来た。
寝台に横たわる顔色の悪い廖班が、虚ろな目で部屋に入って来た宵と劉飛麗を見た。
「廖班将軍、お加減は如何ですか?」
宵の問い掛けに廖班は力なく笑った。
「良いように見えるか? 死にはしなかったが胸が痛くて動けやしない」
「まだ手術が済んだばかりですから、すぐには動けませんよ。ゆっくりと身体を休めてください」
宵の気遣いの言葉に廖班はまた笑った。
「笑いに来たのだろ? 軍師よ。俺は散々お前を利用しようとして来た。毒矢にやられて、苦しんでいる様を見れて満足か? ああ?」
病床でも人を苛立たせるその態度。だが、宵は冷静に首を横に振ってやり過ごす。
「宵様はそのように心の狭いお方ではありませんよ」
宵の代わりに口を開いたのは、少し後ろの方に控えていた劉飛麗だった。
劉飛麗の口調はいつも通り冷静だが、どこか怒りを潜ませているようにも感じる。
「おお、劉飛麗。もっとこちらへ来て顔を見せてくれ。その麗しい姿を見れば、傷の治りも早まる。軍師、お前は用がないなら下がっていい。お前の顔を見ていても傷の治りは早まらん」
流石の宵もあまりの無礼な廖班の言葉に怒りを覚えムッとして立ち去ろうとするが、劉飛麗に肩に手を置かれ止められた。
「廖班将軍。いくらなんでも宵様に失礼です。謝罪してください。でなければ、わたくしは去ります」
「わ、分かった。軍師、済まない。先程の言葉は取り消そう。これで良いだろ? 劉飛麗。頼むからもっと近くで顔を見せてくれ」
宵はこんな時まで女に現を抜かす廖班に嫌悪感を抱かずにはいられなかった。口を尖らせ廖班から顔を背ける。
すると、劉飛麗は宵の横を通り、廖班の顔を覗き込む。
「美しい……お前はいつ見ても美しい。傷が癒えるようだ」
ニヤニヤと笑いながら廖班は劉飛麗の容姿を褒め称える。美貌では劉飛麗に宵が勝てる筈もないので仕方ない。
劉飛麗は笑顔の1つも見せず、ただ廖班の気の済むまでその顔を見せている。廖班は手を伸ばし、劉飛麗の艶やかな黒髪を触る。廖班如きに劉飛麗が触られる事は宵にとっては不快極まりない事だ。
「軍はどうだ? 軍師。李聞は上手く纏めているか?」
劉飛麗の髪を撫でながら、宵の顔を見もせずに廖班は訊いた。
「お前なんかよりよっぽど上手く纏めている」と言いたい気持ちを抑え、宵は口を開く。
「はい。軍は李聞殿がしっかりと纏めております。敵も今のところ動く気配はありません。ですから、廖班将軍は安心して荒陽へお戻りください」
「何? 荒陽?」
宵の話を聞いた廖班の劉飛麗の髪を撫でる手が止まった。そして、目を見開いて宵を見る。
「荒陽へ戻るとはどういう事だ?? 俺がいつ戻ると言った??」
興奮気味に廖班が訊く。
「私はそう李聞殿に聞きましたよ? 怪我が酷いから荒陽に戻って療養してもらうって」
「馬鹿な! 戻る程の怪我ではない! ここで安静にしていれば直に治る!」
「何言ってるんですか?? 軍医からちゃんと聞きました? 全治2年。毒のせいで傷が塞がるのに相当な時間を要するんですよ」
「2年だと!? 馬鹿な!! そんな毒があるか!! 李聞め、俺の軍を乗っ取るつもりか……おのれ……うっ!?」
怒りのあまり突然起き上がろうとした廖班だったが、突然胸を押えて苦しみ出した。見ると、胸に巻かれた包帯が真っ赤に染まっていた。
「誰か!! 軍医を!! 廖班将軍の傷がまた開いてしまったみたいです!!」
咄嗟に声を上げて人を呼ぶと外の兵士達が軍医を呼びに走り出した。
「くそっ……痛い! 傷が治っていないではないか、こんな適当な治療をしおって……うぐっ……」
「しっかり……すぐに軍医が来ますから!」
宵は慌てて廖班の介抱に駆け寄る。
「触るな!!」
あろう事か廖班は介抱しようとした宵を突き飛ばした。そして1人寝台の上でもがき苦しみ軍医を呼び続けた。
「宵様……お怪我は」
苦痛に暴れ回る廖班を完全に無視して、劉飛麗は床に尻もちを付いていた宵に手を差し伸べてくれた。
「大丈夫です。ありがとうございます。それより……」
その手を取って立ち上がる宵は、尚も暴れている廖班に哀れみの目を向ける。
だが、劉飛麗は小さく溜息をつき、背後から宵の両肩に手を置き回れ右させた。
「放っておきましょう。あの方はわたくし達を必要としておりません。あの方が欲しいのは権力と名声」
そう言って宵を部屋の外へと押して歩く。
「でも……」
それでも宵が廖班を気遣おうとすると、劉飛麗は宵の耳元で囁いた。
「あの方はもう長くはありません」
その耳を疑うような冷酷な言葉に宵は戦慄した。廖班が苦しんでいるのに何の感情も抱かないのか。例えかつて下女達を蹂躙した憎き男だろうと、仮にも元主人だった男だ。それに、人が目の前でこうして苦しんでいるのに、何故ここまで冷酷になれるのか。
部屋を出た時、ちょうど軍医と付き添いの下男達が飛び込んで来た。
宵は振り返り、軍医が治療に取り掛かる様子を確認したが、劉飛麗は一切振り向く事はなかった。
♢
宵は劉飛麗を自室に残し、李聞の部屋を訪れた。
今まで劉飛麗の事で分からない事は多かったが、今回の件ばかりは宵と感覚が違い過ぎて恐怖を感じた。
「廖班将軍が暴れてまた倒れたそうだな」
李聞は上座に座り茶を啜りながら落ち着いた様子で言った。
「ええ。ご自分が荒陽に帰還する事をご存知ありませんでした」
目の前の卓に出された湯のみの中の茶を見ながら、宵は弱々しい声で応える。
「その話はまだ伝えてはいなかった。聞き入れる筈がないと思っていたからな。お父上の廖英将軍には既に昨日伝令を送り、廖班将軍の状態をお伝えし、廖班将軍の帰還を命じてもらうように頼んだ。命令が下り次第、廖班将軍を帰還させる」
「あ……それでは私、廖班将軍に余計な事を言ってしまったのですね。申し訳ございません」
「気にするな。遅かれ早かれ俺が伝えようと思っていた。それが早まっただけの事」
言って李聞は茶を啜った。
李聞は廖班の身体の事を一番に考えているようだ。廖班の言うように、軍を乗っ取るつもりなど微塵も感じられない。
「李聞殿。何故貴方は廖班将軍に従うのですか?」
その質問を聴いた李聞は持っていた湯呑みを卓に置いた。
「勿論、廖班将軍の臣下だからだ……が、その答えだけでは納得しないのだろうな、軍師よ」
宵の言わんとしてる事を悟ったかのように李聞は微笑む。
「廖班将軍は……」
宵が続けようとすると、李聞が手で制した。
「確かに、廖班将軍には軍を動かす指揮官の才覚はない。己の出世のみを第一に考え、臣下を蔑ろにしていた。特にお前が一番辛かったであろう」
宵は俯くだけでその問いには答えなかった。
すると李聞はさらに続ける。
「軍師よ、俺が梟郡で都尉をやっていた事は知っているか?」
「はい。梟郡太守の孔嵩様に教えて頂きました」
「元々荒陽の一兵卒だった俺の才を見出し、治安の悪かった梟郡に都尉として派遣してくれたのが廖英将軍だった。そして、梟郡の治安を回復させると、再び荒陽にお招き頂き、校尉としてそばに置いてくださった。今のこの地位があるのは廖英将軍のお陰なのだ」
「そうだったんですね」
「そんな廖英将軍に、息子の初陣を支えてくれと頼まれた。俺は勿論快諾した。大恩のある方のご子息を支え、正しく導く事。それが、廖英将軍への恩返しだと思い、俺は廖班将軍と共に戦ってきたのだ」
李聞の義理堅い話を聞き、宵は胸を打たれた。
廖班は小物だが、李聞は間違いなく大人物。宵はおもむろに立ち上がると李聞の前に進み出た。
そして跪き拱手した。
「感動致しました! 李聞殿は間違いなく名将です! 私は、貴方に忠誠を誓います! 例え費叡将軍に招集されても、私は貴方にお仕え致します」
「な、何をしている!? やめろ! お前を臣下として見る事は出来ぬ。お前はこの世界の者ではないのだ。元の世界へ帰る事がお前の使命。俺がこの軍の総指揮官になった以上、宵、お前を軍から解き放とうと思っている」
「え!!?」
李聞は地面に跪く宵の手を取り立ち上がらせた。
目の前にある顔は、指揮官の困惑した顔ではなく、親が娘を心配するかのような悲しげな顔だった。
意識を取り戻したとの報せを聞き、瀬崎宵は劉飛麗を伴って廖班のいる幕舎へと見舞いに来た。
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「廖班将軍、お加減は如何ですか?」
宵の問い掛けに廖班は力なく笑った。
「良いように見えるか? 死にはしなかったが胸が痛くて動けやしない」
「まだ手術が済んだばかりですから、すぐには動けませんよ。ゆっくりと身体を休めてください」
宵の気遣いの言葉に廖班はまた笑った。
「笑いに来たのだろ? 軍師よ。俺は散々お前を利用しようとして来た。毒矢にやられて、苦しんでいる様を見れて満足か? ああ?」
病床でも人を苛立たせるその態度。だが、宵は冷静に首を横に振ってやり過ごす。
「宵様はそのように心の狭いお方ではありませんよ」
宵の代わりに口を開いたのは、少し後ろの方に控えていた劉飛麗だった。
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「おお、劉飛麗。もっとこちらへ来て顔を見せてくれ。その麗しい姿を見れば、傷の治りも早まる。軍師、お前は用がないなら下がっていい。お前の顔を見ていても傷の治りは早まらん」
流石の宵もあまりの無礼な廖班の言葉に怒りを覚えムッとして立ち去ろうとするが、劉飛麗に肩に手を置かれ止められた。
「廖班将軍。いくらなんでも宵様に失礼です。謝罪してください。でなければ、わたくしは去ります」
「わ、分かった。軍師、済まない。先程の言葉は取り消そう。これで良いだろ? 劉飛麗。頼むからもっと近くで顔を見せてくれ」
宵はこんな時まで女に現を抜かす廖班に嫌悪感を抱かずにはいられなかった。口を尖らせ廖班から顔を背ける。
すると、劉飛麗は宵の横を通り、廖班の顔を覗き込む。
「美しい……お前はいつ見ても美しい。傷が癒えるようだ」
ニヤニヤと笑いながら廖班は劉飛麗の容姿を褒め称える。美貌では劉飛麗に宵が勝てる筈もないので仕方ない。
劉飛麗は笑顔の1つも見せず、ただ廖班の気の済むまでその顔を見せている。廖班は手を伸ばし、劉飛麗の艶やかな黒髪を触る。廖班如きに劉飛麗が触られる事は宵にとっては不快極まりない事だ。
「軍はどうだ? 軍師。李聞は上手く纏めているか?」
劉飛麗の髪を撫でながら、宵の顔を見もせずに廖班は訊いた。
「お前なんかよりよっぽど上手く纏めている」と言いたい気持ちを抑え、宵は口を開く。
「はい。軍は李聞殿がしっかりと纏めております。敵も今のところ動く気配はありません。ですから、廖班将軍は安心して荒陽へお戻りください」
「何? 荒陽?」
宵の話を聞いた廖班の劉飛麗の髪を撫でる手が止まった。そして、目を見開いて宵を見る。
「荒陽へ戻るとはどういう事だ?? 俺がいつ戻ると言った??」
興奮気味に廖班が訊く。
「私はそう李聞殿に聞きましたよ? 怪我が酷いから荒陽に戻って療養してもらうって」
「馬鹿な! 戻る程の怪我ではない! ここで安静にしていれば直に治る!」
「何言ってるんですか?? 軍医からちゃんと聞きました? 全治2年。毒のせいで傷が塞がるのに相当な時間を要するんですよ」
「2年だと!? 馬鹿な!! そんな毒があるか!! 李聞め、俺の軍を乗っ取るつもりか……おのれ……うっ!?」
怒りのあまり突然起き上がろうとした廖班だったが、突然胸を押えて苦しみ出した。見ると、胸に巻かれた包帯が真っ赤に染まっていた。
「誰か!! 軍医を!! 廖班将軍の傷がまた開いてしまったみたいです!!」
咄嗟に声を上げて人を呼ぶと外の兵士達が軍医を呼びに走り出した。
「くそっ……痛い! 傷が治っていないではないか、こんな適当な治療をしおって……うぐっ……」
「しっかり……すぐに軍医が来ますから!」
宵は慌てて廖班の介抱に駆け寄る。
「触るな!!」
あろう事か廖班は介抱しようとした宵を突き飛ばした。そして1人寝台の上でもがき苦しみ軍医を呼び続けた。
「宵様……お怪我は」
苦痛に暴れ回る廖班を完全に無視して、劉飛麗は床に尻もちを付いていた宵に手を差し伸べてくれた。
「大丈夫です。ありがとうございます。それより……」
その手を取って立ち上がる宵は、尚も暴れている廖班に哀れみの目を向ける。
だが、劉飛麗は小さく溜息をつき、背後から宵の両肩に手を置き回れ右させた。
「放っておきましょう。あの方はわたくし達を必要としておりません。あの方が欲しいのは権力と名声」
そう言って宵を部屋の外へと押して歩く。
「でも……」
それでも宵が廖班を気遣おうとすると、劉飛麗は宵の耳元で囁いた。
「あの方はもう長くはありません」
その耳を疑うような冷酷な言葉に宵は戦慄した。廖班が苦しんでいるのに何の感情も抱かないのか。例えかつて下女達を蹂躙した憎き男だろうと、仮にも元主人だった男だ。それに、人が目の前でこうして苦しんでいるのに、何故ここまで冷酷になれるのか。
部屋を出た時、ちょうど軍医と付き添いの下男達が飛び込んで来た。
宵は振り返り、軍医が治療に取り掛かる様子を確認したが、劉飛麗は一切振り向く事はなかった。
♢
宵は劉飛麗を自室に残し、李聞の部屋を訪れた。
今まで劉飛麗の事で分からない事は多かったが、今回の件ばかりは宵と感覚が違い過ぎて恐怖を感じた。
「廖班将軍が暴れてまた倒れたそうだな」
李聞は上座に座り茶を啜りながら落ち着いた様子で言った。
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「あ……それでは私、廖班将軍に余計な事を言ってしまったのですね。申し訳ございません」
「気にするな。遅かれ早かれ俺が伝えようと思っていた。それが早まっただけの事」
言って李聞は茶を啜った。
李聞は廖班の身体の事を一番に考えているようだ。廖班の言うように、軍を乗っ取るつもりなど微塵も感じられない。
「李聞殿。何故貴方は廖班将軍に従うのですか?」
その質問を聴いた李聞は持っていた湯呑みを卓に置いた。
「勿論、廖班将軍の臣下だからだ……が、その答えだけでは納得しないのだろうな、軍師よ」
宵の言わんとしてる事を悟ったかのように李聞は微笑む。
「廖班将軍は……」
宵が続けようとすると、李聞が手で制した。
「確かに、廖班将軍には軍を動かす指揮官の才覚はない。己の出世のみを第一に考え、臣下を蔑ろにしていた。特にお前が一番辛かったであろう」
宵は俯くだけでその問いには答えなかった。
すると李聞はさらに続ける。
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「はい。梟郡太守の孔嵩様に教えて頂きました」
「元々荒陽の一兵卒だった俺の才を見出し、治安の悪かった梟郡に都尉として派遣してくれたのが廖英将軍だった。そして、梟郡の治安を回復させると、再び荒陽にお招き頂き、校尉としてそばに置いてくださった。今のこの地位があるのは廖英将軍のお陰なのだ」
「そうだったんですね」
「そんな廖英将軍に、息子の初陣を支えてくれと頼まれた。俺は勿論快諾した。大恩のある方のご子息を支え、正しく導く事。それが、廖英将軍への恩返しだと思い、俺は廖班将軍と共に戦ってきたのだ」
李聞の義理堅い話を聞き、宵は胸を打たれた。
廖班は小物だが、李聞は間違いなく大人物。宵はおもむろに立ち上がると李聞の前に進み出た。
そして跪き拱手した。
「感動致しました! 李聞殿は間違いなく名将です! 私は、貴方に忠誠を誓います! 例え費叡将軍に招集されても、私は貴方にお仕え致します」
「な、何をしている!? やめろ! お前を臣下として見る事は出来ぬ。お前はこの世界の者ではないのだ。元の世界へ帰る事がお前の使命。俺がこの軍の総指揮官になった以上、宵、お前を軍から解き放とうと思っている」
「え!!?」
李聞は地面に跪く宵の手を取り立ち上がらせた。
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